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Springfield Armory 3-9×42 Government Model Pro-Plexを買いました

記事作成日:2023年5月8日

昔、HAKKOがOEM生産を行っていたライフルスコープ、Springfield Armory Government Model Pro-Plexの3-9×42を買ってみました。

付属品の紹介

中古品なので内容物がすべて揃っているかは不明ですが、スコープ本体とクリーニングクロス、説明書のみが同梱されていました。
尚、説明書はBDCの設定関する内容のみ記載されています。

スコープにはレンズカバーが付いていますが、ゴム紐は劣化してヨレヨレになっていました。
尚、レンズカバーは片側が黄色くなっている懐かしの仕様です。
最近は透明じゃないレンズカバーだったりバトラーキャップが標準で付いてきたりする事が増えてきた気がしますが、昔はHAKKO以外も基本このスタイルだったと思います。

Springfield Armory 3-9×42 Government Model Pro-Plex本体はこんな感じ。
古い製品ではありますが、チューブ径は30mmでサイドフォーカスが付いています。
ただし、ハウジングは最近見かけなくなった大型な物となっています。(中華系スコープではまだ見かける構造ですが)

大きな傷も無く、割と綺麗な方だと思います。

細部を見ていきます

対物レンズ側にはオリーブドラブっぽい色味のリングが付いています。
ちなみにHAKKOのOEM品はこのリングの色がメーカーによって違ってたりするので、Springfield Armory側の指定カラーなんでしょうかね。

ハウジングはこんな感じで、サイドフォーカスのノブとエレベーテーション・ウィンテージノブの位置がズレているタイプ。
昔のサイドフォーカススコープはだいたいこういうレイアウトでしたね。

サイドフォーカスノブはこんな感じで、Springfield Armory Professional Opticsのロゴが入っています。
とは言え、HAKKOと同様に多分このブランドも今は無いんですよね…。

サイドフォーカスはメートル表記になっており、50m〜900m、無限となっています。
目盛りは50、100、200、300、400、500、700、800、900、∞と入っています。

尚、サイドフォーカスは小さなネジ1本のみで固定されている為、かなりガタつきます。
不安になる位にガタガタなのですが、構造的には問題は無い仕様です。

エレベーテーションとウィンテージノブはこんな感じでカバーが付いています。
カバーを外すとつまみ付きのダイヤルが出てきます。

ダイヤルは懐かしのデザインで、ツマミを回して調整します。
目盛りの他に0〜55までの数字が入っています。
ダイヤルは割と硬めで、カチカチとしっかりしたクリック感があります。

エレベーテーションダイヤル
ウィンテージダイヤル

このツマミと目盛り部分は外す事が出来ます。
基本的には外す事はありませんが、ノブ部分のネジを緩めてゼロリセットを行う事が出来る仕様になっています。

このノブの使い方について、説明書に記載している内容をざっくり紹介するとこんな感じ。

  1. 100mの距離でゼロインを行い、調整が終わったらツマミに付いているネジを緩める
  2. ゼロインが狂わないようにツマミを抑えたまま目盛りが付いている部分を回転させ、ツマミと目盛りの0の位置を合わせる)
  3. ツマミに付いているネジを締め込み、固定する

このような手順でゼロリセットを行うようです。

また、ダイヤルは最大で60クリック動かす事が出来ますが、1クリック何MOAとかそういう数値は見当たらず、1クリック辺り1 scale divisionとの事です。
まあ、使用弾薬(弾頭重量、炸薬量など)やライフリングなどによって弾道は変わるので、自分で計算しろって事なんだと思います。

ハウジング底部はこんな感じ。

パワーノブはこんな感じでシンプルな滑り止めが付いています。

パワーノブに付いている倍率の数字は3、4、5、6、7、8、9と入っており、倍率が上がるにつれて間隔は狭まっていきます。

接眼レンズ側には色々と刻印が入っています。
上下には製品名、底部にはMADE IN JAPANとシリアルNO、左右にSPRING FIELDと入っています。

接眼レンズ側はこんな感じで、フチにはゴムが付いています。
視度調節ノブを回すとこんな感じで伸びます。

レンズコーティングについて

対物レンズはグリーンマルチコートが施されています。
目立つような傷や汚れなどは無く、割と綺麗です。

接眼レンズ側も緑系のマルチコートですが、青や紫の反射も確認出来ました。
現行品(ミドルレンジ〜ミドルハイクラス)と比べても見劣りしない優秀そうなコーティングが施されています。

覗いた時の様子はこんな感じ

シンプルかと思いきやかなりユニークなレティクルです。
というのも、レティクル下部に2本のツノみたいなのが付いています。

視野の狭さに関しては流石に古いスコープ感がありますね。
また、3倍時点のアイレリーフは9cm程度とそこまで長くは無いですね。

9倍にするとアイレリーフが約7.5cm程度と若干短くなり、アイボックスも狭くなります。

このスコープはチューブの内側に水平器が付いています。
2本のツノは水平器の左右の線の位置に合わせて付いているので、恐らく水平器の気泡と組み合わせて見るのだと思いますが、普通に覗いている状態では水平器を視認する事が出来ないので、意味があるのかよく分からないですね…。

屋外で覗いてみた

という訳で、近所の川に行って屋外で覗いた時の様子を撮ってきました。
約40m先の草むらを覗いています。

サイドフォーカスの設定はとりあえず50mにしています。

まずは3倍の状態。
意外とボヤけずにちゃんと見る事が出来ましたが、やっぱり水平器は殆ど見えないですね。

よーく見ると下の方に気泡管の反射が確認出来るので「何かある」という事は分かるものの、これで水平を出せるかというと出せないと思います。

6倍だとこんな感じ。
コントラストは高くも低もなく、かなり自然な色味となっています。

9倍だとこんな感じ。
草もくっきり見えており、この距離の最大倍率でもちゃんとピントが合っている感じです。


という訳で、Springfield Armory 3-9×42 Government Model Pro-Plexのレビューは以上になります。