電磁弁ガスライフル Wolverine Airsoft MTWのレビュー | エボログ

電磁弁ガスライフル Wolverine Airsoft MTWのレビュー

Wolverine Airsofの日本正規代理店でもある、シューティング苺屋さんからご依頼を頂き、Wolverine Airsoft製の電磁弁ガスライフル『MTW(Modular Training Weapon) 型番 MTW-NS』をレビューしていきます。

こちらは苺屋さんからお借りした製品で、国内向けに安全弁が追加されている製品になります。(詳しくは後述)
本来MTWはアメリカ限定で販売されている製品なのですが、日本の法律に沿う仕様で特別にお願いして輸入している物だそうです。
ちなみに、苺屋さん所有の通称「158(いちごや)シリアルモデル」をお借りしている為、新品ではありません。(この銃、シリアルNOが”158″なんですよ)

レビューする前に電磁弁ガスガンについてちょっと説明。
簡単に言うと「電子制御のフィクスドガスガン」です。
通常のフィクスドガスガンでは、放出バルブを開放するのにハンマーやノッカーを用いますが、電磁弁ガスガンでは電磁弁(電気の力で開閉するバルブ)を用いるのが特徴になります。
その仕様故にハンマーを起こしたりする必要が無く、駆動音が抑えられるというのが最大の特徴になります。

尚、MTWは通常外部ソース仕様ですが、タンクをストックチューブ側に配置したモデルも苺屋さんのほうで作っているようです。
ご購入並びに製品のお問い合わせはシューティング苺屋さんのTwitterアカウントの方でお願いします。

という訳で、まずはMTWのマガジンから見ていきます。
マガジンはM4/M16系の通常電動ガン互換ですが、デザインはオリジナル。
多弾数マガジンではなく、ノーマルマガジンで、装弾数は138発(実測)でした。

通常電動ガン用マガジンなのに、最終弾検知のレバーが付いているのが特徴です。(赤矢印部分)

このレバーがレシーバー内部のスイッチ(赤矢印)を押す事で、銃の動作が停止します。

尚、最終弾検知機能が付いていないマガジンや多弾数マガジンを使った場合、最終弾検知が出来ないだけで普通に使えます。

そういえばKSC ERG M4用マガジンはどうなんだろう…と思ってERG M4のPマグを使って試してみたのですが、ほんの数ミリマガジンの長さが長くて挿さるもののマガジンキャッチが掛かりませんでした。
マガジンを5mmほど削ればもしかしたら使えるかもしれません…。

という訳で、そんなユニークな機能も備わっているMTWを見ていきます。
今回レビューするMTWは14.5インチモデルになります。
オフィシャルサイトを見ると7インチ、10.3インチ、14.5インチ、18インチの4種類のラインナップがあるようです。

この銃、手に取った時に驚いたのがめっちゃ軽いんですよ…。
14.5インチという長さなのに、2キロ切ってるんです。

手に取った瞬間に「え?軽くない?!」って思いました。

続いて、細部を見ていきます。
フラッシュハイダーは樹脂製でオレンジ色になっています。
アメリカの銃らしい仕様ですね。
尚、ハイダーは14mm逆ネジで付いているだけなので、交換は容易に行えます。

インナーバレルはマズルギリギリの所まで伸びているようです。

アウターバレルにガスブロックやガスチューブなどは付いていないようです。
ハンドガードは13インチ位のM-LOKハンドガードが付いています。

ハンドガードはWolverineAirsoftオリジナルで、上部に付いているネジで固定されています。

ハンドガードを外すには、2本の皿ネジの前後に付いているイモネジのみで大丈夫です。
イモネジを緩めるとハンドガードが外れます。

バレルナットまで外したいな…と思ってたんですが、鬼のように硬かったのでやめときました…。
ちなみに、オフィシャルにはAEG/実物両対応みたいな事が書かれていました。

レシーバー周りはこんな感じ。
ざっとアッパーとロアーで色が違うのが特徴ですね。
ちなみに、アッパーは6000番台のアルミ、ロアーは7000番台のアルミで出来ているそうです。

レシーバーの左右はこんな感じ。
特にアッパーのデザインがとても特徴的ですね。

少し気になったのはアッパーレシーバーとロアレシーバーに少しガタツキがあるという点。
SYSTEMA PTWのようなガチガチの剛性という訳では無さそうですが、発射に影響を及ぼす部分はアッパーレシーバー側に全て詰め込まれているので、このガタツキは気になるだけで精度への影響は無さそうです。
気になる場合はピポッドピンをマジックピンのようなガタツキを抑えるピンに替えると良いでしょう。

エジェクションポートはこんな感じで、エジェクションポートカバーは付いていません。
HOPダイヤルはドラム式の無段階調整です。

マガジンキャッチボタンはリアル仕様。
尚、ハンマーピンやトリガーピンがリアル仕様なのかは不明ですが、ダミーではなく本物のピンになっています。

ボルトリリースボタンは可動します。
最終弾を検知して動作を停止した後、このボタンを押す事で再度射撃可能になります。(詳しくは後述)
尚、常にボルトストップが掛かっているかのように飛び出た状態になっています。
押した時の感触はバネを潰しているような感じで、クリック感はありません。

セレクターレバーは反対側も連動して動きます。
構造的には実物によく似ていますが専用品らしく、実物を加工してポン付けが行けるかは不明です。

尚、動かすと「カチン」としっかりとしたクリック感があり、とても重いです。
マルイやWA、VFCなどのガスブロのセレクターレバーよりも重いですね。

トリガー、トリガーガードはこんな感じ。
後述しますが、トリガーは実物やGBBとよく似た構造になっていますが、オリジナル設計で、加工してポン付け出来るかは不明。
純正はこの通り、ストレートトリガーなので、ストレートトリガーが嫌いな場合は少し悩まされるかもしれません。
トリガーガードもオリジナルデザインの物が付いていますが、こちらは実物と互換があります。

色々とカスタムされたような仕様なのにも関わらず、何故かグリップは一般的なA2グリップ。
グリップは実物互換なのですが、外部ソースとして使うためのチューブを通す穴を開ける必要があります。

実サイズなだけあって非常に薄く、握りやすいです。

チャージングハンドルはこんな感じで、引くことは出来ますが戻りません。
オリジナルにする理由も無い気がするので、実物と互換がありそうな気がしますが、不明。

ストックはブッシュマスタータイプのストックが付いています。
ちなみにスリングスイベルも樹脂で出来てました。
グリップもそうですが、この辺りは「好きなのに変えろ」って事なんでしょうかね。

ストックは6ポジションで、ストックチューブはミルスペック。
ストックチューブは実物と互換があります。

初速、サイクルなどの実射性能を見ていきます

と言うわけで、外装も一通り紹介し終わったので実際に撃っていきます。
今回、苺屋さんからMTWをお借りするにあたって、このようなソケットを付属して頂きました。
これが無いと私が持っている外部ソースユニットが付かないので…。

尚、今回レビューで使用するパワーソースは、サン・プロジェクト製のグリーンガスレギュレーターです。
JASGの認可を通った改正銃刀法適合製品で、最大で0.5MPa(約5気圧)までしか圧力を上げる事が出来ないモデルになります。

まずは空打ちでの動作から。
セミフルの様子はこんな感じで、放出されるガスの音しかしません。

駆動音らしい駆動音はなにもないですね。
電磁弁なので当たり前ですが…。

ちなみに、ガスを入れていない状態ではこんな動作音になります。
実質これがMTWの駆動音という訳ですね。

尚、MTWには面白い機能も備わっており、1つがEmpty Magazine Detection(EMD)と呼ばれる機能で、最終弾を検知した後にどうやったら再度射撃可能になるかを設定する事が出来ます。

  1. マガジンからBB弾が無くなると射撃を停止、射撃を再開するには空になったマガジンを外してボルトリリースボタンを押します。
  2. マガジンからBB弾が無くなると射撃を停止、射撃を再開するには空になったマガジンを外すだけでOK。

この2つモードがあるようです。
モードの切り替えにはセレクターレバーをセミオートにした状態でボルトリリースボタンとトリガーを同時に5秒長押しします。

ボルトリリースボタンを押すのが煩わしいと感じる場合は2のモードにすれば良いと思います。
当然ながら、最終弾検知機能が備わったマガジンでのみ使える機能になります。

もう1つが、セレクターレバーの設定です。

  1. SAFE / SEMI / FULL
  2. SAFE / SEMI / 3点バースト
  3. SAFE / SEMI / 2点バースト
  4. SAFE / SEMI / SEMI
  5. SAFE / 2点バースト / FULL

の5種類のモードがあります。
こちらはセレクターレバーをセミオートに入れた状態でトリガーを5秒長押しする事で切り替える事が出来ます。

また、発射サイクルの調整を行う事も可能になっています。
調整を行うにはトリガーを引いた状態でバッテリーを繋いで「プログラミングモード」と呼ばれるモードに入る必要があるので、EMDやセレクターの調整に比べると気軽な変更は出来無さそうです。
とは言え、電子制御なだけあってこういう事も出来るんですよねぇ…。

初速はこんな感じでした。
HOP量を調整して最低初速と最大初速を調べました。
ガス圧は0.5MPa(レギュレーターの上限値)、使用弾は東京マルイ製 0.20g樹脂弾になります。

HOPを最低にした時が一番初速が低く、HOPを強くしていくと初速が上がっていく感じです。
HOPを限界まで上げると初速が下がっていきます。
なんだか東京マルイ製電動ガンを撃っているような感覚になる初速の変化具合ですね。

発射サイクルは秒間19発程度でした。
尚、サイクルは先述の通り、秒間15発〜35発の間で調整する事が可能です。

初速のバラツキは上下1m/s程度に収まっているようなので安定している方だと思います。
十分実用的な初速に仕上がっている感じですね。

また、できれば長距離での命中精度を計測したかったのですが、タイミング的に難しそうだったのでこれは苺屋さんにお願いしました。
距離は30m(苺屋さんのシューティングレンジ)で、使用弾は0.43g弾です。

だいたい150mm前後でまとまっているようです。(3枚目のキサマ案件…)
全体的に左右よりも上下のブレが大きいので、チャンバー周りの調整で更に良くなる感じもしますね。
というか、むしろチャンバー周りしか内部弄る箇所無いんですが…。

尚、駆動音が少ない事を先程述べましたが、発射音が静かという訳ではなく、ガスガンらしい破裂音が鳴ります。
しかし、サプレッサーを付ける事で驚くほど音が静かになります。
東京マルイのSOCOM MK23でサプレッサー有り無しで音がぜんぜん違うというのを経験した人も多いと思いますが、そんな感じです。

どの程度音が違うのかと言うと、こんな差が出ました。
写真左がサプレッサー無し、写真右がサプレッサーありの状態です。
銃口から1mほど離れた距離で計測しています。

100デシベル程度あった発射音が80デシベル位まで落ちてます。
サプレッサーを付けた状態の発射音は、地面に落ちたBB弾が跳ねる音よりも静かでした。

こんなのアウトドアフィールドで使われたらどこから撃たれたかなんて分からないですよ…。
恐ろしい…。

ちなみに、電動ガン方式の宿命ではあるのですが、最終弾検知がされて動作を停止してもチャンバーの給弾ルートに弾が残っているので、マガジンを抜くと数発こぼれます。
また、フォロワートップの造りが微妙なのか、必ずマガジンに1発弾が残ります。
なので、「あれ?最終弾検知してるのに弾残ってる…なんでだ」と最初戸惑いました。

テイクダウンして中身を見ていきます

分解レビューまでは行いませんが、最後にちょっとテイクダウンだけしてみます。

尚、苺屋さんのMTWをテイクダウンする際には注意が必要で、本来のMTWには無いはずのストックチューブ側に伸びるホースがあるので、普通にテイクダウンピンを抜いてテイクダウンする事が出来ません。
というか、やりづらいです。
なので、テイクダウンピンとピポッドピンの両方を抜いて、レシーバーを分離させるのが良いと思います。

このように普通にテイクダウンが出来なくなっている理由がこちら。
本来こんな所にこんなパーツは付いていないのですが、安全弁がここに付いています。

こちらは苺屋さんの方で取り付けた安全弁で、5気圧ちょい程度の圧力で動作し、ガスを逃がす為の装置です。
つまり、高い圧力を掛けようとした場合、ガスを逃して圧力を下げる仕様になっているのです。

アッパーレシーバー内部にはぎっしり電磁弁のユニットが詰め込まれています。
バレル・チャンバーを外すにはこのユニットを外す必要がありそうですね。

ロアレシーバーには基盤が詰め込まれています。

真上から見るとトリガー周りの構造が分かりやすいかもしれません。
こんな感じの構造になっています。

電子制御なのでバッテリーも必要なのですが、小さいバッテリーで問題ありません。
今回お借りしたMTWには最初から7.4V 350mAhのLiPoバッテリーが入っていました。
バッテリーコネクタは電動ハンドガン用として販売されているLiPoバッテリーでも採用されている薄型のコネクタでした。

尚、「グリップは穴を開ける加工が必要なものの実互換」と紹介しましたが、その穴はこんな感じです。
尚、グリップの固定ネジがインチサイズになっており、私はこのサイズの六角インチドライバーを持っていないので外すのは断念…。

という訳で、Wolverine Airsoft MTWのレビューは以上になります。
既にMTWは苺屋さんの方に返却してしまっているので、「こういうのが知りたい!ああいうのが知りたい!」という事があれば苺屋さんまでお問い合わせ下さい。
また、事前に確認の上、苺狩り農園に行くと試射をする事も可能ですので、ご購入を検討されているならこれが一番オススメです。
もちろん、ご購入の相談に関しても苺屋さんの方にお願いします。