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東京マルイ EVOLT専用のH.T.G. 無限ブラシレスモーターのレビュー

記事作成日:2026年5月18日

東京マルイ EVOLTシリーズに対応したHTG製 無限ブラシレスモーターの製品版をお送り頂いたのでレビューしていきます。
尚、本製品は価格は現時点では未定、発売日は2026年5月末〜6月初頭の予定となっています。

【2026年5月21日 追記】
本製品が発売されました。販売価格は19,800(税込)になります。

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EVOLT専用無限ブラシレスモーターの仕様と外観レビュー

本製品は東京マルイ EVOLTで使用するように最適化されたブラシレスモーターで、通常の無限ブラシレスモーターとの違いが多数存在し、下記の通りとなっています。

  • ブラシレスモーターの回転方向が通常と逆向きになっている
  • Hight/Lowの2段階で回転数の切り替えが可能(出荷状態でHight、回転数を落としたLow)
  • モーター及び本体の小加工のみで取り付け可能なように回転数・トルクが調整済み
  • 逆転防止のワンウェイベアリングは非搭載
  • HTG 無限コネクトによる設定は不可能

内容物は下記の通り、ブラシレスモーター本体とモーターピンです。
モーターピンは一般的な配線が真っ直ぐ付くタイプではなく、L字に取り付ける事が出来る仕様になっています。
また、販売された製品ではこれらに加えて、熱収縮チューブも付属するようです。

EVOLT専用無限ブラシレスモーター本体はこんな感じで、ハウジングのデザインが通常の無限ブラシレスモーターと異なっています。
特徴的な点としては、側面の凹凸が斜めではなく真っ直ぐな形になっているのと、アクセントカラーが金色ではなく銀色になっています。

ピニオンギアはD型、モータータワーはハウジング一体型ではなく独立した銀色の物が付いています。
モータータワー内にはボールベアリングが組み込まれています。

ハウジング中腹部には大きな肉抜きが施されており、そこから大きなブラシレスモーターの外枠が確認出来ます。
H.T.G. Basicのロゴや無限(MUGEN)ロゴが刻印されています。

エンドベル側には回転方向を示すCW(時計回り)の記載があります。
また、通常のモーターピンが付いており、+には赤色、-には黒色の熱収縮チューブが付いています。
回転数のHight-Low切り替えはスイッチで行います。

回転方向の表記
モーターピンは通常の形状
Hight-Low切り替えスイッチ

尚、東京マルイ EVOLTに組み込まれているEG1000BRと並べるとこんな感じ。
エンドベル部は大きく形が違っていますが厚み事態はほぼ同じ、全長もほぼ同じです。
ただしピニオンギアの厚みに若干の違いがある為、モーター交換後のピニオンギア位置調整は必須になります。

組み込みに必要となる分解と加工について

東京マルイ EVOLTに無限ブラシレスモーターを組み込んでいくのですが、本製品は通常のブラシレスモーターと違って単に通常のモーターと置き換えるだけで使用する事が出来ず、若干の加工が必要になります。

という訳で、まずはEVOLTからモーターを取り外します。
モーターの取り外し自体は難しくはなく、底蓋を固定している2本のネジを外し、モーターからY字コネクタを取り外すだけです。
尚、Y字コネクタを外す際にネジは全部緩めない方が良いです。(外したネジが磁力に引っ張られてモーター内部に落ちる可能性がある為)

という訳で、まずは無限ブラシレスモーターを取り付けるにあたっての加工について紹介します。

コネクタの変更

東京マルイ EVOLTのモーターコネクタはY端子をブラシホルダーを固定しているネジで圧迫して固定する方式になっていますが、無限ブラシレスモーターを使用するにあたってこの方式を変更する必要があります。

EVOLTはY端子を使用してモーターに接続する
モーターピンではなく、このネジを使用している

EVOLT専用無限ブラシレスモーターにはこのようなファストン端子が同梱されています。
サイズは電動ガンで一般的な110サイズですが、L字型になっているのが特徴です。

端子の置き換え作業には下記が必要になります。
まあ、電動ガンを弄ってる人なら一通り持ってる道具だと思いますが…。

  • はんだごて+はんだ(必須)
  • フラックス(可能であれば)
  • 電工ペンチ(無ければハサミとカッターナイフでも可)
  • ラジオペンチ(端子を曲げる際にあると便利)
  • 熱収縮チューブ(モーターに付属するので基本的には不要)

まず、Y端子を根本で切断し、ファストン端子に置き換えます。
配線の被覆の部分でカシメた後、配線の先端部を折り返して配線の先端部も軽くカシメておきます。
尚、L字型の端子を配線に取り付けた後で熱収縮チューブを通す事が出来ないので、端子をカシメる前に熱収縮チューブを取り付けておく必要があります。

1.Y端子を切断、被覆を剥き、熱収縮チューブを通しておく
2.ファストン端子の根本をカシメる
3.先端部の出っ張りを折り返し、カシメる

続いて、配線の先端部をはんだ付けします。
かしめたファストン端子にはんだ付けをするのはご法度とされている事がありますが、今回は配線を確実に端子に接続した状態にする為に必要な措置となります。
はんだ付け後、後熱収縮チューブを熱して縮め、はんだ付けした所で折り曲げてコンパクトにする必要があるので、ハンダはあまり盛りすぎないよう注意が必要です。

4.先端をはんだ付け
5.熱収縮チューブを取り付け
6.端子を折り曲げる

端子はなるべくコンパクトになるようにしてあげないと、底蓋と干渉してしまうので注意を払って作業を行う必要があります。
また、端子を折り曲げる際に金属疲労で折れないように気をつける必要もあります。

グリップの底蓋の加工

グリップの底蓋も加工する必要があります。
この加工には超硬ビットを取り付けたリューターがあると便利ですが、棒ヤスリでも作業は可能です。

この加工が必要となる理由は、上記で紹介したL字型の端子を取り付けた際に+側の端子が底蓋と干渉する為です。

加工する場所は白く塗った部分です。
この部分の出っ張りを削ります。

底蓋は樹脂で出来ているので超硬ビットがあれば数十秒あれば終わる作業ですが、結構硬い樹脂な事もあって手作業だと結構大変かも知れません。

これで端子との干渉を防ぐ事が出来ます。

これらの加工を行う事で、EVOLT専用の無限ブラシレスモーターの取り付けは可能となります。
尚、加工した後で通常のブラシモーター(EG1000BR)に戻す事も可能です。(ただし、モーターピンを使用する固定方法になります。)

無限ブラシレスモーターの組み込みについて

という訳で、加工を行った東京マルイ EVOLT M4A1にHTG 無限ブラシレスモーターを組み込んでいきます。

まずはピニオンギアにグリスを塗布しておきます。

続いて、モーターをグリップ内に納めて配線を取り付けます。
この際、逆接続しないように十分注意する必要があります。
また、モーターはスムーズに上下に動かす事が出来るのか、配線とグリップの底蓋は干渉していないかを確認します。

底蓋を閉じる際にイモネジを緩め、ピニオンギアの位置を下げておきます。
これは調整後に分かった事ですが、EG1000BR使用時に適切だった位置よりも下げる必要があるので事前に下げておくのが良いと思います。

続いて、バッテリーを繋ぎテイクダウンさせた状態で動かし、適切なモーター位置を探ります。
最初のうちはなるべくピニオンギアやベベルギアにダメージが入らないようにセミオートで動かして調整、異音が少なくなってきたタイミングでフルオートに切り替えて細かな調整を行う形が良いです。

この作業を行わずにいきなりアッパーレシーバーを取り付けたまま動かしてしまうと、ピニオンギアやベベルギアが破損してしまう可能性があるので、必ずテイクダウンして負荷の少ない状態で行いましょう。

尚、モーターの回転数が非常に早いので、ピニオンギアが適切な位置になっていても純正よりも少し甲高い音が鳴ります。
「ギャッ!」とか「ガリッ!」みたいな異音が消えている状態であれば問題無いと判断して良いと思います。

ギアノイズが控えめになったタイミングで、アッパーレシーバーを取り付けて最終的な微調整を行います。

これでEVOLTへの無限ブラシレスモーターの組み込み作業は完了です。

Hight設定(出荷状態)での動作と純正モーターとの比較

では純正モーター使用時の動作を紹介しつつ、出荷状態の設定での動作の様子を紹介していきます。

尚、今回の検証で使用したバッテリーは東京マルイ MS・LiPoバッテリー スティックタイプ(7.4V 800mAh)と、ReVoltage 7.4V 1200mAh 45-90C LiPoバッテリーの2種類
また、BB弾は東京マルイ 0.20g 樹脂弾を使用しています。

共に満充電状態で検証を行い、ReVoltage 7.4V 1200mAh 45-90C LiPoバッテリー使用時はEVOLT専用変換ケーブルを使用しています。
EVOLTの推奨バッテリーはもちろんMS・LiPoですが、今では社外製バッテリーを使用可能にする変換ケーブルが各社から販売されているので、一応Cレート高めなLiPoバッテリーでも検証を行っておきました。

まずは純正モーター(EG1000BR)使用時の発射サイクルと動作の様子について。
MS・LiPo使用時の発射サイクルは毎秒17.5発程度、ReVoltage使用時は毎秒19.2発程度でした。

MS・LiPo使用時
ReVoltage使用時

動作の様子はこんな感じ。
※MS・LiPo使用時の様子は出荷時点で撮影した物になります。

MS・LiPo使用時
ReVoltage使用時

ではHTG 無限ブラシモーターを使用するとどうなるのかと言うと、こんな感じでセミオートのレスポンスは向上、フルオートの発射サイクルは大幅に向上します。
特にセミオートに関してはブラシレスモーターらしい立ち上がりの速さを体感できます。

MS・LiPo使用時
ReVoltage使用時

このサイクルでもよく壊れないな…と思える程度には、かなり早い速度で動いています。
特にダミーボルトが凄い速度でカシャカシャ動くのは見ていて怖くなるレベルです。

発射サイクルはMS・LiPo使用時で毎秒26.7発、ReVoltage使用時で毎秒28.8発という結果になりました。
また、ReVoltage使用時は発射サイクルが早すぎて初速が少し下がるという結果になりました。

尚、ReVoltage使用時の初速の変化を調べてみると、初弾は90m/sを超える初速が出ているものの、2発目から初速が下がっていき、4発目から88〜89m/s程度の初速になる事が分かりました。

初速自体は安定しているので、BB弾がバレルから飛び出す前にピストンの後退が始まり負圧によって初速が下がってしまっているのかも知れません。

ギアの停止位置についても紹介します。
MS・LiPo使用時はラックギアの最後から3枚目の歯がメカボックスに隠れる程度の位置でギアが止まります。
ReVoltage使用時は最後から2枚目の歯がメカボックスに隠れる程度の位置でギアが止まります。

MS・LiPo使用時
ReVoltage

セクターギアの歯1枚分回転している事から、ReVoltage使用時(高Cレートのバッテリー使用時)の回転速度の高さが分かります。
実際、毎秒3発程度の差が出ていますからね。

また、モーターの回転速度が高くてもオーバーランは殆ど無い印象で、カットオフを検知したら直ぐにモーターは停止している感じでした。
EVOLTではピストンリリース直後位のタイミングでカットオフされる仕様になっており、純正モーター(EG10000BR)ではオーバーランする事でセクターギアの位置がピストン引き始めの手前位まで回転しているのですが、無限ブラシレスモーターではそのオーバーランが殆ど発生していないように見受けられます。

尚、発射サイクルが非常に高かった為、一応動作検証としてそれぞれのバッテリーで200〜300発程度(合計600発程度)、数十発連続でフルオートを撃って試してみましたが、上記で紹介した初速低下以外の問題は特に起きませんでした。
ただし、Cレートの高い社外製LiPoバッテリーを使用する場合はサイクルが非常に高くなるので、注意しておいた方が良いでしょう。

また、初速を下げる為に純正よりも柔らかいピストンスプリングに交換している、スプリングカットを行って調整を行っている場合はMS・LiPoを使用していてもピストンクラッシュなどの問題が起こる場合が考えられるので、注意が必要です。

もし、柔らかいピストンスプリングを使っていたり、社外製LiPoバッテリーを使用したい場合は、後述するLow設定で運用するのが良いでしょう。

無限ブラシレスモーターのLow設定について

先述の通り、本製品は回転数のHight/Low切り替えが可能で出荷状態ではHightの設定になっています。
Lowへの切り替えはこちらのスイッチをLow(L)側に入れるのですが、これだけでは駄目です。

この状態で動作させるとセミオートの動作が不安定になる上に、フルオート時もギアが中途半端な位置で止まります。
ピストンが中途半端な位置で止まっても、モーターの磁力が高いのでバックラッシュが起きる事は無さそうですが、逆転防止機構が付いていない以上絶対に無いとも言えないのでこの状態での使用は推奨されません。

ピストンが中途半端な位置で止まるせいで、ダミーボルトは半後退状態になりますし、この状態でテイクダウンを行うと、セクターギアが中途半端な位置かつタペットプレート後退状態で止まっている事が分かります。

ダミーボルトが少し後退した状態で停止
ピストンが引かれた状態になっているので、ラックギアはこの位置で停止

尚、当たり前ですがテイクダウン時にピストンが前進するので、チャンバーに弾が入っていない事を確認してテイクダウンする必要があります。
この挙動は通常のEVOLTでは構造上起こり得ないですが、ピストンが中途半端な位置で止まっている今回の場合は給弾されたまま動作が止まる場合があります。

Low設定で使用するには、セクターギアに付いているカットオフ検知用の磁石の位置を変更する必要がある為、メカボックスの分解が必要になります。

東京マルイ EVOLTのセクターギアには磁石が埋め込まれており、この取り付け位置は3箇所設蹴られています。
初期状態はラックギアの引き始めの位置に付いています。

EVOLTではこの磁石をM-SYSTEMに組み込まれている磁気センサーが検知を行い、カットオフ処理を行う仕様になっているので、磁石の位置を変更する事でカットオフのタイミングを変更する事が出来ます。

セクターギアに組み込まれている磁石は樹脂製の筒状のパーツに埋め込まれており、この筒状のパーツはカッターナイフやマイナスドライバーの先端などで引っ掛けて取り外す事が出来ます。
何かで固定されている訳では無いのですが、割としっかり埋め込まれており、ネオジウム磁石の磁力で引っこ抜くような事は出来ませんでした。

この磁石を先述した位置に差し替えます。
この位置はラックギアを引く部分の中腹〜後部の間辺りになります。
この位置に変更する事で動作の安定化に加え、セクターギアの停止位置がピストン引き始め辺りになるので、ほんの僅か(体感では感じ取れないレベル)ですがレスポンスが向上します。

尚、磁石の差し替えではなく3つのネジを外し、磁石が固定されているプレート自体を動かすという方法で磁石の位置を変更する事も出来るのですが、これをやってしまうとタペットプレートの後退タイミングがズレてしまい、また別の問題が発生するので、磁石の差し替えで対応する必要があります。

後はセクターギアを取り付け、組み上げるだけです。

という訳で、Low設定での動作の様子はこんな感じになります。
Hight設定よりもかなり大人しいサイクルにはなりましたが、純正モーター(EG1000BR)よりも少し発射サイクルは高い感じで、セミオートのレスポンスも純正モーターよりも高い事が分かります。

MS・LiPo使用時
ReVoltage使用時

発射サイクルはMS・LiPo使用時で秒間20.1発、ReVoltage使用時は21.7発になりました。
個人的にはまだ発射サイクルが速いと感じてしまいますが、明らかなレスポンスの向上を体感出来る事も考えるとこれくらいは必要なのかなと思います。

MS・LiPo使用時
ReVoltage使用時

尚、Low設定では1つ、注意しないといけない箇所があります。
それが、若干タペットプレートが引かれた状態で動作が停止する為、テイクダウンして戻す際にタペットプレートを定位置に戻す必要があるという点です。
MS・LiPoを使用している場合はこの隙間は控えめになりますが、それでも満充電時だと隙間は空いてしまうのと、テイクダウンした状態で動作させるとバッテリーが減っている状態でも隙間が空いてしまいます。

タペットプレートを定位置に戻すにはセクターギアを指で押して逆回転させるのが一番手っ取り早いと思います。
これでタペットプレートの位置は定位置に戻り、隙間が埋まります。

動作→テイクダウン→タペットプレートの位置戻し→組み立ての一連の作業の流れはこんな感じ。
タペットプレートが引かれている状態でアッパーを閉じると、タペットプレートが破損してしまう可能性があるので、組み上げる際には注意が必要となります。


という訳で、HTG製 東京マルイ EVOLT専用 無限ブラシレスモーターのレビューは以上になります。
組み込みに色々と加工が必要になるので、組み込み難易度は通常のスタンダード電動ガン用無限ブラシレスモーターよりも高いですが、工具さえ持っていればそこまで難しい作業では無いかと思います。

ただし、純正パーツを加工する必要がある事から現状復帰させる事が出来るので、組み込みは慎重に判断した方が良いとも言えるでしょう。

ブラシレスモーターにする事でセミオートのレスポンスは明らかに向上している事を体感出来ますし、フルオート主体で運用するような方は発射サイクルが上がるので使い勝手は良くなるかも知れません。

また、純正モーター(EG1000BR)使用時に起きる揺れ(振動ではなく、慣性による物)もかなり抑制出来ていると感じるので、射撃精度への影響も多少なりありそうな気がします。

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