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超軽量、そしてお財布に優しい低価格ライフルスコープ DISCOVERY VT-Z 3-9X40のレビュー

記事作成日:2018年10月26日

Discovery Optics製のライフルスコープ、『VT-Z 3-9X40』をつぼみトレードカンパニー様よりお借りしたので、レビューしていきます。

ご依頼頂いて書いたレビュー記事ですが、あまり気にせずいつも通り、良いこと悪いことを色々と書いていきます。
(当ブログの方針をご理解の上、承諾頂いております)

販売価格が9,960円という1万円を切る価格で購入出来るライフルスコープで、とにかくその安さとその割には割と普通のスペックを兼ね備えているのが特徴の製品になります。

倍率は3倍〜9倍の可変倍率、対物レンズ径は40mm、チューブ径は1インチになります。

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DISCOVERY VT-Z 3-9X40の付属品と外観レビュー

内容物はスコープ本体とレンズカバー、ロゴが描かれた厚紙と、取扱説明書、クリーニングクロスになります。

取扱説明書には一般的なスコープの使い方(ゼロインの調整方法やスコープを扱う上での注意書き等)が記載されており、ロゴが描かれた厚紙の裏面はスペックシートになっています。

レンズカバーはゴム製で、特にロゴも装飾も無いシンプルな感じ。

スコープ本体はこんな感じ。
いわゆる「THE ライフルスコープ」みたいな王道の形をしています。

反対側はこんな感じ。

こちらのライフルスコープですが、手に取った瞬間に「え?」となる事が1つあります。
それが『重量』

とにかく軽いのです。
ライフルスコープなのに、400gを下回るのです…。

何人かの友人に何も言わずに「これどう?」と渡してみたのですが、今の所100%「軽!」と即答されました。
本当にこの軽さは驚きものです。

尚、当スコープをつぼみトレードカンパニー様にてご購入頂くと、対応するマウントリングが付属致します。
『VT-Z 3-9X40』は、1インチチューブを採用している製品の為、1インチ用のマウントリングが付属しています。

マウントリングは至って普通の20mmレイル用マウントリングになります。
単品で買うと2000円位はするので、かなりオトクですね。

マウントリングの内側には滑り止めやスコープ本体に傷がつかないようにする為の布が貼られています。

では、スコープ本体の細部を見ていきます。

対物レンズ径は40mm、外径は約47mmあります。

ハウジングにはDISCOVERYとプリントされています。
イルミネーションも無いですしサイドフォーカスも無いのでここはシンプル。

エレベーテーションダイヤルとウィンテージダイヤルはカバーが付いており、外すとダイヤルが出てきます。
安い製品の割にはダイヤルがしっかりした造りになっているのが特徴です。

ダイヤルは1クリック1/4MOAで、エレベーテーション・ウィンテージ共に70MOA動かす事が出来ます。
しっかりとしたクリック感のあるダイヤルです。

ダイヤルのデザインがいい感じなので、キャップを外して使うのもアリかもしれません。
その方が調整楽ですし、ぶつけたりしてズレるようなヤワなダイヤルでも無さそうですし。

パワーノブはこんな感じ。
こちらもちょっと凝ったデザインの滑り止め加工が施されており、回しやすいです。

どことなくVortexっぽいですね。

倍率の表記は3、4、5、6、7、8、9と1倍刻み。
倍率が上がるにつれて間隔が狭くなっていきます。

接眼レンズ側には『DISCOVERY VT-Z 3-9X40』と製品名がプリントされています。
ちなみに反対側にも同じプリントが施されています。

視度調節ノブもパワーダイヤルと同じような特等的なデザインの滑り止め加工が施されています。

やっぱりなんかVortexっぽい。
意識してるんでしょうかね…。

DISCOVERY VT-Z 3-9X40のレンズとレティクル、パララックスについて

対物レンズ、接眼レンズは共に緑色に反射するマルチコートが施されています。
ただ、普段よく目にするマルチコートとなんか違う…ちょっと薄い気もします…。

視界はこんな感じ。
縁は結構太め、像は若干黄みがかっていますがこの価格帯ならこんなもんでしょう…。
それよりもレティクルにミルドットレティクルを採用しているのが評価ポイントです。

また、この製品の凄い所は倍率を上げても殆ど覗きやすさが変化しないという所です。

一般的なスコープは倍率が上がるにつれてアイレリーフもアイボックスも短く、狭くなって少しずつ覗きにくくなるのですが、このスコープは上の写真の通り何故かそれが殆ど無いのです。
縁の太さまでほぼ同じ…。
この挙動には少し驚きました…。

倍率を変えても覗き変えたを変えなくていいというのは当たり前のようで意外と出来る製品が少ないんですよね…。
こういった安スコープは特に…。

尚、アイレリーフは9cm程度とライフルスコープとしては比較的長めです。

続いて、パララックスを検証していくのですが、3倍〜という倍率に加えてフォーカスが50ヤード(45.72m)固定である事もあって、4mの距離まで下がってもディスプレイはぼやけてしまいました。
レティクルは大体視認できる程度にし、それよりも像の歪みが分かりやすいようにディスプレイ側にピントを合わせています。

気になるような歪みはありません。

ただ、視点を動かすと歪みがかなり大きくなるのと、パララックスは割と激しいです。
冒頭で本体の軽さを紹介しましたが、この軽さは恐らくレンズ枚数を減らしている為による物だと思われます。
この歪みとパララックスはおそらくその弊害でしょうね…。

↑像だけじゃなくてレティクルごと歪んでますので、ハウジングより後ろ側で歪みが発生しているという事ですね。

とは言え、ここまで極端に視点を動かして使う事なんて普通は無いのでそこまで気にする事でも無いと思います。
普通に覗いて構えている分にはほ、まず気になる事は無いでしょう。

流石に精密射撃に使える性能を持ったスコープではありませんが、ここまで安いスコープを精密射撃で使う人も居ないと思いますので…。

屋外で覗いてみた様子

続いて、屋外でも覗いてみました。

まず、約55m先の橋桁を覗いてみた様子です。
丁度水位計が付いていたので、なんとなく視野の広さとかが分かりやすいかなと思いました。

屋内でちょっと気になっていた歪みも、これくらいの距離になると殆ど気になりませんね。

続いて、約400m先の横断幕を見てみます。
左側の写真はカメラで撮影したもの、右側が9倍にしたスコープで覗いた時の様子です。

順光の状態で撮影している事もあって、接眼レンズに光が反射して少々見にくくなってしまいました。
また、それが無くても像が全体的に白っぽく、コントラストが低い事が分かります。

白い横断幕が緑っぽくなっているのは接眼レンズのマルチコートの色がカメラに映ってしまっている為だと思われます。

肉眼で像に意識を集中させればそこまでこの映り込みは気にならないのですが、この辺りにコーティングの薄さというか弱さが現れているような気がしますね。

もっとも、この価格帯の製品であれば致し方ない問題なのかもしれませんが…。

どういった人にお勧めできるか?

こちらのスコープですがとにかく安くて倍率が高めのライフルスコープを探している方にお勧め出来る商品だと思います。

「スコープに1万円以上は出せないよ…」「ノーブランドスコープでも十分満足してる」といった人に是非ともお試し頂きたい商品だと思います。
間違いなく下手なノーブランドスコープよりも像は綺麗ですし、レティクルもくっきりしています。

また、スコープ本体が非常に軽いので、「スコープ乗せたせいで銃が重くなって使い勝手が勝手悪くなった」という問題も起きにくいでしょう。
重量が400gを切るライフルスコープって珍しいんじゃないですかね…。

このスコープ本体の軽さがこの製品の最大の魅力かもしれません。

私個人としての評価は、こちらの商品は決してコストパフォーマンスが高い製品という訳では無いと判断しております。
とにかく安いライフルスコープ、そして軽いライフルスコープが欲しい人にお勧め出来る商品になります。


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