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NOVEL ARMS ABSOLUTE 1624 IR CQB ショートスコープのレビュー

記事作成日:2022年8月26日

NOVEL ARMSの新シリーズ、ABSOLUTEの第一弾として発売されたショートスコープ、『ABSOLUTE 1624 IR CQB』を購入したのでレビューします。

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ABSOLUTEシリーズは今まで販売されていたSURE HITシリーズと別枠になっており、NOVEL ARMS製光学サイトのフラグシップモデルという位置づけになっている製品です。

https://novelarms.co.jp/products_cat/01rifle-scope/

故に、倍率比が同じSURE HIT 1624 IR HIDE7 CQBよりも1万円ほど割高の定価52250円という価格になっています。

内容物はスコープ本体(バトラーキャップ付き)とスルーレバー、説明書、CR2032電池、キルフラッシュ、L字レンチ、クリーニングクロスになります。

スコープの接眼レンズと対物レンズにはバトラーキャップが付いています。
このバトラーキャップはスプリングによって自動展開する、よく見かけるシンプルな形状の物です。

ABSOLUTE 1624 IR CQBの外観紹介

という訳で、NOVEL ARMS ABSOLUTE 1624 IR CQBの外観を見ていきます。
ボディの色味はマットな黒色で、見た目はどことなく見たことがあるデザイン…というか、だいぶVORTEXを意識しているデザインに感じます。

では細部を見ていきます。

対物レンズ側はこんな感じで、膨らみや段差は無くチューブとフラットになっています。

内側はキルフラッシュを取り付ける為のネジが掘られており、付属のキルフラッシュを取り付ける事が出来ます。
キルフラッシュは網目が細いタイプです。

ハウジングはこんな感じで、大型のノブが特徴的です。
薄くて幅広なカバーの形状はもちろん、中央が窪んでいるデザインのチェッカリングがVORTEX感を醸し出しています。
VORTEX製品でもRAZOR HDやViper PSTみたいな上位グレードの製品に近いデザインですね。

ハウジング下部はこんな感じでシンプルです。
シリアルNOや製品名、製造国などが書いてあったりしますが何もありません。

輝度調節ノブはこんな感じ。
輝度は11段階の調節が可能です。

輝度調節ノブの蓋を外して電池を入れます。
対応する電池はCR2032で、付属の電池を使えば良いです。

エレベーテーションダイヤルとヴィンテージダイヤルはそれぞれキャップを外してからダイヤルを操作する仕様になっています。

ダイヤルはしっかりしたクリック感があり、1クリックで1/2MOAレティクルが動きます。
レティクルの稼働量は上下左右共に最大60MOA、ダイヤル1回転で30MOA動きます。

カバーの内側にあるこのダイヤルのデザインも凄いVORTEX感がありますね。
内側までしっかり再現…というか意識されてる感じです。

パワーノブはこんな感じで、ここもVORTEXらしさが溢れてますね。
倍率は1〜6倍で、1倍と2倍の間隔が非常に広く、それ以降が狭くなっていきます。

ABSOLUTE 1624 IR CQBには予め対応するスルーレバーが付属します。
パワーノブにねじ込むタイプではなく、このようなリング状の物でデザインはSwitchview USAやAim Assist Optics製品みたいな感じでとてもスマートな形状をしています。

共にVortex製スコープ用のスルーレバーを供給しているメーカーですが、そういうのも意識してたりするんでしょうか…。
まあ、見た目は悪くないですし使い勝手も良いので個人的には満足です。

スルーレバーはパワーノブに取り付けるとこんな感じ。
専用品故にドンピシャな寸法で隙間なく、しっかり取り付ける事が出来ます。
取り付け位置が決まっているデザインのスルーレバーでは無いのでどこに取り付けても良いですが、自分は2倍の所にハンドルを配置するのが好きなので、そこにしました。

接眼レンズ側の左右にはNOVEL ARMSの刻印が深堀りされており、上部にはABSOLUTE 1-6×24と白彫りされています。

視度調節ノブのデザインもぬかり無くVORTEXっぽい雰囲気があります。

チェッカリングのデザインがVortex感
視度調節ノブを+方向に限界まで回した状態

レンズコーティングについて

対物レンズ、接眼レンズ共にグリーンマルチコートが施されています。
緑は若干濃いめ。

レティクルとイルミネーションについて

レティクルはミルハッシュ付きの十字レティクル。
細い中央のドット周囲に隙間がある点以外はVORTEX VMR-2にそっくりなレティクル形状です。

1倍の状態のアイレリーフは実測で140mm程度ありアイボックスもかなり広めです。
極端に縁が細い訳では無いですが、丁度よい感じです。

むしろこのグレードで無茶に視野広げようとした結果、大きな歪みが生まれて精度が落ちるよりかは全然良いです。

倍率を上げていくと少しずつアイボックスが小さくなっていき縁も太くなっていきますが、最大倍率(6倍)まで上げても覗きにくくなる事は無くかなり使い勝手の良さそうな印象を受けました。

3倍の状態
6倍の状態

尚、3倍時のアイレリーフは100mm程度、6倍時のアイレリーフは90mm程度でした。

イルミネーションを点灯させるとこんな感じで、中央のドット部分のみが光ります。
輝度に関しては特段明るい訳ではなく、屋内で最大輝度にしても全然眩しくはない程度の明るさでした。

写真は輝度9の状態

炎天下の屋外でイルミネーションを光らせるのは想定していなさそうな仕様ですね。

もっとも、イルミネーションってレティクルの視認性が悪くなる暗所で使う為の物なので、無駄に明るいよりも暗い方向で細かな調節が出来る方が便利だったりします。

パララックス検証とレンズの歪み計測

という訳で、いつものパララックス検証とレンズの歪み計測を行います。
ターゲットまでの距離は2.5m。中央にレティクルを合わせています。

まず、歪みに関してはこの距離からでも気になるような大きな歪みは確認出来ませんでした。
屋内でも十分明るく見えているので明るさも問題無さそうな印象です。

視点を上下左右に動かすとこんな感じ。
レティクルはしっかり2cmの円内に収まっている感じで、視点を動かした際も極端に大きな歪みもありませんでした。

この価格帯でグニグニ動かないだけでも十分良いですし、大きなズレも無いのでいい感じですね。

尚、キルフラッシュを取り付けた状態(1倍の状態)で覗くとこんな感じで全体的にキルフラッシュの網目がモヤモヤした感じのものが広がっています。

尚、倍率を上げるとこのもやもやもあまり気にならなくなります。
まあ、キルフラッシュを取り付けたショートスコープでの普通の見え方ですね。

今回はタイミングが合わず屋外で覗く事が出来ていませんが、普通にゲームとかでも使っていきたいので後追いにはなりますが、屋外での使用感も記事にしようと思っています。


という訳で、NOVEL ARMS ABSOLUTE 1624 IR CQB ショートスコープのレビューは以上になります。

新シリーズ、ABSOLUTEですがフラグシップシリーズという位置付けなだけあってかなりクオリティの高い製品になっていると思います。

NOVEL ARMS ABSOLUTE 1624 IR CQBの価格帯はショートスコープとしてはミドルエンドクラスの価格帯で、同価格帯の他社製品としては『SIG SAUER TANGO-MSR 1-6×24』や『Vortex Strike Eagle 1-6x24mm』、『Primary Arms SLx 1-6x24mm』、『Sightmark Citadel 1-6×24 CR1』などになると思いますが、それらの製品と比べても優劣つけづらい性能のように感じました。

見た目もVortex感あふれるので、RAZOR HDのデザインが好きな人はこういうのもアリなんじゃないかなと思います。
再現度の高さが欲しいならEvolutionGearなどのレプリカ品が良いでしょうけど、性能も欲しい場合はこういうのもアリかなと思います。

という訳で、ABSOLUTEシリーズは今後もライフルスコープやドットサイトなども発売されるようなので、そっちの方も楽しみですね。
今後も全部買うかどうかは分からないですが、面白そうなのでなるべく試せたらと思っています。

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