安価でシンプルな3倍マグニファイア、VectorOptics SCOT-07 3X マグニファイアのレビュー | エボログ

安価でシンプルな3倍マグニファイア、VectorOptics SCOT-07 3X マグニファイアのレビュー

2019年4月19日

VectorOptics製の3倍マグニファイア、『VectorOptics MODEL SCOT-07 3X MAGNIFIER』を、つぼみトレードカンパニー様よりお借りしたので、レビューしていきます。

マグニファイア(ブースター)は、ドットサイトに倍率を付与する為の機能を持つ光学機器になります。
スコープと異なりレティクルが存在せず、サイティングにはドットサイト側のレティクルを用います。

こちらの製品はスイングマウントリングとマグニファイアがセットになっているにも関わらず、9100円という値段で購入する事が出来る、低価格帯のマグニファイアという位置づけになります。
安いからと言って、残念な品質という訳では無いのでご安心を。
いわゆる”いつもの高コスパ系”となりそうな製品です。

という訳で、そんな『VectorOptics MODEL SCOT-07 3X MAGNIFIER』をレビューしていきます。

尚、この製品にはマウントの「ロー」と「ミドル」の両方が存在し、その両方をお借りして比較、検証を行っています。

まず、内容物はマグニファイア本体とスイングマウントリング、クリーニングクロス、説明書、保証書、六角レンチになります。

つぼみトレードカンパニー様では、『満足保証』と言って、購入から90日の間は無条件で返品をする事が可能なサポートを行っています。
万が一製品の品質に不満があったり、思っていたのと違うような製品の場合は返品を行う事が可能な制度になります。

冒頭でも述べたとおり、こちらのマグニファイアはスイングマウントが付属します。
また、それ以外にも接眼レンズ側の保護キャップや、対物レンズ側のバトラーキャップも付属品に含まれています。

安い割には妙に付属品が充実していますね…。
バトラーキャップとか、単体で買うと普通に1000円以上しますし。

対物レンズ側の左右にはVectorOpticsのロゴが、上側には「3×26 PRECISION OPTICS」とプリントされています。
尚、チューブ径は30mmです。

ハウジングの周囲が分厚いラバーで覆われているのが特徴です。

ドット位置調整用の光学軸調節ダイヤルにはカバーが付いており、外すと写真のようなマイナスドライバーやコインなどで回すタイプの調整ダイヤルが出てきます。
ダイヤルはソコソコ固めで、クリック感があります。

このダイヤルはマグニファイア側のレンズの位置を調節し、ドットサイトのドットの位置を合わせる為に使います。

ゼロイン調節用のダイヤルでは無いのでご注意を…。
※ゼロインはちゃんとドットサイト側で行って下さい。マグニファイア側で行えるのは単なる見た目上のドットの位置だけです。

接眼レンズ側には視度調節ノブが付いています。
また、接眼レンズの周囲もラバーで覆われています。

接眼レンズ・対物レンズのコーティングの紹介と、ちょっとした疑念

接眼レンズ、対物レンズ共にマルチコートが施されています。
コーティングの感じがノーベルアームズ製の3倍マグニファイアに非常に良く似ています。

というより、ここまでの写真でお気づきになられた方もいらっしゃるかもしれませんが、こちらのマグニファイア、ノーベルアームズが以前出していた3倍マグニファイアに瓜二つです。

ノーベルアームズ製の3倍マグニファイア(旧型)、1万円前半で購入可能

店頭で見かけた旧型のノーベルアームズ製マグニファイアを実際に見せてもらったのですが、外観、仕様、覗いた時の感じなどなど、色々とよく似ていました。
刻印の有無以外で違う点としては、視度調節ノブに付いている「+0-」の表記がノーベルアームズはプリントなのに対し、VectorOpticsはエンボスで整形されている所位でしょうか…。

まさか、ノーベルアームズのOEM元はVectorOpticsだったのでは…?もしくは、ノーベルアームズが生産終了した製品をVectorOpticsが売ってる…?といった感じの疑念が私の中で浮かび上がったので、代理店を通して問い合わせてもらった所、『ノーベルアームズのマグニファイアとは関係がない』という返答でした。
たまたま似てただけみたいです。

付属のスイングマウントリング(ロー)

付属のローマウントリングは、よくあるボタン式のロック機構があるタイプです。
値段相応な安っぽい見た目なのは否めませんが、思いの外しっかり造られており、ガタツキなどはありません。

尚、ボタン近くに設置されている2本の六角ネジを締め込む事で、マウントリングの位置の微調整と、ガタツキの抑制が出来る構造になっています。
もし使っているうちにマウントリングの位置がズレてきたり、ガタが出てしまった場合はこちらのネジを使って調整すると良いです。

お世辞にも高級なマウントリングとは言えないものの、ズレたりガタが出てきた時に対応する方法があるのは良い事だと思います。

写真左がマウントリングの正しい角度、写真右がねじを緩めて意図的に回した状態のおかしな角度です。

動かそうと思えばこんな感じで動かせますが、写真右の状態だとマウントリングとして機能を果たせないので、左の状態にしてネジを締めて固定しましょう。

という訳で、こちらのスイングマウントリングをマグニファイア本体に取り付けてみました。

スイングマウントを倒すとこんな感じになります。

付属のスイングマウントリング(ミドル)

ミドルマウントリングはこのようにロックボタンが付いていないタイプです。

また、ローマウントリングが4本のネジ止めだったのに対し、ミドルマウントリングは6本のネジ止めになっています。

ロック機構は写真左側のように溝に噛み込ませるタイプ。
スイングマウントのリング側を押す事でロックが解除され、そのまま回すとスイングマウントが倒れます。

このタイプのスイングマウントは少々慣れが必要ですね。
一応、慣れればボタンによるロックよりも早くスイングさせる事が出来ます。

尚、このスイングマウントリングにも、締め込んでガタを取る為のネジが付いています。
基本的にこのネジが緩んでしまった時以外は触れる必要は無いと思います。

スイングマウントリングを取り付けるとこんな感じになります。

マウントの高さによるドットサイトの相性について(ローマウント、ミドルマウントの比較)

マグニファイアを運用するにあたって必ず問題になるのがドットサイトの高さが合うか?という問題です。
幾つか組み合わせた例を挙げて「こんな感じの高さだよ」というのを紹介します。

VectorOptics SCOT-07にはマウントの種類が「ロー」と「ミドル」の2種類が存在するので、それらの特徴を紹介していきます。

まず、オーソドックスなT1型ドットサイト+ローマウントの組み合わせ。
写真左が『Novel Arms COMBAT AIM T1 + ACE1ARMS GEISSELE レプリカ マウント』の組み合わせ、写真右が『HOLOSUN HS403A』です。

見てお分かり頂ける通り、HOLOSUN HS403Aと組み合わせた場合はマグニファイアがかなり下側に配置されてしまい、まともに覗けない状態になってしまいます。

一方、ACE1ARMS GEISSELE レプリカ マウントは一般的なT1マウントに比べると少し高さが低いのですが、逆にこちらは丁度良い高さになっていました。

続いて、T1型ドットサイト+ハイマウントの組み合わせです。
Absoluteよりほんのちょっとだけ下のようですが、光学軸を調節する事で十分使える程度のズレになります。

続いて、ちょっと異色系なドットサイト2種+ローマウントの組み合わせ。
写真左が『HOLOSUN HS510C』、写真右が『Vector Optics SCRD-26 Nautilus』になります。

HOLOSUN HS510Cと組み合わせるとマグニファイアが若干下側に配置されていますが、視界への影響はありません。
マグニファイア側でドットの位置さえ調節すれば、問題なく使う事が出来ます。

Vector Optics SCRD-26 Nautilusとの組み合わせに関しては、ドットサイト側のレンズ径が大きいのでマグニファイアがギリギリ収まっていますが、ちょっと実用的では無いですね…。
限界までダイヤルを回してもドットがピッタリ中央に来てくれませんでした。
見栄えも悪いです…。

続いて、これらのドットサイトとミドルマウントの組み合わせです。
この通り、どんぴしゃの位置を出す事が出来ました。

という訳で、ローマウントは、比較的高さの低いドットサイトとの相性が良く、ハイマウントは少し高さのあるドットサイト(Absolute程度の高さ)との相性が良いという事が分かりました。

覗いた時の視界について

覗いた時の様子は、こんな感じで視野はかなり狭めです。

しかし、アイリリーフに関しては現行のノーベルアームズ製3倍マグニファイアよりかは若干長めで、実測で80〜90mm程度の長さがあります。
アイボックスもノーベルアームズ製の3倍マグニファイアよりも僅かに広く、覗きやすい印象があります。

ただ、いかんせん視野が狭い…。

視野が狭いという事もあってか、この通り歪みはほぼありません。

像に関しては若干黄色っぽい色味になりますが、妙に暗かったり、ぼやけたりといった事は無く、普通に使える品質だと思います。
ただし、よりグレードの高い2万円、3万円クラスのマグニファイアと比べるとコントラストや明るさが足りていない印象は受けます。

VectorOptics SCOT-07 3X マグニファイアの総評

やはり、Vector Optics製品はコストパフォーマンスに優れた製品が多いなと再認識させられた製品です。
1万円でスイングマウントリング付き(しかも、ガタつかない)、更に現行のノーベルアームズ製の3倍マグニファイアよりもアイリリーフが長いというのはとても魅力的だと思います。

ただ、視野の広さが少々犠牲になっている感じは否めませんね。

とにかく安くて、それなりに使える製品といった具合でしょうか…。

色々なマグニファイアをレビューしてきましたし、個人的にも色んな製品を購入していますが、このマグニファイアの優位性は『価格の安さ』『付属品の豊富さ』の2点かと思われます。