WILD RABBIT エアガン樹脂フレーム用 ワッフル型ステッピングツール 3種のレビュー
記事作成日:2020年4月15日
WILD RABBIT製のエアガン樹脂フレーム用 ワッフル型ステッピングツールを、MilitaryShop TORAYAMA様よりお借りしたのでレビューしていきます。
こちらのステッピングツールはエアガン樹脂フレーム用として作られているステッピングツールで、様々な樹脂パーツに対して細かな滑り止め加工を施す事が可能な製品です。
3つの種類が存在し、それぞれ6mm丸、8mm丸、7mm角となっており、全て希望小売価格が1980円(税別)となっています。
尚、MilitaryShop TORAYAMA様のショップでは1782円(税別)での発売となっています。
ステッピングツールの先端はこんな感じで、細々したギザギザが付いています。
ハンダゴテのコテ先を差し替えて使用するタイプで、対応しているハンダゴテは3.8mmのコテ先に対応している製品になります。
私はHAKKO製のハンダゴテ(確か30Wか40W)を使っているのですが、この製品は対応するコテ先がちょうど3.8mmなので問題なくWILD RABBIT製のステッピングツールを使う事が出来ます。
ちなみにステッピングに最適なハンダゴテのワット数は色々な意見があります。
低いワット数を好む人が多い感じがしますが、材質によって温度変える必要があるから、温度調節出来るハンダゴテが最強っていう派閥もありますね。
あと、この滑り止め加工の事を「ステッピング」と呼ぶ人と「ステップリング」と呼ぶ人が居ますね。
英語のスペルは”Stippling”だそうなので、カタカナで書くなら「ステップリング」が正しい気もしますし、実際の発音を聞くと「ステッピング(早口)」とも聞こえます。
自分自身、両方の呼び名を使って安定してませんし、調べてみてもどっちが正解という訳でも無さそうなので、当記事では「ステッピング」と呼びます。(製品名も「ステッピングツール」ですし)
ちょっと脱線しましたが、このステッピングツールを使って加工を施していきます。
実験台となるのは東京マルイ製のGlock Gen3フレームです。
ステッピング前の準備として、軽くマスキングテープで範囲を決め、不要な突起を削り飛ばしました。
私はフィンガーチャンネルが大嫌いなので、フィンガーチャンネルを全部飛ばして、既存の滑り止めを削るついでにグリップの後ろ側も少し細くして、握りやすくしてみました。
尚、これらの加工はリューターを用いて行います。
こういったカッティングディスクやビットがあるとサクサク加工が出来て便利です。
ついでに、トリガーガードの下側も凹ませてここにもステッピングを施す事にします。
こちらはフライスを使って1.5mmの深さに削っています。
ちなみに、東京マルイ製フレームのここを薄くし過ぎると強く握り込んだ時に歪んでしまって気持ち悪い感触になるので、ある程度の厚みは残した方が良いと思っています。
GUARDER製品みたいな硬い材質のグリップなら結構薄くしちゃっても大丈夫なんですけど…。
下準備が出来たらステッピング開始…と、その前に初めて使うツールなのでどんな感じか試します。
ハンダゴテにステッピングツールを取り付けて十分に加熱させ、グリップに押し当ててみました。
左から順に7mm角を強く押した時、弱く押した時、8mm丸を強く押した時、弱く押した時です。
どういう力加減でどのような跡が残るのかは予め確かめておいた方が良いでしょう。
加工を施す素材によっても変わってきますからね。
という訳で、まずは7mm角のツールを取り付けました。
後は好みの問題だとは思うのですが、私は最初フチをなぞるような形でステッピングツールを当てていくのが好きです。
というか、こっちの方がやりやすいと思ってます。
後はひたすらハンダゴテを押し当てていくだけなのですが、こういう角(赤矢印の部分)を丸くしたい事って出てくると思います。
そういう時に便利なのが、この丸い頭のステッピングツールです。
今回は6mm丸のツールを取り付けて丸くさせてみました。
また、この丸いステッピングツールは角丸状の滑り止めを施す時にも非常に便利で、四隅を丸いツールで滑り止めを作り、真ん中を四角いツールで埋めていけば簡単に綺麗な角丸状の滑り止めが出来あがるのです。
こういう角丸の処理って、丸いツールが無いとかなり面倒くさいんですよね…。
というか、私の技量では綺麗に出来る気がしないです。
そんなこんなで冷ましながらゆっくり作業をしてましたが、10分程度で半面完了です。
トリガーガード下側はこんな感じ。
凹凸のアップ。
尖った状態で固まってしまった樹脂のチクチクした感じがするので、嫌な人はワイヤーブラシで軽く掃いてあげるといい感じになると思います。
ここまで細かい凹凸を作るにはステッピングツールが必須だと思いますし、仮に極細のコテ先を使って地道に仕上げるよりも簡単に行えるのが、ツールの強みだと思います。
私は今までUAC製のステップリングツールを使って来ましたが、四角いツールだけではちょっと出来る事に限界がありましたし、3.8mmのコテ先に無理やり取り付けるという構造故に使っている最中に外れてしまったり、しっかり熱がツールまで伝わらなかったりと、色々問題がありました。
あと、2500円を払って使い勝手悪いのは正直辛かったです。(ただ、当時販売されていたステップリングツールの中では安い方だった)
しかし、今回当記事で紹介しているWILD RABBIT製のステッピングツールは3.8mm用に設計されていますし、更に1個1980円(税別)という手の届きやすい価格であるというのが大きなポイントだと思います。
使用後のメンテナンスについて
毎回やる必要は無いと思いますが、ステッピングツールを使っていると溝に溶けた樹脂が溜まり、目詰まりを起こす事によって綺麗な加工が出来なくなってしまう事があります。
その場合はまずはステッピングツールを冷まし、その後ワイヤーブラシで表面を掃いてあげると凹凸が復活します。
流石にへばりついた樹脂を綺麗に削ぎ落とすのは無理でしょうけど…。(削ぎ落とす程強くこすると凹凸が削れてしまう可能性があります)