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Golden Eagle Nemesis Arms VANQUISHの内部カスタム(インナーバレル、HOPパッキン、ピストンスプリング交換、etc…)

記事作成日:2022年10月27日

先日開封レビュー分解レビューを行ったGolden Eagle Nemesis Arms VANQUISHの内部を弄っていきます。

インナーバレル・チャンバー周りのカスタム

という訳で、まずはチャンバー周りから弄ってきます。
まず、純正インナーバレルが486mmと結構長いので、これを短くします。

ちょうどVFC製のカスタムバレル、VFC 6.03mm AEG Precision Inner Barrelの250mmが余っていたのでこれを使う事にしました。
以前、Silverback SRSでこのインナーバレルを使い、割と良かったものの味気なかったので外して余らせていたバレルです。
AEG/GBB両対応仕様なので何かと便利な形状のバレルです。

溝はAEG/GBB両対応。
テーパーは深め

HOPパッキンは宮川ゴム MIYA 一撃 硬度50を使います。(Ver2ではなく、初期バージョン)
MIYA 一撃は2個セットの製品で、以前VSR10のカスタム時に1個使い、余ってたもう1個を今回使う事にしました。

今回は長掛けや面押しじゃないHOPパッキンで0.43g弾をしっかり浮かすことが出来る仕様にしたかったので、このパッキンが選択肢に上がりました。

MIYA 一撃はGolden Eagle Nemesis Arms VANQUISHのノズルの外形ともいい感じにフィットするので問題は無いでしょう。

続いて、BB弾の逆流防止パーツに凹みを設けました。
VSR10のカスタム時にもたまにやる手法ですが、このパーツを押すためのスプリングを柔らかくしようと思っているので、2重給弾や逆流防止を確実に行えるように、こういう加工を行いました。

HOPクッションとしてモノタロウで売っている内径1.15mm 外径3mmのシリコンチューブを使いました。
よく重量弾を飛ばしたい時に使うシリコンチューブで、硬さ(デュロメータA)は54です。
特に今回はHOPパッキンが柔らかいのでクッションゴムを使ってHOPの突起を強く押し出すようにしてみました。

SCPとか付けても良いかも知れませんが、普通の押しゴムよりも幅が広くなっているので今回はシリコンチューブだけの方が安定するかな?と思います。

また、HOPアームの左右に若干のクリアランスがあったので、0.15mmのシムを左右に2枚ずつ入れました。

チャンバーとアウターバレルの間に若干のクリアランスがあったので、ポリイミドテープを巻いて太さを調整、軽く圧入出来る具合にしました。

純正のバレルスペーサーはインナーバレルに接着されており、外すのが面倒そうだったので3Dプリントでバレルスペーサーを作りました。
こういうワンオフパーツみたいなのをサクッと作れるの、便利ですよね。

尚、Oリングは余ってる物を適当に使ったので、インナーバレルと接触する方がニトリルゴム、アウターバレルと接触する方がウレタンゴムという感じになっています。

外側のOリングは外形17mmのウレタン
内側のOリングは内径8mmのニトリル

このバレルスペーサーをインナーバレルに取り付けてバレル周りのカスタムは完了です。

アウターバレルの調整

アウターバレルも少し調整しました。
まずバレルナットが噛み込んでしまう位まで締め込まないとバレルがガタついてしまうのでOリングを使ってみる事にしました。
本来はワッシャーとかの方が良いんですが、手元にちょうど良いサイズの物が無かったので固めのOリングにしました。

まあ、構造的にアウターバレルには負荷が掛からないのでこれでも良いかなと…。

また、BB弾の停弾位置が前すぎ(HOPの突起のました辺りにBB弾が来てしまう)で、HOPの掛かり具合が不安定になる懸念があったので、太さ0.7mmのOリングをチャンバーとレシーバーの間に挟み込む事で少しチャンバー自体を前にずらしてみる事にしました。

分かりづらいですが、赤矢印部にOリングが付いている
レシーバーとアウターバレルの間に挟まるOリング

長掛けなら純正の位置でも問題が無いというかむしろちょうど良いのですが、今回のHOPパッキンの仕様とはあまり相性が良くなかったです。
尚、これも本来はシムでやるべき調整ですが、無かったので…。

使い所が無くて余ってたOリングが大活躍。
まあ、これでいい感じだったら後日シムに切り替えようと思いますが…。

シリンダー・ピストン周りのカスタム

続いて、シリンダー側を弄っていきます。
まず純正状態でバリだらけだったピストンを軽く磨きました。
磨きすぎて外形小さくなってしまうのも問題なので、適度にバリを落とした程度ですが…。

ピストンヘッドのOリングにはG.A.W. FRUS-Oリング(電動ガン用)を使います。
グリスもG.A.W. Gグリースです。

ピストンスプリングとしてGURDERのSP85スプリングを使います。
『だいぶ硬い』『長い』『不等ピッチ』と自分の好みではないピストンスプリングの要素が全部詰まっているので、長らく使わず放置されていたのですが、遂に使う機会を得ました。

尚、このスプリングにした理由として、分解レビューでも触れましたが、Golden Eagle Nemesis Arms VANQUISHのピストンスプリングは自由長が長めのピストンスプリングが必要なので、手持ちのピストンスプリングでも使える製品がかなり少なかったというのもあります…。

また、初速調整用にG.A.W. 電動ガン用 スプリングスペーサーを4枚追加しました。
1枚辺りの高さは2mmなので、8mm盛ってます。

チャンバー位置をずらした影響もあってシリンダーヘッドとチャンバーの間のクリアランスが大きくなったので、Oリングを取り付けました。(チャンバーとシリンダーヘッドのクリアランスは元から存在する)
VSR10でもよくやる手法で、シリンダーヘッドへの負荷低減の他、射撃時のシリンダーの揺れを低減する事が出来ます。

続いて、ボルトハンドルのガタツキを抑える為にシリンダーとボルトハンドルの間にシムを入れました。
尚、サイズがドンピシャという訳では無いですが、とりあえずトレポンのチャンバー位置調整用のシムが使えたので使ってます。

これでシリンダー周りの調整は完了です。

トリガー・シアー周りなどロアレシーバー側の調整

続いてトリガーやシアー周りを弄っていきます。
これらのパーツは専用品なので社外製品に交換する事は出来ませんし、加工が必要そうな箇所も見当たらなかったので、そこまで大きく手は加えていません。

ただ、トリガーやシアーなどのガタツキが気になったので、シムを追加してガタツキを取りました。
各所のピンに0.25mmのシムを1枚ずつ追加したらかなりいい感じになりました。

トリガーストロークも調整。
シアーと接触する面はセーフティレバーが機能しつつ暴発しないギリギリにしています。

尚、写真を取り忘れていたのですがロアレシーバー側の給弾ルート全体をバフを掛けて綺麗にしました。
結構ザラザラした塗料が残っていたのがツルツルになったので、これでBB弾が汚れてしまう心配が無くなるでしょう…。

また、グリップも交換しました。
以前レビューした『ERGO FLAT TOP TACTICAL DELUXE GRIP – SUREGRIP』を加工して取り付ける事にしました。

まず色々なレシーバーとの相性問題が起きるトリガーガード左右に伸びてる突起を切除します。

これで取り付けれる…かと思いきや、どうやらGolden Eagle Nemesis Arms VANQUISHのロアレシーバーはAR15のグリップと完全互換という訳では無さそうでグリップ側に付いている赤矢印部を削る必要がありました。
ロアレシーバー側を加工しようかとも思ったのですが面倒だったのでグリップ側を加工する事にしました。

削る事でちゃんと取り付ける事が出来ました。
この極太グリップ、ごっつくて長い銃との相性が良いですね。

赤矢印部を削る
隙間なくピッタリ取り付ける事に成功

組み立てて初速チェック

という訳で、組み立てて初速チェックを行います。
と、その前に弾棒を使ってノズル長のチェック。

まあ、ノズル長は結構ちょくちょく確認していたので問題無い事は分かっていましたが、最終的には全部組み立ててみないと分からないですからね…。

また、気密チェックに関しては最近、ピストンがビタ止めされるような高い気密よりもスーッとゆっくり一定量のエアーが抜けていく程度の方が好みなので、そういう仕様になっています。

特に今回はピストンの重量があるのでピストンビタ止めされるレベルに気密を高めると強HOP時のブレが大きくなるんですよね…。
また、初速の上限値の調整にも使えるので、重量弾を撃ち出せるようなセッティングにする際はあんまり気密を高めない仕様にするようにしています。

初速は0.20g弾で下が弱HOP状態で80m/s程度、上がかなりHOPを強くした状態で86.2m/s程度になりました。
最大初速の状態以上にHOPを強くすると初速が下がっていきます。

だいぶ初速が低いですが、この理由はこういう構成のカスタムで0.43gを使ったらジュールが一気に上がる為です。
エアー量が多く、ピストン重量が重かったりスプリングレートが高かったりする状態で、インナーバレルが程よく長い場合はBB弾の重さの違いによるジュールの変動が大きいです。

最大初速のHOP量は0.20gの時と同じなのですが、0.20gの時に0.74Jだった物が0.43gを使うと0.85Jまで上がります。

こうなる原因は重量弾は軽量弾に比べて初速が低く、インナーバレルを通過している時間が長い(加速出来る時間が長い)事が原因です。

また、今回のような構成は過去の経験上暫く放置したり使ったりすると初速が上がるので、低めに設定しています。
ちなみにカスタムを行い、上記初速計測を行ったのは記事投稿の6日前なのですが記事投稿前日に計測し直したら0.20gでの最大初速が89m/sまで上がっていました。

もちろん無尽蔵に上がっていく訳ではありませんが、このまま0.20gでの最大初速が90m/sを超えるようであればスペーサー1個抜いといた方が良いかも知れません。


という訳で、Golden Eagle Nemesis Arms VANQUISHのカスタムは以上になります。

尚、カスタム途中の状態(パーツ変更だけ行い、細かいガタ取り前の状態)で屋外で撃ったりグルーピング検証を行っているので、後日それを記事にする予定です。
もちろん当記事で弄った状態でも再度計測をする予定ですが…。

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