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VORTEX RAZOR AMG UH-1 ホロサイトを買ってみたのでレビューします

記事作成日:2018年6月27日

VORTEX製のホロサイト、RAZOR AMG UH-1が、Amazonで破格で売られているのを見かけたので、買ってみました。

国内の相場が10万〜12万程度(安いお店だと7万円〜8万円)という状態なのにも関わらず、なんと53,154円!
実に半額でした。

※私が買った翌日には、69,999円に値上がっていました。まあ、それでも安いですけど。

Razor AMG UH-1 Holographic SightAmazonで購入する

しかも、マケプレお急ぎ便対応で購入日の翌日に届くという状態…。
そして、出品者は海外(イスラエル)のショップという、なんとも怪しい出品物でしたが、最悪マーケットプレイス保証が使えると思ったので、とりあえず買ってみる事にしました。

通常配送ではなくマケプレお急ぎ便を選択して、カートへ。
本体代53,154円+送料360円の53,514円で、本当にVORTEX RAZOR AMG UH-1が買えました。

結果、無事届いたのですが、ちょっと到着までの経緯を紹介します。
尚、時間は現地時間と日本時間が混在していますが、イスラエルとの時差は6時間程度なのであまり気にしなくていいかと…。

6月13日 午前3時 Amazonで商品購入
 ↓
6月14日 午前7時 ISRAEL Postのトラッキングに乗る
 ↓
6月14日 午後9時 イスラエルの国際交換局から発送、日本郵便に引き継がれる
 ↓(ここから日本郵便のトラッキングで追跡可能に)
6月23日 午前10時 日本の国際交換局に到着
 ↓
6月24日 午前9時 通関手続き
 ↓
6月25日 午前0時 国際交換局から発送(つまり、通関したという事)
 ↓
6月25日 午後4時 自宅近くの郵便局に到着
 ↓
6月26日 午後4時 自宅に到着

といった感じでした。

この通り、流石に翌日到着にはなりませんでしたが、比較的スムーズに配送が行われていた事が分かります。

尚、試しに出品者に「いつ届くん?」と「海外発送なのに購入した翌日到着予定っておかしくね?」という事を6月22日に聞いてみました。
そしたら、機械翻訳っぽい感じですが、ちゃんと日本語で返信が来ましたし、トラッキングのやり方まで丁寧に教えてくれ、間違った配送日時も直ぐに直されたようです。

凄く良い出品者だったようです。

ところで「イスラエルの工場から発送」って書いていますが、UH-1の工場ってイスラエルなんですかね…。
それとも、倉庫とかの事を工場と呼んでいるだけなのか…。
でも、工場って英語でfactoryだよなぁ…。それ以外の意味無いよなぁ…と何かモヤモヤ。

まあ、そんな事は置いといて、無事に届いたVORTEX RAZOR AMG UH-1をレビューしていきます。

VORTEX RAZOR AMG UH-1の外観レビュー

届くと海外便らしいクシャクシャの袋の中に、プチプチに包まれたUH-1の箱が入っていました。

箱からしてクソカッコいい。
凝ったパッケージデザインの製品は良いですねぇ…。

内容物はこんな感じでUH-1本体、レンズ拭き、CR123A電池、説明書とシンプルな感じ。
工具類が一切付属してこないのって、割と珍しい気がします。

VORTEX RAZOR AMG UH-1本体はこんな感じ。
全体的にカクカクした、かなり特徴的なデザインをしています。

反対側(接眼レンズ側)はこんな感じ。

まず、一言「とにかくデカイ!」
去年、UH-1を触った時に「え?!こんなデカイの?!」とびっくりしましたが、今見てもデカイですね。

側面はそれぞれこんな感じ。
本体左側に電池ケース、右側にはエレベーテーションダイヤルとウィンテージダイヤルが配置されています。

エレベーテーションダイヤルとウィンテージダイヤルが片側に配置されているのはEoTechのホロサイトも同じですね。
ホログラムの投影機は小型化していっているとは言えど、ドットサイトに比べるとまだまだ大型なので、こういうデザインになってしまうのかもしれません。

ちなみに、1クリック0.5MOAの移動量です。

裏面(マウント側)にはシリアルNOやら権利周りの文字が書かれており、上面はVortexのロゴと爪楊枝みたいなマークが描かれているだけのシンプルな感じです。

※一応シリアルNOにはモザイクをかけてます。

前後はそれぞれこんな感じ。
レンズコーティングの反射が凄く綺麗です。

別アングルから。
UH-1の内側に付いている対物レンズというか、反射板はかなり斜めに付いています。
たまに「せっかく高いドットサイトを買ったのにレンズが斜めに付いている!不良品だ!」とか言ってる人居ますが、そんな人が見たら発狂しそうな角度です。

UH-1の場合、レーザーがほぼ真下から出力されているので、これくらいの角度が必要だったのでしょうか…。
EoTechは何回もレーザーを反射させる事によって、うまいことやってるみたいです。(ホログラムの技術的な話はあまり詳しくはない)

サイズ感ですが、マイクロT1と比べると結構ゴッツいです。
EoTechのホロサイトが手元にあれば比較したかったのですが、既に手放してしまったので残念ながら比較は出来ません…。

HK416に乗せるとこんな感じ。
VORTEX RAZOR AMG UH-1のサイズ感が分かりやすいと思います。

大きいでしょう…。

VORTEX RAZOR AMG UH-1の対応電池について

電池はCR123A対応ですが、今回はCR123A互換のリチウムイオンバッテリー「16340(RCR123A)」を入れてみました。

それにしても最近のVortex製品、本当に電池の名前書くの好きですね…。
Vortex Crossfire Red Dotと同様に、UH-1にも電池蓋の脇に「CR123A」としっかり印字されています。

尚、VORTEX RAZOR AMG UH-1はCR123Aの充電池バージョンであるLFP123Aを使う事でこちらのMicroUSB端子から充電を行う事が出来ます。

しかし、今回私が入れた16340(RCR123A)とLFP123Aではスペックが異なるので、恐らく充電は出来ないでしょう。
LFP123Aはリチウム電池、16340/RCR123Aはリチウムイオン電池で、安全回路の有無に加えて電圧も異なります。

また、「RCR123Aだと200〜300発程度の射撃で使えなくなったけどLFP123Aは1万発撃ってもまだ点灯してたよ」と公式が言っているので、充電電池を使う場合の推奨はLFP123Aなのでしょう。
取扱説明書にもCR123AとLFP123Aの事しか書かれていませんでした。

実際、16340(RCR123A)は電圧低めですし、制御回路が入っている分、実際に衝撃とかには弱そうな印象もありますからね。

ちなみに、LFP123Aは「どこで売ってるんだ?」と思える程度に国内流通が少ないです。
昔はSUREFIREがLFP123A出したららしいんですがね…。

VORTEX RAZOR AMG UH-1のレティクルとパララックスについて

VORTEX RAZOR AMG UH-1のレティクルは非常にユニークな形状をしており、「EBR-CQB」という名前のレティクルが採用されています。

サークル部分が65MOA、中央のドットが1MOAといった感じのサークルドットで、サークルの下部に三角形が付いてたり、左上と右上が途切れていたりと面白いデザインをしています。

サークルの詳細なスペックは下記(VORTEXのオフィシャルサイトから拝借)
http://www.vortexoptics.com/product/razor_amg_uh-1_red_dot

尚、サイトピクチャの写真でも分かる通り、レンズは青いです。

EoTechのホロサイトレベルを期待してしまうと非常に残念な感じで、同社製やHOLOSUN製等のMicro T1系ドットサイトよりも全然青いく、屋外でもちょっと気になってしまうレベルの青さです。
また、青みは若干下側が濃く、上側は薄いというグラデーションになっています。

光量調節ボタンは接眼レンズ側下部にあるグレーの「+」「ー」ボタンで行います。
ボタンはゴム製で押すとカチカチとしっかりしたクリック感があります。
同時押しで消灯、NVモードはありません。

光量は15段階で調節が可能になっており、最低光量は完全消灯した状態の屋内でもうっすら見える程度の明るさ、最大光量はギラギラと少し眩しい位の明るさがあります。

いつもどおりパララックス測定をやっていきます。
今回は普段より少し長い3mです(部屋を掃除したおかげで3mの距離が取れるようになりました)

ディスプレイ中央の円が直径2cm、その周囲に4.5cm刻みで縦線と横線が描かれています。

この状態で視点(カメラ)を上下左右に動かしてみます。
ドットが2cmの円から飛び出さなければ合格点です。

結果、レンズの端の方までレティクルを動かしても、円の中に収まっていました。
この大きなレンズの中をこんなに極端に動かしても円の中に収まっているのは正直凄いですね…。

「左側に視点動かした時の写真、何かドットがちょっと内側じゃない?もっと端まで寄せれないの?」と思うかもしれませんが、これ、悲しい事にまたホロサイト特有の不具合個体に当たってしまったのです。

左側にレティクルを持っていくと薄くなっていって最終的には消えるんですよ…。
ま た お ま え か !!!

本当、つくずくホロサイトに恵まれない…。
2年ほど前に買ったEoTech 556も同様の症状がありました。

そのせいでちょっとホロサイトはトラウマがあったのですが、「VORTEXなら大丈夫だろう!」と思ってたらコレですよ。

いつも安く手に入るのですが、何かしらの問題を抱えている個体ばかり手に入る…。

まあ、こんなに極端に視点を動かす事は無いですし、左側以外は問題無く、縁までしっかりレティクルが見えているので特に気にしない方向で…。

という訳で、ドットを左側に持っていくと消えるという問題があったのは残念でしたが、それ以外は概ねいい感じだと思います。

レンズの青さやレティクルの感じ、その他機能に関しては既に実物を何度か触ったことがあったので分かっていた事ですし、特に今更気になったような事はありませんでした。

VORTEX RAZOR AMG UH-1の総評

UH-1の国内相場は、EoTech EXPS3と同等かそれよりも高い金額の為、スペックにも期待をしている人は多いと思いますが、ファーストインプレッション時点での評価としては外観(デザイン)や特徴的なレティクル以外は個人的にはEoTechのホロサイトの方が高評価です。
私は5万円前半と非常に安い金額で購入したので、これといった大きな不満は無いのですが…。

正直な所、レンズの青みと縦方向のグラデーション、NVモードが無いといった点で、同価格帯のEoTech製品に比べるとその辺りが劣っていると思います。
もっとも、この辺りは人によってドットサイトに求める性能が異なるので、一概に劣っていると言い切れる訳では無いと思いますが…。

尚、レンズの青みは決して悪い物ではなく、明るい環境下においてレティクルの視認性を上げる為には青みがあった方が良く、その結果光量を抑える事が出来るのでバッテリー寿命も長くなります。

VORTEX RAZOR AMG UH-1も、そういった理由から意図的に少し青みがかったレンズを採用しているのかもしれません。
また、グラデーションに関してはよくあるレンズの歪みやコーティングのムラによる物ではなく、反射板がかなり急な角度で付いている事に起因する物だと私は思っています。

ちなみに、じゃあEoTechは万能なのか?と言われるとそういう訳でもなく、個体によってはEoTechのホロサイトには「突然光量が落ちる」「レンズが曇ってくる」などの、時限爆弾が備わっています。
共に多くの方が報告しており、私も経験している問題で、早ければ2〜3年で症状が起き始めます。
また、全くこういった問題の起きない個体もあるようで、本当に当たり外れですね。

そういった問題がVORTEX RAZOR AMG UH-1では起きないのであれば、そこはEoTech製品よりも評価出来る点で、「レンズの透明度を取るならEoTech、長く安心して使うならVORTEX」といった棲み分けが出来ると思います。

あと、せっかくバッテリーをUSBで充電できるという面白い機能があるにも関わらず、対応する電池の流通が少ないのが勿体無いですね…。


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