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DEON March-F 1-8×24mm D8V24FIML FMC-3をお借りしたので、レビューします

記事作成日:2017年6月6日

LayLax SOLを買って以来、ショートスコープにハマってしまい、「次何買おうかな〜」なんて悩む日々が続いていました。

色々悩んだ結果、「DEON Marchシリーズを買ってみよう」という結論に至ったのですが、ここで更に悩まされたのが「March-F」にするか「March Compact」にするかです。

具体的には「March-F Compact 1x-8x24mm Shorty (D8SV24FIML)」、「March Compact 1x-4.5×24 (D4.5V24TI)」、「March Compact 1x-4×24 (D4V24IML)」の3機種のどれにするかで悩んでいました。
全て2017年発表の新作です。

悩んだ末、いつもお世話になっているガンジニアの石岡さんに色々と話しを伺う事に。
その過程で石岡さん所有のMarch-F 1-8×24mm D8V24FIMLをお貸し頂ける事になったので、お借りしました。
更に、レビュー記事を寄稿する許可も頂けたので、レビューしていきます。

という訳で、石岡さんよりお借りしたDEON March-F 1-8×24mm D8V24FIMLです。
SPUHR製のマウントリングと角度計が付いています。

当記事はあくまでファーストインプレッション的な奴です。
後日、屋外で見た際の感想、評価等をまとめた記事を書く予定です。

外観はいわゆるショートスコープ。
対物レンズが少し太くなっている最近流行りのデザインです。(このデザイン、DEONはかなり最初の頃に始めた気がする…)

対物レンズ部の膨らみにはMarch-F 1x-8xの印字が。
転写プリントではなく、しっかり彫られてます。

エレベーテーションノブとウィンデージノブはこんな感じ。
ゼロストップ付きです。こちらは動かしていないので、ダイアルを回すとどんな感じなのかは不明ですが、とても握りやすい取っ手です。

ショートスコープでは珍しい、サイドフォーカス付きです。
焦点距離は10ヤードから対応しています。

サイドフォーカスのノブの上面がイルミネーションの光量調節ボタンになっています。
このグレーのスイッチを押すことで5段階(イルミ無し1、イルミ4段階)で光量が調節出来るようになっています。

パワーダイアルにはDEON純正のファストレバーが付いていました。
パワーダイアルは程よい硬さで非常にスムーズに回ります。
ファストレバーのお陰でパワーダイアルの操作がより一層やり易くなっています。

対物レンズはこんな感じ。
紫〜青系の色です。

接眼レンズはこんな感じ。
こちらは緑系です。

とりあえず外観はこんな感じでした。
続いて、スコープを覗いた時の見え方を紹介します。

DEON March-F 1-8×24mm D8V24FIML FMC-3の見え方

尚、今回お借りしたスコープのレティクルは「FMC-3」というD8V24FIML用のレティクルの中でも最近登場した物で、弾のドロップ量をコントロール出来るようなレティクルになっています。

1倍〜8倍まで1倍刻みで写真を撮ってみました。
1枚1枚載せるとかなりの枚数になってしまうので、1枚の画像にまとめました。

写真では倍率が上がるにつれて接眼レンズの縁が太くなっているように見えますが、これは写真の撮り方の問題で、肉眼で見た時は縁の太さは1倍の時から殆ど変わりません。
ただし、アイレリーフ・アイボックス共にかなり狭くなります。

非常に歪みが少ない、綺麗なレンズです。
縁も細く、視野は十分に広いです。

イルミネーションを付けるとこんな感じ。(こちらは枚数減らします)

1倍の状態

2倍の状態

4倍の状態

8倍の状態

やっぱりFFPレティクルは見てて楽しいというか、気持ちがいいですね。
パワーダイアルを回すとぐいーっとレティクルが拡大されるの、とても良いです。

特に、FFPとFMC-3の相性も良く、基本的に低倍率で使う時はドロップ量なんてコントロールしなくて良い距離で使うと思います。
そういう時に一杯線とか数字とか見えてると鬱陶しいですよね。
ドロップ量をコントロールする必要がある高倍率使用時にのみそういった表記が見えるようになるのは、FFPの最大のメリットですね。

D8V24FIMLを、サイトロンジャパン×LayLax 1-4×24 SOLと比較してみた

という訳で、サイトロンジャパン×LayLax 1-4×24 SOLと比較してみます。
大きさは少しだけMarch-Fの方が大きいですが、ほぼ同じです。

SOLのレビュー記事にも書いた通り、SOLのパワーダイアルは反時計回りです。
March-Fは時計回りです。
自分は時計回りのパワーダイアルが好きなのとこちらの向きで慣れてしまっているので、March-Fの方が使いやすいです。

スコープを覗いた時の比較。
左がMarch-F、右がSOLです。
アイボックスやアイレリーフが分かりやすいように、カメラを上下左右、前後に動かしてます。

1倍の時

4倍の時

動画を見て気づく方もおられるかと思いますが、March-Fのアイボックスはそんなに大きくありません。
公式のスペック表でも瞳経の大きさは低倍率の時は表記なし、高倍率の時で3mmとなっています。
石岡さんに伺った所、体感で10mm前後位との事でした。

ここらへんは高倍率スコープらしい仕様ですね。

特にSOLは不思議な程アイボックスが広いので、それと比較してしまうとMarch-Fはかなり狭く感じますね。
アイレリーフに関してももしかしたらSOLの方が広いような感じがします。

ただし、見える像は全くの別物です。
動画だとスマホのオートフォーカスの反応速度がイマイチな事もあって分かりづらいですが、March-Fの方が格段に綺麗です。
SOLは少し色が浅く、ぼやけた印象があるのですが、March-Fは色が鮮やかでくっきりした印象です。
ちなみに、色の鮮やかさで言うと、以前レビューしたTrijicon TR-24の方が鮮やかだと思います…。

SOLが1万円位の安いコンデジだとすると、March-Fはニコンの一眼、TR-24はキャノンの一眼といった感じでしょうか。(分かりづらい例え)

また、レティクルに関しても大きな差を感じます。
そもそもSOLのレティクルはワイヤーレティクル、March-Fのレティクルはガラスエッジングレティクルなので方式が異なります。
ワイヤーレティクルはその構造上取り込んだ光を反射してしまい、キラキラ光ったり像と被って見えづらくなったりしますが、ガラスエッジングのレティクルはそういった事は起きません。
常に真っ黒のレティクルがくっきり見えます。

やっぱりレティクルはガラスエッジングが良いですね…。

ファーストインプレッションの総評

とりあえず、何と言っても像とレティクルの綺麗さはダントツですね。
また、視点をずらした時にSOLのように反転した像が見えたりする事も無く、覗き込んだ時の気持ちよさも段違いです。

SOLはこういった所でコストを抑えている感じがしますね。
まあ、この手の製品なんてレンズの性能・枚数が値段に直結するので、仕方ないんでしょうけど…。

という訳で、DEON March-F 1-8×24mm D8V24FIMLのファーストインプレッション記事は以上になります。