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APFG MPX-K GBBの分解レビュー

記事作成日:2022年9月28日

先日レビュー記事を書いたAPFG MPX-K GBBを分解していきます。

という訳で、テイクダウンを行い、ボルト周りやバレルエクステンションを外す所までは開封レビュー時点で行っているので、それ以降の紹介になります。

尚、分解を進めている時に気がついたのですが、所々「P220」とか「P320」とかの文字が入っているようです。
この文字の意味は不明ですが、MPX専用と思われるパーツに入っている事から、MPX用パーツに入っている印だったりするのかも知れません。

バレル・チャンバー周りの分解

まずはバレル・チャンバー周りからバラしていきます。
バレル基部は2本のネジとピン1本によって固定されているので、これらを外します。
ネジを外した後、ピンを抜くという順番で外せば簡単にピンは抜けます。

その後、バレルを前側に引っ張ればバレル基部が丸っと抜けます。

バレル基部はこんな感じ。
バレルの上に付いているノブがHOP調節ダイヤルなのですが、外してみると結構大きいですね。
実銃におけるガスの流量調節ノブをHOP調節ダイヤルに使っているようなので、見栄えも悪くはないです。

側面のプラスネジを2本外す事で基部を分離させる事が出来ます。
尚、2本のネジはタップネジになっているので締め込む際はネジ山の位置をしっかり合わせて締め込む必要があるので注意が必要です。

ちなみにタップネジが刺さってる部分にはM2.5位のミリネジが掘られてました。
なぜタップにした…。

HOPダイヤルには偏芯した溝が掘られており、ダイヤルを回す事でアームが下がり、HOPパッキンを押す仕様になっているので、真っ直ぐHOPパッキンを押せる構造ですね。
アームの形状を見る限り、面長押しですね。
尚、ダイヤルにはOリングが付いており緩み防止になっています。

構造を見ていて少し気になったのですが、HOPアジャスターにスプリングを入れる事ができそうなスペースが存在しますし、HOPアジャスターもそういう形状をしているのですがするのですが、スプリングは入っていませんでした。

HOPを弱めたらHOPパッキンの弾性でHOPアジャスターが動くからスプリングが無くても良いという判断なのか、単なる個体差による入れ忘れなのか…。

更に分解を進めます。
ロッキングラグがハマる部分は樹脂で出来ていました。

HOPアジャスターはかなり長い範囲でHOPパッキンを押す仕様になっています。
長さは6.18mm、幅は4.76mmでした。
でかい…。

面の長さ6.18mm、幅4.76mmのアジャスター
HOP窓の端から端まで押せる

広い範囲で面で押す上に、ノンHOP状態にする事が出来ない程の高さがあるので、HOPパッキンを交換する際には気をつけた方が良い気がします。
純正HOPの掛かりが強いからと言って、社外に交換しても意味が無い可能性が…。
まあ、実際に組み合わせてテストしないと分からないですが…。

HOPパッキンは最近のVFC製品GBBではおなじみとなっている青色の面長押しパッキンが入っていました。
そこまで硬くは無いものの、面のサイズがかなり長い上にHOPアジャスターも面長押し形状なので軽い弾を使いたいならHOPパッキンは交換した方が良い気がします。
もっとも、HOPアジャスターが面押しなのでパッキン交換だけではうまく行かない可能性もありそうですがね…。

面長掛け
パッキン側面の突起は切り取られているタイプ

また、本来のGBB用HOPパッキンには側面に突起が付いているのですが、このパッキンには付いていないのでHOPパッキンを交換する場合は形状にも注意が必要です。
まあ、突起を切り落としちゃえば良い話しですが。

インナーバレルは黒アルマイトが施されたアルミ製で、長さは10cm。
ハンドガン並の長さですね。

HOP窓は最近主流になっている大型の窓、側面の溝はGBB用とAEG用の両方が掘られていますがGBB用の溝しか使いません。
バレル先端は1段小さくなっており、そこにガタ取り用のOリングが付いています。

特に特殊な形状をしている訳でもないので、普通のGBB用バレルに交換する事は出来るでしょうね。

ボルト周りの分解

続いて、ボルト周りの分解をしていきます。

まずアッパーレシーバー側に付いているフルオートシアーを動かす為のパーツを外します。
このパーツは2本のイモネジで固定されているだけなので、これを緩めれば外せます。

リコイルスプリングやスプリングガイドを外すには後ろ側に付いている樹脂パーツを外します。
スプリングを少し縮めた状態でスライドさせれば外せます。

これでリコイルスプリング周りを一式外す事が出来ます。

続いて、ハンマーからボルトを保護する為に付いているスチールパーツを外します。
今回は3本のネジを外しましたが、単にローディングノズルを外すだけであれば後ろ側のネジ1本だけで大丈夫です。

尚、後ろ側のネジはローディングノズルのリターンスプリングを固定する為の物なので、スプリングを傷めない為にも引っ張りながら外した方が良いと思います。

ローディングノズルの上側に付いているネジを外し、ローディングノズルのストッパーを外す事で、ローディングノズルを外す事が出来ます。

ローディングノズルの後ろ側にはピストンが付いており、少し偏芯しています。

側面のピンを2本を抜き、ローディングノズルのリターンスプリングとフローティングバルブ、フローティングバルブスプリングを外します。
ピストン側のピンはリターンスプリングを固定するため、ノズル側のピンはフローティングバルブを抑える為(NPAS調整時の回転防止と思われる)に付いています。

フローティングバルブはこんな感じで回転防止用の突起が付いているのと、位置調整用のイモネジが付いています。
最近のVFC純正でおなじみの、シンプルな形状をしたNPASです。

ロアレシーバー周りの分解

最後にロアレシーバー側を分解していきます。
まずグリップを外すにはグリップの底蓋を開け、奥にあるネジを外します。
底蓋は爪を押せば開きます。

グリップを外すとテイクダウンピンとセレクターレバーのプランジャーが一緒に外れるというか、スプリングがフリーになるので注意が必要です。

これらのプランジャーはこの時点で外してしまった方が良いと思います。
色々動かしているうちに脱落して「これ何だ?」となったり無くしてしまう可能性がありますからね…。

続いてセレクターレバーを外します。
まずアンビ側の側面に付いているイモネジを緩め、セレクターレバーを引っ張ります。

続いて、セレクターレバーを引っ張って外します。
引っ張る際に色々なシアーと干渉するので、セレクターレバーを回したりシアーを動かしたりしながら外します。

セレクターレバーはよくある90度セレクター。
特に変える理由も無いと思いますが、普通にM4用のセレクターレバーが使えそうな気がします。

セレクターレバーを外したらフルオートシアーが緩くなるので簡単に外せるようになります。
フルオートシアーは特に何か言う事も無い、普通のVFC製フルオートシアーです。

ハンマー周りを外す前にバルブノッカーとかを外したほうが良さそうな気がしたので、先にその辺りを外します。

まず、ボルトリリースボタン周りのパーツを外します。
アンビ側はイモネジ1本、左側はイモネジ2本で固定されています。

ボルトリリースボタンはMPX専用で特殊な形状をしています。

次にマガジンキャッチを外そうと思ったのですが、バルブノッカーに干渉して外す事が出来無さそうだったので、先にバルブノッカーを外す事にしました。

バルブノッカーは2本のネジで固定されているので、これらを外せば外せます。

バルブノッカーは少しタイトです。
ネジ固定+凹凸が噛み合って固定されているので、強めに引っ張る必要がありました。

バルブノッカーはこんな感じ。

バラすとノッカー本体とリターンスプリングが確認出来ます。

バルブノッカーを外す事でマガジンキャッチを外す事が出来るようになりました。
マガジンキャッチボタンを深く押した状態で、反対側をくるくる回せば外せます。

マガジンキャッチは角が削られたような痕が残っていました。
明らかにヤスリで削られたような凹凸がついているのと、この部分だけ塗装が違っているので後加工のような気がします。

バルブノッカー部と干渉する部位なので、削ったんでしょうか…。

続いて、ハンマーを外しました。
ハンマーはスチール製で形状はVFC M4用によく似ていますが、「P320」と刻印が入っている事からもしかしたらMPX用に作られているハンマーなのかも知れません。
ハンマースプリングはやっぱりかなり硬いですね。
カスタムパーツとして販売されている120%や130%程度の硬さがあるような気がします。

ハンマーはバルブノッカーと衝突する部分がねじで補強されていました。
スチールのハンマーなのにネジの補強って必要なんでしょうかね…。それともノッカーを叩く量を調整する為のネジなのでしょうか。

バルブノッカーを叩く部分にはネジがついている。

また、謎のスプリングを引っ掛ける為の凹みも用意されていました。
形状的にはGBBハンドガンのハンマースプリングがハマりそうなのですが、これは何のための物なのでしょうか…。

バネが嵌りそうな凹みがついている

トリガー周りも同様にVFC M4系と同じ感じ。
もっとも、トリガーに関してはVFC製じゃなくても小加工で社外製品が組み込めたりするので、海外製GBB M4はWA系のハンマーと大体形状は同じと思って良い気がしますが…。


という訳で、APFG MPX-K GBBの分解レビューは以上になります。
冒頭でも軽く触れましたが、やっぱり「P220」や「P320」などの文字が気になりますね…。

尚、分解に関してはフラッシュハイダー以外はネジロック剤が塗布されていても外すのに苦労しないパーツばかりだったので、割と楽でした。
フラッシュハイダーの取り外しはヒートガンが必要になると思うので引越し後ですね…。(ヒートガンを梱包してしまった為、今使えない)

また、色々な箇所からVFCらしさを感じるので、作っているのはやっぱりVFCなんでしょうね。
GBB MPXは個人制作と思われる個体(これも本当に個人制作なのか怪しいと思ってますが…)を除けばVFCしか発表していない製品ですし…。

という訳で、調整箇所に関してもだいたい分かったので、この後組み上げながら調整していこうと思っています。

とは言っても、箱出し時点でだいぶ作動性は良かったので、調整は軽くやる程度で終わりそうです。
細い所は外で撃ってみないと分からないでしょうし。

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