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マウントリングの補正治具、ラッピングツールを作りました(簡易ラッピング)

記事作成日:2017年12月27日

精密射撃をする上で非常に重要になってくる要素として、マウントベースやマウントリングの寸法があります。
まあ、ぶっちゃけ実銃における精密射撃の話であってエアソフトガンであればそこまで神経質になるほど気にする物でも無いと思うんですがね…。

とは言え安物のマウントリングとか、安くなくても中華のマウントリングとかは個体差が激しく、酷い個体だと30mmマウントリングなのにリングの内径が30mm無かったり、バリが酷かったりしてそのままスコープを取り付けるとスコープのチューブが変形してしまう恐れのあるマウントリングも少なからず存在します。

良いスコープを乗せてても、粗悪なマウントリングのせいでチューブが変形してしまえば元も子もないですよね。

そんな『そもそも使い物にならないレベルのマウントリング』を補正する為に、簡易的なラッピングツールを作りました。
今回作ったのは30mmチューブ用のラッピングツールになります。

ちなみに、マジモノのラッピングツールは銃砲店(猟銃とか扱ってるマジな店)に言えば貸してくれたり(店によると思います)、DEONでもラッピングツールの貸出を行っているのでちゃんとしたラッピングをしたい場合はこういった所から借りるのが良いと思います。

というわけで、こんな物を買ってきました。
直径28mmの鉄パイプと六角ナット、ボルト、サドルハンドです。

まず、鉄パイプを少し短くします。
流石に300mmは長すぎというか、ナットを埋め込むためのレンチが届かなかったので、届く長さになるように切りました。

続いて、サドルハンドルのネジ穴に合わせて目印を書いて…、

ドリルで穴を開けます。

片方、穴あけに失敗しました…。

続いて、熱収縮チューブを巻きます。
熱収縮チューブを巻く理由は2つあり、1つは外径28mmのパイプを30mmにする為で、もう1つの理由は後述します。

熱収縮チューブを2重に巻くと、29.74mmになりました。

先程ドリルで開けた穴の所の熱収縮チューブを切って、サドルハンドルを取り付けます。
パイプの内側から六角ナットで固定して、簡単には外れないようにしています。

続いて、紙ヤスリを巻きます。
熱収縮チューブを巻いた理由の2つ目は、この紙ヤスリを巻いたときの滑り止めとして使う為です。

尚、今回使った紙ヤスリは400番です。

紙ヤスリを巻いた状態で30.03mmの太さになりました。
これで、簡易ラッピングツールは完成です。

我が家のマウントリングの中でダントツで酷い精度を誇る、Midwest Industries AK30SMレプリカマウントベースをラッピングしていきます。

このマウントリングに作った簡易ラッピングツールを乗せ、サドルハンドルを握って前後にゴリゴリ削っていきます。

そんなに強い力をかける必要はありません。
むしろ、力を強く掛けると変な方向に削れていってしまう可能性があるので、自然な感じで擦っていく方が良いと思います。

削ること数分、バリが取れてきました。

こちら側もゴリゴリ削っていきます。

紙ヤスリは程よく消耗しました。

ドットサイトを取り付けてネジを締め込んでいくと、今まであった隙間が見事無くなりました。
マウントリング同士の隙間はラッピングではどうしようも無いので無視しますが、一番の問題であったリングとチューブの間の隙間が消えています

元々こんな状態でしたからね…。
このままマウントリングのネジを締め込むと、チューブが削れるか変形してしまうでしょう。

簡易ラッピングツール制作は大成功です。
これで下手なマウントリングを買ってしまっても、最低限使えるレベルには持っていけそうです。