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ASG/MODIFY STEYR SCOUT グレー JASG認定済み国内仕様を購入したのでレビューします(外観紹介、初速、飛距離、グルーピング計測)

記事作成日:2021年7月12日

ASG/MODIFY STEYR SCOUTのJASG認定済み国内仕様を購入しました。
こちらはASGがSTEYR社とのライセンス契約を結び、MODIFYが製造を行っているエアーコッキング ボルトアクションライフルで、国内販売にあたってGunsmith BATONがJASGの認可を通している製品になります。

一般的にエアソフトガンはジュール制限さえクリアすれば認可無しでも販売する事が出来る状態なのですが、JASGの安全出力基準に合格しているという事からより安全性の高さが保証されている製品であると言えるでしょう。
海外製品を色々買ってると、日本の代理店が入れ、国内のショップが販売している製品であっても「デチューン(笑)」、「日本向け仕様(海外版と何も変わってない)」な製品と遭遇する事も少なくは無いですからね。

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箱を開けるとこんな感じ。
内容物は銃本体とマガジン(別売の予備マガジンを一緒に買っているので、マガジンが2個入っていました)、六角L字レンチ(HOP調節用)、BBローダーに取り付けるアタッチメント、説明書、MODIFYのロゴステッカー、MODIFYのラバーパッチ、BB弾、クリーニングロッドといった感じ。

細々した付属品は袋の中に入っています。
また、JASGK仕様には日本語化された説明書兼保証書が同梱されています。
3ヶ月保証付きみたいですね。(数日以内に全バラするので、自分には関係無い話ですけど)

英語説明書の方は日本語化されている物よりも少しボリュームが多いですが、基本的な操作方法に関しては日本語化されてる説明書で事足りると思います。

ASG/MODIFY STEYR SCOUTの外観を見ていきます。

ASG/MODIFY STEYR SCOUT本体はこんな感じ。
ストックのカラーはブラックとグレーの2色が展開されていますが、今回購入したカラーはグレーです。
ストック全部がグレーという訳ではなく、所々黒いパーツが付いており、これがいい感じのアクセントになっていて良いですね。

という訳で、STEYR SCOUT本体の細部を見ていきます。
まず、バレルはフルートバレル。
マズルは14mm逆ネジになっているので、各種マズルアタッチメント、サプレッサーなどを取り付ける事が出来ます。

ライフルストックの前側はこんな感じ。
黒い部分は握った時にいい感じに指が引っかかるように出っ張っています。

STEYR SCOUTのユニークな機能として、この部分がバイポッドになるという点です。

ストック下部のボタン(写真右赤矢印)を押しながらストックの左右を下にズラすと、バイポッドとして展開出来るようになります。
開ききると「カチッ」と音が鳴ります。
閉じる時はそのまま閉じるだけです。

また、HOP調節レバーはバイポッドで隠れているストック内側に備わっています。
尚、このレバーは左右両方に付いているので、どちら側からでも操作可能です。

HOP調節レバーはカチカチとクリック感があります。
また、操作方法はVSR10系に似ていますが、VSR10と違ってフニャッっとする事が無く、安心感があるガッチリしたレバーでした。

また、このレバーに加えて上部にもイモネジ式のHOP調節ダイヤルが付いており、こちら側でも付属の六角レンチを使う事でHOP調節が可能です。
こちらは無段階調整なので、HOP調節レバーでは行う事が出来ない細かなHOP調節を行う事が出来るようになっています。
尚、このイモネジには緩み防止の為かネジロック剤が塗布されていました。(ネジロックは柔らかいタイプなので、普通に回す事が出来る硬さです)

尚、HOPを強くする場合はこのイモネジの方が優先され、HOPを弱くする場合はレバーの方が優先されます。
分解してみないと断言は出来ませんが、恐らくこのイモネジはHOPアーム自体を押し下げているのだと思われます。

マグウェルはこんな感じ。
金属製のノズルとチャンバーが確認出来ます。

対応マガジンは半透明で、形状はAPS2のような形をしています。
装弾数は32発。

バラしてみないと分からないですが、内部機構もAPS2系かも知れないですね。
まあ、APS2は昔ちょっと触った程度なのでまったく詳しくは無いんですが…。

マガジン側にマガジンキャッチが付いていたり、マガジンをテンション保持する為のスプリングが組み込まれていたりとかなり独特な仕様のマガジンです。

尚、マガジンが半透明なので残弾確認が容易に行えるのが良いですね。

尚、APSのマガジンとの互換性について確認した所、残念ながら互換はありませんでした。

パット見そっくりなのですが、STEYR SCOUTのマガジンの側面には窪みが、マグウェル側には出っ張りがそれぞれ存在し、この凹凸がAPS2のマガジンにはありません。

この突起が邪魔する為、STEYR SCOUTにAPS2のマガジンを入れようとすると途中までしか入りません。
意図的にマガジンの互換性を無くしている感じですね。

STEYR SCOUTのマガジンは普通にマグウェルに差し込みます。
奥まで差し込むとマガジンがロックされ、「カチッ」という音が鳴ります。

抜く時はマガジンの前側に付いているレバー(マガジンキャッチ)を押すとスプリングテンションで少し飛び出してくるので、マガジン交換は比較的スムーズに行えます。

上側は少々独特なピッチの20mmレールと、フリップアップ式のフロントサイトが付いています。
こちら側の20mmレールはいわゆる「スカウトスコープ」と呼ばれる、ロングアイレリーフのライフルスコープを取り付ける為の物だと思われます。

スカウトスコープという製品は、エアソフトガン界隈ではあまりメジャーでは無い気がしますが、排莢した薬莢とスコープが衝突しないようにする為だったり、クリップでの装填が出来るように、かなり前側に設置する仕様のスコープで、アイレリーフが240mm程度ある製品です。
※普通のライフルスコープは長くても100mm程度

内蔵式のフリップアップアイアンサイトはこんな感じで、最初は埋まってます。

ロックレバーを銃口側にスライドさせるとスプリングテンションでフロントサイトが起き上がります。
三角形をしたこれまたユニークなデザインのフロントサイトです。

マグウェルとトリガーガードの間にはダミーマガジンが刺さっています。
ダミーマガジンは左右がロックボタンになっており、ボタンを押しながら引っ張ると外れます。

ダミーマガジンに刺さっているスポンジを抜けばマガジンを差し込む事が出来るのですが、この機能が使えるのはストック側に付いているダミーマガジンの方のみです(詳しくは後述)。

ちなみに、ここにBATON JASGとシリアルNOが入っています。
ここは多分シリンダー付近ですね。

尚、アウターバレル側というかレール側というか…そちら側にはASGやMODIFY、STEYRなどの刻印が入っています。

エジェクションポート側の20mmレールはこんな感じ。
こちら側は普通のライフルスコープ用で、ツーピースマウントリング用の形状になっていますが、中央が窪んでいるのでもしかしたらワンピースマウントも物によっては取り付ける事が出来るかも知れません。(推奨されない固定方法になりますが…)

右側面はこんな感じ。

リアサイトもフロントサイトと同様にフリップアップ式です。
こちらはリアサイトの窪みに爪を引っ掛けて跳ね上げるタイプです。

ちなみにサイトピクチャーはこんな感じ。
リアサイトの位置が結構目に近い上にピープホールが大きいので割と狙いやすいですが精密射撃向けという感じでは無さそうです。

グリップやトリガー周りはこんな感じ。
全体的に丸みを帯びたデザインのライフルですが、個人的にはこの部分の丸みが非常に良い感じで、とても握り心地の良いデザインだと感じました。

トリガープルは10回計測で平均410g、最大450g、最低360gといった感じでした。
純正トリガーのままストロークなどを詰めたVSR10が大体300g程度なので、それよりかは若干重い感じです。

尚、このトリガーは支点(トリガーピン)を軸に動くのではなく、前後にスライドするような独特な動きをするので、慣れが必要な感じがしました。
ただ、トリガーの動き自体は非常にスムーズでヌルっと動く感じです。

左が引き始め、右が限界まで引いた状態

ボルトハンドルは割と大型で操作性が高いデザインの物が付いています。
特に先端に付いているボールがいい感じに指に引っかかるので良いですね。

ボルトハンドルを跳ね上げると写真右位の位置まで上がります。

ボルトを引くとこんな感じ。
VSR10と同じくらいのストローク量ですが、ガタツキはかなり少なめ。
割と軽いボルト操作が可能なので、スプリング自体が柔らかいか、スプリングカットによるデチューンがされていると思われます。

セーフティはユニークな仕様で、レバーを前後に動かす感じではなく、ローラーを回すような操作感です。
白丸の状態がSAFE、赤丸が出ている状態が射撃可能な状態で、白丸の上に付いている白い四角いボタンを押しながらセーフティを上方向に回してセーフティを解除します。
逆にSAFE状態にするには下方向に回します。

グリップ〜バットプレートはこんな感じ。

ストック下部にはマガジンホルダーが付いており、ダミーマガジンと同じ要領で外す事が出来ます。

こちら側にはマガジンを1本収納する事が出来ます。

バットプレートはこんな感じで、シボ調の凹凸が付いた硬質ラバー製。
STEYR社のロゴも入っています。

尚、バットプレートは間に挟まっているスペーサーを外す事で、長さを調節する事が出来ます。

気密とBB弾の保持位置について

気密チェックツールと弾棒を使って気密とBB弾の保持位置について確認してみた所、まず気密に関しては全く問題が無くエアダスターでピストンを後退させる事が出来るだけの気密がありました。
BB弾の保持位置に関しても一切のクリアランスが無い、ドンピシャな状態でした。

銃口を塞いで撃つと、こんな感じでピストンが一時停止する位にはしっかり気密が取られています。

箱出し状態での初速について

という訳で、箱出し状態での様子を見ていきます。
使用弾は東京マルイ 0.20g 樹脂弾です。

HOPを一番下げた状態が最低初速で、85m/s前後でした。

HOPを強くしていくと初速が上がっていき、半分辺りで最大初速の93m/s後半まで上がりました。
これ以上HOPを強くすると今度は初速が下がっていき、最大HOP近辺では弾詰まりします。

ただし、最大初速だと初速が安定しておらず、誤差が少し大きめでした。

最大初速よりも1クリックHOPレバーを下げた状態で初速が高い状態で安定した初速になっていたので、そこで初速差を測ってみました。
10発撃って最大92.69m/s、最低92.04m/sと箱出し状態の製品として考えるとかなり初速が安定していました。

MODIFYすげぇなと、素直に関心。

箱出し状態で屋外で撃ってみました

ちょうどこの銃が届いた翌日にゲームに行く予定があったので、持っていって撃ってみました。
フィールドはオペレーションフリーダムです。

使用弾は先日レビュー記事にもしたZERO BASIC 0.28g バイオBB弾
HOPは若干浮き気味で50mまでしっかり狙える程度の弾道での計測です。(サバゲーだと使い勝手の良い弾道)

30m先のターゲットにはレティクルのホースシュー上側、40mでレティクルど真ん中、50mではドロップダウンの一番下(800ヤード用)を狙うと丁度よい感じです。

弾道はとても素直で、綺麗に直進します。
また、HOPも0.28g弾をしっかり浮き上がらせる事が出来る程度のHOP量がありました。

命中精度に関しても非常に良い感じで、35m付近に設置されているダクトの穴に概ね集弾させる事が出来る程度の精度はあったので、かなり良い感じでした。

ただ、ピストンが非常に重い為、射撃時の振動が大きくしっかり構えないとフライヤーのような飛び方になってしまい、ターゲットから逸れてしまうという事もあり、トリガーの慣れに加えて射撃姿勢もしっかりする必要がありそうな印象です。

ちなみに、しっかり狙えばブッシュから少しだけ見えている40mのターゲットに命中させる事も出来たので、本当に良い命中精度と飛距離を持っている銃だと思います。

更に、この銃はスコープを乗せて撃っても楽しいですが、弾道に癖がなく非常に素直な感じなので、アイアンサイトで狙っても楽しいです。
本当、アイアンサイトの使い勝手がとても良いんですよね…。

22mでのグルーピング検証

サバゲー帰りにDEFCON1に寄って、電子ターゲットを使って22mでのグルーピングを計測してみました。
机と椅子の高さの都合でバイポッドは使えず、レストバッグを使っての射撃になります。
使用弾は東京マルイ スペリオール 0.28gで、HOPは外で撃った時よりも少し下げました。

とりあえず普通に撃っていたのですが、重いピストンが動く事によるブレの問題で、ちょっと気を抜くと飛ばしが出てしまいました。
屋外で撃っていた時も感じましたが、やっぱりこの銃はしっかり構えないとブレますね。

ただ、ガッチリ銃をホールドした状態で撃つ事でかなりグルーピングを小さくする事が出来ました。
慣れてくると大体70mm台が安定して出せそうな感じがしました。(だいぶ疲れますけど…)

時間が無かったのと、まだ銃の癖にも慣れていない状態だったのでいつもの30mチャレンジ方式の計測は出来ませんでしたが、普通に良い結果だったので後日、時間のある時にしっかり計測してみたい所です。

ちなみに、この時のベストスコアは10発で68.2mmでした。

箱出しどノーマルの状態でこのグルーピングは中々な物だと思います。


という訳で、ASG/MODIFY STEYR SCOUTのレビューは以上になります。

販売価格が5万円後半〜6万円と比較的高価な部類のエアーコッキングボルトアクションライフルですが、値段に見合う質感と性能は持っていると思います。

外観は正式ライセンスという事もありかなり拘った造りになっており、樹脂の質感も良いのが素晴らしいと思います。

内部に関しては分解してみないと何とも言えませんが、BB弾の保持位置も気密も文句無し、飛距離もグルーピングも十分優秀なレベルなので特に何もカスタムしなくても十分使える製品だと思います。

細かい調整は好みに応じてやるのは良いと思いますが、下手にあれこれ弄らない方が良いタイプの製品のような印象ですね。

とりあえず後日分解レビュー記事もアップする予定なので、内部に関してはその時に色々見ていこうと思います。

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