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AAC T10Sのピストンを重くする為に、KM企画 マルイ VSR10/Gスペック用ピストンを組み込みました

記事作成日:2019年5月8日

KM企画 マルイ VSR10/Gスペック用 W-Oリングピストンヘッドセット』をActionArmy製ボルトアクションライフル AAC T10Sに組み込んで行きます。

こちらの製品はOリングが2つ取り付ける事が出来るジュラコンのピストンヘッドにアルミピストン、ステンレスのシャフトストッパーが付いたピストンASSYに加え、真鍮のエアーブレーキ2本とTNスプリングガイドが一式セットになった製品になります。

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このピストンを組み込もうと思った理由としては、純正ピストンだと軽すぎてHOPを強くかけた時の初速低下が著しい為です。
少しピストンの重量を重くしてピストンがシリンダーの内圧に負けないようにしようと思いまして…。

ピストン本体はこんな感じ。
白い部分がジュラコン、金色の部分がアルミ、銀色の部分がステンレスといった感じになっています。

シアーが引っかかる部分(シャフトストッパー)はマルイ形状になっています。
PDIやLayLaxなどのトリガーを組み込んでいる場合は加工が必要になりますし、PDIコピーに近い形をしているActionArmy T10のピストンと置き換える場合も加工が必要になります。(詳しくは後述)

ピストンヘッドにはドーナッツ状の溝があり、そこに付属のゴム板を張り付けて使います。

ピストンの重量は53g。
リアルショックバージョンほどの重量はありませんが、しっかりエアーが圧縮出来る、程よい重量だと思います。

エアーブレーキは真鍮製で短い物と長いものがそれぞれ付属します。

エアーブレーキを取り付けるにはまず、ピストンヘッドを固定している皿ネジを外して、それと置き換える形でエアブレーキを取り付けます。

エアブレーキの長さ(ピストンヘッドからの長さ)は長い方が約13.40mm、短い方が約7.37mmでした。
自分が使用しているシリンダーヘッドの形状や、どのタイミングでエアブレーキを掛けたいかを考えて適切な物を選ぶのが良いと思います。

スプリングガイドはTNコーティングが施されています。
尚、T10にポン付けしようとした場合、T10でこのスプリングガイドは使えませんでした。(シャフトが長過ぎ)

という訳で、ピストンのみ交換して初速を測ってみます。
ちなみに、組み込み時に塗布しているグリスはGAW Gグリスを使いました。

今までHOPを掛ければ掛ける程下がっていった初速が、HOPを掛けると上がっていくような、流速チューンっぽい挙動になりました。

尚、HOPを最大にすると弾が詰まって発射されませんが、最大初速は94m/s近くでした。

また、若干のリコイルがあるような動きになり、発射音も「バチン!」といい音が鳴ります。

この状態でも十分過ぎる初速が出ていますし、当初の目的であった「HOPを強くした時に負けない」という事は達成出来ているのですが、もうちょっと検証してみます。

まず、エアダンパーを付けるとどうなるか?をやってみました。
T10のシリンダーヘッドは深くテーパーが掛かった形状をしており、短い方のエアブレーキを使っても意味が無かった為、長い方を組み込みました。

結果は最大で92m/s後半と、1m/sちょい初速が低下しました。
エアーダンパーが効く分だけ、エア容量が減るからでしょうね。

発射音というか、ピストンの打撃音はは多少マイルドになりましたが、劇的な変化は無いですね。
深いテーパーが掛かってない、マルイタイプのシリンダーヘッドならもっと効果は出ると思います。

個人的には消音化させる理由は得に無いですし、このエアダンパーは外す事に。

続いて、ピストンヘッドのOリングを2個ともGAW FRUS-Oリング(東京マルイVSR-10用)に交換してみました。
結果は最大85m/s半ばとかなり落ちました。

これは単なる相性問題ですね…。
まあ、単にパーツが余ってたので付けてみただけなので、このOリングは外してKM企画のピストンに付属してきたOリングを使う事にしました。

とりあえず、ピストンのみの交換で良い感じの効果が得られそうだという事は分かったので、ここからが本題です。

冒頭で述べたとおり、T10のピストンとシアーはマルイと形状が異なっており、マルイ式のピストンをポン付けするとピストンが上方向に押し上げられてしまい、コッキングしたボルトハンドルを戻す時の抵抗が高まるのに加えてピストンの内側を削ってしまうという問題があります。

簡単に図にするとこんな感じ(青:ピストン、赤:シアー)

この問題を解決する為にはピストン側を加工するしかありません。
シアーをマルイ式にしても押し上げられる事には変わりないですし…。
トリガー周りも作っているカスタムパーツメーカーの殆どがマルイ式じゃない方式を採用してるのはこれが理由だと思います。

という訳で、いつもお世話になっている知人の工場で加工して頂きました。
旋盤無いとこんな加工無理ですからね…。

ついでにピストンの外径をT10純正のピストンと同じにして頂いています。

尚、この加工を行う事でシアーのかかり具合は純正ピストンと同じに出来ますが、ピストンの全長やシアーが掛かる場所が若干異なる為、エアー容量やスプリングの圧縮量が変わってしまいます。
その当たりは注意が必要ですね。

ちなみにピストンの加工が終わるまで、バラバラになったT10を眺めるのも勿体ない気がしたので、シリンダーを磨いてみました。
元々マットな黒色だったのですが、暗い銀色みたいな色味になりました。

何かLayLaxから出てるVSR10用シリンダーみたいな色味になった気がします。

組み込むとこんな感じ。
意外とこのコントラストが良い感じです。

暫く撃ってるとちょっと打撃音が気になったので、ゴム板を増やす事にしました。
ホームセンターで買ってきたゴムワッシャーを、耐衝撃性の接着剤を使って貼り付けます。

そもそもテーパー付きのシリンダーヘッドのせいで、ピストンに貼られているゴム板の半分くらいしか機能してなかったので、これは遅かれ早かれやらないといけない調整だったかも…。

初速は0.20gで最低88m/s、最大93m/s後半と中々良い感じになりました。
気密もバッチリ取れてますし、初速も安定。

更に、ボルトの操作が非常にスムーズになりました。
どうやら暇つぶしでシリンダーを磨いた影響は大きかったようです…。

ボルトハンドルを戻す時、グッと押し込む必要が無くなりました。
親指でちょっと押せばボルトが戻る程度にはスルスルに…。

後は暫く撃って慣らして、次の30mチャレンジに挑もうと思っています。

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