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7.4V 1000mAh〜1100mAhサイズのストックチューブインサイズLiPoバッテリー比較(nano-tech、BATON、DCI Guns、HiTEC、SFA)

記事作成日:2022年3月3日

先日、ハイテックやSFAの7.4V 1000mAh LiPoバッテリーを購入、7.4V 1000mAh〜1100mAhサイズのストックチューブインサイズ LiPoバッテリーの種類が増えてきたので、「同サイズのLiPoバッテリーでどの程度性能の差があるのか」を比較していこうと思います。

今回比較するのは、nano-tech製、BATON製、DCI Guns製、HiTEC製、SFA製の物で、保護フィルムの厚みによる微妙な大きさの差はありますが、基本的には全て同じ大きさのLiPoバッテリーとなっています。

全長は全てほぼ同じ
厚みもほぼ同じ

尚、バッテリーコネクタは全てXT30に統一させています。
また、全てのバッテリーは購入から1年以内の物を集めています(古いバッテリーはセル自体が劣化している可能性がある為、比較対象から除外)

バッテリーは全て検証前に満充電にしています。

Turnigy nano-tech 7.4V 1000mAh 20-40C

昔からある安価なLiPoバッテリーの王道、Turnigyの小型シリーズ、nano-techです。
2000円を切る値段で購入可能で、相場は1500円前後、安い所だと1000円程度で購入可能で、非常にコストパフォーマンスの高いLiPoバッテリーです。
Cレートは定格20C、バースト40Cとなっています。
バッテリーの購入日は2021年6月です。

一般的なエアソフトガン用品ショップでの取り扱いを殆ど見たことが無く、自分はビクトリーショーや秋葉原のレンタルボックスでこのメーカーのバッテリーを何度か購入しています。
通販専門のショップではたまに見かけますが、送料を考えるとお買い得さが薄れてしまうのが玉に瑕

BATON Airsoft 電動ガン用 リポバッテリーE 7.4V 1100mAh 20C スティック

BATON製の放電レート低めシリーズ、EシリーズのLiPoバッテリーです。
当記事で比較しているバッテリーの中で唯一1100mAhと100mAh容量が大きいですが、大きさが同じなのでこれも一緒に比較します。
販売価格は2090円とお手頃な価格の製品となります。
Cレートに関して、ラベルには20Cとしか書かれていませんが、定格20Cバースト40Cのようです。
バッテリーの購入日は2022年1月です。

BATON製のLiPoバッテリーは電動ガンでLiPoバッテリーを皆が使い出したかなり初期の頃から存在しています。

DCI Guns 7.4V 1000mAh 25C-50C

DCI GunsのLiPoバッテリーで、一般的な同サイズのLiPoバッテリーよりも若干Cレートが高いのが特徴となります。
販売価格は2980円と他の同サイズのLiPoバッテリーと比べると少し割高な価格となっています。
Cレートは定格25C、バースト50Cです。
バッテリーの購入日は2021年6月です。

購入時に標準のバッテリーコネクタをタミヤミニコネクタかディーンズか選べるようになっています。

HiTEC XPOWER R-SPEC 7.4V 1000mAh 30C

HiTEC製の電動ガン用LiPoバッテリーシリーズ、R-SPECシリーズのバッテリーで、販売価格は2465円と無難な価格です。(ちょっとだけ割高)

パッケージに放電レートが30Cとしか書かれておらず、オフィシャルの情報も30C以外見当たらなかったので、このCレートが定格なのかバーストなのか、それとも平均値なのかが不明。
もしこれがバーストのCレートなのだとしたら定格は15C程度なので、他のバッテリーと比べるとだいぶCレートが低いですし、もし定格30Cならバーストが60C位あるのでかなりCレートの高いバッテリーという事になります。

バッテリーの購入日は2022年2月です。

こちらのバッテリーも購入時に標準のバッテリーコネクタをタミヤミニコネクタかディーンズか選べるようになっています。

SFA 7.4V 1000mAh 25C-50C

最近発売されたSFA製のLiPoバッテリーシリーズの1つ、7.4V 1000mAh 25C-50Cです。
スペックの表記はDCI Gunsのものと同じ1000mAhの定格25C、バースト50Cとなっていますが販売価格が2000円と比較的安価なのが特徴です。
バッテリーの購入日は2022年2月です。

バッテリーコネクタはタミヤミニコネクタ、ディーンズコネクタ、XT30の3種から選択する事が可能となっています。

内部抵抗の比較

バッテリーのスペックとして電圧(V)と電流(A)、Cレートの3つは必ず表記されていますが、内部抵抗もかなり重要な要素の1つです。
内部抵抗が高いバッテリーは動作時の電圧低下が激しく、特に電子トリガーなど電圧のチェックをこまめに行っている製品と組み合わせた時に電圧低下による動作停止が起きたり、思ってたよりもレスポンスが悪い、発射サイクルが高くならないなどの問題があります。

また、内部抵抗は気温が下がれば上がっていくので、常温時の内部抵抗が低ければ低いほど、冬場も元気に動くバッテリーという事になります。
逆に常温時の内部抵抗が高いと冷えに強いと謳われているLiPoバッテリーなのに冬場全然使えないとか、そういう事が起きたりします。

尚、バッテリーの内部抵抗はセルの大きさによっても変わってくるようなので、基本的に比較するなら同サイズの物が良いでしょう。
特に薄いセルを使っているLiPoバッテリーは内部抵抗が高めの製品が多い印象です。

という訳で、そんな内部抵抗を見ていきます。

Turnigy nano-tech 7.4V 1000mAh 20-40Cの内部抵抗

セル1:31mΩ、セル2:30mΩ(合計61mΩ)
薄型のLiPoバッテリーだとこれくらいの内部抵抗の製品が多いので、無難な感じがします。

BATON Airsoft 電動ガン用 リポバッテリーE 7.4V 1100mAh 20C スティックの内部抵抗

セル1:30mΩ、セル2:32mΩ(合計62mΩ)
買ってからそんなに時間も経ってないですしそんなに使ってないのに、2mΩ程ばらついていますが、まあ全然許容範囲内でしょう。

DCI Guns 7.4V 1000mAh 25C-50Cの内部抵抗

セル1:24mΩ、セル2、23mΩ(合計47mΩ)
高効率なセルを採用している事を謳っているだけあり、内部抵抗は割と低めでした。

HiTEC XPOWER R-SPEC 7.4V 1000mAh 30Cの内部抵抗

セル1:39mΩ、セル2:40mΩ(79mΩ)
今まで紹介してきたバッテリーたちを比較しても内部抵抗は割と高めで、40mΩもありました。
買ってまだ2回しか充電していないのにこの抵抗値は…中々ですね…。

SFA 7.4V 1000mAh 25C-50C

セル1:25mΩ、セル2:26mΩ(51mΩ)
2000円で買えるのにDCI Guns製の物よりもちょっと高いですが、近い内部抵抗という結果になりました。
安いのにわりと優秀なバッテリー(セル)のようです。

jefftron Leviathanを使って、電動ガンを動かした時の発射サイクルや電流値などを見ていきます

最後に、jefftron Leviathan V2を組み込んだSIG AIR MCXにバッテリーを繋いで動作させ、電動ガンを動かした時の発射サイクルや電流値などを見ていく事にします。

尚、こちらのSIG MCXはモーターが東京マルイ サマリウムコバルトモーター、ギアはAOLS 18:1、ピストンスプリングは東京マルイ純正相当の硬さのスプリングという構成で、Leviathanのファームウェアバージョンは最新。
プリコック設定は解除、アクティブブレーキは80%にした状態で計測しています。
正しいデータを取得する為に、バッテリー接続後セミオート・フルオートで計50発程度撃った後の結果をスクリーンショットしています、

Turnigy nano-tech 7.4V 1000mAh 20-40C

連射サイクル:秒16.1発
セミのサイクルタイム:69ms
フルのサイクルタイム:62ms
突入電流:46.7A
セミの平均消費電流:22.1A
フルの平均消費電流:8.9A

BATON Airsoft 電動ガン用 リポバッテリーE 7.4V 1100mAh 20C スティック

連射サイクル:秒16.4発
セミのサイクルタイム:67ms
フルのサイクルタイム:61ms
突入電流:49.3A
セミの平均消費電流:22.9A
フルの平均消費電流:8.6A

DCI Guns 7.4V 1000mAh 25C-50C

連射サイクル:秒17.2発
セミのサイクルタイム:62ms
フルのサイクルタイム:58ms
突入電流:56.8A
セミの平均消費電流:25.1A
フルの平均消費電流:8.6A

HiTEC XPOWER R-SPEC 7.4V 1000mAh 30C

連射サイクル:秒16.1発
セミのサイクルタイム:69ms
フルのサイクルタイム:62ms
突入電流:46.8A
セミの平均消費電流:22.3A
フルの平均消費電流:8.7A

SFA 7.4V 1000mAh 25C-50C

連射サイクル:秒16.9発
セミのサイクルタイム:61ms
フルのサイクルタイム:59ms
突入電流:61.0A
セミの平均消費電流:25.4A
フルの平均消費電流:8.7A


これらのデータを一覧にするとこんな感じになります。
販売価格に関してはショップにもよって変わるのと、別に性能に直結する物では無いですが、一応参考値として入れておきました。
また、「平均消費電流」に関しては高いほうがバッテリーの消費が激しいという事になりますが、その分電動ガンはしっかり動くという事でもあるので、今回は数値が高いほうが良いとしています。

性能的に良い数値が出ているメーカーはDCI GunsとSFAで占められている感じです。

この数値を比較してみると、DCI Guns、SFAの2社の性能が似ており、HiTECとTurnigy nano-techの2社が似ていてスペック低め、BATON Airsoftはその中間あたりといった印象です。

ざっくり、元気なバッテリーが欲しいならDCI GunsかSFAが良さそうですね。

ただし、この2社のバッテリーは元気が良すぎる故に電動ガン側のセッティングによってはクラッシュする原因になりかねないので、大人しめな出力のバッテリーが欲しい場合はnano-tech、BATON辺りの製品が候補に上がってくる印象です。

HiTechは…高い割に性能そうでも無いので敢えて選ぶ理由は無い気がしますね…。
フィルムの色がOD色でミリタリーっぽいという位でしょうか…。

また、単純に元気の良いバッテリーを安価で購入したいならSFAが良さそうです。
なにせDCI Gunsに近いスペックの物が2000円で購入出来る訳ですからね…。

SFA 7.4v 1000mAh 25C-50C リポバッテリーを購入するhttps://maitri.shop-pro.jp/?pid=162420566

もちろん、DCI GunsのLiPoもおすすめ出来るバッテリーですね。
他社製品と比べて値段は若干高いですが、それに見合った性能は持っているバッテリーではあります。

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