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G.A.W. SYSTEMA 490モーター用逆転防止モーターヘッドを組み込んでいきます

記事作成日:2018年12月12日

確か、買ったのが今年の11月頭のビクトリーショーなので、1ヶ月半ほど位寝かせてました…。
という訳で、トレポン用カスタムパーツである『G.A.W. SYSTEMA 490モーター用逆転防止モーターヘッド』を組み込んでいきます。

製品名の通り、モーターの逆転を防止する製品になります。
ご存知の方も多いと思いますが、SYSTEMA PTWには通常電動ガンでは一般的に付いている逆転防止ラッチのような機構が存在しません。

これは電子制御によって確実に一定の位置でギアを停止させる事ができるSYSTEMA PTWの設計ゆえの物だと思います。
同様にASGのCZ EVO3とかにも逆転防止ラッチは付いていませんね。

その為、仮にピストンが後退した状態でカットオフしたとしても、バックラッシュ(逆回転)が発生してプリコックをさせる事が出来ないのですが、このパーツを組み込む事でプリコックができるようになります。

尚、対応モーターはSYSTEMA製の490モーターになります。
7511モーターへの対応状況は不明。G&DやA&K、CELSIUSなどのPTWクローンなどへの対応状況も不明です。

製品の詳細はG.A.W.ウェブショップの方をご参照下さい。

内容物はこんな感じで、モーターヘッドとシム、シャフトスリーブという名前の筒状のパーツです。

モーターヘッドはこんな感じ。
シャフトが通る部分に逆転防止機構のパーツが収まっています。

写真右側の銀色の筒状のパーツが逆転防止機構

という訳で、こちらのモーターヘッドを組み込んでいくのですが、そもそも組み込む為にはモーターを完全分解する必要があります。
手作業で分解する事も不可能では無いですが、パーツを破損させてしまうリスクが高まるので、私は治具を買いました。

買って来たのは『MAG Magnet Removal Tool for Systema PTW Series』というMAG製の治具です。
国内ではあんまり見かけない気がしますが、普通にRWA辺りで売ってます。

ちなみにこの治具、少し多めに注文しまして、1個余ってます。
欲しい人居たら
Twitter辺りでDM下さい。知ってる人はLINEでもOKです。
本体8000円、送料510円で送れます。

治具売れました、ありがとうございます。

というわけで、このような治具で、電動ガン用モーターのピニオンヘッドを着脱する為の治具みたいな感じですね。
写真右側のフックみたいな形をした所で磁石を掴んで引っ張る事が出来ます。

という訳で、この治具を使ってモーターを分解していきます。
と、その前にブラシやブラシケースにピニオンギア、磁石を固定しているイモネジなどを外しておきます。

これで磁石を外す事ができるようになります。
治具にモーターを取り付けます。(モーターの取り付ける向きとかが決まっているので、説明書をよく読みましょう)

後はハンドルをクルクル回していくだけなのですが、早速トラブル発生。
磁石のエンドベル側だけが外れていき、モーターヘッド側が全然外れません。

このまま無理に回し続けるとパーツを破損させてしまう可能性があったので、モーターヘッド側の磁石にピンポンチを当ててゴムハンバーでコンコン叩いてやりました。
こうやって均等に磁石を外していきます。

治具の意味無いじゃん…って思うかもしれませんが、そもそも490KUMIの磁石の磁力は非常に強く、手で引っ張るのは少々リスクがあります。
うっかり指滑らせて磁石とシャフトの間や磁石と磁石の間に挟んでしまうと爪割れますよ…。
まあ、治具無しで分解してる人も居るので、不可能では無いのだと思いますが…。

そういうリスクを回避するのにもこういった治具は重要です。
ピンポンチ当てたりして面倒かもしれませんが、片側の磁石を外すのに1分程度しか掛かりませんからね…。

という訳で、片側の磁石が外れたら治具から磁石を外して磁石を袋に入れておきます。
うちの部屋、いたる所に砂鉄とかキリコとか転がってるので磁石に余計な物が付着しない為にも直ぐに袋に入れておきました。

尚、磁石の向きと位置は決まっているので、油性ペンか何かで向きとプラスマイナスを印しておいた方が良いでしょう。
私は元々磁石のマイナス側にビニールテープを貼っていたので特に問題無かったのですが、間違った方向に磁石を付けてしまうとモーターが逆回転してしまったりするので要注意です。

という訳で、反対側の磁石を外します。
こちらもやっぱりモーターヘッド側が中々外れず、ピンポンチを使いました。

これで磁石が外せました。
これが490KUMIのエンドベルとシャフトローター、モーターヘッドです。

GAW 逆転防止モーターヘッドと並べてみました。

交換する前にシャフトやエンドベルをエレクトロニッククリーナーで洗浄しておきました。
結構ブラシカスが付着してたり、コミュテーターが汚れてたりしてたのでね…。

組み込みに関してはG.A.W公式のマニュアルをご参照下さい。
基本的にこれの通りにやってれば大丈夫だと思います。

http://gungineer.matrix.jp/manual/ar_motor_head.pdf

後はシャフトに付属のシムとシャフトスリーブを取り付けて組んでいきます。

私の個体はシムを1枚も入れなくてもコイルがモーターヘッドに接触する事は無かったので、最悪シム無しでも使えると言えば使えてしまう状態だったのですが、シャフトが前後に大きく動いてしまって気持ちが悪いので、シムをしっかり入れていく事にしました。

で、どの程度シムを入れればいいか?という目安を調べる為に磁石の厚みを測り、モーターヘッドとエンドベルの間の長さを測って比較しながら調整していきました。

まあ、こんな事をやってても結局組み立てないと分からなかったので、何度か分解・組み立てを繰り返す事になったんですがね…。

仮組み状態のモーター

尚、分解時には治具を使いましたが、組み立ての際は治具は不要だと思います。
むしろ邪魔でした。
慎重に磁石をくっつければ大丈夫でしょう。

何度か仮組みをして試した結果、付属のシムを10枚全部入れてピッタリでした。

尚、個体によってはピッタリなシム調整をするには付属のシムでは足らない場合があるようで、その場合は京商製のモーターシム『京商 540モーターシム』が丁度良いそうです。(ガンジニアの石岡さんからご教示頂きました)

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シムの厚みが決まったらシャフトスリーブを取り付ける為の溝をシャフトに彫ります。
感覚的にはピニオンギアのイモネジ用の溝と同じだけ削れば良いと思います。
削ったらシャフトスリーブのイモネジを軽く締め込んで仮組み。

実際にモーターヘッドに取り付けてしっかり回るか、逆転防止は動作するかを確認して問題なければシャフトとシャフトスリーブを接着していきます。

マニュアルどおりにロックタイト638(はめあい用高強度嫌気性接着剤)をシャフトとシャフトスリーブの接着に使い、イモネジにはロックタイト263(高強度タイプねじロック)を使います。

塗布したらこのまま完全硬化するまで待ちます。
さっさと組み立てたい衝動はありますが、硬化が中途半端な状態で組み込んで動かして、これらの接着剤が逆転防止機構とかに付着したら洒落にならないですからね…。
素直に24時間ほど放置します。

硬化が完了したら後はモーターを組み立てるだけ。

怖いので、一旦動作チェックをします。
プラスマイナスには気をつけましょう…。

普通のモーターならプラスマイナス関係なしに電気を流せば回りますが、逆転防止モーターヘッドを組み込んだこのモーターは逆向きに回る事はありません。
私の動作検証用スイッチでこれをやると、恐らくヒューズが飛ぶと思います…。

特に問題は無かったので、トレポンに組み立てていきます。
結果、こんな感じになりました。

まだ単に組み込んだだけなので、動作には何の影響もありません。
まあ、そりゃそうですよね…。
あえていうなら、動作音が少し変わった位でしょうか…。

モーターヘッドの逆転防止機構が動いている音なのか、モーター単体動作の時でも「ゴリゴリゴリ」だか「ゴロゴロゴロ」みたいな音が鳴ります。
組み込んで動かした時も少しこの音が気になりました。

という訳で、とりあえず組み込みは無事成功。
後はプリコックの設定ですね…。

別売りの『不知火商店 陽炎5型B改 PTW用FCU』を組み込む事で細かいプリコック設定ができるようになるのですが、私はセクターギアを逆向きに付けたプリコックをやろうと思っています。

という訳で、プリコック化はトレポンのオーバーホール化と一緒にやろうと思っています。