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Eshooter Kestrel V2搭載電動ガン、Double Eagle Aeroknox AX//15 AEGのレビュー

記事作成日:2022年11月9日

友人がDouble Eagle Aeroknox AX//15 AEGを購入したので借りてレビューします。
バラして良いらしいので、追って分解記事も投稿する予定です。

こちらはAeroknoxオフィシャルライセンス品の電動ガンで、予めEshooter製Ver2メカボックス用の電子トリガー、Kestrel V2 ETUが搭載されているのが特徴となっています。

電動ガン本体以外の内容物について

同社製品おなじみのスチロールで出来たハードケース、銃の形に切り取られている物ではなく波型ウレタンが入っています。

説明書などの書類は色々入っています。
Eshooter Kestrel V2に関しては注意書きが別紙になっており、ここに初期設定の注意点や設定アプリのダウンロード用QRコード、技適についての表記が記載されています。

工事設計認証番号は『214-117906』。
総務省のサイトで調べた所ちゃんと技適が取られているようですね。

他の付属品として、ディーンズ→ミニコネクタ変換やメス側のディーンズコネクタが同梱されています。
当製品のバッテリーコネクタはディーンズコネクタになっているので、それを電動ガン用のバッテリーコネクタでは一般的なミニコネクタに変換したり、バッテリー側の端子を本体に合わせてディーンズに変更出来るようにする為の物ですね。

樹脂製のM-LOKパネルも付属します。
Aeroknoxらしい独特なデザインです。

付属のマガジンはMAGPUL Pマグ 30連タイプ。
インナーとアウターの間に挟まっている板にプリントされている為薄っぺらいですが、一応窓からダミーのスプリングや薬莢を確認する事が出来て雰囲気は悪くはない印象。

マガジン上部と底部はそれぞれこんな感じ。

Double Eagle Aeroknox AX//15の外観レビュー

Double Eagle Aeroknox AX//15本体はこんな感じ。
正規ライセンス品という事もあって最初から全部盛られているコンプリートカスタムに仕上がっています。
刻印周りもしっかり入っていますね。

また、以前発売されていたナイロンレシーバーモデルとは異なり、こちらは金属外装(アルミダイキャストと思われる)なのでガッチリしています。

では細部を見ていきます。

フラッシュハイダーは特徴的な大型のマズルブレーキが付いており、左右の大きな穴から発射ガスを放出しリコイルを低減させる構造になっています。
上下には小さな穴が空いているだけです。

このハイダーは14mm逆ネジでアウターバレルに付いており、外すにはハイダー下部のイモネジを緩める必要があります。

ハンドガードはこんな感じで上面に20mmレールが、左右と底部にM-LOKがそれぞれ4コマ付いている10.5インチ程度の長さのハンドガードが付いています。

ハンドガード下部はこんな感じ。
どうやらハンドガードとガスブロックがネジ止めされているので、フリーフローティングにはなっていないようです。

ハンドガード上面の中腹には凹みがあり、ここにもM-LOKが1コマ付いています。
M-LOKに固定するタイプのリモートスイッチなどを取り付ける為の物だと思いますが、ハンドガードを握り込む時に親指を引っ掛けやすくて握りやすくなっています。

上面レールはハンドガードからアッパーレシーバーまで綺麗に繋がっています。
また、レールの中央に凹みが付いているのがデザイン的な特徴です。

フロントサイトとリアサイトはMAGPUL MBUS Pro風の樹脂製フリップアップサイトが付いています。
最近のこの手の製品ではおなじみになっている、折りたたんだ状態で使う為のノッチサイトが付いています。

サイトを起こすとこんな感じ。
専用工具不要でフロントサイトは上下調整、リアサイトは左右の調節が可能となっています。

サイトピクチャーはこんな感じ。
尚、折りたたんだ状態で使うノッチサイトはそもそもストックに阻まれて覗く事は出来ません。

ノッチサイト(折りたたんだ状態)
ピープサイト(小穴)
ピープサイト(大穴)

チャージングハンドルは一般的なシンプルな形状の物が付いています。

レシーバーはこんな感じ。
AR15ベースではありますが全体的にかなり特徴的なデザインになっています。

マグウェルはこんな感じ。
デザインはかなり特徴的ですが、Aeroknoxのロゴは小さく意外と主張少なめ。

マガジンを挿すとこんな感じ。
大きなガタツキも無くしっかり差し込む事が出来ます。

マグウェル内側からはマガジン検知用のスイッチを確認する事が出来ます。
このスイッチはリアカンモード使用時に使われるので、リアカンモードを使わない場合はあまり気にする必要は無いと思います。

マガジンキャッチはBattle Arms Developmentっぽいデザインのものが付いています。
ボタンの固定方法は一般的なスタンダード電動ガンでおなじみのネジ止め仕様です。

エジェクションポートはこんな感じで一般的なAR15よりもだいぶ長くなっています。
ケースリフレクターも特徴的なデザインですがかなり小さめなサイズ。
ダストカバーはありません。

元々民間用のAR15なのでこの辺りに軍用モデルとの設計思想の違いが感じられます。

チャージングハンドルを引くとボルトストップが動作し、ダミーボルトがHOP調節ダイヤルが見えている位置で止まります。

テイクダウンピン、ピポッドピンも特徴的なデザインの物が付いています。

セレクターレバーはこんな感じでフルオートシアーピンもAUTO/FULL刻印もありません。
更に、箱出し状態では電子トリガーの機能によってフルオートがオミットされており、フルオートポジションにセレクターレバーを回すとSAFEになります。

SAFE
FIRE
AUTO/FULL

セレクターレバーはアンビになっています。
ガタツキも無くかなりしっかりしています。

トリガー周りはこんな感じ。
ガッツリ肉抜きされたストレートトリガーが採用されており、トリガーガードはレシーバー一体型になっています。

グリップはこんな感じでこれまた特徴的なデザインの物が付いています。
電動ガンとして使えるようにする為のデフォルメはありますが、一通りしっかり再現してきていますね。

グリップ底部は樹脂製で放熱用の穴が設けられています。
モーター位置調整用のネジは真鍮イリサートで補強されています。

角張った特徴的なグリップ形状ではありますが、案外握りやすさは悪くはないです。

ただし、少しグリップを深めに握った時にセレクターレバーをセミオートポジションにすると人差し指の付け根がセレクターレバーにぶつかってしまうのがちょっと気になりました。
実銃もこんな感じなのでしょうか…?

ストックはSIG SAUER製品にも採用されているIWI TS2タイプストックが付いています。
DoubleEagleだとQ ハニーバジャーでもこのストックが付いていますね。

QDスイベルホールがストック根本とバットプレート側に付いています。

バットプレートはラバーで出来ており、程よい柔らかさとグリップ力があります。

ストックを伸縮させるにはバットプレート側のスイッチを押しながらストックを動かします。
スプリングテンションはかなり柔らかめです。

ストックを縮めた状態と限界まで伸ばした状態はそれぞれこんな感じ。
ストックポジションは6ポジションです。

ストックを外すには写真赤矢印部のレバーを押し下げながらストックを引っ張ります。

バッテリーコネクタはディーンズコネクタです。
ストックチューブ側面に配線を逃がすための凹みが設けられていますが、全体的にエッジが鋭いのであんまりケーブルをストックチューブのエッジに押し付けるのは良く無さそうな印象があります。

箱出し状態での初速と発射サイクルについて

Kestrel V2搭載という事もあり色々なカスタマイズが行えますが、一旦箱出し設定+フルオートセレクターを有効にした状態で初速と発射サイクルを見ていきます。

動作検証に使用したバッテリーはDCI Guns 7.4V 1000mAh 25C-50Cです。
XT30をディーンズコネクタに変換して使っています。

BB弾はHITCALL 0.20g バイオBB弾。

初速はHOP最低の状態がもっとも初速が高く、85m/s〜86m/s程度と大人しめ。
発射サイクルは秒間13.6発と決して速くは無いですが致命的に遅い訳でも無いです。

まあ、海外製電動ガンの箱出しとしては無難な所だと思います。

尚、HOPを強くしていくと初速は下がっていき、最大HOPに到達するより前に弾詰まり寸前の状態になります。
最後に計測出来た初速は36.9m/sでこれよりHOPを強くしたら弾詰まりを起こしました。

作動音に関しては少しギアノイズが気になりますが、そこまで煩いわけではないので箱出し状態としては十分な調整具合になっていると思います。

本当、ここ数年でDouble Eagle製品の品質は上がりましたよねぇ…。

Eshooter Kestrel V2の設定アプリについて

最後に、Eshooterのスマホアプリを紹介します。
製品付属のQRコードからアプリダウンロードページに飛ぶ事が可能で、AndroidアプリとiOSアプリが用意されています。

アプリをダウンロード、起動したらホーム画面のKestrel V2をタップします。

そしたら検出出来るデバイスが表示されるのでタップ。
パスワード入力画面が表示されるので初期パスワードである「888888」と入力するとセンサーの初期設定が行われるので、表示される手順通りに進めていきます。

Eshooterアプリのダッシュボード画面では発射弾数、発射サイクル、トリガーレスポンス(トリガーを引いてから発射されるまでの時間)、チップ温度、電圧、パワーアップタイム(バッテリー残量と何時間使ったか)などが確認出来ます。

設定画面ではFCUの各種設定を行う事が可能になっています。

SAFEポジションは設定不能ですが、SEMIとAUTOでは色々な射撃モードを設定出来ます。

  • SAFE:射撃不能
  • SEMI:セミオート
  • AUTO:フルオート
  • BURST:任意の弾数バースト射撃
  • AUG:浅く引くとセミオート、深く引くとフルオート
  • BINARY:トリガーを引いた時と離した時両方で射撃
  • SNIPER:トリガーを離した時に射撃

また、トリガー感度の設定では射撃タイミングの調節を5段階で行う事が出来ます。
物理的に引ける量は変わりませんが、トリガーを引いた時にどのタイミングで射撃がされるかを調整出来る感じです。

写真はどの程度トリガーを引くと射撃されるかを撮影した物で、トリガー感度5[低]とトリガー感度1[高]でこれくらい差が生まれます。
感度5はかなりトリガーを深く引ききらないと撃てませんが、感度1だと少し引いただけで射撃されます。

トリガー感度5[低]の射撃位置
トリガー感度1[高]の射撃位置

また、プリコックの設定も可能です。
プリコックの調整を行うにはプリコッキングモードを「開」にしてからプリコッキングブーストを「低」「中」「高」の3段階から選びます。

3段階からしかプリコック位置を選べないのが非常に残念…。
また、設定を高にしてもそこまで大きな変化を感じられず、確かにプリコックされている事は分かる程度でした。

不知火 陽炎やGATE TITAN、Jefftron Leviathanのような最近の高性能FCUのように、ギリギリまでプリコックをさせるような事は出来無さそうな感じですね。
トリガーを引いた瞬間に弾が出るようなセッティングにするには調整するなりしてプリコック量に応じたギアの回転速度にする必要がありそうです。

尚、11.1Vを使う事で多少オーバーランするのでいい感じにはなります。

サイクルコントロールを使う事で11.1Vでも発射サイクルを抑える事は出来ますしね。

また、ギア比を設定する機能が存在するのがユニークなのですが、おそらくこれはプリコック時間に影響をしているような気がします。
「このギア比でこのプリコック量だと何ミリ秒」みたいなプロファイルが用意されているものと思われます。

センサーテストモードはこんな感じで、セレクターレバーやトリガーのセンサー、カットオフのチェックなどが行えます。


という訳で、Double Eagle Aeroknox AX//15 AEGのレビューは以上になります。

特徴的過ぎてこれ以上外装カスタムをする余地が残されていないので、Aeroknoxのデザインが好きな人はかなり良い製品だと思います。

内部に関してはチャンバー周りにちょっと手を加えるだけで良くなると思います。