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ジェロニモで開催された光線銃ファスガン夜戦に行ってきた

記事作成日:2020年9月16日

エアソフトガンと装備に取り付けて使用する光線銃、ファスガンを使ったナイトゲームに行ってきました。
場所は千葉県にあるアウトドアフィールド、ジェロニモ。

フィールド料金とファスガンのレンタル料金を支払いゲームを行います。
ファスガンはこんな感じで、銃に取り付けるサイレンサーPEQデバイス(照射デバイス)と受信、ヘッドマウントデバイス(受信、制御装置)の2つに別れています。

見た目は違いますが、さながら各国の軍で採用している「レーザー交戦装置」のような感じですね。
例えば米軍が使っている「MILES」や自衛隊が使っている「BATRA」のような感じです。

この2つのデバイスは双方が無線で繋がっており、双方のデバイスが一定距離離れると動作しなくなってしまいます。
ゲーム中は気にする必要無いと思いますが、セーフティーゾーンで装備を外している時は、これらの機器は基本的にセットで置いておく必要があります。

ペアリングが切れてしまっても、近づいた時に再接続されるらしいですが、再接続されなかった場合はスタッフに声を掛けてペアリングしてもらう必要があるようです。

尚、これらの重量はサイレンサーPEQデバイスが432g、ヘッドマウントデバイスが278gでした。

銃に取り付けるサイレンサーPEQデバイスの重量は、よくあるQDサプレッサー+フラッシュハイダーの組み合わせで200g程度なので、その倍位あります。
ヘッドマウントデバイスはレプリカの樹脂ヘルメットよりも軽い重量で、装着していてもあまり負荷は感じない程度の重さです。

サイレンサーPEQデバイスはこんな感じで、先端に赤色(個体によって黄色)の印が付いたサプレッサーのような形をした筒から金属丸棒が伸びており、その横にPEQが付いています。

PEQの中身も見せていただきましたが、中身は機密で撮影NG。
ざっくり、PEQ側にはバッテリーや基板などが入っており、サプレッサーのような形をした物に赤外線の照射器が入っています。

本体から伸びている棒は空気圧を検知する為の物で、バレル内に差し込む形で使用します。
尚、銃側の仕様によってこの棒の長さは変える必要があるようです。
この辺りの判断はスタッフが行います。

尚、このサイレンサーPEQデバイスはこのようなアタッチメントをエアソフトガン側のアウターバレルに付いている14mmネジに取り付け、イモネジで締め込むという固定方法になります。

取り付けに関しては個人で行う事も不可能では無いですが、銃を預けてお任せする事も出来るのでお願いしちゃった方が楽ですね。

今回はRARE ARMS AR15を持っていったのですが、取り付けるとこんな感じ。
PEQの向きは変更する事も可能なので、邪魔にならない方向に配置する事が出来ます。
装着をスタッフにお願いする時に配置の要望を伝えたらやってくれます。

今回は右横にPEQが配置されるように取り付けました。

こういう仕様なので、基本的に14mmネジが付いていて、マズルの周囲に障害物が無ければ基本的にどんなエアソフトガンに取り付ける事が可能です。
ただし、冒頭で紹介した通り重量が432gもあるのでガスブローバックハンドガンのようにバレルに負荷がかかると動作が渋くなるような製品だと銃の動作が渋くなったり、動作しなくなる可能性があります。
基本的には長物銃用ですね。

ヘッドマウントデバイスはこんな形で、番号の書かれた箱とセンサー4つが付いています。
裏面がベルクロになっており、ヘッドギア未装着時や帽子、ベルクロ無しのヘルメットを着用している場合はベルクロ付きのゴムバンドを使って頭に固定します。
ベルクロ付きヘルメットを被っている場合はヘルメットのベルクロに取り付ける事も出来ます。

箱にはバッテリーや基板が入っており、取り付ける向きが決まっています。

センサー部分はこんな感じで4つ付いており、それぞれが伸縮するカールコードで繋がっています。

今回の私の装備はヘルメット(TEAM WENDY EXFIL LTP)なので、このように取り付けました。
黒い箱が一番重いので、後頭部のコムバンドで固定して、脱落防止しました。

という訳で、銃と装備の準備が出来たのでゼロインをしていきます。
当たり前ですが、ファスガンにもゼロインが必要です。

ゼロインをする時は一定間隔で赤外線を照射し続けてくれるゼロイン用のモードがあるので、その機能を使います。
スタッフにお願いしてデバイスをゼロインモードに設定して貰った状態で、このような受信機が並べられたターゲットを狙います。

ちなみに設定の変更はリモコンのボタンで行うので、簡単に切り替える事が出来ていました。

ある程度離れて、ゼロインモード状態で銃を向けます。
そうするとLEDが点灯するので、LEDの光り方を見ながらゼロインしていきます。
写真は約45m離れた所から狙っています。

こんな感じでLEDが光ります。
赤外線が直撃している箇所は紫色、カスリ判定の所は緑色、当たってない部分は点灯しません。
ピンポイントでミリ単位のグルーピング調整は出来ませんが、この的全体が紫色に光るようにゼロインを調整すれば良いようです。

ゼロインの方法に関しては普通のエアソフトガンと同様ですが、赤外線は真っ直ぐしか飛ばないので「何メートルでゼロインすれば良い」とかあまりそういう事は無さそうです。
重力の影響も、風の影響も受けません。

ちなみに、BB弾が飛び交わないので光学サイトのレンズガードを外す事が出来ます。
いくら透明度の高いアクリルやポリカーボネートのレンズガードとは言っても透明度100%という物は存在しないので、レンズガードは外した方が綺麗になります。

つまり、光学サイトの性能を100%生かして遊ぶ事が出来るのです。
また、アイウェアやフェイスガードなども不要です。
フェスガンのレギュレーションでもゴーグルやグラスなどのアイウェアの着用は必須とはなっていません。

これがかなり楽ですね。
ちなみにアイウェアはBB弾から目を守るという目的以外にも、木の枝やゴミなどが目に入るのも防いでくれるので、安全性を考慮するならファスガンであっても装着しておいた方が良いかもしれません。
この辺りは自己責任ですね。

という訳で、ゲームを始めます。
時間はもう夜中。フィールド内には照明も無いので、真っ暗です。
唯一ある照明はフラッグのLEDランタンのみ。

フィールド入り口の様子(セーフティーゾーンは明るいです)

ここで出てくるのはナイトビジョンゴーグル。
この日は参加者の9割以上がNVGユーザーでした。
後、RARE ARMS AR15はカートをばら撒かないようにする為に、カートキャッチャーを装着しておきました。

私はまだ単眼のPVS14しか持ってないので、結構辛いんですがなんとか頑張れました。(ちなみに、参加者の殆どが双眼持ちでした)

尚、ファスガンについて、簡単な仕様とルールを交えて紹介します。

  • 装弾数はボルトアクションライフル、アサルトライフル、LMGで違う設定。(例えばアサルトライフルは1マガジン30発、合計装弾数240発、リロード時間は普通)
  • 光線の飛距離は100m(これも個々に設定が可能)
  • HPは6、ダメージはボルトアクションが3、アサルトライフルが2。
    つまり、ボルトアクションであれば2発当たれば死亡、アサルトライフルは3回当たれば死亡。
  • 同士討ちは無し(被弾判定はされますが、ダメージは無し)

まずゲーム中ですが全く明かりが無い状態なので、少しでも光を放つ物があると非常に目立ちます。
特に今回は参加者の殆どがNVGを装着している事もあって、僅かな光であっても視認されてしまいます。
昼戦以上に夜戦の位置バレは怖いので、無闇な光は命取りです。

そして、このファスガンは被弾すると(被弾判定になると)LEDが光ります。
尚、かすった判定だと緑色に、直撃だと紫色に光ります。
ちなみに当たり判定時にはデバイスのスピーカーから音も鳴り、かすった時は「ヒュン!」みたいな近くを弾が通過する音が、直撃だと「バシッ!」みたいな当たった音が鳴ります。

そして設定上のHPが無くなると警告音が鳴り「退場して下さい」とメッセージが再生されます。
そして、デバイスの射撃機能は無効化され、仮に死亡した状態で射撃を行ったとしても赤外線は照射されません。

被弾時に光るのは一瞬ですが、死亡時の赤点滅はかなり長い間続きます。

こんな感じでセーフティーゾーンに戻るまで点灯し続けています。

死亡判定のリセットはスタッフが行います。
尚、リセットは毎ゲームごとに行われ、これでダメージ判定や装弾数、チーム分けなどのリセットが行われます。

リセットの様子はこんな感じ。

こういう仕様ゆえに、サバイバルゲームで度々問題になる「ゾンビ行為」は不可能です。
万が一居るとしたら、それはゾンビ行為ではなく、『警告音を発して、頭の上で赤色のLEDを点滅させながら空打ちし続けるやべぇ奴』です。

また、射撃する際にも光ります。
こんな感じで、PEQデバイスの方から可視光が光りますし、銃口部分も赤外線を照射しているのでNVで見れば見えます。

これ、めっちゃ目立つんですよね。
普通に100m程度離れた距離のブッシュの中から放たれた光も余裕で視認できます。
なので、光った所目掛けて撃ったら当たったりするんですよね。
夜戦でライトを使われた時、ライトの辺りに撃ち込むとヒット取れるのと似たような感じです。

また、これもNV持ちの特権ではあるのですが、着弾を見る事も出来ます。
赤外線の光は裸眼では何も見えないのですが、NVであればこれを視認する事が出来ます。

片手でカメラ(スマホ)を持ちながら、片手で銃を撃っているので着弾点はメチャクチャなのはご了承下さい…。

こんな感じで、射撃音と同時に「ピカッ」と光る部分が見えると思います。
これが着弾点です。

そして、光線銃は冒頭でも紹介した通り真っ直ぐ飛びます。
なので、ゼロインさえしっかりしていれば必ず狙った所に当たります。

もちろん、ガク引きや手ブレの影響は受けるので、ファスガンで当たらないという事は「構え方や撃ち方に問題がある」か、「サイレンサーPEQデバイスがガタついている」のどちらかです。

狙った所に当るって良いですね。

最後に、今回ファスガン夜戦に参加してみて、感じた良いところと悪い所を紹介します。

ファスガンの良い所

  • スタッフが参加者の機器の設定を管理しているので、不正行為は不可能に近い
  • 生きてる死んでるかが第三者にハッキリと分かるのと、死亡しているとどれだけ撃っても弾は発射されない(ゾンビは不可能)
  • NVGとの相性が物凄く良い(気がする)
  • 真っ直ぐ、遠くまで飛ぶ

ファスガンの悪い所

  • サイレンサーPEQデバイスの影響で若干フロントヘビーになり、全長が長くなる
  • ガスブローバックハンドガンのような製品に取り付ける事が出来ない
  • 頭部に付いているセンサー4つで当たり判定を取っているので、遠くから狙う分には殆ど問題が無いものの、1mとかの超至近距離では判定がかなりシビアになる。
  • 赤外線なので赤外線を反射する素材に反射する(例えば非常に狭い空間で戦闘を行っている場合、地面を撃っても被弾判定になる事がある)

ファスガンの良くも悪くもある所

  • 窓、ネット、ブッシュなど光が通る物であれば貫通して被弾する(割とびっくりします)
  • 手持ちのエアソフトガンの性能が一部反映される(例えばハイサイクルやレスポンスの高い電動ガンを使っている場合、ファスガンもハイサイになり、レスポンスも上がる)
  • 近くに着弾しているという事が分からないので、牽制射撃がほぼ役に立たない

だいたいこんな感じかな?と思いました。

久しぶりに「めっちゃ面白い!」と思えるゲームが出来ました。
最近はサバゲーに行っても1〜2ゲームしか参加しなかったり、ずっとレンジに籠もってたりするんですが、この日は全てのゲームに参加しました。
普段は参加しないような、無限復活戦まで…。

あまりに楽しかったので、またファスガンのゲームに参加したいと思ってます。
後、双眼NVGがますます欲しくなりました。