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完全版92F、タナカ ベレッタ 92SB-F “Hollywood version” Evolution 2 ヘビーウェイトを買いました

記事作成日:2024年12月25日

タナカ製発火式モデルガン、『Beretta 92SB-F  “Hollywood version” Evolution 2 Heavy Weight』を購入しました。

本製品は2024年12月に大幅リニューアルされて再販された製品で、従来モデルから作動性の向上と衝撃緩和や防錆対策などが行われています。

また、TANAKA刻印仕様だったのが完全リアル刻印仕様に変更されています。
『微細な変更を含め、約20点にも及ぶ部品に手を加えた』との事なので、旧タナカ M92Fはもちろん原型であるMGC M92Fとも大きな違いがある事でしょう。
それにしても、このパッケージめっちゃ良いですね。

また、“Hollywood version”という事で『リーサル・ウェポン』『ダイ・ハード』などの作品に登場する大型化されたスライドストップと対応するグリップパネル、チェッカー入りマガジンキャッチが別パーツとして同梱されています。

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ちなみに、今回はエチゴヤ横浜店で購入後店内で撮影を行い、後追いで必要な写真を自宅で撮影しています。

付属品について

内容物はこんな感じで、銃本体とEvolution2カートリッジ5発、キャップ火薬ローダー、L字レンチ、説明書類です。

標準状態だと銃本体は普通の92F仕様で、“Hollywood version”のパーツは別パッケージに収まっています。

説明書はこんな感じで、同社の92Fシリーズ共用の物+タナカ ベレッタ 92SB-F “Hollywood version” Evolution 2 ヘビーウェイト用の冊子。
説明書には基本的な操作方法やメンテナンス方法、“Hollywood version”用パーツの組み込み方法、パーツリストなどが記載されています。

ベレッタ 92SB-F Evolution 2の外観レビュー

というわけで、銃本体の外観を見ていきます。
表面は若干ザラつきのあるヘビーウェイト樹脂らしい質感で色はマットな黒色。

かなりずっしりとした重量感があり、空のマガジンを入れた状態で866gあります。

マズル周りはこんな感じで、先端部にはライフリングの凹凸が再現されており、奥まった所にインサートが埋め込まれています。

ホールドオープン状態にするとこんな感じ。

スライド周りの刻印はこんな感じ。
左側には『PIETRO BERETTA GARDONE V.T. – MADE IN ITALY』とPBロゴが、右側には『MOD.92 F – CAL. 9 Parabellum – PATENTED』、『BERBEN CORPORATION N.Y. – N.Y.』と入っています。
また、シリアルNOはC49573Zとなっています。

トリガーガード根本にはブルーフマークが入っています。
Beretta Gardone Val Trompia(ベレッタ社の工場でテストされた銃である事を示す打刻)、Polvere Senza Fumo(スモークレスパウダーを使用する銃に打刻)、AM(1984年製造である打刻)が入っているようです。

トリガーガード周りはこんな感じで、バリがでやすい箇所にもかかわらず綺麗に処理されている事が分かります。

スライドロックレバーやスライドストップ、マガジンキャッチボタンはこんな感じ。
これらのパーツはダイカスト製です。

外側に飛び出しているトリガーバーはこんな感じ。
ヘアラインっぽい擦り傷のは意図的な物でしょうか…。
単なる整形ならこんな痕は残らないと思います。

エジェクションポート部はこんな感じ。

ホールドオープン状態はこんな感じ。

エキストラクターにはチャンバーに弾丸が装填されているかどうかを示す為の赤い印が付いています。

スライドのセレーションやセーフティレバー周りはこんな感じ。
セーフティレバー部にはツールマークと思われる跡が残っていますが、MGCのM92Fにも同じ跡が入っているので当時の金型の名残なのでしょうか。

セーフティレバーの左右はこんな感じ。
当たり前ですが、左右のレバーは連動して動きます。

フロントサイトにはホワイトドットが、リアサイトには下側に伸びる白い線が入っています。
このドットと線を合わせて狙う感じですね。

ハンマーダウン状態、フルコック状態はそれぞれこんな感じ。

ハンマーダウン状態
フルコック状態

フルコック状態でファイアリングピンが確認出来ます。
尚、このファイアリングピンは実銃と同様にセーフティレバーを回転する事で回ります。
また、セーフ状態にする事でデコッキングされます。

トリガーの動きとハンマー回りの動きはこんな感じ。
ハンマーダウン直前にスライド上部から飛び出すパーツ(押し上がる事でファイアリングピンのロックが解除される)の動きも再現されていますね。

トリガー引き始め
ハンマーダウン直前
トリガーを引き切り、ハンマーダウンした状態

グリップはこんな感じで、恐らくグリップパネルもヘビーウェイト樹脂で出来ています。
グリップパネルの刻印はしっかりベレッタロゴになっています。

ベレッタの版権を巡った裁判以降、面倒事に巻き込まれたくないという思いからか、日本国内メーカーはベレッタのリアル刻印仕様のモデルガン・エアソフトガンはウエスタンアームズ以外のメーカーからは出なくなりましたからね…。

グリップ前後のセレーションとビーバーテール部はこんな感じ。
セレーションは綺麗な縦方向のセレーションが入っており、ビーバーテールに繋がるような滑らかな曲面になっています。
もちろん、パーティングラインも無し。

グリップ底部はこんな感じで、マグウェルの後ろにはランヤードリングが付いています。

付属のマガジンについて

本製品にはステンレス製のマガジンが付属、装弾数は実銃と同様の15発です。

リップ部はこんな感じ。
リム部のエッジが丸くなっており、カートリッジに傷が付きにくくなっている気がします。

マガジンの刻印は『TW CAL9 PARA MADE IN JAPAN』とこれはタナカマガジン仕様ですね。

メンテナンスに必要な分解について

続いて、メンテナンスに必要な分解を行います。
まず、スライドロックレバーを操作してスライドとグリップを分離、リコイルスプリングやバレルを取り外します。
この際にスライド前側にはダンパー用のゴム板が付いている事が分かりました。

バレルはこんな感じで、チャンバー回りはMGCから引き継がれていると思われる、特徴的な形状をしています。

チャンバー底部に付いているイモネジを緩める事で、デトネーターを取り外す事が出来ます。
デトネーターは上下のズレを抑える為と思われるピンが刺さっており、このピンが縦向きになるように取り付けられています。

ブリーチ側はこんな感じ。
スライドストップとぶつかる部分は特に補強されていないので、スライドストップを使ってスライドを解除するのはちょっと怖いですね…。
超肉厚なスライドであるデザートイーグルですらスライドストップを多様してたら壊れましたし…。

グリップ側はこんな感じ。

実際の動作・発火について

という訳で、購入して撮影した後、直ぐに発火を行いました。(エチゴヤ横浜店で不定期開催されるモデルガン発火会にて)
完全箱出し状態、グリスも追加したりしていない状態です。
尚、使用している火薬はMGキャップ 5mm、カートリッジはEvolution 2 快音カートリッジです。

フルロード状態では無いですが、見ての通りかなり快調に動作し撃ち切る事が出来ました。

尚、排莢されるカートリッジの勢いはかなり激しく、「シュルルルル!!」という風切り音を鳴らしながらカートリッジが飛んでいきます。
結構この風切り音は大きく、射撃地点から1m位離れた所に居る人にも聞こえていたようです。

“Hollywood version”のスライドストップとマガジンキャッチの取り付け

最後に、“Hollywood version”に付属するスライドストップとマガジンキャッチを取り付ける事にします。

まず、スライドを外し、グリップパネルの左側を外します。
このタイミングで分かった事ですが、『TANAKA WORKS』『SPG』『MADE IN JAPAN』などの文字はグリップパネルの内側に入っているようですね。

組み立て順番はなんでも良いと思いますが、自分はまずスライドストップを外しました。
スライドストップを上向きに傾けた後引っ張り、その後下げる事でスライドストップに引っかかってるスプリングからスライドストップを外し、抜く事が出来ます。

純正のスライドストップと“Hollywood version”スライドストップはこんな感じ。
ちょうどスライドストップに入っているセレーション分延長されている感じですね。

“Hollywood version”スライドストップを取り付けます。

続いて、マガジンキャッチを取り外します。
マガジンキャッチの反対側を押し込みながらズラせば外せます。

その後、マガジンキャッチに付いているスプリングを外します。

純正のマガジンキャッチと“Hollywood version”マガジンキャッチの比較はこんな感じで、ボタントップのセレーション形状が異なっています。
純正は丸い窪みが付いていますが、“Hollywood version”マガジンキャッチはチェッカリングになっています。

その後、マガジンキャッチスプリングを移植して、グリップにマガジンキャッチを組み込みます。
尚、92F系マガジンキャッチの組み込みは少しクセがあり、更に本製品はかなりタイトな設計になっているので結構組み込みにくいです。
外さなかったグリップパネルの反対側(右側)も外した方が組み込みやすいかも知れません。

最後に“Hollywood version”グリップパネルを取り付けるのですが、その前に重りを移植します。
この重りは溝にハマっているだけなので、グリップパネルに衝撃を与えれば外れます。

グリップパネルをグリップに取り付け、スライドを戻したらたら“Hollywood version”用パーツの取り付けは完了です。

“Hollywood version”用パーツの組み込み方法は説明書にも記載があるので、それを見ながら作業すれば困らないと思います。

“Hollywood version”のスライドストップ・マガジンキャッチボタンはそれぞれこんな感じ。
これで映画の再現が出来る感じですね。


という訳で、タナカ製発火式モデルガン、Beretta 92SB-F  “Hollywood version” Evolution 2 Heavy Weightのレビューは以上になります。
『ダイ・ハード』の舞台というか時期に合わせた…のかは知らないですが、2024年の締めくくりとなる製品としてはかなり素晴らしい出来栄えの製品だと思います。

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