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MTC Optics Cobra F1 4-16×50 ライフルスコープのレビュー

記事作成日:2020年11月11日

MTC Optics製のプリズムサイト、『Cobra F1 4-16×50』をつぼみトレードカンパニー様よりご依頼頂いたのでレビューしていきます。

内容物はスコープ本体とレンズカバー、バトラーキャップ、クリーニングクロス、電池、マイナスドライバー、ダイヤルなどに入っているクリック感を出すパーツ(補修パーツ?)、説明書になります。

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レンズカバーは対物レンズが透明、接眼レンズが黄色くなっている王道な製品ですが、バトラーキャップは独特な形状の物が付属しています。
バトラーキャップの機能については後述します。

という訳で、こちらがMTC Cobra F1 4-16×50です。

見た感じサイドフォーカス付きの無難な形状のライフルスコープといった感じ。
チューブ径は30mmです。

至ってい普通のライフルスコープなのですが、こちらはよくある実銃用のライフルスコープというわけではなく、エアガン(エアライフル)用のライフルスコープになります。
エアガンとはエアソフトガンとは異なり、一般的には4.5mm金属ペレットを高圧ガスによって打ち出す製品で、ハンティングだと小動物の狙撃に使ったり射撃競技で使われたりします。
日本だと空気銃と言われて主に狩猟で使われる種類の銃になります。

オフィシャルサイトに載っていた取り付け例

対物レンズ側の上面には倍率と対物レンズ径である「4-16×50」という文字が書かれています。
この記載通り、対物レンズが50mmという大きめなレンズが搭載されています。

付属のバトラーキャップはよくある対物レンズに被せるようなタイプではなく、対物内側に付いているネジを使って固定するタイプです。
また、バトラーキャップは90度刻みでロックが掛かり、最大270度に展開します。

バトラーキャップの方向は360度好きな方向に回転させる事ができるので、横に開いたり下に開くようにする事も出来ます。

ハウジングはこんな感じで大きめのエレベーテーションノブとウィンデージノブが付いています。

エレベーテーションノブとウィンデージノブは直接回せるタイプで、調整方向が記されています。
また、1クリック回す事で100mで1cm着弾点が動く仕様(1クリック0.1MIL/0.1MRAD)で、最大で140cm動かす事が出来ます。
尚、1回転で60cm動きます。

エレベーテーション・ウィンデージ共にゼロロック(ダイヤルロックやクリックストップとも言う)機能が備わっており、ノブを引っ張る事でロックを解除してからゼロインを行います。

更に、このノブにはユニークな機能が付いており、それがゼロリセット機能になります。
ゼロリセット自体はありふれた機能なんですが、操作方法が独特で、こんな感じで目盛り部分を上に引っ張りながら回す事が出来るのです。
写真だと分かり辛いと思ったので動画で紹介、最初はゼロインを行い、その後ゼロリセットを行っています。

これでリセット後にダイヤルを回しても、元のゼロイン設定に簡単に戻す事が可能になります。

また、この銃にはサイドフォーカスが付いており、10ヤード〜400ヤードとそれ以上となっています。

輝度調節ノブは1〜6段階で電源のONとOFFが交互に配置されているタイプです。

キャップを外すと中にCR2032電池を入れる事が出来ます。

パワーノブはこんな感じ。
4、5、6、7、8、9、10、12、14、16と倍率の表記が入っています。
結構固めのノブでした。

接眼レンズ側の側面にはメーカー名の「MTC Optics」と製品名の「Cobra F1」と入っています。

視度調節ノブはこんな感じ。

視度調節ノブを限界まで回すとこんな感じで飛び出します。

接眼レンズ側のバトラーキャップも対物レンズ側と同様にねじ込んで固定するタイプです。
そして、何故かレンズが付いています。

このレンズ単体だと虫眼鏡みたいな感じで使う事が可能です。

何に使うのかと言うと、このようにエレベーテーションノブの回転数を見るのに使うらしいです。
バトラーキャップがメモ帳になってたり、レティクルの見方や計算式が書いてたりする物は知っていましたが、レンズが付いててこういう風に使える製品は始めて見ました…。

開くと270度まで回転させる事が出来、こちらも90度刻みにロックが掛かります。
また、開く方向も360度自由に決める事が出来ます。

レンズとレティクルについて

レンズコーティングは接眼レンズ、対物レンズ共にグリーンマルチコートが施されています。

レティクルは細めのFFPレティクル。
このレティクルは「MTC SCB2」という名前で、正確な照準を実現する為にシンプルな線とミルドットが付いています。

アイレリーフは11cm程度と無難な長さがあり、アイボックスもライフルスコープにしては普通な感じ。
特に広くも狭くも無い感じです。

レティクルの中央には10ミル四方の正方形があり、ネズミなどの小さく高速で移動するターゲットを狙う時に便利だそうです。
また、下方向のミルドット(線が長い部分)は1ミル刻みになっており、ドロップダウンレティクルとして使う事が出来ます。

16倍まで拡大するとこんな感じでレティクルが拡大され、線もかなり太めに見えるようになります。
そして、結構像が暗くなりますね。

尚、倍率を上げるとアイレリーフも9cm程度まで短くなり、アイボックスもかなり狭くなります。
しっかり、真っ直ぐに覗かないと覗けない感じです。

イルミネーションを点灯させると、中央の正方形部分のみが光ります。

最大輝度で屋内で丁度良い感じの明るさなので、屋外だと視認するのがキツそうな印象を受けました。

あと、拡大して気がついたのですが、下側に伸びている線が少し長いようです。

外で覗いてみました

という訳で、屋外で覗いてみました。
天候は晴れ、8月の昼に撮影しているのでかなり明るいです。
当初思っていた通りイルミネーションは見えなかったのでイルミネーション無しでの撮影になります。

ターゲットとしているのは約250m先の木。
まずは4倍から。
まず、色味に関してはかなり自然な感じで浅くもなく、高コントラスト系でも無い無難な感じ。

倍率を上げていくとこんな感じ。
左が8倍、右が16倍になります。

総評

エアガン(エアライフル)用のライフルスコープという事でかなり評価が難しい製品な気がしますが、ユニークなデザインのレティクルが特徴だと思います。
また、サイドフォーカスも10ヤード(約9m)の距離から合わす事が可能な為、近距離での射撃にも使う事が出来るのも面白いですね。

ここまで倍率比の高い製品だとそこまで近い距離でフォーカスを合わせる事が出来ない物が多いので、これは大きな利点だと思われます。

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