AEG SIG SAUER P320(スライド刻印入り)ガスブローバックハンドガンの分解レビュー
記事作成日:2019年8月20日
VFC SIG SAUER M17の流通が始まっていますが、AEG(WE) SIG SAUER P320を分解したので、細部を見ていきます。
分解方法に関しては特に難しい事は何も無いので割愛し、当記事では各パーツの細部のみの紹介になります。
尚、こちらのP320は本来無刻印だったスライドをドラゴンフォースの刻印入れサービスにてSIG SAUER P320の刻印を入れた物になります。
まず、リコイルスプリングですが、スプリングガイドが2分割する構造になっており、先端にはCクリップがはまるようになっています。
尚、AEG P320のリコイルスプリングはかなり柔らかく、これがもっさりとした動きの原因になっているような印象があります。
かと言ってシリンダー容量があまり大きくはないので、メチャクチャな硬さのリコイルスプリングを入れる事が出来ないという問題もあります。
これは調整する際の悩みどころな感じですね。
アウターバレルはこんな感じのアルミアウターバレル。
マズルにはWE製ガスブローバックハンドガンでおなじみのねじ切りがされており、各種マズルアタッチメントを取り付ける事が出来るようになっています。
インナーバレルは長さ100mmの真鍮製。
形状は一般的なマルイ式のGBB用インナーバレルですが、HOP窓のサイズが東京マルイ純正品に比べると少し小さく、角張った切削になっています。
この形状は独特なHOPの凸が備わっているチャンバーパッキンに合わせて作られているような感じがします。
細い長掛け面HOPみたいな形の凸です。
こんな変な形の凸、始めてみました…。
HOPアームも非常に独特で、最近のマルイが採用しているような形かと思いきや、パッキンを押す突起がめちゃくちゃ細いんです。(写真右は真横から見た物)
長掛け面HOPみたいなパッキンに対してこの一点押しみたいなHOPアーム…。
不思議な組み合わせです。
ブリーチはこんな感じ。
構造自体はマルイガスブローバックハンドガンと同じ負圧バルブ式ですが、独自設計な部分が多いですね。
特に独特な形状をしているのはこの四角形になっているピストンとシリンダーでしょうか。
AEG P320のブリーチは上面にミニリフレックスサイトマウント(Doctorサイト互換らしい?)が備わっている為にスライドのサイズに対してブリーチが非常に小さくなっています。
限られたスペースの中でブリーチのサイズを限界まで大きくした感じの構造ですね。
ただし私の経験上、こういった四角形のピストンは四隅からガスがこぼれ出てしまう可能性が高く、動作が安定しているとは言い難いんですよね…。
最後にAEG P320最大のポイントであるこのハンマー、セーフティー、トリガーが一体になっているFCUを見ていきます。
FCU(FireControlUnit)と聞くと電子制御ユニットの方を連想する人も多いと思うんですが、これの名称もFCU(FireControlUnit)です。
VFC M17でもこの一体型になっているFCUを採用しているのですが、実銃により近い形をしているのはAEG P320の方らしいですね。
もっとも、ハンマーが付いてる時点でどのみちリアルとは程遠いんですが…。
尚、ハンマーはローラー付きでブリーチと接触した時の抵抗を減らす工夫がなされています。
トリガーグループの上下はこんな感じ。
色々とみっちり詰まっているので、正直これ以上は分解したくありませんでした。
なので、分解はここまでです。
最後にスライドとグリップを軽く見ていきます。
冒頭でも説明した通り、こちらは無刻印モデルのスライドにSIG SAUER P320の刻印を入れただけの物なので、グリップ側の刻印はありません。
グリップのマガジンキャッチが付いたままになってますが、これは外し方がイマイチよく分からなかった為です…。
マガジンキャッチやマガジンの形状を見る限り外す事が出来れば左利き用として付ける事も出来そうなんですが…。
エキストラクターは別パーツになっており、ブリーチとスライドの間に挟み込んで固定する仕様になっています。
FCUの外し方について
冒頭で「分解方法に関しては特に難しい事は何も無い」とは書きましたが、グリップからFCUを外す時だけ少し独特な感じなので、ここだけ紹介しておきます。
まず、グリップとFCUはFCUの前側に付いているプラスネジ1本で固定されています。
まず、スライドロックレバーを外した後、このプラスネジを外します。
尚、プラスネジはタップネジでフレームにねじ込まれているので、何度も分解・組み立てを行う際には抜き差しに注意が必要です。
ネジを外したら後はFCUを抜くだけなのですが、手順としては下図の通りです。
- トリガーの下側を押し、FCUを押し上げる
- ある程度FCUを押し上げたらトリガーがグリップに引っかかるまでFCUを前側にスライドさせる
- FCUのケツを持ち上げ、グリップに引っかかってるトリガーを抜く
これで完了です。
逆に戻す際は下図の通りです。
- FCUのケツをグリップの溝に差し込む
- トリガーバーが外れないように指で抑えながらトリガーを少し引きながらトリガーをフレームに差し込む
トリガーがフレームの穴に入れば後はすんなりFCUが収まります。
少し独特な操作が必要なので、最初のうちは戸惑うかもしれませんが、慣れれば分解・組み立てはかなりやりやすいですね。
まあ、FCUの分解自体はしたく無いですが…。
という訳で、とりあえずパーツを無くさないようにこんな感じで保管されてます。
気が向いたら弄っていきます。
とりあえずブローバック速度を上げていきたいですね。