等倍プリズムサイト PrimaryArms 1X Compact Prism Scopeのレビュー | エボログ

等倍プリズムサイト PrimaryArms 1X Compact Prism Scopeのレビュー

2019年5月16日

つぼみトレードカンパニー様より、PrimaryArms製品のプリズムサイト『1X Compact Prism Scope with ACSS Cycrops Reticle』をお借りしたので、レビューします。

内容物はプリズムサイト本体とバトラーキャップ、説明書、クリーニングクロス、トルクスレンチです。
取扱説明書にはプリズムサイトの操作方法やレティクルの見方などが載っています。

PrimaryArms 1X Compact Prism Scope with ACSS Cycrops Reticle本体はこんな感じで、ドットサイトのような見た目をしています。

付属のバトラーキャップは非常にシンプルな物で、それぞれ接眼レンズ用、対物レンズ用になります。
接眼レンズと対物レンズが微妙に大きさが違うので、共通ではありません。

『Primary Arms 1X Compact Prism Scope with ACSS Cycrops Reticle』は、等倍(1倍)固定のプリズムサイトです。

プリズムサイトと言うと、Trijicon ACOGやRaytheon ELCAN Spector DRなどが有名ですね。

ドットサイト、スコープ、プリズムサイトの違いについて

ドットサイト、スコープ、プリズムサイトの違いを簡単に説明してみます。
図、説明共にかなり簡略化しているので、詳しく知りたい方は自分で調べてみて下さい。

まず、ドットサイトは半透過のレンズ越しに見た像と、そのレンズに反射したレーザー(レティクル)を見ています。

スコープは球面レンズ(面が丸く膨らんだり、凹んだりしてるレンズ)を組み合わせる事で光を屈折させ、その像にレティクルを重ねています。

プリズムサイトはスコープと同様に光りを屈折させているのですが、屈折にプリズム(透明の三角柱)を使用します。
プリズムには光の進む方向を変更させる特性があり、その特性を活かして倍率を調整したりします。
レティクルはプリズムに入る前に合成されるパターンと、プリズムに入った後に合成されるパターンがあるようです。

プリズムサイトの利点として挙げられるのは球面レンズを使用しているスコープに比べて歪みがかなり抑えられるというのがあります。
また、レンズをいくつも併用しなくて良いので、本体がコンパクトになるという利点もあります。

外観の紹介

という訳で、そんなプリズムサイトである1X Compact Prism Scopeの細部を見ていきます。

まず、対物レンズ側がサンシェード的な役目なのか、フチが斜めにカットされています。

本体左側面には「ACSS CYCLOPS」とレティクルの名前の刻印が入っています。
色がかなり薄く、光の反射具合では殆ど読めない程度の色。

右側面にはPRIMARY ARMSのロゴと、シリアルNOなどの表記があります。
ってか、シリアルNOの表記、印刷ミスってますね…。二重に印刷されてる…。

エレベーテーションダイアルとウィンテージダイアルはこんな感じ。
ノブの位置から察するに、プリズムよりも前側にレティクルが付いているようです。

調整ノブのキャップは紛失防止用のワイヤーで本体に固定されています。
調整中はちょっと邪魔かもしれませんが、キャップを無くす心配は無いでしょう。

調整ダイアルはカチカチとしっかりとしたクリック感があり、1クリックで0.5MOA動き、稼働量はエレベーテーション、ウィンテージそれぞれ50MOAです。

輝度調節ノブは本体左側面に付いており、11段階で調節が可能です。

電池はCR2032を使用します。
この製品は蓋やノブなど回せる部分のデザインが独特ですねぇ…。

視度調節ノブはこんな感じ。

20mmレールに取り付ける為のマウントが付属。
ライザーなどは付属しないので、当製品単体では高さの調節は出来ません。

マウントは底部からトルクスネジ4本で固定されており、取り外す事が出来ます。
また、マウントはAimpoint T1/T2系と互換があります。

こんな感じでT1互換マウントを取り付ける事が出来るので、好みのマウントに交換する事も出来ます。

先ほど、当製品単体では高さの調節が出来ないと書きましたが、T1用のライザープレートなどを別途買ってくる事で調整を行える訳です。

尚、純正マウントの幅は20.98mmでした。
マウント選びの参考にして下さい。
マウント内側の段差の大きさなどはT1互換なので割愛します。

レンズとレティクルについて

対物レンズと接眼レンズはそれぞれこんな感じになっています。
写真だと対物レンズがかなり奥まった位置にあるように見えますが、実際はもっと手前にレンズが付いています。
共に綺麗なコーティングが施されており、非常に美しい緑色の反射をしています。

覗くとこんな感じで見えます。
フチはかなり薄く、アイリリーフ・アイボックス共に結構な広さがあります。
また、像は暖色系で高コントラストです。
そして、ACSS Cycropsレティクルが中央に鎮座しています。

ドットサイトとは違い、レンズに描かれたレティクルを見ているので、電池が無くてもレティクルが見えます。
まあ、この辺りはスコープと同じですね。

アイリリーフの長さ、広さに関しては実測で7〜11cm程度で、AR15系の銃だとこれくらいの位置にサイトを置くと丁度良く狙えます。

イルミネーションを発光させるとこんな感じにレティクル全体が赤く光ります。
写真の明るさは11段階調整のうち、5段階目にしています。
最大輝度は屋内では明る過ぎる程度の輝度があります。

尚、ドットサイトでは無く、等倍プリズムサイトを選ぶ際の利点の1つとして『視力の補正(厳密には視度の調整)が出来る』という事が挙げられます。
というのも、構造的にはスコープなので、例えば裸眼でレティクルが写真左のようにぼやけてしまっていても、視度調節ノブを使って調整してあげると、くっきり見えるようになるのです。

もっとも、限度はありますがね…。
乱視の場合はそもそも視度補正において大きな効果が期待出来ませんし、単なる遠視・近視の場合もあまりにキツい場合は光学サイト側で行える補正の限界を超えてしまう事があります。
もっとも、乱視の場合はレンズ越しにこういう物を見るだけでも結構改善されるので、少なくともドットサイトよりかは見やすいでしょう。

蛇足ながら私は両目共に若干の近視に加えて、乱視(倒乱視)も持っています。
乱視補正無しでホロサイトなんて見たら超巨大なギラギラした横長の赤い光の集合体みたいなのが見えてサイティングなんて出来ません。
なので、サバゲー時は乱視補正のコンタクトレンズが必須です。

そんな乱視持ちの私が裸眼でこのプリズムサイトを覗くとどうなるか…と言うと、限界まで視度を調整すればちょっとぼやける程度で済みます。
ドットサイトだとひどい有様なんですがね…。
2MOAのドットが10MOA位の楕円形になります。

続いて、いつものパララックス計測をやっていきます。
2.5m先のディスプレイを覗いています。


右上にちょっと写るディスプレイのフチと、像の中のフチを見比べて頂くと分かりやすいと思うのですが、ほんのちょっとだけズレが生じています。
つまり、若干の倍率が付いている訳です。(光を屈折させてるので当たり前ですが)
とは言え、対象から5mも離れれば殆ど倍率は気にならなくなります。
また、レンズ越しに見た像の歪みは殆ど無いので、サイティングしていて感じるような違和感は、ほぼ無いでしょう。

この状態で視点を上下、左右に動かしてみます。
レティクルは2.5cmの円の中に収まっていますね。
パララックスの問題は無さそうです。

更に近距離になりますが、動画を撮ってみました。
壁との距離は1m程度しかありませんが、大きな歪みも無くしっかり見えているのが分かると思います。

ACSS Cycropsのレティクルの使い方について

最後に、ACSS Cycropsのレティクルの使い方について紹介します。
シンプルなレティクルですが、色々機能が詰まっているので、その説明を行います。

まず、1番。「^」のレティクルですが、基本的にはこれの頂点をターゲットに合わせて狙えば良いです。
実は他にも使い方はあるんですが、実弾での話なので割愛します…。

2番の蹄鉄みたいな形をしたレティクルは、ざっくり狙う時に使うと良いでしょう。
ドットサイトで言う所のサークルレティクルみたいな物
です。
後は移動しているターゲットを狙う時にも使えるのですが、これは実弾での話です。

3番ですが、これは5フィート10インチ(約1.778m)のターゲットの立っている場所を一番下の目盛りに合わせ、ターゲットの大きさを計測します。
一番上の目盛りを超える場合は200ヤード以下、上から2つ目の目盛りの場合は300ヤード、3つ目の目盛りの場合は400ヤードといった感じです。
もっとも、サバイバルゲームにおいてそんな距離で交戦する事は無いので、基本的には銃に斜角を付けて撃つ時に用いるのが良いと思います。

純正キルフラッシュのご紹介

別売になりますが純正キルフラッシュも販売されています。
こちらのキルフラッシュはPrimaryArms 1X Compact Prism Scope専用品になります。

編み目の細かさは普通な感じで、長さは約20mmでした。
このキルフラッシュを取り付けるとこのような見た目になります。

尚、対物レンズ側が斜めにカットされている事は冒頭で紹介しましたが、キルフラッシュを取り付ける為のネジ山も同様にカットされてしまっているので、取り付ける際には注意が必要です。

ネジが噛み合っていない状態で無理矢理取り付けてしまうとネジ山が舐めてしまう可能性があります。

キルフラッシュを取り付けた状態での視界は、このように何かモヤモヤした物が映り込んでしまいます…。
等倍なので、こればかりは仕方が無いのですが…。

視点を動かすとこんな感じで、モヤモヤした物も動きます。

ドットサイトにキルフラッシュを取り付けた際の見え方と結構違っているので、違和感を感じてしまうかもしれないですね…。

オマケ(マグニファイアと組み合わせるとどうなるのか?)

Twitterを見ているとプリズムサイトとマグニファイアを組み合わせるとどうなるのか気になっている人がちらほらいらっしゃったので、試してみました。
言ってしまえばスコープ同士なので、ちゃんと使える筈が無いのですが、一応…。

で、色々試した所、条件が揃えば使える事が判明しました。
厳密にはマグニファイア越しでレティクルを視認できる事が判明しました。
その条件とは、

  1. プリズムサイトの視度調節ノブをマグニファイアでピントが合うように調節する
  2. プリズムサイトの接眼レンズとマグニファイアの対物レンズを2cm以上離す(AR15系レシーバーのトップレールを限界まで使う)

この2点の条件で一応出来てしまいました…。
こんな事、今まで試したこと無かったですよ…。

こんな感じでちょっとだけレティクルがぼやけますが、一応見えます。
あと、めっちゃ像が暗いですね…。

ただし、プリズムサイト側の視度調節ノブをマグニファイアに合わせて調整している為、今度はマグニファイアを外した状態(肉眼で見た場合)では使えなくなるんですがね…。
レティクルがボケボケです。

マグニファイアのON/OFF操作を行う度に視度調節ノブを操作する必要が出てくる訳です。

総評

という訳で、『PrimaryArms 1X Compact Prism Scope with ACSS Cycrops Reticle』もとい等倍プリズムサイトという製品ですが、

  • ドットサイト以上の視野の広さ
  • レンズのクリアさ、コントラストの高さ
  • 電池不要でレティクルが見える

といった特徴がありました。

特に視野の広さに関してはドットサイトでは構造上実現が出来ない話なので、プリズムサイト最大の強みとも言えるでしょう。
また、電池不要でレティクルが見えるというのも、人によっては利点と感じるかもしれません。
電池切れで光学サイトが使えない…なんて事は起きない訳ですからね。

また、当製品のユニークな機能の1つとして「ACSS Cycrops」が挙げられると思います。
このレティクルは至近距離における瞬時なサイティングから、長距離のターゲットを斜角を付けて撃つ時まで幅広く使う事が出来る、非常に便利なレティクルだと思います。


つぼみアームズさんの方で当記事でレビューしているPrimaryArms 1X Compact Prism Scopeの先行予約を行っています。
ご興味のある方はつぼみアームズさんのツイートをご確認下さい。


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