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スチールボルトより更に重い、Rare Arms AR-15新型ボルトアセンブリを組み込んでみました

記事作成日:2022年6月21日

RareArms AR15用の新型ボルトアセンブリを昨年購入し、組み込んだもののレシーバーとの相性が悪く色々と削らないとスムーズに動いてくれなさそうな状態だったので面倒くさくなって放置していました。

最近になってようやく動くように調整し始めたので、今更ながら記事にする事にします。
多分もう手に入らない製品のような気がしますが…。

基本的には前から発売されていたスチールボルトとよく似た見た目をしていますが、ちらほら変更箇所が存在するのでそこも踏まえて紹介していきます。

色は明るいゴールドみたいな色で、塗装前の処理や塗装方法が従来品から変わっているのか側面の切削痕が目立ちます。

標準のボルト(純正ボルト)とスチールボルト(スペシャルボルト)、今回記事にする新型ボルトを並べるとこんな感じで、それぞれ色が違っているのが分かると思います。

ロッキングラグ部はスチールボルトと色が少し違うだけで恐らく材質も同じだと思われます。
尚、日本向けモデルに付いている流量をへらす為の絞りは付いていません。

ボルト下部はこんな感じで、非常に長いピストンが付いています。

重量は285gとなっています。

標準のボルトが256g、スチールボルトが274gとなっているので、ノーマルと比べると29g、スチールボルトと比べても11gの重量UPになっています。

外側から確認出来る範囲での違いは色以外にガスルートとフローティングバルブの形状が挙げられます。
新型のボルトアセンブリでは従来型で縦長だったガスルートが正方形になり、フローティングバルブの形状も変更されています。

左が従来のボルト、右が新型ボルト

尚、レシーバー側に付いているガスルートパッキンを見てみると正方形なので、元々縦長だったガスルートが逆に謎な形状であったような気がします。
もしかしたらより長い間ガスを流す事が出来るようにしていたのかも知れませんが…。

ガスルートパッキンの穴は正方形

また、微妙な変化でどういう効果があるのかイマイチ分からないのですが、ボルトに空いていた穴が埋まっています。

左が従来のボルト、右が新型ボルト

外側から確認できる違いはこんな所なので、分解して中身の違いを見ていきます。

まず、ボルト上部のネジを外し、ガスピストンから流れるガスを受けるパーツを外します。
続いて、後部のピンを抜き、ピストンのリターンスプリングを固定している蓋を外します。

これでピストンを外す事が出来ます。

ピストン後部のピンを抜く事で、フローティングバルブを取り外す事が出来るようになります。

フローティングバルブはこんな感じで、今までの筒状から円錐状になっています。
東京マルイのM45やAKMなどで採用されている他、社外製のカスタムバルブでもこういう形の物は存在しています。
勢いよくガスが流れている状態でもスムーズな動きを実現する事が出来るフローティングバルブの形状らしいです。

という訳で、色々と形状が変わっている新型ボルトですが、私のRARE ARMS AR15に組み込んでみた所、レシーバーに圧入するような感じになってしまい、動きが非常に渋くまともに動作させる事が出来ませんでした。(ブローバック途中で引っかかって停止してしまう状態)

ノーマルのボルトやスチールボルトではこのような事は起きていなかったので、微妙に寸法も変わっているのかも知れません。

この場合、ボルトを削るかレシーバーを削るかの2択になるのですが、手作業でレシーバーを削るのは結構骨が折れる作業になりますし、ノーマルのボルトに戻したくなった時に困るので、ボルト側を削る事にしました。

という訳で、どこを削ればよいかをチェックする為に、擦れていると思われる箇所を油性ペンで塗り、レシーバーに差し込み、チャージングハンドルを使ったりして動作させます。

何度か動かす事で油性ペンで色を塗った部分が剥がれるので、そこを削っていきます。
ちなみに、最初はペンで塗った箇所全てが削れていましたが、何度かボルトの表面を削っていくうちに削れる箇所が減ってきます。

最終的にこんな感じで削りました。
結局ガタ取り用と思われる、飛び出している部分を全体的に0.2mmほど削る事になりました。
材質も硬いので、金属用ヤスリを使ってもかなり大変でしたね…。

丸みを帯びている上に面積も広く、少しずつ削っていく必要があるのでリューターの超硬ビットを使う事も出来ず…。
綺麗にやるなら治具を作って旋盤とかで周囲を削っていくのが良かったりするのかも知れません。

とりあえずこれでボルトはスムーズに動くようになりました。

この状態でも動くには動くのですが、ハンマーとの干渉がかなり強く、ボルトが戻る時の引っかかりが大きかったのでハンマーを起こす為に付いている出っ張りを削りました。
削りすぎるとハンマーが起こせなくなってしまうので、ちょっと削って動かしてを繰り返し、スムーズに動く厚みを探します。

正直、ハンマーを起こす為だけにこんなに広い面積も必要無いと思うんですがね…。
もしかしたら追々弄るかも知れません。

という訳で、これで一応動かす事が出来るようになりました。

尚、燃費ですがかなり悪くなりました。
もっとも、ノーマルボルトで行なっていた燃費改善対策を一切行なっていないので仕方がないのかも知れませんが、それにしてもだいぶ悪くなり、セミオートでも30発撃てれば良い方な感じになりました。

また、ボルトが重くなった分ブローバック速度も下がり、リコイルが重くなったものの、動作はもっさり気味になってしまいました。
ボルトを重くする事の宿命でしょうね…。

このボルトを組み込んで安定動作させるなら、12g CO2カートリッジではなく外部ソース化してよりコンプレッサーを使ったり、より容量の大きなガスタンクを使った方が良い気がします。

尚、初速は0.20gで80m/s程度(12g CO2カートリッジを入れた直後)。

ノーマルボルトはフローティングバルブを弄った上でこれくらいの初速だったのに対し、新型ボルトはフローティングバルブ周りを一切弄っていない純正状態な上に、初速が高めに出るアルミカートを使って計測してこれなので、初速は結構大人しめになっているようです。

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