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Arcturus製スチールCNC削り出し13:1 ハイスピードギアセットのレビュー

記事作成日:2022年10月7日

Arcturus製のカスタムパーツ、スチールCNC削り出し13:1 ハイスピードギアセットを三山商事株式会社様よりお送り頂いたのでレビューしていきます。

当製品はパッケージにも記載されていますが、強度と寿命を向上させるために熱処理されたスチールを高精度なCNC加工で作られているのが特徴のカスタムギアです。
ギア比は13:1、トルクは少なめですがセクターギアの回転数が速くなっているハイスピードギアになります。

Fellowesでの販売価格は3,480円(税込)なので、一般的な電動ガン用カスタムギアの中では中の下くらいの価格帯のようです。

製品の詳細について

内容物はベベルギア、スパーギア、セクターギアと樹脂製のセクターチップです。
個人的にセクターチップがセクターギアから外された状態になっているのがありがたいですね…。

全体的に防錆用と思われる少し粘度のあるオイルが塗布されていて少しベタついているので気になる人はブレーキクリー尚などで洗浄するのが良いと思いますが、単なるオイルなので付着したまま使っても問題無いと思います。

ただし、防錆オイルを剥がすなら代わりにギア全体にまんべんなく、薄くギアグリスを塗布する事をお勧めします。

ベベルギアについて

逆転防止ラッチの引っかかりは6箇所。
比較的浅めで滑らかなので噛み込みにくい形状になっていますが、逆転防止ラッチスプリングが柔らかかったり、逆転防止ラッチの動きが少し渋かったりすると滑ってしまう可能性があるので、組立時には注意が必要な形状です。
ピニオンギアと接する歯の裏側の軸の周りにはグリス溜まりも設けられています。

歯は全体的に角が面取りされており、ピニオンギアと接する歯の間隔もしっからい空いているのでピニオンギアとの相性問題が起きにくい形状をしています。

スパーギアについて

スパーギアはこんな感じ。
特殊な事は無さそうですが、ちゃんと軸の周りにグリス溜まりが作られています。

こちらの歯もしっかり角が面取りされています。

セクターギアについて

セクターギアは表面と裏面がネジ止めされているので、緩みが無いかをチェックしてから使った方が良いでしょう。
アライメント調整用の窪みはラックギアを引くための歯の方に4箇所。
まあ、2枚構成のセクターギアでは一般的なレイアウトだと思います。

ギアの歯はもちろん、タペットプレートを引くための突起も面取りされています。

全体的に歯の処理とてもは綺麗で、ギアノイズが起きにくく組みやすい設計になっている事が分かります。
また、触った感じ表面処理もしっかりしていますし、硬さも十分ですね。

組み込みについて

こちらのギアセットをArcturus Karambit MOD1 PDW 5.5″ AEG LITE MEに組み込み、どのような変化があるかを見ていきます。

尚、本来は色々と調整しながらギアを組み込むのですが今回は単純にギアを置き換えただけの結果を見たかったのでシム調整(厳密な調整ではなく、ギアが擦れずに回るようにしただけの状態)をやっただけの状態にしています。
グリスもいつも使っているG.A.W. G-GREASEではなくArcturus純正と同程度の粘度のギアグリスを少量歯に塗布しています。

尚、セクターチップは個人的に嫌いなので付けていません。

特に問題は無く組み込む事が出来ました。
純正ギアよりも厚みがあるようでシムは割と抜きました。

発射サイクルの変化について

とりあえず動作させる事ができる程度に組み立て、発射サイクルの変化を見ていきます。
検証に使うバッテリーは箱出し状態のレビュー時に使った物と同じSFA 7.4V 1000mAh 25-50C、BB弾はHITCALL 0.20g バイオBB弾と環境は変えないようにしています。

尚、参考として純正状態の発射サイクルは秒間13発でした。

という訳で、まずはArcturus Karambit MOD1 PDW 5.5″ AEG LITE MEの純正モーター、『ANB23T』を組み込んだ状態です。
この構成は単純にセクターギアを18:1から13:1に変更しただけの状態になります。

結果は秒間16.2発の発射サイクルになりました。
秒間3.2発のサイクルアップで、ハイスピードギアの恩恵を受けている事が分かると思います。

続いてArcturusのカスタムモーター、『ANT21T』を組み込んだ状態での発射サイクルを見ていきます。
このモーターはネオジウム磁石を採用したハイトルク系のモーターで、回転速度を抑えつつトルクが高くなるように調整されているモーターです。

結果は秒間16.8発と若干発射サイクルが上がりました。

最後に、続いてArcturusのカスタムモーター、『ANT19T』を組み込んだ状態での発射サイクルを見ていきます。
こちらのモーターもネオジウム磁石を採用しているモーターですが、こちらは回転速度に特化したハイスピード系のモーターになります。

結果は秒間18.9発とかなりのサイクルアップになりました。
やっぱりハイスピードとハイスピードギアの組み合わせは良いですね。

しかし、この組み合わせだとギアの停止位置があまり安定せず、若干オーバーラン気味になったのでもう少しスプリングレートを上げてオーバーランを防ぐ措置を取った方が良い印象があります。
もしくは純正のFETをアクティブブレーキ付きのFETに交換したりしても良いかも知れません。

フルオートをメインで使うならこれでも問題は無いと思います。


という訳で、Arcturus製スチールCNC削り出し13:1 ハイスピードギアセットのレビューは以上になります。

Arcturus RSシリーズ13:1スチールCNCギアセット(セクターチップ付)https://fellowesjapan.com/products/detail/31359