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視野?明るさ?アイレリーフ?個人的なスコープ選びの基準

記事作成日:2017年4月15日

先日、「レンズの明るさ?レティクル形状?個人的なドットサイト選びの基準」というタイトルで、個人的なドットサイトの選び方みたいなのを紹介しましたが、何か評判良さそうだったので連続でスコープ編を書いてみる事にしました。

ドットサイトと違って、私のスコープ選び実用性重視です。
ただ、実用性を最優先してしまうとお高いスコープだらけになってしまうので、そこはまあ妥協してコストパフォーマンスの合った製品を選ぶようにしているつもりです。

という訳で、そんな私がスコープを選ぶ時に基準としている内容を紹介します。

と、その前にまずはそもそもスコープの種類や使い方について説明をします。
一概に「スコープ」と言っても色々な種類、用途がありますからね…。
そして、私はエアソフトガンでの”使い勝手”と実銃での”使い勝手”は別物だと思っています。
それも踏まえて記事を書いていきます。

尚、これから紹介する内容については完全にド素人の私の意見な事をご了承下さい。
技術的な面では間違っている事もあるかもしれませんが、お手数ですがその場合は当記事のコメント欄やTwitter等でご指摘頂ければ幸いです…。

スコープの種類について

まずはスコープの種類から。
スコープは種類によって用途が変わってきます。
細かく分類すると本当に多種多様な製品があるので、当記事ではざっくり5種類に別けて紹介をします。

ライフルスコープ


「スコープ」と言われて、銃の知識が殆ど無い人でもこの形は見たことがあると思います。
いわゆる「THE スコープ」みたいなの。
対物レンズが大きい奴ですね。
倍率も高倍率な物が多く、いわゆる「狙撃銃の為のスコープ」的な感じの製品ですね。
また、倍率は可変式の物も多いですが、固定式の物もあります。

ショートスコープ


ライフルスコープの対物レンズ部分を外したような形をしている物です。
チューブと対物レンズの大きさが同じになっているような物ですね。
最近は少しだけ対物レンズが太くなっている物も出てきていますが、それもショートスコープという扱いで良いと思います。
最近民間AR系で流行っているスコープですね。
倍率は様々ですが、ライフルスコープよりかは倍率は低め。
高くても最大10倍程度の倍率になります。
また、ライフルスコープと同様に倍率は可変式の物も多いですが、固定式の物もあります。

ピストルスコープ

その名の通り拳銃用のスコープです。
見た目はショートスコープを少し小さくしたような形の物が多い気がします。
パット見普通のスコープとの違いが分かりづらいかもしれませんが、普通のスコープと違い非常にアイレリーフが長いのが特徴です。
倍率は2倍とか3倍とか、低倍率な物が多く、倍率も固定になってる製品が多いです。
ちなみに、私はこのタイプのスコープを買ったことが無いので写真はありません。

変な形の奴


超アバウトな感じの名称にしちゃいましたが、とにかく「変な形の奴」です。
例えば「ELCAN Specter DR」とか「Trijicon ACOG」とか「Burris AR-332」とかですね。
中にはドットサイトのような外観をしているスコープもあります。上の写真の製品はSIG TAC CP4という、れっきとした4倍固定のスコープです。
「プリズムサイト(Prism Sight)」とか呼ばれたりする製品もここに含みます。

基本的に固定倍率で、いわゆる「チューブ」的な独立した部位が無いのが特徴です。
ELCAN Specter DRは可変倍率ですが、アレは「レバーを動かす事でレンズを物理的に入れ替える」という変態的な機構が付いてるので倍率変えれるだけです。
ぶっちゃけ、頭のおかしい構造です。

マグニファイア(ブースター)


これを「スコープ」と呼ぶのか微妙なラインでしたが、一応構造的にはスコープと同じなので…。
マグニファイア(ブースターとも呼ばれる)とは基本的にドットサイトと組み合わせて使用するタイプのスコープです。
その為、マグニファイア自体にレティクルはありません。

主に「近距離はドットサイト単体で使用し、遠距離ではマグニファイアを使う」といった用途になります。
その為、「スイングマウント」と呼ばれるマグニファイア瞬時に動かす(どかす)事が出来るマウントを使う事が多いです。

また、固定倍率で3倍や4倍率の製品が多いですが、中には可変倍率の製品も存在します。
私が以前購入した「LUCID OPTICS 2x-5x Variable Magnifier」は2〜5倍の可変倍率マグニファイアです。

まあ、スコープの種類についてはそんな感じです。
これもドットサイトと同じで乗せる銃や用途によって選ぶのが一番だと思います。

ハンドガンに倍率20倍、対物レンズが50mmとかある大型ライフルスコープなんて乗せてもネタにしかなりません。

スコープ選びの基準は基本的にスペックです

と、ここからスコープを選ぶ時の基準についてのお話。
タイトル通りなのですが、基本的にスペックです。

ドットサイトと同様に「この銃に乗せるスコープが欲しい!だから選ぶ!」というモチベーションはありませんが、要求するスペックを満たしていなければ外装がどんだけかっこよくても、レティクルがかっこよくても購入には踏み出せません。
ここがドットサイトを選ぶ時の感覚と大きく違う所。

スペックと言ってもスコープにはカタログスペックでは分からない箇所も多く存在します。
なので実物を見ないと判断できないのが多いです。
そして、自分の目との愛称によって合う合わないが変わってきますし、スコープ選びは中々大変です。

と、色々説明する上でこんな図を作ってみました。
超大げさに書いてますが、大体こんな感じだと思います。

緑の線がBB弾の弾道です。
BB弾なのでHOPアップが付いています。

25m位で浮き始めて35m位でドロップを開始するまあよくある弾道だと思っています。
銃口の高さと弾道の最高部の高低差さは50cmくらいだと思って下さい。

尚、自分がスコープ選びの時に基準としている事をこれから紹介しますが、順番は上のほうが優先度が高い、重要視しているという訳ではありません。
単に説明する順番を考慮してこの順番にしているだけです。

アイレリーフの距離

よくカタログスペックで「アイレリーフ:50mm」とか書かれている事が書かれていると思います。
場合によっては「50mm〜70mm」のように範囲のような書き方をしている場合もあると思います。

これは、対物レンズを覗いた時に像が最も綺麗に映し出される状態の事です。
50mm〜70mmというのは「対物レンズから50mm〜70mmの範囲で綺麗に映りますよ」という意味です。
「アイレリーフが長い/短い」とか言う言い方をしますかね。

↑目と接眼レンズの間にある赤い矢印がアイレリーフの範囲

例えばアイレリーフが短いスコープの場合、その分対物レンズと目の位置が近くなります。
サバゲーの場合ゴーグルの着用は必須なので、アイレリーフが短いとゴーグルと対物レンズがぶつかってしまい「スコープが覗けない」という問題が起きる場合があります。
シューティンググラスなら問題無い場合が殆どですが、ESS プロファイルNVGやマルイのプロゴーグルのような分厚いゴーグルを付けてる場合は結構障害になりやすいです。

また、そこまで極端じゃなくても帽子をかぶっている場合帽子とスコープがぶつかってしまう事があります。
例えばTrijicon ACOGは非常にアイレリーフが短い製品が多いです。というか、TA33とかTA44以外は大体短いんじゃないでしょうか。
その為、帽子のつばにぶつかる事が多々あります。
マグニファイアもアイレリーフが短い製品が多いので、同様に帽子のつばにぶつかる事が多いです。

では、適切な距離で覗かなかったらどうなるのかと言うと、ケラレが起きます。
「ケラレ」とはスコープだけでなくカメラや望遠鏡などでも使われる用語なのですが、像の周囲に黒い縁が出現する事を言います。
絵にするとこんな感じですね。

スコープを使ったことがある人は「ああ、これの事か」と分かると思います。
皆経験あるはず。

例えば、目の位置をかなり後ろの方に持っていくとこんな具合に視野が狭くなります。

アイレリーフも重要ですが、アイボックスも重要

アイレリーフの他に「アイボックス」という物もあります。
これはカタログスペックには乗ってない場合が多いのですが、正直アイレリーフより重要な気がしてます。
アイレリーフは「長い/短い」でしたが、アイボックスは「広い/狭い」という言い方をします。
アイレリーフが対物レンズと目の距離という2次元的な話だったのに対し、アイボックスはそれに上下や傾き等が加わる3次元の話になります。

例えばスコープを真っ直ぐ見た状態(綺麗に見える状態)から少しずつスコープの位置を下にずらしていきます。
こんな感じに上から接眼レンズを覗き込むような感じですね。

そうなると下図のように少しずつ上下にケラレ発生してくると思います。
ケラレの具合はスコープによって変わってきますが、大体こんな感じだと思います。

ケラレが発生しないで綺麗に像が見える範囲を「アイボックス」と言います。
アイボックスが広けれな広いほど、「適当に構えても像が綺麗に見える」という事になります。
アイボックスが狭いと「ちゃんと構えないと像が見えない」という事です。

例えばスナイパーでずっと同じ姿勢で銃を構え続けるという状態なら、アイボックスは狭くても良いでしょう。

しかし、銃を構えたり銃口を下げたり、アクティブに動き回る場合はアイボックスが広い方が良いです。
なぜならアイボックスが狭い場合

  1. 構える
  2. スコープを覗き、ケラレが起きないように構え方、覗き方を微調整
  3. ターゲットに照準
  4. 撃つ

という4工程が必要です。

アイボックスが広い場合、適当に構えてもケラレが起きないので、

  1. 構える
  2. ケラレが起きないので直ぐにターゲットに照準
  3. 撃つ

と1工程抑えれます。
正直、この1工程、1秒未満の話ですが結構重要です。

サバゲーの時はもちろん、特にガンマッチ系の射撃速度を競う場合は尚更ですね。
実際にショートスコープを付けて3ガンマッチとかやった事がある人なら分かると思います。

ぶっちゃけた話、クソみたいなアイボックスのスコープ使ってるとアイアンサイトの方がマシだと思えてきます。

そんなアイボックスですが、先述の通りカタログには殆ど載ってませんし、メーカーに問い合わせても多分ちゃんとした答え(ちゃんとしたデータ)は帰ってこないでしょう…。
そもそも「どうやって計測してどうやって数値化の?」って話ですし…。

レティクルの種類

次にレティクルの種類です。
スコープの種類以上にレティクルには色々な種類があります。

シンプルに十字だけが書いている物、十字に点や線が付いてる、「ミルドットレティクル」と呼ばれるもの、ドットサイトみたいに点が付いてる物、ターゲットの大きさから距離を計測する為のメーターが付いてる物、更には素人目には何に使うのか全く分からないようなこんな気持ちの悪いレティクルもあります。

↑LEUPOLD MARK8のレティクル、「Front Focal Tremor 3 Illuminated

そんなスコープのレティクルですが、個人的に下方向のミルドットが点いているのは必須だと思っています。
エアソフトガンの場合10m刻みで着弾点が変わってきてしまうので、30m〜40mでゼロインし、50mや20mでは少し下のミルドット、10mでは更に下とかそういう使い方をするのが便利です。

例えばこういうレティクルですね。

これは「Bushnell AR OPTICS 1-4X 24MM THROW DOWN PCL」のレティクルなんですが、これが個人的な理想形のレティクルです。
30mの距離でサークル内に集弾するようにゼロインし、下方向のミルドットを使って射角を付けた射撃を行います。

そして、レティクルは形ではなく、これもカタログスペックに載ってたり載ってなかったりする内容なのですが、「SFP」と「FFP」という種類が存在します。
これも結構重要で、個人的にはFFPが大好きです。というか、「このスコープ良いな!」ってなってもSFPだと「何だSFPか…(´・ω・`)」というテンションに…。
まあ、これは単に好みの話だと思うので、別にSFPが優秀じゃないとかそういう訳ではありません。

「SFP」と「FFP」、何がどう違うのかと言うと、「SFP」は「第二焦点」と言い、倍率を変えてもレティクルの大きさが変わらないタイプのレティクルの事です。

恐らく殆どのスコープがこのSFPを採用しており、長所としては倍率を変えた時にレティクルの見え方が変わらない為、レティクルの動きに気を取られずターゲットに集中出来るというメリットがあります。

一方、「FFP」は「第一焦点面」と言い、倍率を変えた時にレティクルも一緒に大きくなるタイプのレティクルの事です。

ショートスコープで採用される事の多いこのレティクルは、倍率拡大時にミルドット幅も同様に拡大されるので、倍率を何倍にしても同じ感覚でミルドットの目盛りを使う事が出来ます。
デメリットとして、レティクルの線も一緒に太くなるので、ターゲットとかぶってしまう場合があるという事でしょうか。
その為、FFPのレティクルは低倍率時は線が細かったりドットが小さかったりする事が多いです。
拡大しないと見えないような目盛りもあったりします。
「Bushnell AR OPTICS 1-4X 24MM THROW DOWN PCL」もFFPレティクルを採用していますが、サークや線が点いているレティクルも1倍の時は単なる点にしか見えず、ほぼドットサイトと同じようなレティクルです。

ちなみに、私がFFPが好きな理由は単位倍率弄ってる時にグイグイレティクルも動いて面白いからです。
ただそれだけです。
ここは実用性とか関係の無い話です…。
実銃と違って何百メートル先の的を当てるわけでもないので、ミルドットの正確さとか関係ないですし、「だいたいココらへん」な感じの狙い方ですし…。

レンズの明るさ、歪み

これはドットサイトでも同様の事を話しましたが、スコープはドットサイト以上によく考えて、調べないといけません。

まず、レンズの明るさですが、これは対物レンズの大きさに左右されます。
対物レンズが大きければ大きいほど、明るいです。
これはレンズを使う製品であれば何でもそうですね。カメラでも同じです。

ただ、技術は進歩しておりショートスコープのように対物レンズの小さな製品でも十分明るいレンズを採用しているスコープも多いです。
まあ、昼間普通に使う分には大口径なレンズだろうが24mm程度の小さなレンズだろうがあんまり気にする必要は無い気がします。
日が落ちて暗くなってくると大口径レンズの明るさには感動してしまいますけど…。(肉眼より明るく見えます)

続いて、歪み。
像の歪みです。
これはスコープにとっては命取りになる話だと思っています。
特に低倍率で使う機会の多いショートスコープ。

歪みのあるスコープを覗くとこんな感じに見えます。

イラストなので極端に描いていますが、本当にこんな感じの見た目になるスコープもあります。
後で紹介しますが、VORTEX SPITFIRE DRT(1倍固定のプリズムサイト)とか、結構歪みが凄いです。

自分はこの歪みに耐えかねて色々なスコープを手放してきました…。
とは言っても、歪みはレンズによって光を屈折させている以上絶対に回避出来ない問題です。
歪みのないスコープなんて存在しません。
どんな高級スコープだろうが「気にならない」だけで歪んでます。

なので、重要なのはどこまで「歪みを妥協できるか」だと思います。
これも言ってしまえば人それぞれです。
自分が「これはダメだ」というスコープでも他の人は「全然気にならないよ」という事もありますし。

例えば、自分が買って「失敗した!」と思ったスコープの第一位がこれ。
VORTEX VIPER PST 1-4×24 TMCQ (MOA) Tactical」です。

このスコープ、言っちゃ悪いかもですが、高い割に低倍率時の歪みがえげつないんですよ…。
この写真を見ていただけると分かると思うのですが、線がめっちゃ歪んでますよね?
これ、モナカ構造になってるテーブルタップのつなぎ目の隙間なので、真っ直ぐな線になってるはずなんですよ。それがぐにゃりと…。

これ、買った後に知ったのですが、VORTEXのスコープはRAZER HDみたいなMade in Japanなライン以外は全部低倍率時歪みの強いレンズを採用してるんですよね…。
マグニファイアも歪みが強いですし、VORTEX SPITFIRE DRTという1倍プリズムサイトもかなり歪みが強いです。

この通り、レンズの外側と内側で机の位置がズレてるのが分かると思います。
つまり、超魚眼レンズなんです。

確かに、魚眼レンズのように像を歪ませる事によって視野は広くなります。
ドットサイトより断然広い視野を確保出来ますが、それが本当に良いのかと言われると結構微妙な所…。
歪みの強い近くのターゲットを両目照準で狙おうとすると凄く変な感じになります。

VIPER PSTは8〜9万円程度のスコープなので、「高ければ歪まない」という訳ではありません。
ぶっちゃけ30万円近くするRAZER HDですら1倍率の時は像が歪んでる事に普通に気づくレベルに歪みますし。

まあ、その歪みをどこまで妥協できるかが重要でしょうね。

個人的な「歪みの妥協点を見つける方法」は、

  1. スコープを覗いた状態で上下左右に動かして酔わなければOK
  2. 両目照準した時にターゲットが2重に見えなければOK

1は魚眼レンズを覗きながらグイグイ動かした時を想像してもらえれば良いと思います。

2は歪みがあると右目と左目で見える像の位置がズレるので、両目照準した時に物凄い違和感を感じるのです。
これは後述する「倍率」の話にも絡んできます。

この2点をクリアしたら「このスコープは妥協できる程度の歪み具合だな」という事になります。

その1倍率って、本当に”等倍”?

これ、ショートスコープ系で一番重要な事だと思います。
スコープの1倍は本当に”等倍”なのか。

「1倍」と言うからには当然肉眼と同じ見た目、いわゆる「等倍である」事を想像すると思うのですが、実際そうなってるスコープって殆ど無いんですよね。
例えばDEONは、

「Marchスコープの1倍は真の1倍の為、両眼で見た時にスコープの像と肉眼の像が一致し、広い視野を使用して射撃が可能です。」(March-F製品案内ページより引用)

という風に自社製品の1倍がちゃんと1倍である事をアピールしていますね。

もっとも、1倍がちゃんと1倍であるスコープなんて殆ど無いので、先程紹介したレンズの歪みと同様、「どこまで妥協できるか」が重要だと思うのですが…。
正直本当にスコープの倍率が1倍かどうかを計測するのは非常に難しいので、覗いた時に違和感がなければOKという感覚で良いのではないか?と思っています。

視野の広さ

最後に視野の広さについて紹介します。
ドットサイトの時は「オープン型は視野が広い」「チューブ型はチューブがあったり縁が太かったりするから視野が狭い」といった具合で紹介しましたが、スコープの場合は全く別の考え方になります。

なにせ、接眼レンズと対物レンズの間には何枚ものレンズが入っており、チューブの長さや太さはあまり視野の広さに影響を及ぼさない為です。

では、視野の広さとは何のか。
これは「メーカーの持つ変態的な技術の差」です。
変態的な技術を持っていれば視野が広く、持っていなければ視野が狭いです。

例えば、LeupoldもBushnellもVORTEXも、最上位モデル(30万クラス)は全て日本のとある会社が作っています。
外装やレティクル、レンズに対する微妙なコーティングには差はありますが、視野の広さは大体どのメーカーも同じなんですよね…。

流石に自分はそこまでの高級スコープを持っていないので、手にして比較し合う事は出来ませんが、持ってる人やショップで見せてもらって比較した結果「大体同じ」という結論に至りました。

まあ、そんな高級スコープはとりあえず置いといて、私個人的に「普及価格帯」だと思われる製品の比較をしながら視野の広さを説明します。

まず、こちらが「Bushnell AR OPTICS 1-4X 24MM THROW DOWN PCL」です。

続いて、「VORTEX VIPER PST 1-4×24 TMCQ (MOA) Tactical」です。

黒フチを見て頂けると分かりやすいと思いますが、これが視野の広さと影響します。
共に対物レンズの大きさは同じなので、この縁が大きければ大きいほど視野が狭いと考えてもらって良いです。

このスコープは共に対物レンズ経は24mmのショートスコープで、倍率も1〜4倍の可変、写真は倍率を4倍にした状態で撮影しています。
この通り、同スペックのようなショートスコープでも視野が異なるのです。
※1倍の場合、VORTEX VIPER PSTの歪みが酷いので4倍にしています

また、カメラの位置というか対物レンズの大きさから分かる通り、アイレリーフの距離も異なります。
Bushnellの方はアイレリーフが近いですが、VORTEXの方はアイレリーフが遠いです。

尚、可変倍率のスコープの場合、「倍率を変えると視野とアイレリーフが変わる」という問題があります。
問題というか、仕様なんですが…。

VORTEX VIPER PSTはこんな感じ。
これが1倍。

これが4倍

これ、多分メーカーというかレンズの構造によって挙動が違ってくるのですが、VORTEXは恐らく低倍率の方が視野が狭く、高倍率で視野が広がるのだと思います。
Bushnellは低倍率の方が視野が広く、高倍率で視野が狭くなります。

可変倍率を購入する場合は一度この挙動についても購入前に確認しておいた方が良いと思います。


という訳で、個人的にはこれら着眼点でスコープを見ていくようにしています。
レンズの歪みやアイボックスの大きさ等、手に取らないと分からない所も多く存在するので、そこはYouTubeの動画を探して参考にしたりするのが良いと思います。
あくまで「参考程度」ですが…。

数千円〜1万円位のスコープならまだしも5万、10万とかのスコープだと「失敗した!」となったときのダメージはデカイですからね…。
色々ちゃんと調べて、自分の好みに合った物なのかをよく考えてから買うのが良いと思います。

蛇足ながら、自分が次狙ってるスコープはこちら。

Hi-Lux CMR 1-8X26 FFP

スコープ自体は普通のショートスコープなんですが、見てくださいこのレティクル。
めっちゃキモくないですか?
ヤバイんですよこのレティクルが…。

とまあ、「結局レティクルで選んでるんじゃねーか」って感じなんですが…。


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