Aimpoint T2スーパーレプリカ、DMAG Red Dot Sight D2(DM004BK)のレビュー
記事作成日:2022年8月19日
三山商事株式会社様より『DMAG Red Dot Sight D2』のレビュー依頼を頂いたので、レビューしていきます。
こちらのドットサイトは最近登場した新規メーカー(ブランド)、DMAGの製品で現状最も再現度の高いT2レプリカとされている製品になります。
DMAG Aimpoint Micro T2タイプ レッドドットサイト D2
実銃用の民生品ドットサイトをOEM製造している工場が作っている製品で窒素ガスが封入されており、IP68の防塵・防水性能を持ち、1000Gの耐衝撃耐性、反射防止膜・曇り止め・UVカット・耐引っ掻き性を兼ね備えたレンズを装備しています。
また、ボディは6061-T6アルミ合金のCNC削り出しで、マットブラックのHardcoat Anodizing Type3(硬質アルマイト)が施されており、実用レベルの強度や再現度の高さが特徴的な製品になります。
尚、長時間の水没試験や耐衝撃性試験(機械的に1500Gを発生させる試験に加え、PKMや97式での実弾射撃試験)を行っているようです。
内容物はこんな感じで、ドットサイト本体とL字レンチ2本(トルクス・六角)、樹脂コイン、説明書、クリーニングクロスになります。
説明書にはメーカーの説明とドットサイトの操作方法が英語と日本語で記載されています。
この手のレプリカ光学サイトでしっかり日本語説明書が付属するのって割と珍しいですし、しっかりデザインされた説明書になっています。
DMAG Red Dot Sight D2の外観レビュー
本体はこんな感じで若干グレーがかったマットな黒色のボディで、接眼レンズ・対物レンズにはレンズキャップが付いています。
肌触りはかなり良いですが以前触った事のある実物Aimpoint H2(T2のNVモード無し版・民生モデル)に比べると硬さの感動はありませんが、レプリカドットサイトの中ではかなり上位のクオリティだと感じました。
対物レンズ側のレンズキャップにはAimpointのロゴが入っており、接眼レンズ側は透明になっている仕様も実物通りですね。
キャップを起こすとこんな感じになります。
ヒンジにスプリングが入っており、この角度で保持されます。
キャップは引っ張れば外す事が出来ます。
尚、キャップを外した時に気づいたのですが、対物レンズを抑える為のナットに付いているスナップリングプライヤーを嵌める穴がT1仕様の丸穴になっているようです。
ボディ側面の刻印はこんな感じ。
薄くAimpointと掘られており、その下に「Micro T-2 2MOA」とシリアルNOが入っています。
輝度調節は11段階、ダイヤルは0(消灯)〜12(最大輝度)。
12から0には回せない仕様です。
尚、カタログスペック上は1と2がNVモード、3〜12が可視光となっているようですが、普通に1、2でも肉眼で覗ける輝度がありました。(詳しくは後述)
輝度調節ダイヤルの細かいチェッカリングもしっかり再現されていますね。
側面の蓋はコインドライバーを使って回す事が出来ます。
金属製のコインやコインドライバーを使うとキャップを傷つけてしまう事から、付属の樹脂製コインを使うと良いでしょう。
電池はCR2032で、この電池は付属しないので別途用意する必要があります。
キャップ内側には防水用のOリングと電池を保持する為のOリングが付いています。
ドットサイト上面はこんな感じ。
T2らしい独特な形状も再現されており、エレベーテーションノブのキャップもちゃんと低いです。
エレベーションノブとウィンテージノブはこんな感じで、エレベーションノブのキャップはマイナス、ウィンテージノブのキャップにはゼロイン調整で使う2本の突起が付いています。
キャップを外すとこんな感じ。
ゼロインはエレベーテーションノブ用のキャップを裏返しにして穴に差し込み、ノブ代わりにします。
ダイヤルはクリック感があり、稼働量はエレベーテーション・ウィンテーション共に60MOA。
1クリックの稼働量は1MOAとなっています。
マウントは20mmレール対応のローマウントベースが付属、側面のネジを締め込んで固定する仕様になっています。
マウント下部はT1/T2系おなじみの4本ネジ固定です。
マウントを外すとこんな感じ。
ネジ穴にはイリサートが組み込まれており、ネジ穴の強度が上げられているようです。
尚、ローマウントベースとDMAG Red Dot Sight D2本体のガタツキは一切無く、ネジが無い状態でもピッタリハマる精度が出ていました。
マウント部の精度が高そうなので、サードパーティのレプリカT1/T2用マウントと組み合わせた時の相性問題が起きる可能性がありそうです。
レンズコーティングとレティクルについて
対物レンズ側にはルビーコート、接眼レンズ側には黄緑色のコーティングが施されています。
尚、実物T2と違って対物レンズは角度によってオレンジや緑色に反射する事は無く、レンズコーティングに関してはよくあるT1/T2系ドットサイトに近い仕様ですがルビーコートの綺麗さはHOLOSUN製品並だと感じました。
尚、発光モジュールの位置は右下なので、対物レンズもその角度に合わせて傾いて付いています。
レンズはほんの僅かに青みがかかっているものの、殆ど気にならないレベルでかなりクリアな像です。
実物H2もこれくらいの透明度だったような気がします。
レティクルは2MOAのドット。
スペック通り結構小さなドットです。
レティクルの輝度について
この製品の輝度は11段階で調節が可能なのですが、しっかり暗い状態から非常に明るい状態まで広い範囲で輝度をサポートしています。
輝度1の状態だと夜や暗い屋内で使うのに適している輝度、最大輝度は屋内だとギラギラまばゆく輝いているので炎天下の屋外でも問題無く視認出来るレベルの明るさがあると思われます。
上記の通り輝度1はNVモードというより薄暗い状況で使うのに最適な輝度となっています。
ただ、輝度1の状態であればNVで覗いてもそこまで眩しくはなく、一応使う事が出来そうでした。(長時間見ていると焼き付きを起こす可能性があるのでお勧めは出来ませんが…)
パララックス計測
という訳で、2.5m先の的紙を使ってパララックス計測を行います。
この状態から視点を上下左右に動かし、レティクルがどの程度ズレるかを見ていきます。
結果はこんな感じで、中央の円(直径2cm)の縁ギリギリまでズレる程度で収まっているので、許容範囲内です。
また、レンズの歪みも無さそうなので、十分キレイな視界ですね。
マグニファイア越しで見た様子について
DMAG Red Dot Sight D2はドットの綺麗さにも自身があるそうなので、マグニファイアごしの見た目も確認してみました。
組み合わせるマグニファイアはTrijicon 3x Magnifier、DMAG Red Dot Sight D2はライザーマウントベースを使って嵩上げしているので、ちょっと上下位置がマグニファイアと合っていませんが、マグニファイア側でレティクル位置を調整しています。
輝度は4にするとマグニファイア越しでは少しギラついて綺麗に見えなかったので、3にしています。
覗くとこんな感じになります。
ドットは綺麗に拡大されますね。
ドットに歪みやにじみがあるとマグニファイア越しに覗いた時に分かったりするのですが、そういう事も無さそうでした。
DoubleEagle B&T APC556に乗せてみた
最後に、ローマウントが付いたT2と言えばB&T APC556かなと思ってDoubleEagle B&T APC556に取り付けてみました。
展示品と同じ仕様、やっぱり良いですね。
サイトピクチャーはこんな感じ。
フロントサイトに思いっきり被ってますが、ストックが一段低い位置にあるので一応無理なく覗けます。
という訳で、DMAG Red Dot Sight D2(DM004BK)のレビューは以上になります。
レビュー以前から話しには聞いていましたが、本当クオリティ高いですね。
ボディの色味とかもいい感じですし、レンズの透明度や輝度調節の幅など普通に使い勝手が良いポイントも多数あります。
尚、DMAGは今後他のドットサイトやスコープ、マグニファイアなどの発売も予定しているようなので、今後の新製品も楽しみですね。
それにしても最近、色々とクオリティの高いレプリカ光学サイトが登場している…というか元々実物光学サイトを作っているメーカーが非常に再現度の高いレプリカ(スーパーレプリカ)を作っているケースが増えている気がしますね…。
凄い時代になったものです。