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通常電動ガン用薄型モーター、ARES SLIM AEG MOTORのブラシをスタンドアップ型(SYSTEMA製)に変えました

記事作成日:2018年1月14日

ARES製の通常電動ガン用薄型モーター、ARES HIGHT TORQUE SLIM AEG MOTORのブラシ周りを見た時に、SYSTEMA PTWのモーターと互換がありそうだったので試した所、普通に交換する事が出来ました。


↑通常電動ガン用薄型モーター、ARES HIGHT TORQUE SLIM AEG MOTOR

SYSTEMA PTW用のブラシケースに交換できるという事は、ブラシをレイダウン型のブラシ(横長のブラシ)からスタンドアップ型のブラシ(縦長のブラシ)に交換出来るわけです。
というか、そのために交換するんですけどね…。

尚、レイダウン型とスタンドアップ型のざっくりとした違いですが、レイダウン型はスピード寄り、スタンドアップ型はトルク寄りといった感じになっています。
また、『レイダウン型はコミュテーターが一瞬だけショートしてしまうので、耐久性や発熱の問題がある』という意見もあったりします。

スタンドアップ型にする利点としては、初動のパワーが上がる為プリコックさせている銃のレスポンスが若干上がります。
それに加えて、『シルバーブラシ』と呼ばれる銀色のブラシを使う事が出来ます。(シルバーブラシはレイダウン型では滅多に見かけない)
シルバーブラシは通電効率が高く、ブラシの削りカスが出にくいのが特徴で、通常のカーボンブラシと比較するとブラシの消耗はもちろん、コミュテーターの消耗も劇的に改善されます。

一方、回転速度が若干低下してしまう為、フルオートの連射速度はもちろん、フルストロークの銃だともっさりした感じの動きになってしまうというデメリットも存在します。
※流速チューンのように硬いスプリングを使っている場合は動きが改善するかもしれません。

私がARES SLIM AEG MOTORを組み込んだ銃はプリコック仕様になっているので、スタンドアップ型のブラシとの相性はかなり良いと思います。

という訳で、ARES SLIM AEG MOTORのブラシを、レイダウン型からスタンドアップ型に変更していきます。

と、その前にTwitterを見てたらARESのスリムモーターの寸法を気にしている方がちらほらいらっしゃったので、サイズを測ってみました。

  • エンドベル〜モーター磁石の部分までが66.12mm
  • 幅が29.65mm
  • 厚みが18.25mm

といった具合でした。
自作グリップとかを作ろうとしている方はご参考にどうぞ…。

尚、ARES HIGHT TORQUE SLIM AEG MOTOR自体のレビューはこちらからどうぞ。

という訳で、ARES SLIM AEG MOTORをのブラシ周りを分解していきます。
プラスドライバーとラジオペンチさえあれば分解出来ます。

ちょっと気をつけないといけないのは、樹脂ネジを回す時にネジ頭とドライバーの頭が合っていないと舐めてしまう可能性があるのと、ブラシスプリングポールはネジではなく圧入されている為、新調に引っ張らないと折れてしまう可能性があるという事でしょうか…。
ブラシスプリングポールを抜く時はラジオペンチで掴んで、ゆっくり、真っ直ぐ引っ張るのが良いと思います。

尚、何故かプラス側のブラシスプリングポールの根本が溶けて、ブラシケースにくっついていました…。
何故…??

まあ、とりあえずそれは置いといて、まずはSYSTEMA製のブラシケースに交換します。
SYSTEMA PTW用のパーツはバラ売りしているのでこういう非正規なカスタムをする時にも役立ちます…。

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エンドベルにネジ切りをして、ブラシスプリングポールもSYSTEMA製に変えようか?と一瞬思ったのですが、失敗すると精神的に辛いので、ブラシスプリングポールはARES純正の物を使いました。
尚、エンドベルには最初から絶縁シールが貼られている状態だった為、別途絶縁は不要です。

続いて、ブラシを取り付けます。
今回取り付けるブラシはSYSTEMA製のシルバーブラシです。
Ag90%という恐ろしい量の銀が入っているブラシです。(大抵のシルバーブラシはAg70%〜80%くらい)

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樹脂ネジはそのまま流用、ワッシャーは不要だと思うのですが、SYSTEMAのモーターには標準で付いていますし、一応付けておきました。

後はネジを締め込んで完成、こんな感じになりました。
尚、ブラシスプリングもSYSTEMAの物に交換しています。

ちなみに、元々のブラシはこんな感じです。

という訳で、これにてARES SLIM AEG MOTORのブラシ交換は終了です。

シルバーブラシを組み込んだ直後は、暫く慣らし運転をしましょう。
ブラシがコミュテーターの形状に馴染まないまま使い続けるとスパークによってコミュテーターの消耗が激しくなる場合があります。

また、SYSTEMAのブラシホルダーに交換したためと、私がブラシから伸びる配線を中央よりに逃がしてしまった為、若干グリップの底蓋を加工する必要がありました。
ブラシから伸びる配線を工夫したとしても、ブラシホルダーに蓋が干渉してしまっていたので、若干削る加工は必要だと思われます。

という訳で、動作はこんな感じになりました。
元々秒間12.3発〜12.4発程度出ていたのですが、11.7発に下がりました。
一方、プリコック状態からピストンが開放されるまでのタイムラグはほんの僅かに改善されたかと思います。本当、「気持ちちょっと速くなったかな?」位のものですがね…。

もっとも、冒頭でも述べた通りスタンドアップ型にする事のメリットは『シルバーブラシが使える』という点にあると思うので、そこに魅力を感じないのであればわざわざ手間をかけて交換するまでの事は無いと思います…。