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ピストンクラッシュしたE&L M4 DXを修理しました

記事作成日:2017年1月13日

新年初サバゲーに持っていった時にピストンクラッシュを起こしたE&L M4 DXを修理しました。
この銃はASCUを組んでいる事以外はこれと言って特殊な銃では無く、そういった銃の場合は有り物のパーツで直してしまう事が多いのですが、いい感じのパーツを切らしていたのでピストン周りのパーツを買ってきました。
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とりあえず、E&L M4を分解し、どういう理由でクラッシュしたのかを見ていく事にします。
ピストンクラッシュの大きな原因としては主に4つ位あると私は思っています。

  • 純粋なピストンの寿命による破損
  • ピストン停止時、必要以上にピストンが前で停止してしまう事による破損
  • バウンドしたピストンとセクターギアが衝突する事による破損
  • ピストンが前進しきる前にセクターギアが1回転してしまい、ギアを舐めてしまう事による破損

ですね。

1つ目は回避しようがない問題です。
長持ちさせたければ、とにかく硬いピストンを使うしか無いですね。

2つ目はAOE調整で回避が可能です。

3つ目はバウンド対策やAOE調整を適切に行う事で何とかなります。

4つ目はセッティング次第で色んな原因が絡んでいる問題なので、一概に「これをすればOK」と言えないです。

E&L M4を分解してみた所、ピストンのラックギアの1枚目、3枚目、4枚目が完全に舐めてしまっている事が分かります。(2枚目はバウンド対策として最初から削り取っており、3枚目も半分位まで短くしています。)
この状況を見ると、今回のピスクラの原因は4番目の「ピストンが前進しきる前にセクターギアが1回転してしまい、ギアを舐めてしまう」という原因による破損だと判明しました。
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私はこのE&L M4にGUARDERのハイトルクモーターを入れ、11.1Vで回しているのでかなり18:1ギアを使っているとは言えども、発射サイクルがかなり速くなっています。
それに対してピストンスプリングは比較的柔らかめの物を使用していますし、ピストンの重量も少し増やしているのでピストンの前進速度がゆっくり目です。

元々はセミオートメインで使う想定だったのですが、いざサバゲーで使ってみるとバーストやフルオートが楽しくて多用しちゃってました…。

まあ、こんなセッティングでフルオートでぶん回していたらピストンクラッシュするのは必然でしょう。
むしろ今までよく持ったなと…。

この問題を解決する一番手っ取り早い方法はピストンスプリングのスプリングレートを上げ、ピストンの前進速度を上げるという事ですね。
まあ、今回は単に修理するだけなのでこういった調整はやりませんが…(調整は追々やります)

という訳で、買ってきたパーツを組み込んでいきます。
まずはピストンから。
今回買ってきたのはRefiting House製のピストンで、最後の3枚が金属歯になっている物です。
まあ、私がよく使うタイプの樹脂ピストンです。
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このピストンの2枚目を完全に削り、3枚目を半分位まで削っておきます。
これも私のテンプレと化しているバウンド対策です。
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このピストンにZC製のスチールピストンヘッドを取り付けます。
ZC製のスチールピストンヘッドは削りだしの精度も高いですし、これ単体でも少し重いのでピストンの重量を少し増やしたい時に便利なんですよね。
Oリングが茶色いのが特徴的です。
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このピストンヘッドに付属するベアリングの内側に東京マルイ 通常電動ガン用の錘と、その中に鉛テープを仕込んだ「錘マシマシ化」した物を取り付けます。
また、AOE調整の為にワッシャーを1枚、ピストンヘッドとピストンの間に入れておきます。
錘やワッシャーを入れている事によって、付属のネジだと長さが足りなくなってしまうので、適当に転がっていたスチール製のネジを適度な長さに切って使います。
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ちなみに、今回ピストンヘッドを交換する事にしたのは、純正のピストンヘッドが外れなくなってしまったからです。
ネジを回した所、ピストンヘッドの真鍮製のインサートが空転してしまったので、もう外す事は無理ですね。

ピストンヘッドのネジ穴にネジロック剤を塗布してネジを締め込みます。
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ピストンヘッドに使うOリングも交換します。
丁度、手元にG.A.W FRUS-Oリングが2袋余っていたので、これを使う事にしました。(何で2袋も買ったんだろう…)
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続いて、シリンダーヘッドも交換します。
E&L M4 DXのシリンダーは、シリンダーヘッドとシリンダーが一体型になっている物(多分、SHSのOEM)が採用されており、このシリンダーヘッドがサイレントピストンヘッド用の形になってしまっているので、ピストンヘッドを交換するとこちらも交換する必要があります。
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↑昔撮った写真ですが、上がDXに付いている一体型シリンダー、下がEliteに付いているシリンダーとシリンダーヘッド

今回使うのはSHS製のシリンダーヘッドです。
Oリングが2つ付いており気密を上げれる構造になっているのと、クッションが程よい柔らかさで分厚い物になっています。
クッションに付いている謎のすべり止めのような凸凹は相変わらずですね。何のために付いているのだろうか…。
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エアーの流れが少し気になったので、クッション材を削ってテーパーっぽくしてみました。
効果があるのかはよく分かりませんが、まあ空気の通り道ですしテーパーをかけておくに越した事は無いかなと。
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という訳で、これらのパーツをメカボックスに組み込んでいきます。

単体での写真は撮っていませんが、シリンダーは適当に転がっていた加速シリンダー(VFC製かな?)を使いました。
加速穴の位置がE&L純正より少し後ろ側にあるので、加速量が減り、エアー量が増えている物になります。
今までよりピストン重量が増えた事によって、加速量が減ってもエアーの圧縮は十分に行えると判断しました。
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タペットプレートやギアなど、ピストン以外のパーツは特に問題無さそうだったので、そのままにしておきます。
逆転防止ラッチも今まで同様に外したままにしています。

分解した状態での動作テスト(ピストンスプリングを外した状態で、ギアを手動で回して実際にピストンを動かしてみるテスト)で、ピストンスプリングガイドとピストンが衝突してしまい、このまま組むと動作不良を起こしそうだったので、ピストンスプリングガイドを少し短くしました。
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後はメカボックスをレシーバーに組み込んで動作チェックを行います。
E&L M4は、アンビセレクターレバーの機構の問題で、このメカボックスをレシーバーに入れるのが少し面倒なのですが大分慣れてきた気がします…。
今回はさくっと入れる事が出来ました。
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初速は従来に比べて、0.20gで+2m/s程度といった感じ。
何発か撃って全て規定内の初速に収まりましたが、少し高めの初速になっているので追々もう少し落とそうと思います。
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先述の通り、フルオート使用時のピストンクラッシュを防止する為に、もうちょっと硬いバネ(M90かM100位)を入れる予定もあるので、そのタイミングで再調整しようと思います。
とりあえず問題なく動くようになったので修理はこれにて完了。


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