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東京マルイ M1851 Navyの分解レビュー(バレル、シリンダー、フレームなど一式分解)

記事作成日:2025年1月26日

先日、開封レビュー記事を投稿した東京マルイ エアーリボルバー プロシリーズ最新作、M1851 NAVYを分解していきます。

という訳で、テイクダウンしてバレル、シリンダー、フレーム回りと順番に分解、紹介していきます。

バレル回りの分解について

まずはバレル回りから。
バレル基部に付いているロックパーツ上部に付いているマイナスネジを外します。
爪を押しながら引っ張ればロックパーツが外せます。

続いて、ローディングレバーの基部に付いているマイナスネジを外し、ローディングレバーを分離させます。
尚、このパーツはインナーバレルの着脱に影響しないと思われるので、インナーバレルを外すだけなら外さなくても良いと思います。

その後、基部に付いている3本のネジを外します。
この3本のネジのうち1本はバレルの奥の方に付いています。
これで基部の亜鉛ダイカストブロックを抜く事ができます。

その後、インナーバレルとチャンバーを抜き出す事ができます。

M1851 NAVYのバレル回りはこのような形をしています。
思っていたよりも短いインナーバレルで、どうやらインナーバレルを抑える為の段差がアウターバレル内部に付いており、開封レビュー時点ではそこをインナーバレルの先端部だと勘違いしていました…。

可変HOP機構は、ダイヤル周囲に入っている溝にダイカスト製のアジャスターがハマっており、ダイヤルが回る事でアジャスターが前後に動き、それと連動した別のアジャスターを上下させるという構造のようです。
また、クリック感を出す為のノッチも付いていますね。

金属製のアームとその動きはこんな感じ。
HOP最低の状態だと銀色のアジャスターが一番前にあり、HOPを強くしていくとアジャスターが後ろに動いていきます。
これにより連動している別のHOPアジャスターがHOPパッキンを押すという構造になっています。

HOPアームとHOPアジャスター
HOP最低の状態
HOPを強くした状態

HOPアジャスターはGBBハンドガン系で採用されているのとよく似た押し形状の、金属製です。

HOPアジャスターを外すとこんな感じ。

続いて、HOPダイヤルを外します。
このダイヤルチャンバー基部に付いている爪で引っかかっているだけです。

続いて、Cクリップを外してチャンバー基部を分離、HOPパッキンを露出させます。

HOPパッキンはエアーリボルバー プロ SAAと同じHOPパッキンで、コンパクト電動ガン用の物と形状が良く似ている物です。(目印と思われる縦線が入っているのと、硬度も異なるので完全に同じ物では無い)
また、インナーバレルの根本は樹脂になっており、そこにアルミ製のバレル本体が繋がっているようですね。

この形状のHOPパッキンは東京マルイのお気に入りなのか、MK46 Mod0に始まり次世代MP5シリーズなどの新作電動ガンでも採用されています。

HOPの突起はこんな感じで、特段変わった形状という訳では無い、シンプルな凸形状です。

インナーバレルの根本が樹脂で、アルミパイプが接着されているという構造自体はSAAも同じでしたが、HOPダイヤルの構造が違うので、別物になっていますね。
尚、バレル長は126mmで、SAAの70mmよりもかなり長くなっている事が分かります。

尚、インナーバレルの樹脂部分とアルミパイプ部分は簡単に分離させる事ができなかったので、バレル回りの分解はこれで終了です。

シリンダーの分解について

続いて、シリンダーを分解していきます。
パーカッションキャップが付いたままですが、外すのが面倒だったので付けたままにしています。

まず、シリンダー前側に付いている3本のネジを外し、シリンダーの先端部を取り外します。

この先端部が本製品の特徴的なギミックの1つである、シリンダー内蔵のローディングノズル+BB弾を保持する為のパッキンになっています。
ノズルを固定している3本のネジを外し、ノズル部とパッキンを分離させます。

ノズルは1個1個爪で引っかかっています。
流石に全部外すのは面倒なので1個だけ外しました。

パッキンはこんな感じで、上下の向きを示す為の三角形が付いています。
ノズルの根本側に三角形を合わせて取り付ける感じですね。

※上記記事の画像が記事公開当初、パッキンの取り付け向きが逆になっておりました。
正しい向きは三角形がノズルの根本側に三角形を向ける必要があります。

続いて、シリンダーの中腹部に内蔵されているダイカスト製のブロックを取り外します。
これが動作する事で先述のローディングノズルを動かし、エアルートを確保する為のパーツになります。
M1851のシリンダーの心臓部と言っても良いパーツですね。

前後に稼働するノズル的なパーツの動きはこんな感じ。
中にスプリングが内蔵されており、飛び出したノズルはスプリングテンションによって定位置に戻るようになっています。

2本のネジを外す事でこのパーツは分解する事が出来ます。

ノズルパーツはこんな感じで、ダイカスト製のブロック、樹脂製の先端部、ゴム製のパッキン+パイプ部の3つのパーツで構成されています。

こちらがエアーの通り道になりつつ、気密を確保する役目も担っているパッキン部です。
L時型という物凄い特殊な形ですが、これ全部がゴムで出来ています。

シリンダーの奥には更に3本のネジが付いており、このネジを外すことでシリンダー後部のラッチ部を外す事が出来ます。

ちなみに、シリンダー外装のつなぎ目を分解してみようとしたのですが、分解方法が分からなかったのでやりませんでした。
ネジとかも見当たらなかったので、隠された所に付いている爪でロックされているか、接着されている気がします。

という訳で、シリンダーの分解は以上になります。
シリンダー表面の細かな刻印に加えて、これだけのパーツ点数と稼働パーツが含まれている事を考えると、シリンダー単体の値段の高さにも納得が行く気がします…。

フレーム回りの分解について

最後にフレーム回りを分解していきます。

まず、本製品は色んな所にマイナスネジがあるように見えますが、本物のネジはトリガーガード前側に付いているこのネジだけです。
側面に付いているネジ、グリップ根本に付いているネジなどは全てダミーネジなので注意が必要です。

このネジを外すとトリガーガードを分離させる事が出来ます。

内側に板バネが確認出来ますが、分解した状態で動作させてみたかったので、今段階では外しません。
普通に分解するだけなら、この時点で板バネを外してしまっても良いと思います。

という訳で、フレームの分解を行っていきます。

まず、写真赤矢印部の小さなイモネジを外します(1.25mmの六角レンチを使用)。
これでフレーム右側を取り外す事が出来ます。

これがM1851のハンマー内側。
シアー回りはフレーム内側に隠されているので詳細な構造は見えませんが、ノズルと連動するパーツ回りの動きはここで確認出来ます。

この状態で動作させるとこんな感じ。
構造が分かりやすいように、シリンダー内に組み込まれているノズルも取り付けた状態で動かしています。

続いて、グリップを外します。
グリップは根本に付いている1本のネジ+2箇所の爪で固定されているだけなので、ネジを外した後は力を加えて半ば強引に剥がす必要があります。

これでハンマーとピストンを連動させているパーツを確認する事が出来るようになり、ピストン回りにアクセスする事が出来ます。

尚、この状態で動かすとこんな感じ。
ピストンとハンマーを連動させている金属製のパーツは射撃時に吹き飛ぶので実際にやる時はご注意を…。

という訳で、ピストン回りを分解していきます。
まず、ハンマーとピストンを連動させているパーツを外し、ネジを3本外します。

これでグリップパネルの反対側と、シリンダーを抑えているパーツを外す事が出来ます。

シリンダーヘッドに繋がっているゴム製のホースを取り外し、スプリングガイドやシリンダー、ピストン回りを取り外します。

シリンダーとピストン回りのパーツはこんな感じです。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: DSC05173.jpg

ピストンヘッドがカップ型なのは同社のエアーコッキングハンドガンシリーズと同様の仕様ですが、シリンダーが横長になっているのが特徴です。
SAAの時は普通の丸型だったので、それよりもシリンダー容量が増えているようです。

続いて、ハンマーやトリガー回りを分解していきます。
まず、反対側のフレームを外す為にハンマー近くに付いているネジを外します。

これでインナーシャーシがフレームから分離します。

シリンダーと繋がっているホースはフレーム側に繋がっており、そこの口がインナーシャーシ側の穴に合わさるという構造になっています。

シリンダーもそうですが、やたらと曲がっている所が多いエアールートになっており、シリンダーからチャンバーまでの距離がかなり長い事が分かります。
シリンダーが横長になっている理由はこういう構造にも絡んでくるのかも知れません。

後は見えるパーツを外していくだけです。
シリンダーを回転させるのに仕様されるラッチを外し、セーフティスイッチを外し、セーフティ用のプランジャーを外します。

その後、シリンダー内部の機構を動かすのに仕様されているパーツ類を外し、最初の方で外さなかった板バネも外します。

板バネを外したらトリガーが落ちてきました。
また、シアーを固定しているピンを抜き、シアーを外します。

ハンマーは基部の銀色のピンを抜けば外せますが、このピンには抜け防止のスリットが付いているので、左方向から右方向に抜く必要があります。

ハンマー回りはこんな感じのパーツ構成になっていました。
内側のシアーと連動している小さなパーツにはスプリングが組み込まれています。

最後に、インナーシャーシと一体型になっているシャフト部先端を外します。
ここは多分金型を作る上で開いてしまう穴を埋める為の物でしょうね。


という訳で、東京マルイ M1851 NAVYの分解レビューは以上になります。
正直、箱出し状態でバランスが取れている状態かつ専用パーツだらけなので、現状は特にカスタマイズ出来るような箇所は無いように思います。

SAAよりも複雑な構造をしており、特にピストン部からつながるエアールートの構造があまりに複雑なので、正直初速に影響するような所で下手な事はしない方が良い気がしますね…。

例えば初速を上げる為にハンマースプリングを固くしたり、ピストンを重くするなどして空気圧を上げる事で逆にエアーが漏れるようになりロスが発生するようになるという可能性もあると思います。

また、バレル回りも社外製のパーツでも登場しない限り手を加える余地が無い気がします…。
誰かがインナーバレルの基部を複製して製品化すれば、任意のパイプ材を使ってタイトバレルを作ったりとかは出来そうですが…。

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