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サイトロンジャパンとLayLaxのコラボ。1-4×24mm ショートスコープ、「SOL」をレビュー

記事作成日:2017年5月12日

サイトロンジャパンとLayLaxがコラボして出したミルスペック仕様のショートスコープ、「SOL(Superior Optic Lenses)」を買ってみたので、早速レビューしてみます。

ちなみに、これ、めちゃくちゃ良いです。
店頭で見た瞬間に購入確定でした。

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一応、カタログスペックを軽く紹介します。

製品名:サイトロンジャパン ミルスペック スコープ RS1-4×24mm SHORT SCOPE “SOL”<Quintes sence MIL>
倍率:1〜4倍
対物レンズ径:24mm
接眼レンズ径:35mm
パララックス:100ヤード
アイレリーフ:110mm〜100mm
視度調整:-2.0〜+2.0
分単位角度:プラマイ30MOA
レンズコーティング:グリーンマルチコート
全長:251mm
重量:440g
防水:完全防水
耐衝撃性:実銃対応

アイレリーフが110〜100mmと結構長めなのが特徴的ですね。
また、実銃対応というのも選択基準になりそうです。
もっとも、「実銃対応」と謳っている製品でもガスブロ程度の衝撃でゼロイン狂ったり壊れる場合ありますが、サイトロンジャパンならその心配は不要でしょう。

それ以外はショートスコープとしては普通な感じですね。

という訳で、まずは開封レビューから。

先述したスペックとかは箱の側面に印刷されています。
サイトロンジャパンの製品ですが、Made in Chinaの模様。
工場どこだろう(意味深)

という訳で、内容物はこんな感じ。
スコープ本体とメガネ拭き的な布、説明書です。
バトラーキャップとかレンズカバー的なのは付属しませんでした。

外観レビュー

こんな感じの外観です。
まあ、一般的な30mmチューブのショートスコープの形ですね。

最近流行りの、対物レンズ側が少し膨らんでいるようなデザインになっています。

イルミネーションの光量調節ノブは5段階で、色は赤と緑です。
エレベーテーションノブとウィンデージノブはキャップで覆われています。
このキャップ、どこかで見たことのあるデザイン。

キャップを外すとこんな感じで、ダイアルが出てきます。
指で摘んで回せる、工具不要のタイプ。
カチカチとクリック感のあるノブで、1クリック1/2MOAです。
しかし、このダイアルも何か似てるんだよなぁ…。

イルミネーション用の電池はCR2032のボタン電池。
キャップはコインドライバーで開けれます。

パワーダイアルはこんな感じ。
ダイアルは1〜4倍で、1、1.5、2、2.5、3、4と印字されています。
ほお、これまたどこかで見たことのあるデザイン…。まさか…ね…?

接眼レンズに視度調節用のノブがあります。
やっぱり、これもどこかで見たことのあるデザイン…。

接眼レンズ側にロゴ関係が集約されています。
サイトロンジャパンのロゴにSOLのロゴ、製品名でもある「RS1-4×24」の表記、LayLaxのミルスペック品に印刷されているQS-MILの表記もあります。

対物レンズ、接眼レンズのスペックや大きさ

対物レンズ、接眼レンズ共にマルチコートが施されており、レンズの反射は緑系。

対物レンズの外形は32mm程度。
バトラーキャップを選ぶ時の参考にどうぞ。

内径は27mm程度。
耐弾用のアクリルプレート等を付ける時の参考にどうぞ。
ちなみに、これは入り口付近の広さで、奥の方は少し内径が狭くなり、25mm程度でした。

接眼レンズの外形は42mm程度。

内径は36mm程度です。

アイレリーフやレティクル等、スコープを覗いた時の感じ

正直、ここまでは普通のスペックだと思います。

ここからがヤバイ…。
光学サイトの恐ろしい所は「カタログスペックだけで判断してはいけない」という点です。

そして、自分がこのスコープを即買いした理由でもあります。

まず、これ。
1倍で普通に覗いた時の状態なのですが、3万円クラスでこんな縁の細さのスコープ、見たことがありません。
そして、アイレリーフがめちゃくちゃ長いです。結構適当に覗いてもちゃんと見えるので、アイボックスも結構広めだと思います。

比較として、ほぼ同価格帯(少し高いですが)のBushnell AR OPTICS 1-4×24mmの見え方も乗せておきます。

カメラだからこういうふうに見えているのではなく、肉眼でもほぼこんな感じで見えます。
ただ、単純に「視野が広い」「縁が狭い」という訳ではなく、像は歪んで見えます。
歪みの度合い的にはVortex VIPER PSTより少しマシかな?位の感じでしょうか。

室内5m程度の距離でしか見ていないのでまだ何とも言えませんが、屋外でシューティングマッチのような使い方をした時に違和感を覚える可能性はありそうです。

4倍だとこんな感じ。
流石に4倍になるとアイレリーフも短くなり、縁も太くなりますが、それでも全然問題のないレベル。

Bushnell AR OPTICS 1-4×24mmだとこんな感じ。

4倍になるともう歪みは殆ど気になりません。
2倍辺りから歪みは気にならないレベルになりますね。

尚、レティクルはSFPで、左右と下側の線が太くなっており、中央にはドットが打たれています。
このドットがイルミネーションON時に点灯します。

炎天下で実際に確認した訳ではありませんが、明るさは十分な気がします。

アイレリーフや視野の広さ等は動画の方が分かりやすいかな?と思ったので動画にしてみました。
スマホで撮影しているので、写真より縁は太く見えていますが。
尚、共に1倍表示です。

いやー、今まで色々なスコープを見てきましたが、正直これはヤバイです。
もちろん、20万、30万クラスと比較すると明るさや歪み等で劣りますが、3万円クラスと考えると「えげつないもの出してきたな〜」といった感じです。

狩猟や精密射撃では要求されるスペックは違うと思いますが、サバゲーで使う程度であればこれで十分だと思います。

まあ、実際にサバゲーで使ってみないと分からないんですがね…。
以前、Vortex VIPER PSTを買って使った時に絶望した経験があるので…。

これ、VORTEXのスコープに似すぎじゃね?気のせい?

例えば、VORTEX VIPER PST GEN IIなんですけど…

ノブとか・・・雰囲気似てません…?

気のせい?

キャップ外すとダイアルが出て来る所とか、ダイアルの先端がちょっとギザギザしてる所とか…?

あと、VIPER PST GEN IIとか、STRIKE EAGLEのようなVORTEXのミドルエンド以下の機種って、製造ラインは中国の工場らしいんですよね。(品質チェックとかはアメリカでやってるらしいですが)
うーん、気にしすぎですかね?

VIPER PSTとかRazer HDとかで使える、VORTEX純正のスイッチビュースローレバー(SV-2)がポン付け出来るとかいうのも偶然ですかね?

※個体によってはテープ等を巻かないとちゃんと固定出来ない場合があるようです。
参考にされる場合はご注意下さい。

この部分の太さって大体メーカーによって異なるので、社外製品だと滅多に合う事無いんですけど。

んー、まあ、ノブのデザインに関しては単に参考にしているだけだったり、パワーダイアルの太さも偶然の一致という事もありますからね…。

RS1-4×24mm SHORT SCOPE “SOL”の総評

まだ室内で見た程度なので、実際に屋外で見たらどう見えるのか、サバイバルゲームで使ったらどう感じるのかは分かっていませんが、とりあえずファーストインプレッション後の総評です。

良い点

  • 広いアイレリーフとアイボックス
  • 細い縁、広い視野
  • クリアで十分な明るさのレンズ
  • 細く、綺麗なイルミネーションレティクル
  • 近い距離(5mとか)でもぼやけない
  • エレベーテーションノブとウィンデージノブがキャップで保護されているので、何かに引っ掛けた拍子にゼロインが狂う心肺が無い
  • VORTEXっぽくてカッコイイ(完全に私の趣味)

悪い点

  • 1倍〜2倍位までは像の歪みが目立つ、特に1倍で5m程度の距離を覗くと歪んでいるのがよく分かる
  • 歪みがある為、1倍は”等倍”ではなく中央がほぼ1倍、周囲1.1〜1.2倍位で少し倍率があるように見える(特に柱のような棒状の物を見ると歪みがよく分かる)
  • パワーダイアルが反時計回りなので使いづらい(完全に私の趣味)

といった感じでしょうか。

スコープを「ローエンド」「ミドルエンド」「ハイエンド」の3種類に分けた場合、ローエンド〜ミドルエンドの機種だとどうしても「視野(広さ)を取るか、歪みの無さを取るか」で悩まされると思います。
こちらの製品は「視野(広さ)を取った結果、像が歪んでいる」という感じですね。
視野と歪みの少なさを両立しているスコープが欲しければ、素直に20万円とか30万円とか出せば良いと思います。

とにかく、RS1-4×24mm SHORT SCOPE “SOL”は全体的に3万円とは思えないクオリティで、2倍の価格でも買い手が付くんじゃないか?と思えるレベルの製品でした。
まあ、「サイトロンジャパン」と「ライラクス」というブランドの製品で6万のスコープが出て買うかと言われると微妙な気もしますが…。

例えば、BurrisやBushnell、VORTEX、Leupold等の有名メーカーがこの価格でこのクオリティのスコープを出したら買う人大勢居るのでは無いでしょうか。
それくらいのレベルの製品だと思います。

メーカーなんて気にせず、純粋に性能の良い、ソコソコお求めやすい価格のショートスコープならこれ一択ですね。
今まではBushnell AR OPTICS 1-4×24mm一択だと思ってたのですが、一瞬で覆りました。

とりあえず、サバゲーに持っていく為にも、さっさとマウントを調達しないと…。
実は、家に余ってるマウント(昔、VORTEX VIPER PSTに付けてた奴)があると思ってたのですが、どうやら既に手放してしまったようで見つからず…。


[5月14日追記]

屋外で色々見て検証した結果の記事をアップしました。
【サイトロンジャパン×LayLaxのコラボ ショートスコープ、「SOL」を屋外で見てみた感想】


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