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A&K STW HK416Dを調整していきます Part.1(ギアボックス・モーター・ロアレシーバー)

記事作成日:2017年10月27日

A&K STW HK416Dの調整・カスタムですが、元々1〜2日程度終わる位のサクサク感で進める予定だったのですが、STWの精度の悪さから、色んな所を微調整する必要がある事が判明。
一応、一通り調整が終わったのですが、結局1記事に収めようとすると凄く記事が長くなってしまいそうだったので、記事を分割する事にしました。

尚、分解レビューはこちらから。

という訳で、Part.1ではロアレシーバー周りで行った調整を紹介します。

まずはギアボックスから調整していきます。

今回、セクターギアをDSGにしてレスポンスを上げようと思っていた為、Amazonで売られていた「SYSTEMA トレーニングウエポン PTW DSG セクター ギア 9枚歯 GEN2」というギアを買ってみたのですが、これが罠でした…。
商品名や、商品写真からてっきりSiegetek Concepts製品だと思って買ったのですが、どうやらコピー品(レプリカ)だったようです。

まず、手元に届いた際、SCのパッケージではなく、ただのビニール袋に入っており、取り出してみると「あれ?SCってこんな質感だっけ?」と疑問に思ったので、Twitterに投げてみた所、コピー品である事が判明しました。
そして、商品に付属する説明書の写真や、Amazonに掲載されている写真(ギアボックスに組み込まれている状態の写真)もSCからの無断転載という事が判明し、ちょっと悲しくなりました。

コピー品ならもうちょっと名前変えるとか「レプリカ」とか「タイプ」とかそれっぽい記述入れて欲しいですね…。
「DSG GEN2」とか、SCの名前まんまですし。

尚、本家SC製 DSG GEN2との差は下記の通り。

  • 質感(恐らく材質や処理)がSC製と異なる
  • プラネタリーギアと噛み合う方の歯の高さがSC製より高く、鋭利
  • 全体的にエッジが鋭利
  • ギアが若干薄い(SCは4.6mm、コピー品は4.5mm)

という感じ。
使用する分には問題ないのだと思いますが、あと数百円足すだけで本物の最新ロットが買えるならSC正規店で買ったほうが良かったとちょっと後悔。
まあ、使いますがね…。「レプリカ(STW)にはレプリカで良いだろう」的な…。

SYSTEMA トレーニングウエポン PTW DSG セクター ギア 9枚歯 GEN2Amazonで購入する

というわけで、適当にシム調整して組んでいきます。
以前レビューしたSTW M4A1に比べてメカボックス、ギア、軸受の精度は明らかに落ちており、軸受に至ってはベベルギアの軸と軸受が固着してしまっており、外すのが大変でした。
また、一旦シムを入れない状態で組み上げてみた所、全体的にギアがガタガタで、割りと厚めのシムを何枚か使いました。

このままロアレシーバーにギアボックスを入れると、物凄くギアの動きが渋くなりました。
原因はサンギアの軸がロアレシーバーに干渉していた為で、ロアレシーバーの内側を削り、軸が干渉しないようにしました。

続いて、モーターの調整です。
分解レビューの時に書いた通り、純正のモーターはピンポンチでガンガン叩かれた跡が残っており、これのせいでピンがうまく入らなくなっていました。
なので、メッキごとヤスリで削り落としました。

しかし、何でメッキなんてかけたんでしょうね。
結構分厚いメッキなので、寸法がメチャクチャです。

まあ、メチャクチャな寸法のお陰でピンを打ち込まなくても一切ガタつかないんですがね…。
モーターを90度回転させるのは手では行えず、着脱の際にはモーターをプライヤーで掴んでひねる必要がありますが…。

一旦この状態(ギアボックスとモーターを付けただけで基盤類は付けずに)でピニオンギアの位置を仮調整していきます。
何故仮調整なのかと言うと、最終的な調整はピストンを組んでから(実際にギアに負荷を与えた状態)じゃないと出来ないからです。

この時点ではスムーズにギアが回るようにさえ調整出来てれば良いかなと思っています。

動かしてみた結果、どうやらピニオンギアが飛び出しすぎている事が分かったので、ローターの溝を拡張し、ピニオンギアの位置を下げました。

ギア周りのセッティングが出来たら、トリガーや基盤などを取り付けて組み立てていきます。
その際、これらのSYSTEMA純正パーツを新しく買ってきました。

まず、セレクター・クリックボールですが、分解レビューの際に紹介した通り、STW純正のクリックボールはサイズが合っておらず、純正のセレクターレバーをボロボロにしていました。

セレクター・クリックボールの比較。
左がSTW純正、右がSYSTEMA純正で、明らかに大きさが違っている事が分かると思います。
STWのセレクターレバーもSYSTEMA純正と同じだけ溝が彫られているので、STW純正のボールは小さすぎるのです…。

そして、ボールを交換すればセレクターレバーのクリック感がよくなるかな〜と淡い期待をしていたのですが、残念ながら全然駄目でした。
やはりセレクターレバーの損傷が激しすぎたようで、結局グラグラのままでした。

そして、損傷していたのはセレクターレバーだけではありませんでした。
セレクターラックの歯も結構削れており、2枚目と3枚目は半分くらい無くなっていました。

これはSTW純正セレクターレバー自体の問題で、このセレクターラックと噛み合うギアの精度が低く、セレクターラックを削りながら無理やり動いていただけのようです。
その為、セレクターラックはSYSTEMA純正に交換し、セレクターレバー自体も余っていたSYSTEMA純正に変えました。

尚、ラインセットプレート(信号線をカバーする為のパーツ)を買ってきた理由は、ぶっちゃけ「何となくです」。
以前、M4A1の方を買った時は最初から折れていたので、使ってればそのうち折れるんだろうと思い、先に純正に変えることにしました。

続いて、ボルトストップボタンを取り付けるのですが、STWのマグネティックボルトストップがよく誤作動を起こしていたのでスプリングを入れる事にしました。(磁石はそのままです)
やっぱりスプリング方式の方が確実に動作してくれます…。(ボルトストップボタンを押して解除するという動作は出来なくなりますが)

また、色々動作テストをしている最中にコネクタの接触不良と思われる動作不良が多発したので、配線をSYSTEMA方式である、モーターホルダーにはんだ付けする方式にしました。
ブラシも純正が中々酷い状態だったので、新品のシルバーブラシに交換しています。

コネクタ方式をやめ、ブラシをシルバーブラシに変えた事で若干モーターの回転数が上がったような気がします。

尚、ブログのコメントで教えて頂いたのですが、現行ロットのSTWに入っている銀ピカのモーターは、G&D DTW MAX3で採用されている物と同じ可能性が高く、耐久性が低下しているとの事です。
特にエンドベルが鋳造で作られており、よく割れるそうな…。(実際、メッキが剥げて分かったのですが、たしかに鋳造でした)

今のところ私のSTWはそういった問題は起きていませんが、注意しておいた方が良いかもしれません。
多分グリップのネジの締め込みすぎには注意が必要かもしれませんね。

それにしても、使ってる最中にエンドベルが割れたりなんかしたらどんだけ恐ろしい問題になるか…。
まあ、基本的にはヒューズが飛んで動作を停止するだけで終わると思うのですが、STWですからね、何が起こるか分かりません…。

尚、当記事では紹介を省いたFCU(ECU、SWD)やストックチューブなどは純正のまま特に何も変更をしていません。
今回購入した個体は配線の皮膜破れも無かったですし…。

ロアレシーバー単体での動作はこんな感じになりました。
DSGのおかげでかなりいい感じの挙動です。
まあ、11.1Vのくせに大分遅いですがね…。(これはもう、STWの仕様です)

ピニオンギアの位置は色々調整してみたのですが、SYSTEMA純正のように静かにはなりませんね。
そもそもピニオンギアとベベルギアの歯の角度やサイズが合っていないのかもしれません…。
若しくは、レシーバーやモーターの精度の低さが、モーターの突入角度に影響しているとか…。

ともあれ、ロアレシーバーの調整レビューは以上になります。
次はシリンダーASSYの調整記事を上げる予定です。


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