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NOVEL ARMS ABSOLUTE 31042 IR 3-10×42 ライフルスコープのレビュー

記事作成日:2023年1月4日

NOVEL ARMSのSURE HITシリーズの後継として登場したABSOLUTAEシリーズのライフルスコープ、ABSOLUTE 31042 IRを購入したのでレビューします。

同社の上位モデルではありますが定価が44000円、実売価格が3万円中盤辺りなので比較的入手しやすい価格帯の製品(ミドルエンドクラスの価格帯としては安い方)ではあります。
倍率は3〜10倍、対物レンズ径が42mmで、サイドフォーカスやイルミネーションレティクル付きのモデルになります。

ABSOLUTE 31042 IRとだけ書かれているシンプルなパッケージ
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付属品の紹介

内容物はスコープ本体(バトラーキャップ付き)、説明書、キルフラッシュ、スルーレバー、クリーニングクロス、CR2032電池、L字レンチ2本です。

ABSOLUTE 31042 IR本体はこんな感じ。
対物レンズ、接眼レンズにバトラーキャップが予め付いています。

付属のバトラーキャップはこんな感じでシンプルな仕様の物です。
同社のSURE HITシリーズに付属する物と同じだと思います。

尚、以後バトラーキャップは外した状態で紹介します。

ABSOLUTE 31042 IR本体のレビュー

という訳で、ABSOLUTE 31042 IRの本体を見ていきます。
見た目はいわゆる普通のライフルスコープで、相変わらずVortexっぽいデザインになっています。
ノブのデザインとか、隠しようがない程度にはVortexですよねぇ…。

対物レンズ側はこんな感じ。
若干奥まった所に対物レンズが入っており、手前にはキルフラッシュを取り付ける為のネジ山が設置されています。

付属のキルフラッシュはこんな感じで程よい目の細かさの物になります。
キルフラッシュの厚みも十分で、40度位の角度で奥が見えなくなります。

キルフラッシュを取り付けるとこんな感じ。
段差も無く同じ色のアルマイトが施されているので、一体感があります。

尚、キルフラッシュを取り付ける事でこのように対物レンズの反射を隠す事が出来ます。

キルフラッシュ無しの状態
キルフラッシュ装着時

ハウジングはこんな感じ。
カバー付きのエレベーテーションノブ・ウィンテージノブが付いており、左側にサイドフォーカスと輝度調整ノブという一般的な高倍率スコープのレイアウトになっています。

ハウジング下部はこんな感じ。
よくここにシリアルNOや製造国の表記が入っていますが、ABSOLUTE 31042 IRには入っていません。

左側にはサイドフォーカスと輝度調整ノブが付いており、電池は上面の蓋を開けて入れます。
対応電池はCR2032です。

サイドフォーカスは10ヤードからフォーカスを合わせる事が出来る仕様になっています。(目盛りは10ヤード〜300ヤードとそれ以降の無限)
フォーカスの操作は程よい硬さがあり誤操作は起きにくそうな印象があります。

10ヤードより少し手前まで回せる
15ヤードに合わせた状態
最大は無限より少し先まで回せる

エレベーテーションノブ・ウィンテージノブはカバーが付いており、外す事でノブを操作する事が出来ます。
視界の邪魔にならないロープロファイル仕様となっていますが、ライフルスコープの場合エレベーテーションノブは大型の方が良いんじゃないかと個人的には思っています。

ノブのデザインもVortexっぽい見た目をしており、1クリックで1/4MOA動きます。
また、ノブは最大で30MOA(120クリック分)動かす事が出来ます。

尚、ゼロリセット機能も付いています。
ゼロイン調整を行った後でノブ中央に付いているネジを外し、0の位置を合わせて付け直す事でその後ゼロインを弄っても簡単に戻す事が出来ます。

パワーノブはこんな感じで低めの倍率の時は感覚が広く、倍率が上がっていくと狭くなっていきます。
ただ、めちゃくちゃ狭いとかではなく大体の幅は均等な感じがします。

3倍〜5倍位の間は感覚が広い
6倍以降は少し狭くなる
10倍の状態

ABSOLUTE 31042 IRにはスルーレバーも付属しています。
パワーノブに巻きつけて側面のネジを締め込み固定するリング状の物で、デザインはSwitchview USAやAim Assist Optics製品みたいな感じです。

5倍の所に突起が来るように固定するとこんな感じ。
3倍の時に右側に突起が来て、10倍の時に左側に突起が来ます。
変な所に取り付けると銃に取り付けた際にパワーノブが回せなくなるので注意が必要です。

接眼レンズ側はこんな感じ。
上面には製品名と倍率、視度調整ノブの表記が入っており、側面に深堀りでNOVEL ARMSのロゴが入っています。

視度調整ノブはこんな感じで回す事が出来ます。

キルフラッシュとパワーノブを付けた状態の全体像はこんな感じ。

レンズコーティングについて

レンズは対物レンズ側、接眼レンズ側共にグリーンマルチコートが施されています。
対物レンズ側は黄緑系、接眼レンズは濃い目の緑とパープル系の反射を確認する事が出来ます。

覗いた時の様子とレティクル形状について

スコープを覗くとこんな感じ。
フチは太めですがこの倍率比のライフルスコープだとだいたいこんな感じですね。

3倍の時のアイレリーフは110mm程度あり幅も前後に数センチあるので比較的覗きやすいです。

倍率を上げていくと少しずつアイレリーフとアイボックスも狭くなっていき(5倍で105mm程度、10倍で95mmt程度)、フチも大きくなっていきます。
また10倍になると屋内では若干暗く感じられますが、極端に覗きにくくなるような事は無いです。

5倍の状態
10倍の状態

尚、これらの写真は全てキルフラッシュを付けた状態で撮影しているのですが、キルフラッシュ装着時の視界の暗さや模様などは気になりませんでした。
視点を動かしたりしてもピンぼけしたキルフラッシュのせいで気が散るような事もほぼ無さそうです。(全く無い状態に比べると若干の差を感じる程度)

レティクル形状はSURE HITシリーズのライフルスコープ(SURE HIT 41650、SURE HIT 31042、SURE HIT 1824)で採用されている物と同じMildot-SSTP。
イルミネーションを点灯させると十字の中央部分と中央に穴が空いているミルドット、ドロップハッシュ部が光ります。

滲みもなく、綺麗に発光します。
尚、屋内では輝度4位がちょうど良かったです。

屋外で覗いた時の様子

屋外で覗いてみたのですが、キルフラッシュを付ける事による色味の変化が少々気になりました。
日の角度によって微妙に変わるのですが、キルフラッシュを付ける事によって全体的に白飛びしたような見た目になるので恐らくキルフラッシュの反射率が高い事が原因だと思われます。

キルフラッシュを付けた状態
キルフラッシュを外した状態

その為、キルフラッシュを外した状態で撮影しました。

3倍、5倍、10倍でそれぞれこんな感じ。
コントラストも十分高く、色ブレも割と抑えられていると思います。(もうちょっと鮮やかな場所で撮影出来れば良かったのですが…)

3倍
5倍率
10倍率

ABSOLUTE 1624 IR CQB ショートスコープとの違い

先に発売されたABSOLUTE 1624 IR CQB ショートスコープとも見比べてみます。
基本的にはABSOLUTE 1624 IRの対物レンズ側を大きくしてサイドフォーカスを追加しただけのような感じの見た目をしており、エレベーテーションノブ・ウィンテージノブの仕様は同じですし、輝度調整ノブの調整幅も同じ。

パワーノブや付属のスルーレバーも同ですが、視度調節ノブだけ形状が異なっておりABSOLUTE 1624 IRよりもABSOLUTE 31042 IRの方が短くなっています。

左がABSOLUTE 1624 IR、右がABSOLUTE 31042 IR

という訳で、NOVEL ARMS ABSOLUTE 31042 IR 3-10×42 ライフルスコープのレビューは以上になります。

個人的には出来ればレティクルをSURE HITとは違う形状の物を採用して欲しかったですね…。
Noverl Arms的にはライフルスコープのレティクル形状はこれが良いと判断したのかも知れませんが…。

ABSOLUTE 1624 IRの時は順当に同社の上位グレード製品という感じがしたのですが、ABSOLUTE 31042 IRは単純に廃盤になったSURE HIT 31042 IR HIDE7 SSTPの後継機種みたいな位置づけのように感じられました。

値段もショートスコープであるABSOLUTE 1624 IRよりも安い(普通は同じグレードの製品であればレンズ=値段になるので、ライフルスコープの方が値段が高くなりがち)いというのも気になる要素ではあります。

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