SYSTEMA PTW(トレポン)互換の中華製赤モーターのレビュー、490KUMIとの比較、ブラシ交換・調整 | エボログ

SYSTEMA PTW(トレポン)互換の中華製赤モーターのレビュー、490KUMIとの比較、ブラシ交換・調整

2020年5月8日

SHSやSuper Shooter、またはノーブランドとしても販売されている、SYSTEMA PTW(トレポン)互換の赤モーターを買ってみました。
DEFCON1にて新品の物を購入しています。

8000円〜9000円程度(高い所だと1万円程度)で購入する事が出来る、PTW互換モーターとしてはかなり安価な部類の製品になります。

「電動ガン用の8000円のモーター」と聞くと結構割高な印象がありますが、SYSTEMA 490 KUMIが34000円程度(価格改正後の税込み価格)という金額ですし、FCCやAlphaパーツなどの「割と良いスペックのモーター」では2万円後半〜3万円前半という金額なので、それと比べると8000円は尋常じゃない安さです。

こんな感じでモーターヘッドとエンドベル側が赤色のアルマイト、磁石部分が黒色になっています。

コイルは透明の樹脂で含浸モールドされています。
エナメル線はSYSTEMA製の490モーターよりも細い感じがします。

外装は割とガッチリしていますが、シャフトは上下に大きめの遊びがあり、シャフトを摘んで引っ張ったり押したりする事で1mm程度、上下にカタカタ動きます。

490 KUMIモーターほどではありませんが、磁力は割と高めな感じがしました。
間違いなくSTW付属のモーターよりかは良いでしょう。

エンドベルとモーターヘッドはこんな感じ。
削り出しのアルミに赤色のアルマイトが掛かっています。

ブラシはスタンダード電動ガン用モーターで一般的なレイダウンタイプ(横長のブラシ)なので、SYSTEMA PTW用のブラシとは異なっているので注意が必要です。

ただし、コミュテーターの高さは十分にあるので、ブラシホルダーをスタンドアップタイプに替える事も出来そうです。(当記事の後半でブラシの交換を行います)

とりあえず、無負荷状態で回してみます。

動作させるとこんな感じで結構モーターが暴れます。
やはり磁力は十分にありそう。
ノイズは大きめですが、モーターの性能としてはそこまで悪くはないのでは?といった印象がありました。

という訳で、実際にこのモーターがどの程度の性能なのかをSYSTEMA 490KUMIと比較してみようと思います。

検証に使うのはこちらのMR556チャイポン(?)。
A&K STW HK416Dがベースになっていますが、中身はSYSTEMA製のバリューキット3になっています。
また、セクターギアがカットされ、10枚になっています。

モーターの比較をする上で発射サイクルは大きな指標になる気がするので、今回は基本的に発射サイクルの比較を行います。
他にもモーターの回転数だとか消費電力なども重要なスペックではあるのですが、そういうのは手持ちの機器では計れないので…。

また、検証時のバッテリーはOPTION NO1 11.1V 900mAh(GB-0036M)を使用しています。
このMR556で使う為に買ったLiPoバッテリーです。

という訳で、まずはSYSTEMA 490 KUMIモーターの状態での発射サイクルを計測。
結果、秒間20.2発でした。

このサイクルを基準にしてレビューしていきます。
ちなみに、動作はこんな感じです。

中華赤モーターを組み込む前に、シャフトにSYSTEMA純正のピニオンギアを取り付けます
A&K STWやG&D DTWに取り付ける場合はピニオンギアの形状がSYSTEMA製と異なっているので、ご注意下さい。

SYSTEMA 490 KUMIモーターとの比較。
基本的に寸法は同じ感じです。

という訳で、まずは慣らし運転のみ行った状態で試します。
尚、モーターピンはレシーバー側の問題でモーターを削らないと2本差し込む事が出来ないので、1本だけ差し込んでます。

ポン付け状態で動かしてみた所、発射サイクルが秒間13.3発に低下しました。
セミオートの動きも少しモッサリしており、ヘタったバッテリーを使っているような感じで、明らかなサイクル低下を感じます。

思いの外、サイクルが低い…。

11.1Vを使ってこの回転数というのは流石に物足りなさを感じてしまうでしょう…。
更に、シャフトが暴れてしまっているのか、少しノイズも大きめで、エンドベルの発熱も異様に大きかったです。
このまま常用するのは少し怖かったので、ポン付け状態の検証はあまり行っていません。(万が一壊れたら肝心な次の検証が出来ないので…)

丁度この時、別の検証で使っていたほぼ満充電状態の7.4V LiPoバッテリーがあったので、興味本位で7.4Vでも見てみました。

11.1Vで秒13発ですし、7.4Vだと当然落ちますね。

モーターを分解し、ブラシをスタンドアップ型に変えました

ノーマル状態での性能が何となく分かったので、とりあえずモーターを分解する事にしました。
また、ブラシをスタンドアップ型のシルバーブラシに変えて何か変化があるのかを見ていこうと思います。

まず、このモーターの分解はソコソコ面倒くさいです。
少なくとも、ブラシケースを外すには実質全分解が必要でした。(単なるブラシ交換であれば普通に行えます)

また磁力が強いのに加えて磁石が少々強引に圧入されている事もあって、このようなPTW用モーターを分解する為の治具が必須だと思います。
治具を使っても少しマイナスドライバーでコジらないと磁石が外れてくれませんでしたが…。

分解が面倒くさい理由の1つとして、ブラシスプリングポールが接着されているという事が挙げられます。

このモーターのブラシケースは一般的なブラシモーターと同様に、樹脂ネジとブラシスプリングポールによって固定されています。
樹脂ネジは普通に回せば外れるのですが、ブラシスプリングポールがガッツリ接着されており、簡単には外れません。

外そうと頑張っていたらモゲてしまったので、ドリルで破壊することに。
また、ブラシケースプレートも漏れた接着剤でくっついており、剥がす時に割れてしまいました。

こんな感じで明らかに溢れた接着剤(?)が、コミュテーター内側に漏れてるんですよね…。
結構な量の接着剤が塗られていた事が分かります。

また、490 KUMIモーターの磁石はモーターヘッド側からイモネジで固定されているのですが、赤モーターはエンドベル側にもイモネジが付いています。
磁石を外す場合はエンドベル側のイモネジにも注意が必要です。

下記図に記されているネジやピンを全て抜く事で磁石を取り外し、モーターヘッドとエンドベルを分離させる事が出来るようになります。

取り外したモーターヘッドとエンドベルはそれぞれこんな感じ。
シャフトと接触する部分はボールベアリングになっていますね。
ボールベアリングは最初少し渋かったですが、ブレーキクリーナーで洗浄した後、Gルーブを少量塗布する事でスムーズに回るようになりました。

ローターはこんな感じ。
シャフトに付いている金色のパーツは真鍮製で必要以上にシャフトが前に飛び出さないようにする為の物だと思います。
しっかり圧入だか接着されており、簡単には外せそうになかったです。

歪んで付いている訳でも無さそうなので、無理に外す必要は無いかなと思いました。

コミュテーターはこんな感じ。
ほぼ新品なので綺麗ですね。

組み立てつつモーターの調整を行います

という訳で、調整を行います。
まず、ローターのガタを抑える為にシムを1枚追加しました。
金色のパーツと付属の樹脂シムの間に普通の金属シムを追加しています。

次にブラシをスタンドアップ型に変えます。

用意したパーツは全てSYSTEMA純正部品です。
AG90シルバーブラシ、ブラシスプリング、ブラシスプリングポール、ブラシケース、ブラシケースプレートといった感じ。

後は組み立てるだけ…なんですが、ポン付けは出来ません。

まず、ブラシスプリングポールを取り付ける為にM3x0.5のタップを立てる必要があります。
元の穴が2.6mm程度の大きさだったので、そのままタップを差し込んで回せばOKでした。

続いて、赤モーターはブラシが通る所に段差があり、SYSTEMAのブラシケースプレートの出っ張りがこの段差に干渉してしまうので、ブラシケースプレートをカットする必要があります。

という訳で、これでモーターの調整が完了しました。
シャフトにシムを追加した事で遊びがかなり少なくなり、更にスタンドアップブラシが使えるようになりました。

では、この状態で再度チェックしてみます。
結果は秒間13.3発だった発射サイクルが、なんと16.3発まで上がりました
丁度秒間3発上がった感じですね。

また、ローターにシムを追加したお陰か若干の振動とノイズが低減されていました。

動作も安定しており、490KUMIに比べるとゆっくりめですが、十分実用レベルのサイクルな気がします。
むしろ490KUMIだとセッティングによっては速すぎると感じる事もあるので、あえて回転数を落としたい時に使えるのかもしれません。

回転数は落ちているものの、セミオートのレスポンス(体感的な物です)はあまり大きな変化を感じませんでした。

まとめ

個体差の可能性は否めませんが、ローターのガタツキや動作時のノイズなど、ポン付けでの動作は少々不安がありました。
発射サイクルも低いので、動作に異常が見られる個体は一旦分解して調整は方が良いと思います。
この辺りは、中華ガンと同じ感じですね。

尚、耐久性については未知数です。
慣らし運転で計30分程度は回してますし、銃に組み込んでのテストで数百発程度は撃っていますが、現状特に問題は起きていません。

発熱に関しては検証の為に結構撃ちまくったのですが、あまり熱くならず、490KUMIよりも大人しめだったので、モーターの発熱が気になる程に撃ちまくる人にはむしろ向いているモーターなのかもしれません。
また、先述の通り490KUMIよりも発射サイクルが低いので、サイクルを若干落としたい人にも向いてるモーターだと思います。

更に、このモーターはPTWユーザーだけではなくA&K STW、G&D DTWなどの『チャイポン』を使っている人で更に作動性を改善したい時にもこのモーターは有効でしょう。
3万円程度で入手出来るチャイポンに同じくらいの値段の490 KUMIを入れるのは流石に勿体無いと思いますので…。

とりあえず、暫くはこのMR556に組み込んだ状態で使い、様子を見ようと思ってます。