EvolutionGear製レプリカEoTech VUDU 1-6x24mm FFP LPVOのレビュー
記事作成日:2022年8月11日
友人がEvolutionGear EoTech VUDU 1-6x24mm FFP LPVOを購入したので借りてレビューします。
パッケージは味気のない緑色の箱で製品名が印刷されたステッカーが左上に貼られているだけです。
内容物もバトラーキャップが付いた状態のスコープ本体とクリーニングクロスのみというシンプルな構成です。
EvolutionGear EoTech VUDU 1-6x24mm FFP LPVOはこんな感じで、接眼レンズと対物レンズに刻印も何もない非常にシンプルなバトラーキャップが付いています。
バトラーキャップは視界に影響を及ぼすので、当記事ではバトラーキャップを外した状態でレビューをしていきます。
EvolutionGear EoTech VUDU 1-6x24mm FFP LPVOの外観紹介
という訳で、EvolutionGear EoTech VUDU 1-6x24mm FFP LPVO本体はこんな感じ。
細部で気になる所もありますが、しっかりEoTech VUDU 1-6x24mmの形状や刻印が再現されています。
材質は6068アルミニウム合金、表面は若干光沢感のある黒色で、ハードアナダイズド(硬質アルマイト)が施されており、各部の刻印はしっかりレーザー刻印で入っています。
対物レンズ側にはEoTechのロゴ(新ロゴ)がしっかり入っています。
尚、チューブ内側には乱反射防止などは施されておらず、シンプルに接眼レンズが設置されています。
ハウジングはこんな感じで、特徴的な大きなエレベーテーションノブとウィンテージノブと輝度調節ボタンが付いています。
VUDUの特徴的な滑り止めのチェッカリングもしっかり再現されていますね。
下部はこんな感じで、しっかり入ってます。
MADE IN JAPANらしいですね。最近多いですね。製造国の刻印までコピーしてる中華レプリカ…。
輝度調節ボタンはこんな感じで、ラバー製のボタンが付いています。
上向きのボタンが電源ON/OFF、対物レンズ側に向いているボタンが輝度DOWN、接眼レンズ側に向いているボタンが輝度UPで、程よく固くしっかりしたクリック感があります。
VUDUのロゴが入っている部分は電池収納スペースになっており、キャップを開けてCR2032電池を入れる事が出来ます。
尚、このキャップはしっかり締め込むとロゴが90度傾いた状態になります。
ロゴをきれいな位置にするには少し緩める必要があります。
一応Oリングによって緩み防止がされているので、この状態でも脱落する心配は少ないですが、不安要素は残ります。
エレベーテーションノブとウィンテージノブはこんな感じ。
目盛りの細かな刻印もしっかり入っています。
エレベーテーションノブとウィンテージノブはこんな感じで、1クリック 0.5MOA動きます。
何故か「1CLICK」と「0.5MOA」の刻印だけ安っぽいセリフ体のフォントが使われているの、何でなんでしょうね…。
それ以外はちゃんとしてるのに…。
ノブを回す時はカチカチとしたしっかりしたクリック感があります。
尚、レプリカ品なので本当に1クリック 0.5MOAなのかは不明です。
ただし、レプリカであってもこのグレードのスコープを作れる工場は割とまともな光学サイトを作っている工場(実メーカーの廉価グレードのOEMを請け負うような所)だったりするので、数値通りじゃなくとも意外と精度高かったりするんですよね…。
本当、レプリカ光学サイトって馬鹿にできなくなってきてるんですよね…。
ちゃんと値段=性能になってるケースがあまりに多い…。
ノブ上部をコインドライバーで外す事でゼロリセットの設定を行なう事も可能です。
もう、構造的には完璧ですね…。
普通に同価格帯の実スコープと比べても遜色ないクオリティだと思います。
パワーノブはこんな感じでスルーレバー付きです。
でも、倍率表記の刻印もなんか安っぽいフォント…。
尚、このスコープの情報が出た時から話題になっていましたが、スルーレバーのデザインがVUDU 1-10x24mmの物になっています。
1-6は先端が丸まっているシンプルな丸い棒で、こういうふうに先端が膨らんでいるデザインは1-10の物だと思うんですが…。
[追記]EoTech VUDUの最新ロットは1-6でも1-10のモデルと同じ形状のスルーレバーが付属するようです。(ロット差による仕様変更と思われる)
尚、スルーレバーはねじ込み固定されているので、外して使う事も出来ます。
この状態で使えば違和感は本当に細部の刻印位になる気がします。
また、細かい所で言うとスルーレバーが生えている位置が実物と異なっており、実物は2倍の所に生えている(ロット差なのか、3倍の所に生えてる物もある)のですがEvolutionGear製は3倍よりですが2倍と3倍の間の中途半端な位置から生えています。
また、スルーレバーの可動範囲も実と異なるようで、EvolutionGearは左真横(1倍時)から右真横(6倍時)に180度動きます。
倍率は1倍から6倍にかけて徐々に間隔が狭くなっていく仕様。
尚、中間の倍率として1.5倍のみ表記されています。
パワーノブ後ろ側、接眼レンズ側周辺の特徴的なチェッカリングもしっかり再現。
尚、パワーノブを回すとここごと回るので、バトラーキャップを取り付けるとバトラーキャップも回ります。
割と鬱陶しいです。
視度調節ノブはこんな感じ。
伸ばすと少し緑っぽい、光沢感のあるアルマイトが施されています。
レンズコーティングについて
レンズコーティングは対物レンズ、接眼レンズ共にグリーンマルチコートが施されています。
もはやおなじみですね。
尚、安いスコープのグリーンマルチコートでよく見かける妙に色が濃かったり、黄緑系だったりするのですが、当製品は割と綺麗なコーティングが施されています。
レティクルとイルミネーションについて
EvolutionGear EoTech VUDU 1-6x24mm FFP LPVOのレティクルは実物VUDUのSR-1レティクルが再現されています。
このレティクルFFPで、1倍だとサーク+十字、倍率を挙げていくとレティクルが拡大していき十字だけになります。
1倍と6倍のレティクルを拡大するとこんな感じ。
尚、サークルレティクルが消えるタイミングは5倍と6倍の間です。
パワーノブを写真の位置にすると、サークルは視野の端の方まで拡大された状態になっています。
アイレリーフは110mmほどあり、倍率を挙げていくと80mm位まで距離が短くなります。
また、アイボックスも等倍は比較的広い範囲で覗き込めますが、6倍まで上げるとしっかり真っ直ぐ覗かないと直ぐにケラレるようになってしまいます。
屋内で撮影しているので明るさの変化がそれなりにありますが、この程度であれば明るい屋外で使えば何も気にならないでしょう。
イルミネーションを点灯させるとこんな感じで、レティクル全体が光ります。
十字レティクル部はちょっとだけ滲んでいますが、そこまで気になるレベルでは無く、全体的に非常に綺麗です。
ただし、サークルレティクルが完全に消える6倍の状態で少し視点を中央からズラすとサークルレティクルがチラ見する事が分かりました。
イルミネーションを消灯させる時も見えてるんでしょうけど、黒色のレティクルなので気にならないだけななのでしょうね。
尚、輝度は十分に高く十分実用レベルな輝度を持っていると思います。
倍率を変更した時の動きを動画で撮影したので、そちらも載せておきます。
EvolutionGear VUDU 1-6x24mmのレティクル、SR-1レティクルがちゃんと再現されてますね。 pic.twitter.com/Ps8fQC9Chv
— エボログの中の人@3Dプリント楽しい (@Evolutor_web) August 10, 2022
歪みチェックとパララックス計測
という訳で、いつもの歪みチェックとパララックス計測を行っていきます。
距離は2.5mです。
若干膨らんだような感じに見えるので歪みはありますが、正直これくらいの歪みなら同価格帯の他製品でも起きるので全然許容範囲内だと思います。
もっと離れた距離を覗けば違和感は無いでしょう。
という訳で、この状態から視点を上下左右に動かし、パララックス計測をしていきます。
ターゲット中央のサークルからレティクルがズレなければ許容範囲内という感じです。
結果はこんな感じで、ほぼズレません。
外見は単なるコピー品ですが、やっぱり中身はしっかりガチなスコープじゃないですか…。
ノブ周りの仕様もそうですし、イルミネーション調節ボタンの操作性、レティクルの綺麗さなどいろんな所にガチな感じがあるので、本当にちゃんとしたスコープを作っている工場が製造しているような気がします。
こういうのを作る所で思い当たる工場はちらほらありますし…。
という訳で、EvolutionGear EoTech VUDU 1-6x24mm FFP LPVOのレビューは以上になります。
本当に細かい所で気になるポイントはちらほらありますが、パット見はしっかりVUDUですし十分実用レベルのスペックはあるので、全然アリだと思います。
問題は値段でしょうね…。
実物のVUDUって安い時中古を8万円位(相場は10万ちょい)で購入出来たりする事を考えると、5万円オーバー、6万円近い価格帯のレプリカを手にするべきか…といった感じはあります。
もうちょっと我慢すれば実物に手が届く…とは言え10万クラスは敷居が高いのも事実ではあります。
さて…一体どこが作ってるんでしょうかねぇ…。