KJ Works ホークアイ用10連タイプショートマガジンバンパーを作りました
記事作成日:2020年6月12日
KJ Works ホークアイ用のショートマガジンバンパーを3Dプリントで作ってみました。
DMM.makeの3Dプリントサービスで出力、素材はMJF(PA12GB)です。
3回目の試作を経て、ようやく完成しました。
元々マガジンバンパー単体の出力だったのですが、途中組み込みに治具があった方が便利だと思ったので、簡単な物ですが治具も一緒に出力してます。
このマガジンバンパーは、KJ Works ホークアイ 22連 ショートマガジンのパーツを流用する事で、実銃10/22用の10連マガジン相当のサイズにする事が出来るカスタムパーツになります。
元々はReady Fighterというカスタムパーツメーカーからアルミ削り出しのバンパーが出ていたのですが、もう生産してないのか現在は入手出来なくなってしまったようなので自分で作る事にした次第です。
ちなみにこのバンパー、6000円位します…。
マガジンバンパーはこんな感じ。
PA12GBは色が灰色で、少しザラザラとした質感の素材です。
という訳で、ホークアイのショートマガジンにこちらのマガジンバンパーを取り付けていきます。
まず、マガジンを分解します。
ホークアイのショートマガジンは上部から4本のネジで固定されているので、これらのネジを外す事で上下に分離させる事が出来ます。
使用するのはこのマガジンの上側(リップや放出バルブとかが付いている側)で、下側は注入バルブを拝借すれば用済みです。
このマガジンバンパーを組み込むにはそれなりに追加工が必要になります。
まず、M2のネジ穴を彫ります。
流石に出力時にM2のネジ穴を出力する事は出来ないので、下穴のみ出力してタップを立てる事にしました。
ネジがM2というのも元々のネジがM2だからです。
ちなみに、タップが無くてもネジを事前にねじ込んでネジ穴にする事も出来ますが、結構疲れるので、タップを立てた方が楽ですが…。
続いて、注入バルブを取り付けるのですがこちらは日本仕様の注入バルブ用のサイズにしています。
本家であるReady Fighter製は海外製のWE互換注入バルブを使うようなのですが、こちらは日本仕様としてアレンジしました。
ただ、手元の工具ではタップを立てる事が出来なかったので、これは注入バルブ自体を使ってタップを立てていきます。
まあ、力技でねじ込んでいく感じですね…。
試作1の段階からずっとこの仕様で検証してきたんですが、ガス漏れも無く、意外と強度的な問題も無さそうでした。
続いて、マガジンフォロワーとスプリングを短くします。
スプリングの長さは無負荷状態でマガジンから少し飛び出る位の長さが良いと思います。
スプリングが長すぎるとローディングノズルを押し上げてしまい閉鎖不良を起こしたりしてましたので…。
仮組みしてスプリングテンションを確認、問題無さそうであればマガジンバンパー内側、Oリングと接する面に粘度が高めのシリコーングリスを塗布します。
これが無いと僅かな隙間からガスが漏れてしまうのです…。
そして、この状態でマガジンバンパーを取り付けるとこんな感じでマガジン上部とマガジンバンパーの間に隙間が生まれます。
これはマガジン内のOリングがしっかり圧縮されていないせいなので、ネジを締め込んでいけば解決するのですが、3Dプリント製品であるこのマガジンバンパーはこのままネジを締め込むと直ぐにネジ穴が舐めてしまいます。
ここで登場するのが一緒に出力した治具です。
まず、この治具をガスケット部分に取り付けます。
そしたらマガジンバンパー側が傷つかないようにタオルを敷いておき、万力でマガジンパンパーを押し付けます。
この状態でM2のネジを差し込み、締め込んでいきます。
これで完成です。
尚、強度的な物に関しては現状特に問題は起きておらず、マガジン温度を40度近くまで上げても吹き飛んだりする事は無さそうでしたので、夏場の運用も問題無さそうです。
引き続き、耐久テストは続ける必要がありそうですが…。
あとPA12ってベタベタ触ってるとだんだん色が暗くなっていくんですよね…。
吸水性が高い材質ですし、手汗を吸い込んでるんでしょうか…。
ガスの容量は7g程度。
ガスブローバックハンドガン位のガス容量があります。
装弾数は5発と、装弾数が実銃の半分…!
頑張れば6発入りますが、ノズルの閉鎖不良を起こしたり、マガジン内でフォロワーが噛み込んでしまう事が多かったので5発が上限かと。
MAGPUL X-22 バックパッカーストック風のカスタムストック、Ace1Arms QASを取り付けたホークアイに差し込むとこんな感じになります。
ピッタリです。
ボルト操作も問題なし、しっかりホールドオープンします。
ただ、ホークアイを使った事がある人なら分かると思いますが、この銃はマガジンを掴んで引っこ抜かないとマガジンを外す事が出来ません。
このショートマガジンは掴む場所が無いので、マガジンキャッチを押しながらエジェクションポートから指を突っ込んで、押し出す必要があります。
頑張れば片手でも操作は出来ますが、かなり面倒くさいです。
ちなみに、このAce1Arms QASのストック内部にマガジンを収納しておく事が出来たりします。
実はマガジンバンパーとしての機能自体は2回目の出力時点で完成していたのですが、治具の追加とこの仕様にする為に3回目の出力を行ったんです…。
実際の動作はこんな感じになります。
という訳で、KJ Worksの純正ショートマガジンと、10連タイプショートマガジンの比較はこんな感じ。
ホークアイに取り付けるとこんな感じ。
やっぱりスラっとした見た目なの、良いですよねぇ…。