Trijiconタイプ レプリカMRO HDドットサイトとMRO HD 3倍マグニファイアのレビュー
記事作成日:2020年10月2日
AliExpressでセット売りが88ドルだったので買ってみました。
これを買ってみた理由は主に下記。
- MRO用のアクセサリーを作ってみたかった
- 中華レプリカのプリズム方式マグニファイアを試してみたかった
- 最近の中華レプリカ割と優秀な個体が多いので、これがどんな物なのか興味があった
- 1万円切るならネタとしてアリだなと思った
こんな所です。
よくあるハードケースに入っています。
ラベルにはTrijiconを意識しているのか三角形のロゴに「MRO HD+3X」と書かれていますね。
尚、今回購入した色は黒色です。
内容物はこんな感じでドットサイト、バトラーキャップ、ハイマウント、マグニファイア、六角レンチと中々豪華な内容物。
送料含めても1万円程度でこのセットなら十分な気がします。
あと、バトラーキャップは実物パッケージ再現なのか、思いっきりTrijiconのロゴと商品名が記載されたパッケージに入っていました。(写真右)
Trijicon MRO HDドットサイト レプリカを見ていきます
という訳で、内容物を見ていきます。
まずはMRO HD ドットサイトから。
Trijicon MROのレプリカは昔から出ていますが、MRO HDは最近登場した物です。
というか、実物も2020年新モデルとして登場したドットサイトです。
コピー速すぎでしょ。
本体右側面に付いているTrijicon MROの刻印は凸刻印になっています。
MROの左上には®表記はありません。
輝度調整ノブの上にこのようなシールが貼られています。
実物でもこんな感じのシールが貼られてた気がします。
下部はこんな感じ。
20mmピカティニーレールに対応しています。
対物レンズはこんな感じで斜めに付いています。
昔見た事のある少ししょぼいMROレプリカだと真っ直ぐレンズが付いていたのですが、これは構造も実物通りな感じですね。
輝度調節ノブはナイトビジョンモード2段階、可視光6段階の計8段階調節。
印字の位置や大きさがおかしいですが、まあそこはレプリカクオリティという事で…。
また、本来はサークル表示とドット表示を切り替える事が出来るのですが、レプリカではその機能はありません。
なので、輝度を示すダイヤルも片側だけになっています。
電池は上部の蓋を回して開け、CR2032電池を入れます。
蓋には防水・防塵用と思われるOリングと、電池がガタつかないように押さえておく為のスポンジが付いていました。
エレベーテーションダイヤルとウィンテージダイヤルはそれぞれこんな感じ。
カチカチとしっかりとしたクリック感のあるダイヤルです。
対物レンズはルビーコート。
接眼レンズはうっすら緑色?青色?系のコーティングが施されているような気がします。
冒頭でも紹介しましたが、こちらのセットにはハイマウントも付属しています。
付属のハイマウントはこんな感じでTrijiconのロゴが入っています。
こちらは『MRO Full Co-Witness Mount』のレプリカでしょうか。
付属のハイマウントについて
こちらはMRO用のハイマウントで、こちらも20mmピカティニーレールに対応しています。
マウントの高さはAbsoluteのようです。
このマウントを付けてみます。
尚、付属のマグニファイアと組み合わせるにはこのハイマウントが必要になります。
まず、MRO HD本体に付いているローマウントを、下部の4本のプラスネジを外して取り外します。
後はハイマウントを取り付け、ネジを元通り締め込むだけです。
マウントは隙間やガタツキ、歪みなど無く綺麗に取り付ける事が出来ました。
付属のキルフラッシュ付きバトラーキャップについて
付属のバトラーキャップには、キルフラッシュも付いています。
こちらは「MRO ARD with Objective flip cap」のコピーでしょうね。
カバーを開けるとこんな感じ。
金型から抜き出す時に付くエジェクタピンの窪みと思われる段差までは再現していないようですが、しっかりフル刻印ですね。
あと、made in CANADAと書かれてます。
キルフラッシュはこんな感じで網目の細かいタイプです。
形はリアルですがキルフラッシュの表面に少し光沢があります。
キルフラッシュとしての効果はあると思いますが、優秀なキルフラッシュという訳では無さそうな印象。
まあ、レプリカキルフラッシュではよくある感じの光沢感なので、特段悪いという訳では無いと思います。
ちなみにこのキルフラッシュは簡単に外す事が出来るので、単なるバトラーキャップとして使う事も出来ますし、キルフラッシュの代わりにレンズガードを入れる事も出来そうです。
バトラーキャップはMROの対物レンズ側にはめ込んだ状態で上部のネジを締め込んで固定します。
キャップの開く方向は360度に動かす事が可能で、回すとカチカチとクリック感があり、何度刻みかは定かではありませんが所定の位置でしっかり止まる仕様になっています。
この仕様は実物同様ですね。
Trijicon MRO HD 3倍マグニファイア レプリカを見ていきます。
続いて、MRO HD 3倍マグニファイアです。
マグニファイアにはゴム製のレンズカバーが付いていました。
このレンズカバーは片側の下部に切り欠きがあり、そこをマウントに合わせて取り付ける仕様になっています。
マグニファイアはこんな感じで、最近色々なメーカーから続々と登場している小型な形状をしています。
この手のマグニファイアって、実物でも中国製が多いので、実は作ってる工場は1つで、そこがレンズ性能毎に複数のグレードのOEM製品を出しているのでは無いか?と思ってます。
対物レンズ側はこんな感じでハウジングのサイズに大して小柄な対物レンズが入っています。
これも小型なマグニファイア共通の特徴ですね。
対物レンズ側から覗き込むと奥にプリズムの構造を見る事が出来ます。
やっぱり今まで見てきたプリズム方式のマグニファイアと同じ設計ですね。
ただ、レンズの透明度はかなり低く、薄暗いです。
やはりレンズを作ってる所は同じで、レンズのグレード毎で価格を分けているだけなんじゃ…。
マグニファイア上部はこんな感じ。
エレベーテーションダイヤルとウィンテージダイヤルはそれぞれこんな感じ。
マグニファイアなので、これはゼロイン用ではなくマグニファイア越しで覗いた時のドットの位置を調整する為の物になります。
MRO HDドットサイトと同様のカチカチとしたクリック感のあるダイヤルでした。
視度調節ノブはこんな感じでちゃんと回す事が出来ます。
マウントは20mmレール対応のQDスイングマウント。
マウントの形状もしっかり再現されていますね。
スイングマウントはロックボタンやレバーなどが付いていない、テンション保持タイプ。
最近のスイングマウントはこの仕様が多いですね。
この手のスイングマウントのレプリカ品って、ガタガタで使い物にならない製品が多いんですが、これは割とマシな方でした。
とは言え、実物のようなガッチリさは無いので、過度な期待は禁物です。
僅かながらぐらつきはあります。
尚、このスイングマウントは例のごとく前後の位置調節と展開する方向を左右で選べるようになっています。
この仕様、良いですよねぇ…。
ちなみにマグニファイアのサイズ感はこんな感じで、小型マグニファイアの先駆者とも言えるVortex MICRO 3Xマグニファイアと同じサイズです。
尚、普通この手のマグニファイアには高さ調整用のライザープレートが付属したりするのですが、レプリカMRO HD 3倍マグニファイアにはライザープレートは付属しません。
実際の見え方を紹介します
という訳で、外観を一通り紹介したので、続いて実際に覗いた時の様子を紹介します。
まずはMRO HD ドットサイトから。
レンズは比較的透明度の高い感じで、上の方が少し青みがかっている程度でした。
悪くはない感じ。
キルフラッシュを取り付けるとこんな感じです。
左側はドットサイト側にピントを合わせた状態、右側が壁(遠く)にピントを合わせた状態です。
網目が細かいおかげでボヤけるので、ちょっとモヤッとした物が残る程度で、あまり気にならなくなりますね。
ただ、少し薄暗くなります。
レティクルはこんな感じでちゃんとサークルレティクルになっています。
少しだけ縦に伸びてますが…。
ちなみに、実物だと2MOAドット+68MOAサークルだそうです。
尚、レティクルに関しては屋内だと輝度2〜3で丁度良く、薄暗い所だと輝度1で丁度良さそうです。
輝度5、6は明るすぎるので、炎天下で丁度よい位の明るさだと思われます。
尚、NVモードもちゃんと視認できなくなる位には暗くなるので
輝度調節に関しては十分ですね。
ただ、ドットをよく見ていると「何か滲んでる?」って感じました。
よく見るとドットの下側は割とクッキリしているのですが、上の方は縦方向に引き伸ばされている事が分かります。
これの原因は斜めのレンズにありました。
ドットを上方向に動かせば動かす程ドットは縦に引き伸ばされていきます。
写真左から順に、上、下、左、右にドットを動かした様子です。
ちょっとこれはいただけないですねぇ…。
続いて、いつものパララックス計測を行いました。
2.5m先のディスプレイを覗いています。
ドットが歪む程のレンズの歪みがあるので、だいたい結果は分かっていたのですが、上方向に動かすととんでもない事になりますね。
しかし、下方向と左右方向はかなり頑張っていると思います。
続いて、マグニファイアの見え方を紹介します。
新機種という事もありちょっと期待はしていたのですが、現在流通しているEoTech G33タイプのマグニファイアとそこまで大きな違いは感じられませんでした。
視野はそれなり、アイレリーフは短め、アイボックスも短いですね。
そして、像が明らかに薄暗い。
レンズ性能の低さが明らかに出ている感じがします。
まあ、値段を考えると妥当な感じがしますけど…。
あと、ドットサイトと組み合わせる為にドットの表示位置を調整するとフチがアンバランスな感じになります。
これはポン付け状態だとドットが左下に表示されてしまっていたので、ドットを右上に動かしてドットを視界の中央に持ってきた状態の見え方です。
明らかに左下のフチが大きい事が分かると思います。
撮影の方法ではなく、どう頑張ってもこうにしかならないのです…。
もちろん、肉眼でもこう見えます。
銃に取り付けてみた
最後に、MRO HD ドットサイトとMRO HD 3倍マグニファイアを銃に取り付けてみました。
セット売りなのでこの構成が最初から出来るのは良いですよね。
見た目はいい感じですね。
という訳で、レプリカという事もあり色々問題もありますが、1万円以下でこのレベルのドットサイトとマグニファイアのセットが買えるなら全然ありじゃないかなと思います。
ちなみに、こちらのMRO HDドットサイトとマグニファイアのセットはYouTubeのエボログチャンネルの方でもレビュー動画を掲載しています。
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