
E&C 633-EBS GEISSELE SMR MK16 URG-I 9.5インチ E-BOLTシステム電動ガンの分解レビュー
記事作成日:2026年2月16日
先日開封レビュー記事を書いた『E&C 633-EBS GEISSELE SMR MK16 URG-I 9.5インチ デザートカラー』を分解していきます。
まずはテイクダウンを行いました。
本製品のテイクダウンは一般的なメタルフレームのスタンダード電動ガンと同じで、ピポッドピンを抜き、アッパーレシーバーを前側にスライドさせて取り外します。

特殊な事と言えば、チャージングハンドルがアッパーレシーバーではなくメカボックス上部に引っかかっている状態という点でしょう。
という訳で、分解を進めるのですが開封レビューの最後で紹介している通りギアが噛み込んでボルト後退状態で固まってしまっているので、まずはメカボックス側から分解していく事にします。

まずはチャージングハンドルを見ておきます。
E&C E-BOLTのチャージングハンドルは大きく肉抜きされた特殊な形状をしており、見るからに専用品ですね。
次世代電動ガン用のチャージングハンドルを伸ばしたような見た目とも言えるかも知れません。

既製品との互換性は無さそうな気がします。
メカボックスの取り外し
まずはグリップをロアレシーバーから分離させます。
底蓋を外し、モーターを取り外し、グリップ基部のネジを2本外します。
尚、グリップの底蓋はタップネジになっています。

モーターはこんな感じでラベルなど付いていません。
E&C E-BOLTに組み込まれているモーターは19000RPMのブラシモーター磁力はそれなりにありそうなモーターでした。
回転速度は控えめなモーターではあるものの、EG1000よりかはトルクが高そうな感触。

こういうモーターが採用されている理由は恐らく本製品は発射サイクルを上げるとクラッシュする為だと思われます。
11.1Vを推奨しつつも回転速度を抑える為にこのようなモーターを使っているのだと思われます。
続いてストックを外します。
ストック基部には変わったデザインのキャッスルナットが付いているのですが、これは手回し出来るようにするデザインのようで、掴んで回して緩めます。
その後、ストックチューブを30度程度回転させ、引っこ抜きます。



かなり特殊な固定方法を採用している事が分かります。
エンドプレートとストックチューブナットを外した様子。
エンドプレートはスタンダード電動ガン準拠ですね。

本製品のストックチューブはかなり特殊な構造で、QDバッファーチューブとも言えるような構造をしています。
スタンダード電動ガン準拠のような形状をしたロアレシーバーにストックチューブを差し込み、少し回転させる事でロックさせます。
その後、キャッスルナットを締め込み突っ張ります。(家具の突っ張り棒みたい)


続いて、『マガジンキャッチボタン』、『ボルトリリースボタン』『テイクダウンピン』を抜きます。
これでメカボックスをロアレシーバーから取り外す事が出来ます。


尚、ハンマーピン、トリガーピン、フルオートシアーピンなどは全てメカボックスに貼り付けられているダミーピンになっています。
つまりこの銃、メカボックスの固定及び位置決めはテイクダウンピンとグリップでのみ行われているようですね…。
E&C E-BOLTのメカボックスの分解について
E&C E-BOLTのメカボックスはこんな感じ。(ボルトが噛み込んで停止しているので、ボルト後退状態になっています)


まずはボルト上部に付いている、ガイドレールを外します。
このガイドレールに組み込まれているリターンスプリングがボルト用のリターンスプリングになります。



正常な状態であれば、これらのパーツを外したタイミングでボルトやピストン、ピストンスプリングなどを取り外す事が出来るのですが、ボルトが噛み込んでしまっているので無理でした。
仕方がないのでメカボックスを開く事にします。
まずはピストンスプリングガイドを固定しているネジを外しました。


続いて電子トリガーの基板を外し、その後メカボックスを閉じているネジを外します。
尚、メカボックスを閉じるのに使われているネジは長さとネジ頭で複数種類のネジが混在(トルクスT8、T10とプラスネジ)しており、面倒でした。


この状態で、ボルト周りやギアが吹き飛ばないように気をつけながらメカボックスを開きました。

とりあえず見た感じギアの破損などは無さそうで、単純にギアの回転タイミングとボルトの前進タイミングが狂ったせいで、ラックギアとセクターギアのかみ合わせが狂ってしまった事による噛み込みである事が分かります。
ボルトはこんな感じ。
ボルト兼シリンダー部スチール製という事もあり、136gという中々な重さの重量があります。


ボルトからローディング周りを外しました。
ロッキングラグを模したパーツはローディングの抑えになっています。
また、ローディングの根本にはスプリングが組み込まれている事も分かります。

本製品は構造上ローディングノズルを動かす必要の無い製品なのですが、それでもノズルが動くようになっているという事は恐らくダンパーの役割を担っているのかも知れません。

ローディングはこんな感じ。
材質は樹脂製、先端部はGBBのローディングと形状が似ていますね。(ただ、ノズルがやけに短い…)
ノズルの下にBB弾をリップからチャンバーに流し込む為の板状のパーツがくっついています。


ロッキングラグ風のパーツはこんな感じで、こちらも樹脂で出来ています。


ボルト底部にはセクターギアと噛み合うラックギアが付いています。
このラックギアは固定されている訳ではなく、ボルトに引っかかっているだけです。
ラックギアはスチール製で焼入れもされているようなので強度は十分そう。


尚、歯はフルストロークの17枚仕様、1枚目が全削り、2枚目が1/3程度削られています。
ピストンはこんな感じで、材質はPA66のナイロン製。
PA66は高い強度・剛性・耐熱性・耐油性・耐摩耗性を併せ持つ高性能なエンジニアリングプラスチックとされており、ピストンの材質には適している素材だと思います。
かなり特徴的なデザインをしたピストンヘッド(ラバー製)が付いています。


ロッキングラグっぽいデザイン?なのかギアを模した形状なのかは不明ですが、とにかく変な形をしている上に、厚みが約2.5mmとかなり分厚いです。
尚、こちらのピストンヘッドは後方吸気ピストンになっており、ピストンヘッド周囲の窪み部分は吸気穴になっています。
Oリングは緑色のOリングが付いています。(結構柔らかいが、グリップ力はかなり強い)


尚、ピストンヘッドの外径は21.3mmとかなり小さいです。
ピストンヘッドやOリングのサイズはVSR10に近いです。(ちょっとVSR10より小さいですが…)
ピストンスプリングとピストンスプリングガイドはこんな感じ。
ピストンスプリングは自由長164mm、外径9.22mmとかなり細長いスプリングが組み込まれています。
外径約9mmとなるとVSR10のピストンスプリング(10mm)よりも細いのが特徴です。
硬さはそんなに硬くは無く、思いのほか柔らかいなという印象。
スプリングガイドにはメッキ処理が施されており、表面がツルツルしています。

続いて、メカボックス側を見ていきます。
まず軸受は8mmのボールベアリングが組み込まれています。

メカボックス右側の前側には稼働しない謎のシアーのような物が組み込まれています。
スプリングなどが組み込まれているのですが、このシアーのようなパーツは完全に固着していますし、スプリングも圧縮出来ません。


メカボックス左側にも同じような機構が付いており、その形状を参考にするなら、本来はこのような形になっているハズです。

この形状になっているのであれば、前進中のラックギアにぶつかり、ダンパーの役割を担う構造になっているのですが、もしかしたら何かの拍子にシアーが押し込まれすぎてロックしてしまったのかも知れません。


メカボックス左側からセレクター検知基板を外しました。
基板周りに関しては後で紹介します。

ギアはこんな感じで、MIM成形ギアが採用されています。
ギア比は18:1で、セクターギアにネオジウム磁石が埋め込まれているのとタペットプレートカムが撤去されている事が特徴です。


また、ベベルギアは汎用品で逆転防止ラッチ用のカムも付いていますが、本製品に逆転防止ラッチは存在しません。
ギアを外したらピストンのシアーを解放する機構を確認する事が出来ます。
尚、E&C E-BOLTのピストンはセクターギアのカットオフカムと連動して解放される仕組みになっています。



トリガーはこんな感じで、本製品独自形状のトリガーとなっています。

続いて、給弾ルートと弾切れ検知機構、ボルトストップの動きについて見ていきます。
まずは給弾ルート。
E&C E-BOLTの給弾ルートはモナカ構造になっており、内側は結構ざらつきのある樹脂製になっています。
見るからに弾上がりが悪そうですし、弾止めも付いていないので給弾周りの不具合はだいたいコイツのせいでしょうね。

続いて、弾切れ検知機構とボルトストップ部を見ていきます。
これがその機構の全てです。

弾切れ検知の構造はこんな感じで、通常は棒状のパーツが引っ込んでいますがボルトの後退と同時に棒状のパーツが飛び出そうとします。
この際、給弾ルート内にBB弾が残っていれば棒はBB弾にぶつかり前進しません。
しかり、BB弾が残っておらず棒が前進仕切るとボルトストップが動作するという構造になっています。


ボルトストップはこんな感じでスチールで出来ています。
また、ボルトストップの検知用のネオジウム磁石が埋め込まれています。


弾切れ検知周りのパーツを外すには、メカボックス外側に付いている小さな+ネジを外す必要があります。
このネジを外せばこれらのパーツを一式外す事が出来ます。



メカボックスに残っているのは弾切れ検知用の棒を押し出す為のスプリングと、ボルトストップ用のシアーです。
シアーもギアと同じMIM成形のようですね。

また、先述したボルト用のダンパー機構のシアーも確認出来ます。
電子トリガー基板(ECU)について
E&C E-BOLTのECUはEshooter製品が採用されています。


こちらの基板は3分割の構成になっており、
- バッテリーの配線、モーターの配線が繋がっており、セレクターレバーの検知スイッチが付いている基板
- IC素子が付いている基板
- トリガー用の検知スイッチとボルトリリースボタン用の磁気センサーが付いている基板
という構成になっており、IC素子が付いている基板とスイッチ類が付いている基板はゴム(Oリング)で固定されています。
それぞれの基板はピンヘッダーとピンソケットで繋がっています。
バッテリーの配線、モーターの配線が繋がっており、セレクターレバーの検知スイッチが付いている基板はこんな感じ。
この基板には8ピンのソケットや配線、MOSFET(3つ搭載)、セレクタープレート検知用のスイッチが付いています。


IC素子が付いている基板と、トリガー用の検知スイッチとボルトリリースボタン用の磁気センサーが付いている基板はこんな感じで、ゴムで抜けないように連結されています。
2つの基板は2ピン+4ピンで接続されています。
また、8ピンの脇には電動ガンのFCUではあまり目にしない固体電解コンデンサが付いています。

この基板にはトリガースイッチ(検知スイッチ)とボルトリリースボタン検知用の磁気センサー、セクターギア検知用の磁気センサーが搭載されています。



また、何に使うのかは分かりませんが2ピンのコネクタも確認できます。
よくあるのはトレーサー用の電源供給用ですが、本コネクタが何のための物かは不明です。

アッパーレシーバーの分解について
アッパーレシーバーの外装パーツを分解していきます。
アッパーレシーバーにはバレル・チャンバーが組み込まれていますが、バレル・チャンバーを外すにはアウターバレルの完全分解が必要になります。
この通り、よくあるGBB製品と同じで、簡単にはバレルが取り外せなくなっているようです。
尚、この部分の見た目だけ見るとまんまAR15系GBBで、ロッキングラグがハマる溝もしっかり再現されており結構リアルな造りになっています。

ではバレルを分解する前にハンドガードなどを外していく事にします。
まず、フラッシュハイダーを取り外しました。
フラッシュハイダーは14mm逆ネジでアウターバレルに固定されており、緩み止めのイモネジも付いています。

ハンドガードは基部側のイモネジ2本と大きなトルクスネジ2本を外せば取り外せるのですが、トルクスネジが鬼のような硬さで締め込まれていました。


続いて、アウターバレルに付いているガタ取り用のスペーサーを外します。
また、その後ガスブロックとガスチューブを外しました。
共に底部からイモネジで固定されているので、緩めれば外せます。


HOPダイヤル周りはこんな感じ。
ダイヤル本体は結構柔らかい樹脂で出来ておりHOP調節の際に付いた傷が結構付いています。
また、HOPダイヤルから伸びたHOPアーム(銀色の棒)も確認出来ます。


アウターバレルを取り外す為にバレルナットを外しました。
バレルナットには穴が空いており、引掛けレンチを使って回す事が出来ます。


これでアッパーレシーバーからアウターバレル+チャンバーを取り外す事が出来ますが、インナーバレルへのアクセスまでにはまだ工数が必要です。
まず、チャンバー基部を模したフィーディングランプを外します。
これはチャンバーの根本にハマっているだけで、引っ張れば抜けます。
このパーツは樹脂で出来ていますが、他の樹脂パーツと異なりファイバー樹脂になっているようです。


続いて、アウターバレルを取り外します。
アウターバレルはチャンバーに14mm逆ネジでねじ込まれています。
既製品のバレルエクステンションを取り付ける事で、バレル長を変更する事も可能そうですが、その場合はHOPダイヤルとアウターバレルの間を埋めるスペーサー的な物を用意する必要があります。

チャンバーの分解について
アウターバレルを外したらHOPダイヤルを取り外す事が出来ます。
また、ダイヤル固定部にはOリングが取り付けられそうな溝が付いていますが、Oリングは付いていませんでした。

もっとも、Oリングが無くてもHOPダイヤルは結構タイトなので、不要と判断されたのかも知れません。
これでようやくチャンバーを開く事が出来ます。
チャンバーを閉じているネジは2本ですが、3本目のネジを取り付けられそうな穴が空いていました(ネジ山も設けられていた)
付け忘れなのか無いのが、こういう仕様なのかはよく分かりません。


チャンバーを開くとこんな感じで、インナーバレルを取り外す事が出来ます。
外側からも見えていますが、E&C E-BOLTのチャンバーには異常に長いHOPアーム、しかも長過ぎるせいで二段階に分かれているアームが付いている事が分かります。


HOPパッキンはこんな感じで、形状は東京マルイ系のGBB互換形状。
弾性は弱く、表面はザラザラしています。
こういう仕様の製品なのかも知れませんが、加水分解が始まっているHOPパッキンがこんな感じの見た目と肌触りなので、少なくても良いパッキンでは無いと思います。
クッションゴムも同様に弾性が弱く、ブヨブヨしています。


尚、一般的なGBB用HOPパッキンの右側に付いている回転止め兼位置決め用の突起は付いていません。
驚いたのはHOPの突起がほとんど付いていないという点。
長掛けパッキンっぽい突起は確認出来るものの、ほぼスリックパッキンとも言っても良いレベルで、突起の高さは0.2mm程度しかありません。
長掛けパッキンの突起をギュッと潰したような見た目をしています。
結果として、押しつぶしてもHOPの突起が全然飛び出しません。


開封レビュー時点でHOPの突起の感触がおかしいと感じたのは、これが原因なのだと思います。
なんでこんな変なHOPパッキンを採用したのか、謎です。
インナーバレルは262mmの真鍮製で、マズル側のテーパーは程よい感じ。
HOPパッキン側の形状は一般的なGBB互換形状となっており、窓のサイズは小さめです。



アッパーレシーバー形状とダストカバーについて
ダストカバーはバレルナットを外したタイミングで取り外す事が出来ます。
もしくは、Eクリップを外せば分解せずに取り外す事も出来ます。

アッパーレシーバーの形状はスタンダード電動ガンに追加工を行ったような感じの形状をしており、専用品と思って良いでしょう。
バレルナットのネジピッチはミリピッチ(スタンダード電動ガン互換)となっています。


という訳で、E&C 633-EBS GEISSELE SMR MK16 URG-I 9.5インチ E-BOLTシステム電動ガンの分解レビューは以上になります。
とりあえず、色々と構造的な問題も見つかったので、その辺りを調整しつつ組み立てていこうと思います。
また、後日HTG ATOMとの違いに関しても記事にするつもりです。
