東京マルイ ノンフロン・ガンパワーガスと従来のフロンガス(HFC134A)との差を比べてみた | エボログ

東京マルイ ノンフロン・ガンパワーガスと従来のフロンガス(HFC134A)との差を比べてみた

2020年のフロンガス全廃に向けて東京マルイが提示してきたのが、今回レビューするHFO1234zeとLPGの混合ガス、「ノンフロン・ガンパワーガス」です。
先日発売開始になったので、とりあえず2本買ってきました。

東京マルイ ノンフロン・ガンパワーガスの特徴として挙げられるのは、

といった所でしょうか。

ぶっちゃけ、エンドユーザーからすると温暖化係数の話しなんてどうでも良くて、「だから何だよ」という感覚の人が殆どだと思います。

それ以上に、「ガス圧が低い」「値段が高い」この2点が大きな問題のような気がします。
地球温暖化対策に貢献したい意欲がある人意外でこのガスを使うメリットは皆無と言って良いでしょう。

ただ、法律(フロン排出抑制法)で「2020年全廃」と決まってしまった以上、ユーザーは別のガスに移行せざるを得ません。
2020年には新しいフロンガスの製造が基本的に出来なくなる訳ですから…。
ただ、法令の内容を見る限り、2020年時点で存在するフロンガスを使う分には問題なさそうな感じもしますね。
あくまで製造や輸入が制限されるだけのようですし。(多分、プレ値とかついて取引されるんだろうなぁ…)

[ 2017/10/27 追記 ] ※フロンガス(特定フロン)と現在エアソフトガン用として使われているHFC134AやHFC152Aなどの代替フロンを混同しておりました。
正確には、特定フロンが全廃、代替フロンは削減予定という事です。
昔、HFC134Aが値上りした時のように、生産数が減り、値段が上がるという可能性はありますが、全面禁止になる事は2020年段階では無いかもしれません。

尚、フロンガスに変わるパワーソースとして、CO2という選択肢も現段階ではあります。
STGA(マルシン系)は恐らく12gのCO2カートリッジ方式を代替フロン案として進めていくと思いますが、CO2反対派である経産省や警察庁との戦いになり、普及への道は中々険しいような気がします。
個人的にはCO2が主流になってくれると嬉しいのですが…。

そんなこんなで、2020年に向けての動向が気になるエアソフトガンというか、ガスガン界隈です。
そんな中、東京マルイが提案した新しいエアソフトガン用のパワーソース、「ノンフロン・ガンパワーガス」をレビューしていきます。

ガスタンクの先端はこのように丸くなっています。
海外で主流なTOPガス/レッドガスなどのガス缶に似た形状ですね。

従来型のフロンガス(HFC134A)を使うウッドランドガス 500gと比較してみます。
大分大きさが違うことが分かります(内容量半分ですし)

当記事での比較はこのHFC134Aを使って比較していきます。
使用BB弾はG&G 0.20g樹脂弾で、5発ずつ撃っていきます。

東京マルイ ハイキャパ4.3でノンフロン・ガンパワーガスとHFC134Aを撃ち比べてみる

まずはハンドガンから。
今回、検証に使うのは東京マルイ ハイキャパ4.3です。
外装は色々してますが、駆動や初速に影響を及ぼすパーツはチャンバーパッキン意外純正のままです。

まずはマガジン内にガスを満タンにします。
念のため、マガジンの重量を測り、同じ量のガスが入っている事を確認します。

まずはマガジンを少し暖めての計測。
両方のマガジンの表面温度が30度になるように温めました。

結果は、ノンフロン・ガンパワーガスが71m/s程度、HFC134Aが73m/s程度でした。

ノンフロン・ガンパワーガス

  1. 72.15m/s
  2. 71.22m/s
  3. 71.46m/s
  4. 70.53m/s
  5. 71.20m/s

HFC134A

  1. 73.80m/s
  2. 73.33m/s
  3. 72.94m/s
  4. 73.08m/s
  5. 73.18m/s

やはり、若干の初速低下があるようです。(2m/s程度)
しかし、初速の安定性はHFC134Aもノンフロン・ガンパワーガスも変わらず非常に安定している事が分かります。
ブローバック速度やリコイルに関しては、撃ち比べてみると若干ノンフロン・ガンパワーガスの方が遅く、弱いかな?という程度で、そこまで大きな差は感じませんでした。

続いて、マガジンを12度程度まで下げての計測を行いました。

結果は、ノンフロン・ガンパワーガスが48m/s程度、HFC134Aが56m/s程度でした。

ノンフロン・ガンパワーガス

  1. 56.01m/s
  2. 51.92m/s
  3. 50.98m/s
  4. 50.74m/s
  5. 48.61m/s

HFC134A

  1. 59.11m/s
  2. 57.63m/s
  3. 56.32m/s
  4. 57.87m/s
  5. 55.81m/s

冷えた状態では温めた時よりも明らかな差が出ていました。
初速差に関してはそこまで大きな差は出ていませんが、動作への影響が大きいです。
まず、ノンフロン・ガンパワーガスはブローバック量が足りず、毎回給弾不良を起こしていたので、スライドを引いてから撃っていました。
HFC134Aは、最初のうちは給弾されていましたが、最後の2発は手動で給弾する必要がありました。

流石にこのマガジン温度になると、色々工夫しないと撃てたものじゃないですね…。


初速の次は、ガスを満タンに入れた状態で撃ち続けた場合の動作の差を見ていきます。
マガジン温度は常温からのスタート(正確な温度は動画の方に入れています)です。

編集で何発撃ったかのカウントを入れようと思ったのですが、途中で面倒くさくなったので無しにしました。

ノンフロン・ガンパワーガスを入れて連射してみた動画

結果:73発で一旦連続動作停止、最終的に78発で生ガス噴射
備考:35発辺りからブローバック速度が低下、50発辺りで動作が不安定に

HFC134Aを入れて連射してみた動画

結果:92発で一旦連続動作停止、最終的に98発で生ガス噴射
備考:70発辺りからブローバック速度が大幅に低下、動作が不安定に

初速だけではなく、マガジンの冷えやすさに関してもHFC134Aに分があるようです。
また、動画では分かりづらいですが、ノンフロン・ガンパワーガスではダブルタップの挙動が少し不安定に感じました。

次に、ガスブロ長物でも差を比べていきます。

東京マルイ M4 CQBR BLOCK1でノンフロン・ガンパワーガスとHFC134Aを撃ち比べてみる

検証に使うのは東京マルイ M4 CQBR BLOCK1です。
こちらはインナーバレルやボルトは純正ですが、チャンバーパッキンを変えているのと、リコイルバッファーが赤羽フロンティアオリジナルのヘビーウェイトバッファーになっており、リコイルスプリングも120%の少し硬めの物が入っています。
真夏日専用で、マガジン温度を40度以上にするといい感じに動くように調整している銃になります。

出来ればアツアツのマガジンで比較してみたかったのですが、両方のマガジンを同じ温度にするのが難しくて断念しました…。

という訳で、ハンドガンの時と同様にマガジンにガスを満タンに入れます。

まずはマガジン表面温度を33度程度まで上げての検証です。

結果は、ノンフロン・ガンパワーガスが71m/s程度、HFC134Aが78m/s程度でした。

ノンフロン・ガンパワーガス

  1. 74.23m/s
  2. 73.36m/s
  3. 72.86m/s
  4. 72.38m/s
  5. 71.45m/s

HFC134A

  1. 79.51m/s
  2. 79.91m/s
  3. 79.03m/s
  4. 79.10m/s
  5. 78.60m/s

ハンドガンでの結果とほぼ同じで、やはりノンフロン・ガンパワーガスの方が初速は低めです。
しかし、ハンドガンの時以上に初速に大きな差(5m/s程度)が出ています。

また動作も少々不安定で、ノンフロン・ガンパワーガスを使った際はリコイルが強くなったり弱くなったりと、変な動作でした。(リコイルの強さは全体的にHFC134Aに及ばない)
初速もHFC134Aを使用した時に比べるとブレ幅が大きいような気もします。

続いて、マガジン表面温度を15度程度まで下げての検証です。

結果は、ノンフロン・ガンパワーガスが55m/s程度、HFC134Aが60m/s程度でした。

ノンフロン・ガンパワーガス

  1. 60.39m/s
  2. 56.47m/s
  3. 57.12m/s
  4. 55.17m/s
  5. 55.47m/s

HFC134A

  1. 60.74m/s
  2. 60.37m/s
  3. 60.51m/s
  4. 60.75m/s
  5. 60.07m/s

ノンフロン・ガンパワーガス、HFC134A共にかろうじて動いている状態ですが、一応ボルトストップはしっかり機能していました。
リコイルというより、ただの揺れですね。
ゆっさゆっさと、ゆっくり揺れ動きます。

初速に関しては、やはりノンフロン・ガンパワーガスの方が初速が不安定になるという結果になりました。
もしかしたら燃費の悪いセッティング(ガスを大量に消費する必要のあるセッティング)とノンフロン・ガンパワーガスは相性が悪いのかもしれません。


という訳で、東京マルイの新ガス、「ノンフロン・ガンパワーガス」のレビューは以上になります。

今後のガスガン事情がどうなるかは不明ですが、とりあえず現在リキッドチャージタイプのガスガンで使える温暖化係数の小さいガスはこのガスしか無いので、このガス用で快適に動くような調整を見つけるのが良いかと思います。
しかし、このガスで初速を調整した場合、HFC134Aなどのフロンガスを使うと初速が規定値を超えてしまう可能性もあるので、その点は気をつける必要があると思います。

今回行った初速テストでも、ノンフロン・ガンパワーガスとHFC134Aで約5m/s程度の差を出していたりしますので…。

ノンフロン・ガンパワーガスの総評

正直な所、現段階でこのガスをあえて使う理由は、「地球温暖化を抑制する」意外、特に無いと思います。

東京マルイがこのタイミングでこのガスを発表したのは、2020年に向けての準備期間(残り2年ちょっと)といった感じでしょうか…。
2020年以降にはもしかしたらこのノンフロン・ガンパワーガスに最適化されたガスガンが発売されるのかもしれませんが、今現在流通しているガスガンで使うには性能不足な感じがします。

これからはノンフロン・ガンパワーガス用の調整とかもやっていこうと思いますが、普通にサバゲーで使うガスは2020年を迎えるまではHFC134Aですね。
地球には申し訳ないですが…。

オマケ

「nonフロン」というロゴ、ホモォ…┌(┌ ^o^)┐にしか見えないのは私だけでしょうか。