スタイリッシュでコンパクトなFrenzyシリーズの新作、Vector Optics Frenzy-S 1x19x28(SCRD-66)のレビュー
記事作成日:2024年8月31日
つぼみアームズ様からVector Optics Frenzy-S 1x19x28(SCRD-66)をお送りいただいたのでレビューしていきます。
本製品はVector Opticsのコンパクトなドットサイトを主軸にしているFrenzyシリーズの新作になります。
ベクターオプティクス Vector Optics Frenzy-S 1x19x28 SCRD-66 【2024年モデル】フレンジーS バッテリーサイドローディング
最近の同社製品ではお馴染みの観音開きパッケージになっています。
尚、パッケージ中央には封印シールが貼られているので未開封かどうかのチェックが出来る仕様になっています。
付属品について
内容物はこんな感じ。
製品本体、ラバーカバー、各種ネジ類、銃型の工具、説明書・保証書類、クリーニングクロスが同梱されています。
工具はこちら。
これも最近よく同社製品の付属品として用意されている銃の形をした物で、銃口とマガジン底部がトルクスドライバー、フロントサイトとストックがマイナスドライバーになっています。
ネジはこんな感じで、様々なマウントベースに取り付けられるようにミリピッチからインチピッチ、様々な長さの物が同梱されています。
また、全てにネジロック剤が予め塗布されています。
Frenzy-S 1x19x28(SCRD-66)の外観レビュー
という訳で、Frenzy-S 1x19x28(SCRD-66)本体を見ていきます。
こちらの製品にはラバー製のカバーが付いており、レンズやハウジング全体を保護しています。
外すとこんな感じ。
カバーにはワイヤーを通す為のリングも付いています。
本体の外観はこんな感じ。
今までのFrenzy-Sシリーズは特徴の少ないシンプルなデザインな物が多かったのですが、本製品は結構イカツイ見た目をしています。
どことなくSIG SAUER ROMEO1っぽさがある気がします。
レンズは少し奥まった所についており、ハウジング上部はサンシェードのような形になっており日差しや雨などからレンズを保護する事が出来ます。
ハウジング上部にはVector Opticsのロゴが入っています。
輝度調節ボタンはラバーで覆われており、ハウジングから少し飛び出しています。
カチカチとしたクリック感があるボタンで、11段階の輝度調節が可能です。
+か-どちらかのボタンを長押しする事で消灯させる事が出来ます。
ハウジング右側面にはサイドローディング式のバッテリーケースが付いています。
2本のネジを外す事でケースを外し、バッテリーを入れる事が出来るようになります。
バッテリー端子はこんな感じで、奥側に+側の接点が、下側に-側の接点が付いています。
尚、バッテリーはCR1632とCR2032よりも一回り小さいサイズのボタン電池を使用します。
尚、バッテリーは付属しないので別途用意する必要があります。
ハウジング後ろ側はこんな感じ。
レティクルの発光部には乱反射防止用の段差が設けられており、その後ろにマウント固定用のネジやエレベーション・ウィンテージダイヤルが付いています。
乱反射防止用の段差もユニークなデザインで、単なる段差だけではなく溝が追加されています。
正直、この溝は乱反射防止の為ではなく、装飾の意味合いがありそうですが…。
また、Trijicon RMR/SROに付いているようなドレーンホールは付いていません。
防水/防塵性能はIP67ですが、水が溜っても勝手には抜けないので、雨の中で使うとサイティングに支障をきたす可能性があります。
エレベーションダイヤルとウィンテージダイヤルはそれぞれ-ドライバーで回す仕様です。
ロック機構は無く、プランジャーによるクリック感のみですがソコソコ固めのダイヤルなので緩みの心配無いでしょう。
尚、調整幅は上下左右共に120MOA、1クリックで1MOA動きます。
エレベーションダイヤルの左右の突起はリアサイトの代わりになる仕様になっています。
これは外のFrenzy-Sシリーズでもある仕様ですね。
マウントベースは20mmレールに対応するローマウントベースが付いています。
側面からネジを締め込んでクランプする仕様です。
マウントを外すとこんな感じ。
フットプリントの規格はMAGなのでSHIELD SIGHTS RMS系と互換があります。
RMSのネジ穴の位置自体はDocterドットサイト系と同じなので、四隅の突起がなければDocterマウントへの取り付けも可能です。
レンズコーティングについて
レンズは幅28mm、高さ19mmの横長の非球面レンズが採用されています。
レンズコーティングは赤色、オレンジ色、緑色などの反射が確認出来るマルチコートが採用されています。
正面近くから見るとレンズほぼ透明に見えるのがマルチコートを採用しているドットサイトのレンズの特徴ですが、本製品も同様の仕様になっています。
尚、内側からも赤色〜緑色の反射が確認できます。
また、レンズはハウジングに接着されており、フチの方には接着も確認出来ます。
覗いた時の様子とレティクルについて
覗くとこんな感じ。
上から下に向けての青みのあるグラデーションが確認出来ますが、マルチコートやルビーコートが施されているドットサイトとしては透明度は比較的高い方だと思います。
尚、フチの方が少しギザギザしているのははみ出た接着剤による物ですね。
レティクルを点灯させるとこんな感じ。
3MOAのシングルドットで、屋内であれば輝度をそんなに上げなくても問題なく視認が出来る状態でした。
最大輝度にすると眩しいほどの明るさがあるので、日中の屋外での使用も特に問題にはならないでしょう。
レンズの歪みとパララックス計測
いつも通り、2m先のモニターを覗く形で歪みやパララックスを見ていきます。
レンズ周囲はそれなりに歪んでいますが中心付近はそこまで気になる歪みは無いという感じです。
ミニリフレックスサイトではよくある歪み形ですが、若干倍率が付いている為少し気になる歪みではあります。
視点を上下左右に動かすとこんな感じ。
上方向のパララックスはほぼ無いですが少しレティクルが滲みます。
下方向と左右のパララックスも許容範囲内に収まっています。
特に28mmもあるレンズで許容範囲に収まっているのはなかなか優秀な印象があります。
倍率が付いているような見え方なのが気になる要素位で、それ以外は割と優秀だと思います。
歪みや倍率に関しても極端な物では無いので、サイトをずっと覗きながら動いたりしない限りはそんなに気にはならないでしょう。
ハンドガンに取り付けた時の見た目について
Toxicant Airsoft BUL ARMORY SAS2 ULTRALIGHT 3.25インチのスライドにFrenzy-S 1x19x28を取り付けてみました。
本製品のマウントはSHIELD RMS規格なので、Frenzy-S 1x19x28を取り付ける事も出来ます。
見た目の相性は結構良い気がします。
SCRD-66のデザインとの相性も良いですね。
Frenzy-S 1x19x28に付いているリアサイトもちゃんと使う事が出来ます。
ちょっと幅は広いので正確な照準は難しいですが、それなりに狙う事は出来ると思います。
ドットサイトを使って照準するとこんな感じ。
という訳で、Vector Optics Frenzy-S 1x19x28(SCRD-66)のレビューは以上になります。
Vector Opticsのデザインは昔と比べるとどんどん凝った感じに進化していってるのは良いですが、いかんせん新作のリリース速度が速すぎるので小売店もユーザーも大変でしょうね…。
ついこの間までは「この製品はかなり優秀」となっていたのが半年後にはもっと良いのが出たりしますし、もっと良いデザイン(好みなデザイン)の物が出たりする訳ですから…。
本製品も今までのFrenzy-Sシリーズと比べるとデザイン性は良くなっていますしレンズ性能も間違いなく良くなっている製品になります。
次はマルチレティクルモデルの追加とかでしょうか…それともまた新デザインのモデルが出るのでしょうか…。
ベクターオプティクス Vector Optics Frenzy-S 1x19x28 SCRD-66 【2024年モデル】フレンジーS バッテリーサイドローディング