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ARRON SMITH製 SAG MK2.1 ハンドガードキット レプリカ 東京マルイAKM GBB用のレビュー、取り付け方法の紹介

記事作成日:2022年9月22日

DEVILSIXさんより『ARRON SMITH マルイAKM用 SAG MK2.1 HANDGUARD KIT レプリカ』のレビュー依頼を頂いたので、紹介します。
当記事では製品紹介の他、組み立てに必要なAKMの分解方法や組み立て方などをなるべく細かく紹介していきます。

ARRON SMITHは最近ハイクオリティなレプリカパーツをリリースしているメーカーで、当記事でもいくつかの製品のレビューを行っています。
SAG(Sureshot Armament Group) MK2.1はAKMを初めAK74、AK10x系のハンドガードの拡張性を向上させつつフルフロート化させる製品です。

パッケージはarron smithとだけ入っている、超シンプルな白箱。
オシャレなフォントが使われています。

キットに付属するパーツの紹介

内容物はこんな感じで、ハンドガード本体とアウターバレル、フロントサイトのみです。
また、DEVILSIXさんで購入する場合、いつものステッカーが同梱されています。

ARRON SMITH マルイAKM用 SAG MK2.1 HANDGUARD KIT レプリカhttps://bit.ly/3BsP3Pc

説明書的な物は存在しないので、こういうパーツの組み立てに慣れていない人は組み立てに苦労する可能性があります。

フロントサイト/ガスブロックはJMac Customs GBC-13スタイル。
スチール製で鋳物感があるザラザラとした質感でとても良い感じです。
下部からイモネジを締め込んで固定するタイプで、イモネジやフロントサイトなど別パーツになっている物もすべて組み立てられた状態になっています。

フロントサイトはAK系おなじみの形状、バレルへの固定用イモネジは2本です。

アウターバレルはこんな感じでアルミ製です。

マズル側は14mm逆ネジになっており、チャンバー側にはMUAKM P05 SAGという刻印が入っており東京マルイ AKM用に作られています。
専用設計なので恐らく他製品に流用する事は出来ないでしょう。

ハンドガードはこんな感じで、Remington R5みたいなごっつくて太ましいハンドガードです。
また、X47レールみたいな感じでリアサイトの後ろ側に飛び出す形で20mmレールが生えています。

ハンドガードはM-LOKだらけです。

上面にもM-LOKスロット(っぽい穴)が付いていますが、基本ここは20mmレール用のマウントを取り付ける物だと思います。
リアサイト後ろに伸びているレールには専用マウント用の穴が空いています。
リアサイト側にはTrijicon ACOGを直付け出来るらしいです。(ACOGを持っていないので未検証)

側面にはSAGのロゴとAK MK2.1 1913 CHASSISと刻印が入っています。

組み立てにあたってまずハンドガードを分解していきます。
まずはハンドガードの分解は前側のネジ2本と、基部側のネジ1本を外します。

基部側のネジを1本だけ外した理由はここがピンになっているからです。
そもそもここは片側しかネジは外せないと思います。
という訳で、ピンポンチを使ってピンを抜きます。

尚、こちらのネジを外そうとした時に空転してしまいネジが外れない場合、ネジ受けに使われているピンが空転してしまっている状態なので、反対側の六角ネジ側もドライバーやレンチで抑えながら回す事で、外す事が出来るようになります。

DEVILSIXさんより写真提供

これでハンドガードを外す事が出来ます。

ハンドガード基部にAIRSOFT USE ONLY FOR MARUI AKMと入っています。(この刻印はハンドガードに隠れて外からは見えない)
この基部はネジ6本でトップレールと固定されているので、これらを外します。

続いて、基部に付いているピンを抜きます。

トップレール側からガスピストンのカバーを外します。
左右のネジを外すと外す事が出来、カバーの左右にワッシャーが付いている事が分かります。
尚、単に組み立てる場合はこのパーツを完全に外す必要は無く、少しネジを緩めておく程度で良いです。

という訳で、これでハンドガード周りのパーツを一通り分解する事が出来ました。

取り付けを行う為にAKMを分解する

という訳で、ARRON SMITH SAG MK2.1 ハンドガードキット レプリカの取り付けを行う為に東京マルイ AKM GBBを分解していきます。

分解が必要な箇所はハンドガードやバレル周りだけなので、そこだけの紹介となります。

まずはボルトを外した後でハンドガードの上下を外し、リアサイトブロック下部に付いているネジ2本を外します。

バレル周りを外したらチャンバーとインナーバレルを抜きます。

続いて、フラッシュハイダー、Oリング、フロントサイトを外します。
フロントサイトはピン1本と下部のイモネジによって固定されています。
尚、フロントサイトのピンの片側はダミーピンになっているので、前側のピンのみ外して下さい。

続いて、ガスブロック内側の隠しイモネジと下部のネジ、ピンを外します。
こちらのピンも2本のうち1本はダミーピンなので注意が必要です。

続いて、アウターバレルを抑えているパーツとピン、イモネジ(写真赤矢印)を抜きます。

これでアウターバレルを後ろ側に引っこ抜けるようになります。

また、ハンドガードを取り付ける際にフロントサイトを外す必要があるので、この時にフロントサイトも外しておいたほうが良いです。
私はそれに気づかず、後から外しました。

東京マルイ純正のアウターバレル(下)とARRON SMITH SAG MK2.1 ハンドガードキット レプリカ付属のアウターバレル(上)の比較はこんな感じ。
だいたい10cmくらい短くなるようです。

ARRON SMITH SAG MK2.1 ハンドガードキット レプリカ付属のアウターバレルを取り付けていきます。
まず、アウターバレルの分解と逆の手順でリアサイトブロックにアウターバレルを差し込み、ピン、イモネジ、バレル抑えパーツの順番で取り付けていきます。
ピンはキットの基部パーツから取り出したねじ切りがされているピンを差し込みます。

アウターバレルをリアサイトブロックに差し込み
1.ピン 2.下部のイモネジ 3.抑えパーツの順番で取り付け

ピンの寸法はドンピシャでゴムハンマーを使って叩いてやるとスムーズに入りました。
ゆるくなく、硬くもない程よい太さですね。

バレル・チャンバーを戻して、リアサイトブロックをレシーバーに取り付けます。

リアサイトブロックにハンドガード基部パーツを取り付けていきます。
ハンドガード基部パーツは斜めに差し込み、出っ張りをレシーバーに引っ掛けた後、水平にさせると良いでしょう。
その後、リアサイトブロックとアウターバレルの固定に使ったピンにネジ止めを行います

レシーバーの窪みにハンドガード基部の出っ張りを引っ掛ける為に斜めに差し込み
ピンにネジ止め

続いて、ハンドガード上部を取り付ける為にリアサイトを外しました。
先述しましたが、リアサイトブロックを分解した際にリアサイトも外しておいても良いと思います。

東京マルイ AKM GBBのリアサイトは簡単に外せるので良いですね…。
RSのようにアホみたいに硬いと地獄ですが…。

続いて、ガスチューブロックレバーを上方向に回してハンドガードを外せる位置にしておきます。

この状態でハンドガード上部パーツを取り付け、ガスチューブロックレバーを戻します。
戻すといってもロックする位置まで回す事が出来ず、リアサイトに対して水平の位置で止まります。

ハンドガードを取り付けたらフロントサイトを取り付けます。
この際、ガスピストンカバーを固定してるネジを少し緩めておくと取り付けやすいです。
特にセンター出し用の溝とかがある訳では無いので、フロントサイトを挿したらちゃんと垂直になるように調整を行い、下部のイモネジを締め込みます。

差し込み、角度調節
下部から2本イモネジを締め込み、固定

ここで注意しないといけないのは、ハンドガードを完全に固定してしまうとボルトを取り付ける事ができなくなってしまうという点です。
このようにリアサイト後ろ側に伸びるレールとボルトが干渉して入りません。

この辺りは東京マルイ AKM GBBのボルト周りの寸法や構造がリアルな物と異なっている事が原因のようで、リアル寸法に近づけているARRON SMITH製 SAG MK2.1 ハンドガードキット レプリカとの相性が悪くなってしまっているようです。

なので、ガスピストンのカバーを固定しているネジを緩めつつ、ハンドガード上部を半開きにした状態でボルトを差し込みます。

尚、この時に「そういえば…」と思ってスリングスイベルやクリーニングロッドを取り付ける事が出来ないかを確認してみたのですが、まずスリングスイベルはアウターバレルにロックレバーが引っかかる窪みが無いので取り付ける事が出来ず、クリーニングロッドはハンドガード基部にクリーニングロッドの逃しが設けられていないので取り付ける事は出来無さそうでした。
加工すれば出来そうですが…。

アウターバレルに窪みが無い
クリーニングロッドを差し込む穴が無い

ボルトを差し込んだらハンドガード上部を固定する為に6本のネジを締め込みます。

最後にハンドガードを取り付け、前側のネジを締め込み、基部にピンを差し込みこれをネジ止めします。

ネジ締め込み
ピンを差し込み、ネジ固定

という訳で、これでARRON SMITH製 SAG MK2.1 ハンドガードキット レプリカ 東京マルイAKM GBB用の組み立ては完了です。

AKMから外されて余ったパーツはこちら。
ハンドガード周りは以前社外製に交換してしまっているのでAKM純正の物では無いですが、純正構成から組み上げても同じようなパーツが余ります。

東京マルイ AKM GBBに組み込んだARRON SMITH SAG MK2.1 ハンドガードキット レプリカの紹介

という訳で、組み上がった状態の外観を見ていきます。

ハンドガードが非常に太いので、握り込もうとするとちょっと指の長さが足りてない感がします。
手が小さい場合はハンドガードを握るのではなく、フォアグリップを付けて握った方が良さそうな印象。

上部はこんな感じ。
フロントサイトの前後にレールが付いている上に、一体成型でガチガチなので安心して各種光学サイトを乗せる事が出来ます。
レールの長さも十分に長いので、Vortex AMG UH-1のような大型なドットサイトも問題無く乗せる事が出来ますね。

ACOGやEoTechホロサイトのような大型な光学サイトも似合いそうですし、DBALやNGALのようなレーザーデバイスの併用も問題無さそうです。

尚、レールの中央に窪みが付いているおかげでアイアンサイトが使えます。
レールに何か取り付けたら覗けなくなるでしょうけど…。

また、この写真で分かる通りレールの高さはかなり低めなので高さがほしい場合はライザーマウントを取り付けた方が良いと思います。

折りたたみストックと組み合わせると、バレルが短くなっている事もあってごっついですがコンパクトにまとまります。

他パーツとの干渉について

尚、このハンドガードを取り付ける事でサイドマウントレールとの組み合わせが難しくなります。
組み合わせによっては使える製品もあるかも知れませんが、少なくともMIスタイルのサイドマウントレールはハンドガード側の20mmレールに干渉して使う事は出来ませんでした。

ここまでしか刺さらない

また、トップカバーとリアサイト後部の20mmレールの間が狭いので、トップカバーを社外製品などでレール付きなどに変更している場合でも使えなくなる可能性が高いです。

MAGPUL PTS MASADAのハンドガードとの組み合わせについて

何となく基部の形状がMASADAに似ていたので、取り付けれるか試してみました。

上がARRON SMITH SAG MK2.1 ハンドガードキット レプリカ、下がMAGPUL PTS MASADA

MAGPUL PTS MASADAにARRON SMITH SAG MK2.1 ハンドガードキット レプリカのハンドガードを付けようとしてみた所、ハンドガードの前側を引っ掛ける窪みが浅く奥まで刺さらないだけでポン付けは出来ないものの小加工で取り付ける事が出来そうな印象でした。

逆にARRON SMITH SAG MK2.1 ハンドガードキット レプリカにMAGPUL PTS MASADAのハンドガード(リアルサイズハンドガード)を取り付ける事が出来るかを試してみたのですが、そもそもフロントサイトと干渉して取り付ける事が出来ませんでした。

ただ、ハンドガード前側の引っかかりの位置やピンの位置などは似ているので、フロントサイトを何とかすれば何とかなるかも知れません。

ともあれ色々似てるので、MAGPUL MASADAじゃなくてRemington ACRのハンドガードならもしかしたら取り付けられるかも知れませんね。
実物のSAG AK CHASSIS MK2はRemington ACRのハンドガードと互換があるらしいですし。


という訳で、ARRON SMITH製 SAG MK2.1 ハンドガードキット レプリカ 東京マルイAKM GBB用のレビューは以上になります。
組み立て難易度は少し高めだと思うので、組み立て方の参考にして頂ければと思います。

ただ、工作精度自体はかなり高い印象で何の調整もせずポン付け出来ました。
一昔前のキットなんて、値段が高いのに精度がひどくて削ったり盛ったりと試行錯誤しながら組み立てる場合も少なくはなかったのですが、最近のは凄いですねぇ…。

ARRON SMITH マルイAKM用 SAG MK2.1 HANDGUARD KIT レプリカhttps://bit.ly/3BsP3Pc