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ASG/MODIFY STEYR SCOUTを分解、中身を見ていきます
記事作成日:2021年7月13日
先日開封レビューを行い、屋外での射撃テストにグルーピング計測まで行った、ASG/MODIFY STEYR SCOUTの分解をしていきます。
箱出し状態で特にやる事無いんじゃないか?とも思った製品ですが、基本的にエアソフトガンは分解までを目的として買っているので、例によってSTEYR SCOUTも分解していきます。
本当に何もやる事が無かったらそのまま組み立てれば良い訳ですしね。
という訳で、まずはマガジンを外しておきました。
別に分解するにあたってマガジンを外す必要は無いんですが…。
![](https://i0.wp.com/blog.evolutor.net/wp-content/uploads/2021/07/DSC04271.jpeg?resize=1366%2C911&ssl=1)
ストック側とレシーバー側を分離させるには2本のネジと1本のピンを抜きます。
外すピンはバイポッドに隠れている部分、ネジはマグウェルとダミーマガジンの間の太いネジ、グリップに付いている細いネジです。
尚、トリガーガードの前側にもネジは付いていますが、こちらはダミーネジなので外しても意味が無いです。
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レシーバー側はこれ単体で動作させる事が出来るレベルに一つのユニットとなっています。
ちなみに、ストックを外すと写真左のようなゴムパッキンが落ちてくるのですが、これはストック中央のネジの所に付いている物のようです。
締め込み防止用なのか共振を抑える為の物なのか不明ですが…。
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HOP調節レバーはこんな感じ。
![](https://i0.wp.com/blog.evolutor.net/wp-content/uploads/2021/07/DSC04273.jpeg?resize=1366%2C911&ssl=1)
マグウェルはこんな感じ。
この銃はマガジン側にマガジンキャッチが備わっているので、ストックが無くともマガジンを装填する事が可能です。
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トリガー周りはこんな感じになっています。
![](https://i0.wp.com/blog.evolutor.net/wp-content/uploads/2021/07/DSC04275-76.jpg?resize=1366%2C455&ssl=1)
セーフティレーバーの動きはこんな感じで、左が射撃可能状態、右が安全状態で、レバーがシーソーのような動きをして、トリガーの動きを物理的に阻害しているようです。
![](https://i0.wp.com/blog.evolutor.net/wp-content/uploads/2021/07/DSC04277-78.jpg?resize=1366%2C455&ssl=1)
後、別の所にもセーフティレバーを取り付ける為のような部分(上の写真だと右の方に写っている窪みや突起)が設けられているので、以前MODIFYから発売されていたMOD24Xなどから設計を流用してたりするのかも知れないです。
トリガーの動きは開封レビュー時点でも紹介しましたが、トリガーを引くとそのまま後ろにスライドする、独特な動きをしています。
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という訳で、分解を進めます。
まず、マグウェルを外しました。
マグウェルの固定ネジの1つはチャンバーの固定に使われており、これを外すとチャンバーがフリーになります。
また、マグウェルをすとシリンダーヘッドとチャンバーの状態を確認する事が出来るのですが、シリンダーヘッドとチャンバーの間には数ミリの隙間が存在する事が分かりました。
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この隙間は好みによるのですが、開ける派と空けない派がいます。
自分は銃の状態によって空けたり空けなかったりするのですが、ここまでガッチリしてる銃ならシリンダーの振動が伝わらないようにする為に空けた方が良い気もします。
尚、この状態でチャンバー側から外すかシリンダー側を外すかを選ぶ事が出来るのですが、今回はシリンダー側から外す事にしました。
シリンダーを外すにはまずトリガーASSYを外す必要があります。
トリガーASSYはセーフティ側とトリガー側2つに分かれており、まずセーフティ側を外した後、トリガーを外す感じです。
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尚、トリガーを外す際にスプリングガイドストッパーがシリンダー側に残る事がありますが、指で摘んで引っ張ればスプリングガイドストッパーは外せます。
スプリングガイドストッパーを外すのにトリガーを外さないといけない構造なのは少々面倒ですが、とりあえずこれでシリンダーをレシーバーから抜く事が出来るようになります。
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シリンダー・ピストン周りを見ていきます
シリンダーはスチール、ノズルはシンプルな棒状の物が刺さっている感じです。
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シリンダーヘッドはラジオペンチを穴に突っ込んで回すか、モンキーレンチを引っ掛けて使って回すかの二択だと思います。(VSR10用のシリンダーオープナーは穴の大きさが合わず使えませんでした)
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シリンダーの中身はこんな感じ。
最初から全部カスタムパーツが入っているような感じの構成で、スプリングガイドもピストンもシリンダーヘッドもかなりいい感じの物が組み込まれていました。
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問題っぽいのはピストンスプリング位でしょうか…。
海外仕様のスプリングがスプリングカットされ、切断された箇所が強引に折り曲げられていました。
長さは28cm程度とこのサイズのシリンダーに入れるスプリングにしては短めとなっています。
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海外仕様のASG/MODIFY STEYR SCOUTは1.8J程度のパワーが出る(パッケージに1.8Jと書いてあった)みたいなので、そのスプリングをカットして、国内仕様にしているのだと思うのですが、その時の処理が甘い感じですね。
ちなみに、友人の買った個体は先端が折り曲げられていない、切りっぱなしの状態だったので切断面の処理には個体差がありそうです。
シリンダーヘッドはこんな感じでエアーの流れがスムーズな滑らかなテーパーが掛かっているタイプで、茶色いゴムが付いています。
この茶色いゴムパッキンは結構柔らかめで、衝撃を吸収する性能は高そうな印象があります。
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ピストン本体はこんな感じ。
ボディはアルミ削り出し、シアーが引っかかる部分はスチールになっています。
![](https://i0.wp.com/blog.evolutor.net/wp-content/uploads/2021/07/DSC04290.jpg?resize=1366%2C911&ssl=1)
ちなみにこのピストンにはPDIのVSR10用太径スプリングが入りました。
なんでそんなに太いスプリングが入る仕様のピストンなのに、VSR10用みたいな細いスプリングが標準で入っているのかは謎です。
重量は37g。
やっぱりちょっと重めのピストンが入っているようです。
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ピストンヘッドはエアダンパー付きのカップ型。
エアダンパーはかなり短いので大きな減速効果は得られないとは思いますが、どちらかと言うとシリンダーヘッドへのダメージ軽減の為に入っているような気がします。
ピストンヘッドは、はめ込み固定です。
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ピストンの前後にはPOMのリングが付いており、シリンダー内での動きが滑らかな動きを実現しています。
カスタムピストンでよく見かける仕様ですね。
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ピストンヘッドとシリンダーヘッドをくっつけるとこんな感じで、ほんの僅かにカップ部分に隙間が空いた状態でピッタリ収まります。
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ピストンスプリングガイドはこんな感じ。
ケツの部分もシャフトも削り出しで非常に高級感があり、このグレードの製品になっているとスラストベアリングとかよく入ってるんですが、入ってないですね。
ちなみにスプリングガイド後部に窪みがあり、ここにスプリングガイドストッパーが引っかかってロックされる仕様になっています。
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シリンダー周りを一通り見たので、次にトリガー周りを見ていきます。
トリガーの構造について
ASG/MODIFY STEYR SCOUTのシアーは90度タイプになっています。
また、ボルト操作と連動して動作する、トリガーストップはスチールパーツで補強されていました。
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VSR10とかはよくこのパーツが削れて動作不良の原因になったりしますからね。
最初から補強されているのは良いですね。
蓋を開けるとこんな感じ。
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やはり、かなりユニークな機構になっており、かなりシンプルな構造で必要最低限の機能のみ備わっている感じ。
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トリガーを引くと、ファーストシアーに付いているローラーがトリガーの斜面を登り、ファーストシアーが手前に傾き、セカンドシアーが開放される感じです。
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トリガーを引いてローラーが斜面を登るまでの間に少し余裕があるので、トリガーのショートストローク化は若干であれば出来そうです。
続いてバレル・チャンバー側を見ていきます。
バレル・チャンバーについて
バレル・チャンバーを外すにはこの3本のネジを外し、レシーバー側を分離させます。
先述していますが、シリンダー側を外す前にこちらのパーツを外せば、バレル・チャンバーを先に外す事が出来ます。
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ここを分離させるとシリンダーとレシーバーが接触しないようにする、ガタとり用の樹脂パーツが落ちてきます。
この樹脂パーツはレシーバー後ろ側にも組み込まれており、スムーズなボルト操作の実現とガタツキを抑える効果があります。
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続いて、ネジ固定されているHOP調節レバーを外します。
そうしたら、チャンバーとインナーバレルを抜く事が出来るようになります。
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ちなみにアウターバレル側はこのような感じで外す事が可能です。
特に外す理由は無いとは思いますが、アウターバレルは16mm正ネジで基部に固定されている為、純正オプションやサードパーティのカスタムパーツによる、バリエーション展開が期待出来そうです。
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インナーバレルとチャンバーはこんな感じ。
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チャンバーの構造はVSR10に似ていますが、サイズ感などはVSR10とは全然違うので、互換はありません。
あくまで構造が似ているというだけです。
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VSR10チャンバーの問題であった、アジャスターがHOPアームを片側から抑える構造が、左右から抑える構造に改善されています。
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チャンバーの分解はまずHOPアームを動かすアジャスターを外し、その後チャンバーを固定している3本のネジを外します。
尚、ネジの1本はHOPアームの固定にも使われています。
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HOPアームはアルミ削り出しでパッキン直押しタイプ。
2点掛けタイプでパッキンの形に沿ってハの字に開いている、中々いい感じの形状をしています。
単なる二点掛けは個人的にあまり好みじゃないですが、こういうタイプは好きです。
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HOPアームの上側には突起が付いており、恐らくここがイモネジ(写真右赤矢印)と接触して、イモネジでのHOP調節を可能にしているパーツだと思われます。
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パッキンは東京マルイ GBB系の物が入っています。
口の部分にはノズルをガッツリくわえ込む凹凸が付いており、これがこの銃の気密の高さに大きく貢献している感じがします。
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こちらのHOPパッキンはMODIFY Predator ホップパッキンとして単品販売もされています。
硬度は60ですね。
最近台湾で流行っているタイプのR-HOP亜種系の形状をしており、メイプルリーフ、ポセイドン、Archwickなどのメーカーが似たような形状のHOPパッキンを出しています。
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BB弾の停弾位置がかなりシビアになりますが、それさえ安定させる事ができればかなり精度が上がるHOP形状なので、個人的には精密射撃向きのHOPパッキンだと思います。
インナーバレルはGBB/AEG両対応タイプのアルミ製。
HOPパッキンはGBB用ですが、インナーバレルをチャンバーに固定する時に使う溝はAEG用の溝を使うので、もし社外製のインナーバレルに交換する場合はGBB/AEG両対応の製品を使う必要があるので、注意が必要です。
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尚、バレル長は363mmで、マズル側にはガタ取り用のOリングが付いています。
ちなみにこのインナーバレルの内径は6.03mmです。
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という訳で、ASG/MODIFY STEYR SCOUTの分解レビューは以上になります。
![](https://i0.wp.com/blog.evolutor.net/wp-content/uploads/2021/07/DSC04336.jpg?resize=1366%2C911&ssl=1)
全体的に内部パーツの仕様もかなり良さげで、正直本当にやる事が無さそうです。
気分的に処理が雑なピストンスプリングは使いたく無いので、ピストンスプリングは交換したいなと思っていますが、それ以外はそのままでも問題は無さそうな気がします。
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