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Leviathanを使って、手持ちの7.4V LiPoバッテリーを比較してみた

記事作成日:2021年6月9日

最近、バッテリーを新調したらとりあえずJefftron社製のFCU、Leviathanに繋いで動作時の電流値とかを見てるのですが、せっかくなので手持ちのバッテリーを比較してみる事にしました。
Leviathan、スマホで色々見れるのが凄く便利なんですよね。

バッテリーって色々な種類がありますが、電圧の違いで動作が変わるのはもちろん、それ以外の要因によっても発射サイクルや動作レスポンスなどが変わってきます。

という訳で、今回比較するのは7.4VのLiPoバッテリーになります。
11.1Vは比較するほど種類を所有していないので、今回は7.4Vのみです。
また、数日前に買ったばかりのものや7年近く使っている物まで使用状態はバラバラです。

今回の検証で使用するLiPoバッテリーは上記の9種類。
右から順に、

  • Turnigy nano-tech 300mAh 35C-70C
  • Crazepony 450mAh 80C-160C
  • Option No.1 1300mAh 20C(バースト時のCレート不明)
  • Turnigy nano-tech 1000mAh 20C-40C
  • DCI Guns 1000mAh 25C-50C
  • GForce NOIR 1100mAh 40C(定格時のCレート不明)
  • NEOX 1200mAh 20C-40C
  • Turnigy nano-tech 1200mAh 25C-50C
  • BATON Airsoft 2000mAh 25C(25Cが何のCレートか不明)

検証で使用するのはこちら。
Jefftron Leviathan-V2を組み込んだSIG AIR MCXです。

尚、この銃の構成はかなり無難な仕様にしており、動作に関わる部分のスペックは下記の通りになります。
モーター:東京マルイ サマリウムコバルトモーター
ギアセット:AOLS 18:1ギア
ピストンスプリング:東京マルイ純正並の硬さの物(詳細不明)

検証の方法ですが、まずこのMCXの設定を下記のように、アクティブブレーキもプリコックも無しにしておきます。
FCU側の制御をなるべく挟まないような仕様にしている感じです。

検証の方法としては、満充電状態のバッテリーを繋いで、セミ・フルを50〜100発程度撃ち、Leviathanで収集できるデータを更新、その結果を紹介します。

Turnigy nano-tech 300mAh 35C-70C

このバッテリーは電動ハンドガンサイズとして売られているLiPoバッテリーの半分程度のサイズしかない、超小型なLiPoバッテリーです。
Turnigyはラジコン系で有名なバッテリーメーカーですし、本来は小型のラジコンやドローン用とかになるのかも知れません。

非常に小型ですが、定格Cレートが35Cもあるので10.5Aの電流を流す事が出来ます。
一般的なLiPoバッテリーと比べると出力は低めですが、電動ハンドガン・コンパクト電動ガンを動かすのには十分な感じです。

Leviathanのアプリで見てみるとこんな感じ。

連射サイクル:16.4rps
セミのサイクルタイム:52ms
突入電流:63.2A
セミの平均消費電流:37.9A
フルの平均消費電流:18.5A

とりあえず問題なく動いてはいたのですが、100発行くか行かないか位で動作がおかしくなり、電圧低下による停止が頻繁に起きるようになりました。

エラーが起きたタイミングでもバッテリーの電圧は8.3V程度あったので、もしかしたら動作中に急激に電圧が低下しているのかもしれいです。

また、バッテリーの発熱も結構ありました。
この事から、必要以上にバッテリーに負荷が掛かっている状態である事が分かります。

スプリングレートがそんなに高くはないとは言えども、サマリウムコバルトモーターが入っており要求電流かなり高めのセッティングなので、こういう結果になるのも仕方がないのかも知れません。

Crazepony 450mAh 80C-160C

こちらも非常に小型なLiPoバッテリーなのですが、Cレートが定格で80Cもあります。
こんな小型なのに定格で36Aも流れるんですよね…。
バーストで72A…。

本来はドローン用のLiPoバッテリーで、最初からXT30コネクタが付いています。

尚、このバッテリーを使った時にセミオートがオーバーランして2点バーストみたいな状態になり、エラーで動作が止まってしまうという問題が起きたので、設定を弄ってアクティブブレーキを50%にしました。
元気良すぎですね。

念の為、以後アクティブブレーキは50%にして検証を行っています。

という訳で、Leviathanアプリを見てみるとこんな感じ。
まず突入電流非常に高く、90Aを超えています。
また、発射サイクルも18:1ギアの割には比較的速めで秒間18発を超えています。

連射サイクル:18.2rps
セミのサイクルタイム:57ms
突入電流:91.0A
セミの平均消費電流:37.4A
フルの平均消費電流:21.1A

本当、小さいくせに元気なバッテリーです。
しかも安い。(記事を書いている時点では2本セットで1869円)

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Option No.1 1300mAh 20C

こちらは昔から小型で使い勝手が良かったのでよく使っていたバッテリーなんですが、スペック自体はそんなに高くは無く定格26Aです。
4年位使ってますが、まだ元気に動いてくれているので結構長持ちしてるバッテリーだと思います。

連射サイクル:16.4rps
セミのサイクルタイム:23ms
突入電流:63.6A
セミの平均消費電流:49.6A
フルの平均消費電流:21.2A

実際に数値を見てみると実際そんなに高いパフォーマンスは出ていませんね。
数値情報だけを見ると、一番最初に検証したnano-tech 300mAhと同レベルですが発熱は一切無く、電圧低下も起きていないのでこれくらいのバッテリーなら問題なく使えるんでしょうね。

Turnigy nano-tech 1000mAh 20C-40C

つづいて、最近Option No.1 1300mAh 20Cの代替機種として買ったTurnigyのnano-tech 1000mAhで検証をします。
定格20Aと見た目上は少しスペックダウンしていますが、nano-techシリーズのセルが良くなった(内部抵抗が下がり、出力が安定しつつより長持ちするようになった)と耳にしたので買ってみたやつです。

連射サイクル:17.5rps
セミのサイクルタイム:63ms
突入電流:78.6A
セミの平均消費電流:33.6A
フルの平均消費電流:20.4A

実際数値的には普通に良い感じでした。
だいたい1000〜1500円位で買える製品ですし、思っていた以上にコストパフォーマンス良さそうなバッテリーですね。

やっぱりLiPoバッテリーはラジコン系で長くやってるメーカーが安心出来るのかも知れないです。

DCI Guns 1000mAh 25C-50C

nano-tech 1000mAh 20C-40Cを買った1年後位に発売されたのでちょっと気になって買ってみたバッテリーがこれです。
単純な比較になってしまいますが、nano-techが20Aなのに対しこちらは25Aなので、若干のスペックアップが期待できそうです。
ただ、値段は二倍近くになってますが…。

結果はこんな感じ。

連射サイクル:18.9rps
セミのサイクルタイム:55ms
突入電流:93.2A
セミの平均消費電流:39.1A
フルの平均消費電流:21.8A

突入電流はnano-techのものより15A近く高い90A超え。
連射サイクルも秒間19発近くまで上がり、Crazepony 450mAh 80C-160Cを少し超えた程度の結果になりました。

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GForce NOIR 1100mAh 40C

これは見た時に「このサイズで40Cって本当かよ〜」って思いながら買ってみたんですが、結局表記されてるCレートはバーストっぽい事が分かって「なるほどね」って事になったやつです。
実際スペックそんなに高くないんで実はあんまり使ってないバッテリーです。

連射サイクル:16.4rps
セミのサイクルタイム:71ms
突入電流:64.4A
セミの平均消費電流:28.6A
フルの平均消費電流:18.3A

結果を見てもかなり無難な所で、Option No.1 1300mAh 20Cとよく似た感じになりました。

また、セミのサイクルタイムが71msとかなり長くなっていますが、これはモーター停止のタイミングが少々不安定で、動作が安定しなかった事による影響だと思います。
バッテリー側の出力が安定していないのか、アクティブブレーキが効きづらいのかは不明ですが、度々カットオフのタイミングが不安定な電動ガンみたいな動きになっていました。

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NEOX 1200mAh 20C-40C

結構長い間使っている上に一番使用頻度が多く、最近はほぼ空の状態から800mAh位しか入らなくなってきてしまい、寿命を感じているバッテリーです。
ただ、満充電状態ならそんなに悪くはないので、まだ現役にしているバッテリーです。(追々上で紹介したnano-techとかに交換予定)
また、ほんの僅かですが、膨らんできてます。

連射サイクル:16.7rps
セミのサイクルタイム:59ms
突入電流:92.8A
セミの平均消費電流:35.9A
フルの平均消費電流:18.6A

だいぶ使い古してる割にはやはりしっかり動いてくれていますね。

Turnigy nano-tech 1200mAh 25C-50C

何年か前のVショーみたいなミリタリー系イベントで安く売られていたので何となく購入したものの、全く使ってなかったバッテリーです。
コネクタすら純正のタミヤコネクタのままだったので、今回の検証用にXT30にしたようなバッテリーです。
古い個体だとは思いますが、実質新品状態。

連射サイクル:16.7rps
セミのサイクルタイム:68ms
突入電流:69.7A
セミの平均消費電流:30.2A
フルの平均消費電流:19.1A

1200mAh 25Cと、30Aも流れる仕様の割には20Aしか流ないはずの同社製の1000mAh 20Cよりも低めの結果となりました。

この時のnano-techシリーズは微妙なセルだった時代なんでしょうかね…?
nano-techは昔、安かろう悪かろうみたいな感じの評判でしたが、その時の個体なのかも知れないです。

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BATON Airsoft 2000mAh 25C Eシリーズ

最後に、かなり昔に買ったバッテリーなんですが、容量がデカイくてそんなに出力も高くないので動作検証で使い勝手が良くてよく使っているバッテリーです。
このバッテリー、もう7年も使ってるんですよね…。
まだ秋葉原にBATONがあった時代に買ったやつですよ…。

我が家にある唯一のミニSサイズバッテリーでもあります。

連射サイクル:17.2rps
セミのサイクルタイム:63ms
突入電流:93.2A
セミの平均消費電流:33.4A
フルの平均消費電流:19.7A

突入電流は割と高めで、それ以外はTurnigy nano-tech 1000mAh 20C-40Cと似たような感じの結果になりました。

それにしても、7年も使っている割には今でもしっかり充電出来ていますし、セルが膨らむ事も起きていないので、セルはかなり安定している感じがします。

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という訳で、バッテリー比較はこんな感じです。
色々なメーカーから色々なスペックのLiPoバッテリーが発売されていますが、買ってみないとスペックが分からない上に耐久性(何年もつか、何回位使えるか)なんて何年も使い続けないと分からないんですよね…。

なので、種類はかなり少ないですが何かの参考になればとこういうデータを取ってみました。

また、この検証でも分かった通り、同じ7.4Vでも発射サイクルが2ms程度変わりますし、銃側(モーター側)の要求に対応出来ないバッテリーをつなぐと動作が不安定になったりバッテリーが発熱したりという問題も起きるので、要求に見合ったバッテリーを選ぶというのも重要だと思います。