低価格なのにフチがめちゃ薄いライフルスコープ、Vector Optics SCOM-27 MATIZ 3-9×40のレビュー | エボログ

低価格なのにフチがめちゃ薄いライフルスコープ、Vector Optics SCOM-27 MATIZ 3-9×40のレビュー

2020年11月4日

つぼみアームズ様よりVector Optics製のライフルスコープ、SCOM-27 MATIZ 3-9×40をお借りしたのでレビューします。
このスコープ、お値段なんと9600円。
この値段からして「どうせしょぼい奴だろ」と思う人も居るかもしれませんが、これはちょっと良い意味で予想外な製品でした。

値段を知らされずに初見で見て、「Vector Optics製品でこれなら1万5000円〜2万円位の製品かな?」って思ったのは内緒です。

という訳で、そんなMatiz 3-9×40のレビューをしていきます。
内容物はこんな感じでスコープ本体とレンズカバー、マウントリング、クリーニングクロス、六角レンチ、マニュアルと保証について記載されているカードです。

マニュアルはスコープの使い方について細かく記載されています。
マウントの取り付け時の注意点やゼロイン方法など、光学サイトに長く触れてる人にとっては当たり前の事ではありますが、はじめて光学サイトを使う人にとってはありがたい情報が記載されています。

付属のマウントリングは1インチチューブ対応のハイマウントリングです。
対物レンズが40mmあるのでこれくらいの高さの方が銃との相性問題が起きにくい気がします。

マウントリングの高さはこんな感じ。
底部から中央まで約3.4cm、リングの内側には布シールが貼られているタイプ。
リング内側の布シールは安価なマウントリングでよくある仕様ですが、付属品ですしこんなもんでしょう。

レンズカバーはゴム製。
スコープに取り付けると写真右のような感じになります。

スコープ本体はこんな感じ。
かなりシンプルな見た目の外観をしています。

対物レンズが40mmでチューブ径が1インチとバランスの良い形状をしていると思います。

また、本体重量が406gとライフルスコープとしては軽い方だと思います。
イルミネーションレティクルやフォーカス調整が無いシンプル仕様故の軽さでしょうね。
また、ここまで軽いという事はレンズ枚数も少ないのだと思われます。

対物レンズ側はこんな感じ。
フチに製品名が記載されていますが、これが深堀りになっていて目立たない仕様となっています。

度々「VectorOpticsは刻印が目立ち過ぎなのが嫌」という意見を耳にしますが、SCOM-27 MATIZはかなり大人しい感じになっていると思います。

エレベーテーションノブとウィンテージノブにはキャップが付いています。
ウィンテージノブ側のキャップにはVector Opticsのエンブレムが埋め込まれています。

このロゴが嫌いという人も居ますが、これくらいのメーカーロゴは許してあげて下さい…。

キャップを外すとこんな感じで工具不要で回す事が出来る調整ノブが出てきます。
ノブのデザインも悪くはないので、Vector Opticsのロゴが気になる人はキャップを外して使うのもアリな気がします。

エレベーテーションノブは1クリックで1/4MOA稼働、最大60MOA動かす事が出来ます。
右方向に回すと着弾点が上がる仕様です。

ウィンテージノブも同様に1クリックで1/4MOA動き、最大60MOA動かす事が出来ます。
下方向に回すと着弾点が右に動く仕様です。

尚、ノブを回した時にカチカチとしっかりしたクリック感があります。

また、機能的にシンプルなスコープではあるものの、ゼロリセット機能も付いています。
ノブに付いている3箇所のイモネジを緩める事で、ノブを外す事が出来ます。

ゼロイン調整後、ノブを外して0の位置に合わせて取り付ける事で、ゼロリセットを設定する事が可能です。

接眼レンズ側はこんな感じで、ここにもVector Opticsのロゴが入っていますが、対物レンズ側に付いている刻印と同じで深堀りの塗装済みになっています。

ここで察する事が出来ると思いますが、接眼レンズ側の仕様がVector Optics
Foresterに非常によく似ています。
というか、Vector Opticsはこの接眼レンズが好きなのか、最近この仕様のスコープを多数リリースしていますね。

実際、この仕様のレンズを搭載しているスコープは、安価なのにめちゃくちゃフチが薄いという利点がある印象があります。

パワーノブはこんな感じで結構深めのチェッカリングが付いています。
グリップ力が高く、回しやすいノブです。

倍率は3〜9倍で、1倍単位で目盛りが付いています。
3〜5までの間隔が広く、それ以降がどんどん狭くなっていく仕様です。

尚、安価なスコープでありがちなパワーノブがユルユルという事は無く、それなりに固めのノブで、安心感があります。

レンズとレティクルについて

Vector Optics SCOM-27 MATIZ 3-9×40のレンズはこんな感じ。
左が対物レンズ、右が接眼レンズです。

レンズコーティングの雰囲気もForesterシリーズのそれと非常によく似ています。
共にマルチコートですが対物レンズは結構薄め、接眼レンズ側は全体が緑に光るような感じのコーティングが掛かっています。

覗くとこんな感じです。
「Foresterだなぁ〜」といった印象で非常にフチが細いです。

レティクルはシンプルな十字タイプで、中央がかなり細いのが特徴です。
このレティクル仕様、レティクルでターゲットが隠れてしまう事が無いのでかなり良いですね。

個人的にはドロップダウンやミルドットが付いていると尚良しなんですが、シンプルな十字レティクルの方が良いという人にとってはベストな選択肢な気がします。

アイレリーフは120mm〜80mm程度とかなり広め。
アイボックスもこの倍率のライフルスコープにしては広い方で、低倍率スコープ(ショートスコープなど)に近い広さがあります。

倍率を上げるとこんな感じになります。
正直、これがこのスコープを見て一番驚いた所なのですが、倍率を上げてもフチの太さが変わりません。

倍率を上げる事によって起こる変化は、像が暗くなっていく事と、アイレリーフが短く、アイボックスも狭くなりますが、使い勝手に支障をきたすほどの暗さ、狭さにはなりません。

3倍でも9倍でも110mm程度の距離で覗いておけば問題はありません。

普段であればレンズの歪みやパララックス計測を行う所なのですが、このスコープはパララックス設定が100ヤード(91.44m)に設定されており、2.5m程度の距離の物にピントが合わないので今回はやりません。

屋外で覗いてみました

という訳で、屋外でも覗いてみました。
天候は晴れ、場所は近所の河川敷で撮影地点から約250m先の木に合わせています。

像は少し白茶けており、コントラストは少し低めな感じ。
この辺りは値段が現れていそうで、ハイエンドスコープのようなパキッとした像にはなっていません。
また、中央付近は普通に見えていますが、フチの方は少し歪みが生じているのか像がブレているような感じがします。
少しだけ像の歪みも生じているので、その影響かも知れません。

それにしても、本当にフチが薄いので視界の中央がそのまま拡大されたような見え方をしています。
Foresterを初めて見た時も驚きましたが、それと同レベルのフチという感じです。

倍率を上げていくとこんな感じ。
確かに像は暗くなりますね。9倍になるとレンズに写り込んでいる反射の方が気になる感じです。

ただ、これが9600円のスコープと言われると驚きの性能だと思います。

動画でも撮ってみました。

続いて、20m程度離れた所にある杭を見てこれを使ってパララックス(視差)を確認してみる事にします。
倍率は3倍です。

視点を上下左右に動かすとこんな感じで、「杭」という漢字に合わせているのですが、視点を動かす事によって狙いが外れてしまいます。
こういう所で価格の安さが現れている箇所なのかもしれませんね。

20mでこれくらいのズレがあるとちょっと精密射撃用ととしては向いていないのかもしれません。

SCOM-27 MATIZ 3-9×40の総評

という訳で、まとめです。

  • 1万円以下で買える安価なスコープ
  • レティクルはシンプルな十字仕様で、中央部がかなり細い
  • レンズの仕様は同社製のForesterによく似ている
  • 倍率を上げてもレンズのフチが薄いままでアイレリーフも110mmと長い
  • 塗装されている深堀り刻印で見た目がシンプル
  • レンズの周囲は少しボケる
  • パララックスは少し激しそう

といった感じです。

それにしても、1万円を切る値段でこんなスコープが手に入ってしまうこの時代、凄く良いですよねぇ…。
5年くらい前だと1万円以下のスコープとか本当酷い製品だらけだったんですが、技術の向上を感じます。