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東京マルイ M1851 Navy エアーリボルバー プロのレビュー【新ギミック多し】

記事作成日:2025年1月25日

東京マルイがSAAシリーズの次に出した『エアリボルバー プロ』シリーズ、M1851 Navyが遂に発売されたので買ってきました。

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本製品はパーカッション式と呼ばれる独特な弾薬装填方法を採用しているリボルバーで、今の銃弾のように弾頭が薬莢に収まって、その中に火薬や雷管が内蔵されているような弾丸ではなく、弾頭と火薬をシリンダーの前から挿入し、雷管を後ろ側にキャップ型の雷管を装着するという構造のリボルバーです。

SAAが登場するまでの間、民間・軍問わず使用され、西部劇とかにも度々登場する事からファンの多いモデルの1つだと思われます。

まずはおなじみの、質感半端ない化粧箱から。
今回は木目調になっており、木の表面を再現したザラつきや焼印部のエンボス加工が施されています。

下手な木目調テープとか、木目調塗装よりも全然木っぽいです。
毎回銃のコンセプトに合ったパッケージを作ってくるの、本当凄いと思います。

箱の中にも拘りが感じられ、麻っぽい質感の生地が敷かれ、そこに銃本体とアクセサリー類が置かれています。
アクセサリー類も木目調の箱に入っています。

付属品について

内容物はこんな感じ。
銃本体(安全キャップ付き)、BB弾(銀弾用の銀色の物)、専用工具(HOP調節で使用)、ダミーパーカッションキャップ、説明書類です。
説明書本体、ペーパーターゲット、注意書き、応募券などおなじみな内容です。

取扱説明書には実銃の歴史やスペックと操作方法、分解方法、メンテナンス方法などが記載されていますが、パーツリストなどはありません。
修理の場合はパーツを注文するのではなく、本体を郵送する形のようです。

銃口に付いているマズルキャップは、差し込み部がかなり短くなっていますね。

細部を見ていきます

という訳で、東京マルイ M1851 Navyの細部を見ていきます。

マズルはこんな感じで、外側が八角形になっており、内側にはライフリングを模した凹凸が付いています。
インナーバレルの先端はマズルから奥まった位置に設置されており、約34mm奥にインナーバレルの先端がありました。
※この34mm奥にあったのはインナーバレルを固定する為の段差で、実際のインナーバレルは更に奥の位置にありました…。(分解して判明)

真正面からライトで照らさない限りインナーバレルは確認出来ないので、銃口の見た目はかなり雰囲気良いと思います。

銃身の前側はこんな感じで、下にはローディングレバーが付いています。
このローディングレバーは金属製(亜鉛ダイカスト)で出来ている事から、本製品はそれなりにフロントヘビーになっています。

また、銃身本体は樹脂ですが最近の東京マルイ製品おなじみの金属っぽい質感の塗装によって安っぽい樹脂感が無くなっています。

HOP調節ダイヤルは銃身基部の下側に付いており、ローディングレバーを操作する事でダイヤルにアクセス出来るようになります。
感覚的にSAAとほぼ同じ位HOPは掛かるので0.20gでも十分使える気がします。

銃身上部には『ADDRESS SAML COLT NEW・YORK CITY』と刻印が入っています。

銃身の基部にはロックパーツが付いています。
ここも亜鉛ダイカストで出来ています。

シリンダー回りはこんな感じで、テキサス海軍「カンペチェの戦い」の情景が掘られています。
この装飾は単なる装飾ではなく、シリンダーの接合部の段差を誤魔化す為にも入っているとの事です。
また、M1851のデザインの特徴の1つだと思いますが、フレームがシリンダー上部に付いておらず、シリンダーがむき出しになっています。

前側にはBB弾を埋め込む為の窪みが付いています。

後ろ側はこんな感じ。
フレームの後ろ右側には窪みが付いており、この窪みからパーカッションキャップを取り付けます。
SAAに付いている装填用の扉と同じ感じですね。

フレームの左側にはCOLT PATENTの文字が、右側にはTOKYO MARUI JAPAN ASGKのロゴが入っています。

トリガー回りはこんな感じで、この辺りの意匠はSAAに引き継がれている感じがあります。
尚、本製品は全体的に目立ったパーティングラインが少ない気がするのですが、トリガーガード回りにはパーティングラインが入っています。

ハンマーはこんな感じで、同社のSAAシリーズと同様に粘りの強そうな樹脂で出来ています。
他の樹脂パーツと色味、質感が異なっているのでちょっと気になりますが、同社以外のエアーコッキングリボルバーのハンマーパーツの折れやすさを考えると、仕方がないのかなとも思います。

ハンマーを起こすとこんな感じ。
これがフルコック状態になります。

本製品はハンマーがリアサイト代わりになっており、ハンマーを起こす事で狙えるようになります。
フロントサイトはバレル上部に付いている真鍮製の三角錐。

サイトピクチャーはこんな感じ。
お世辞にも狙いやすい形状では有りませんが、特段狙いにくい訳でも無く、感覚的には狙撃銃でアイアンサイトを使っているような感じです。

尚、ハンマーダウン状態ではトリガーが引かれている状態になっていますが、ハンマー起こす事でトリガーが前に飛び出します。
シアーが開放され、ハンマーダウンする瞬間はほぼハンマーダウン状態と同じトリガー位置になるので、それなりにトリガーストロークはあります。

グリップはこんな感じで、木目調塗装が施されている樹脂グリップが付いています。
この木目感も悪くはなく、触ると流石に木ではない事が分かりますが、見た目だけでは結構騙せる気がします。
とは言え、表面には木目の細かな凹凸を再現しているようなザラつきがあって質感は悪くはないです。

尚、同社のSAAシリーズと同様にグリップは太いです。
中にシリンダーが組み込まれているので、こればかりは仕方がないでしょうね…。
フレームの基部から末広がりに広がっていっている感じのグリップです。

装填方法について

弾を装填するにはまずハンマーをハーフコック状態にします。
これでシリンダーが時計回りに回す事が出来るようになります。

続いて、シリンダーの前側からBB弾を押し込み、その後シリンダーを回転させ装填したBB弾を下側に移動させます。

続いて、ローディングレバーのロックを解除し、レバーを引きます。
限界まで引くとロッドと連動しているバーが下り、BB弾をシリンダー内に押し込みます。

これを6回行う事で、BB弾の装填は完了します。
ちなみに、ローディングレバーを使わずに指で押し込んでも良いので、ロマンよりも装填速度を重視させるなら指で押し込めば良いと思います。

続いて、パーカッションキャプを取り付けます。
実銃だとこれを取り付けないと火薬に引火させれないので、必須なパーツではありますが、本製品は別にあっても無くても動作に影響はしません。
ただ、付けてた方が雰囲気があって良いと思います。
尚、このキャップは金属(真鍮かアルミっぽい)で出来ており、意外とガッチリしています。

シリンダーを1クリック分の半分回転させ、パーカッションキャップを取り付けれる位置まで回します。
その後、グイっとキャップをシリンダー後部の突起に圧入します。

これも6発分行います。

これでBB弾とパーカッションキャップの取り付けが完了しました。

この状態でハンマーを起こす事で、発射可能状態になります。
尚、ハンマーダウン状態にしてしまうとBB弾が半分程度チャンバーに装填されたような状態になり、次にハンマーを起こす際にシリンダーに引っかかってしまったり、そのままチャンバーに装填されると二重給弾状態になるので、基本的にBB弾を装填したらハーフコックのまま放置するか、ハンマーを起こして撃った方が良いと思います。

説明書にも指でハンマーを抑えながらのハンマーダウンは推奨されていないですしね。
また、トリガーを引いた場合も同様に変な挙動になってしまうので、基本的にハーフコック中の操作は気をつけた方が良いでしょうね。

尚、BB弾の装填に関しては、エアソフトガン系リボルバーでよくある「躓きHOP」問題は同社のSAAとは異なる方法で解決しています。
なんと本製品、シリンダーの中にBB弾をチャンバーに押し込む為のローディングノズルが組み込まれているのです…。

実際の動作の様子はこんな感じで、シリンダーが定位置に来たらBB弾が押し出され、HOPパッキンの突起部で停弾している事が分かると思います。

ちなみに、トリガーを引きながらハンマーを起こし、そのまま離して発射する『ファニング』も使えました。

分解について

本製品はフレーム、シリンダー、バレルの3パーツに分割する事が出来ます。

分解するにはバレル基部に付いている写真赤矢印のロックレバーを押しながらピンを押し出します。
このピンは抜け防止が付いているので、引っこ抜ける事はありません。

そのままバレルを前に引っ張るとバレルが抜けます。

バレル基部はこんな感じで、HOPの突起も確認出来ます。

ちなみに、写真赤矢印部は亜鉛ダイカストで出来ています。
基部の接続部は丸っと亜鉛ダイカストですし、操作時の負荷が掛かるローディングレバー回りも亜鉛ダイカストで出来ています。

続いて、ハンマーをハーフコック状態にし、シリンダー側に付いている三角形とシャフトに付いている横線の向きを合わせます。

これでシリンダーをシャフトから抜く事が出来ます。

シャフトはこんな感じで、フレームから伸びています。

シャフトにはグリスが塗布されており、上側に穴が開いています。
ここがエアールートになっており、グリップ内のシリンダーで圧縮された空気がシャフトのこの穴をとおて、シリンダー内部まで移動、BB弾の発射に使われるという、中々にとんでもない構造をしています。

尚、シャフトは亜鉛ダイカストですし、シリンダー内側にも亜鉛ダイカストよる補強が施されていたりと、外側からは気付けないかも知れませんが、やたらと色んな所に金属パーツを使っている事が分かります。

シリンダー本体はこんな感じで、見るからにギミックだらけな気が…。
バラしてみたいですねぇ…。

尚、このシリンダーだけで81gの重量があり、結構ずっしりしています。
先述の通り、内部機構が亜鉛ダイカストで作られている事が理由でしょう。

シリンダー内側に付いているノズルの動きはこんな感じ。
こんな所に機械的に前後に動くようなパーツを組み込むのは変態以外の何者でも無い気がします…。

尚、本製品は本体からシリンダーを外してシリンダーだけを交換して再装填するという操作も可能で、シリンダーも単品販売が行われています。

ただ、シリンダーを交換して再装填するよりもBB弾を手で込めた方が速いのと確実なので、正直実用的かどうかについては疑問が残ります。
この辺りは実用性を取るか、ロマンを取るかみたいな選択になると思います。

初速について

という訳で、初速を計測していきます。

とりあえず付属の銀弾用弾(0.11g)と東京マルイ 0.20g樹脂弾を使って弾速を測りました。

結果はこんな感じで、0.11g使用時は42.8m/s程度、0.20g使用時は31.9m/s程度といった感じで、同社のSAAとほぼ同じ初速でした。


という訳で、東京マルイ M1851 Navyのレビューは以上になります。
後日、分解して中身を見ていこうと思います。

値段は張りますが、それに見合ったクオリティにはなっていると思います。
重さや質感などはかなり気合が入っているので、いわゆる子供向けに発売されている10禁エアソフトガンとして考えない方が良いでしょう。

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