
King Arms MDT LSS ガスボルトアクションライフルのレビュー【外観、箱出し状態での初速】
記事作成日:2018年6月4日
King Arms(キングアームズ)製のガス式ボルトアクションライフル、MDT LSSを買ってみました。
こちらは中古で購入したもので、2017年にUFCが輸入した国内仕様の製品になります。
KING ARMS MDT LSS タクティカル ガスライフル BK
MDT LSSはレミントン M700をベースに、MDT(Modular Driven Technologies Inc.)のLSS Chassis Systemを組み込んだ製品になります。
https://mdttac.ca/products/lss-chassis-system?variant=43806457871
King Armsの製品は、MDT社から正式にライセンスを得ているため、シャーシの刻印や細部のディテールがしっかり再現されているのが特徴です。
取扱説明書は英語表記ですが、カラー写真付きなので英語読めなくても大丈夫だと思います。
また、分解図も付いてくるので、分解・組み立てをする時の参考になります。
尚、取扱説明書はTAC21と共用のようです。
という訳で、King Arms MDT LSSの細部を見ていきます。
尚、当記事はファーストインプレッションという事で、主に本体の外観と初速のみ計測します。
分解やカスタムなどは追って別の記事で行います。
ボルトハンドルは外された状態で梱包されていました。
ハンドルは単に差し込むだけで取り付けられます。
先にマガジンを見ていきます。
マガジンは28発装填可能なスチール製のロングマガジンです。
リップやガスルート、放出バルブの位置など、とてもタナカ製のレミントン M700 ガスボルトアクションライフルによく似ています。
未検証ですが、互換あるんじゃないですかね…。(タナカクローンであるKJ、ActionArmyなどとも互換がありそう)
尚、注入バルブは海外の高圧ガス仕様なので、HFC134A/HFC152Aなどの国内仕様のガスの入りが悪いです。
詳細は分解レビュー記事の方で取り上げようと思っていますが、注入バルブはWE製と互換があります。
弾はダブルカラムで、このように入ります。
専用ローダーとかは必要なく、フォロワーを下げながら手で流し込む事も出来ますし、東京マルイ製などのBBローダーを使う事も可能です。
尚、マガジンを装填する時はタナカ製ガス式ボルトアクションライフルと同様、ボルトを引いた状態でマガジンを挿入する必要があります。
続いて本体。
アウターバレルは放熱用の溝が掘られた、いわゆる「フルートバレル」という形状のバレルです。
オシャレ。
マズルはこんな感じ。
マズルギリギリの所までインナーバレルが伸びています。
ストックの前側はこんな感じ。
小さいですが20mmレイルが下部についています。
この20mmレイルは基本的にバイポッドを取り付ける為に設けられている物と思われます。
尚、レイルパネルは六角ネジ2本で固定されており、マズル側、中腹、ストック側と位置を動かす事が出来ます。
ストック中腹はこんな感じ。
MDT LSSの刻印と、『Licensed By MDT For Airsoft Only』の表記が。
また、バレル側にはModel 700の刻印も入っています。
正式ライセンス品なだけあってこの辺りのディテールはバッチリですね。
HOP調節ダイヤルは上部の20mmレールの前側に付いており、回すとカチカチとクリック感があります。
尚、このダイヤルは配置されている場所の都合上、スコープやマウントリングと干渉する可能性があるので、スコープやマウントリングを選ぶ際は注意が必要です。
この辺りの仕様もタナカにそっくりです。
ボルトは通常時と撃発可能状態で見た目が変わります。
このように、ボルトを引いて発射可能な状態にすると、ボルトの後部が飛び出します。
King Arms MDT LSSのグリップとストックには、CAAのグリップが付属してきます。
こちらは実物ではなく、CAA社から正式にライセンスを得て作られた物のようです。
構造はともに実物準拠なので、実物やガスブロ用のグリップやストック(ミルスペック)に交換する事が可能です。
グリップは前後のパネルが交換可能なCAA UPG16です。
グリップパネルはラバーで出来ており、グリップ力がとても高いです。
ストックはCAA CBSにACP(チークパッド)が付いています。
CBSはブッシュマスターストックをベースにいろいろと拡張されている感じのデザインなのが特徴で、特にバットプレートがラバーで出来ているのが、個人的にはとても使い勝手が良いと感じました。
こちらのストックのギミックとしては、左側にバッテリー(CR123A)が4本入るのと、チークパッドが上下に可動します。
ぶっちゃけバッテリーボックスは要らない気もしますが、チークパッドが調整が出来るのはしっかり狙って撃つ為のボルトアクションライフルですし、これは利点の1つでしょう。
最後に、ボルトを付ける時はそのまま差し込むだけでOKなのですが、外す時はトリガー手前にあるボタン(赤矢印)を押しながらボルトを引く必要があります。
ボルトはこんな感じ。
見る限り、タナカ製そっくりな形状のガスボルトで、ノズルは結構絞られています。
また、タナカ製品には付いていないと思われるガスの流量を調節する為のネジが付いているのですが、初速を大幅に下げる事は出来ても上げる事は出来ない仕様のようです。
King Arms MDT LSSの初速について
では、箱出し状態(中古ですが…)での初速を測っていきます。
ガスはHFC134A、弾は東京マルイ0.20g 樹脂弾です。
常温での計測だと70m/s前後の初速でしたが、急激に初速が下る事が多く、50m/s後半〜60m/s台まで落ちたり、低い時だと38m/sといった具合に明らかに異常な初速が計測されました。
また、マガジンを温めるとバルブが叩けなくなってしまうのか、50m/s台まで初速が下がりました。
しばらく撃ってるとまた70台まで上がってきたので、ガス圧の問題である事は間違い無さそうです。
という訳で、ちょっと箱出し状態だと初速が低すぎてスナイパーライフルとしては物足りなさを感じてしまう仕様でした。
この辺りは追々調整記事で初速の調整などを行っていこうと思っています。