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SIG SAUER ProForce M17 CO2 GBB ブラックを購入したのでレビューします

記事作成日:2022年12月26日

LayLaxが代理店を務めるSIG AIR製CO2ガスブローバックハンドガン、SIG SAUER ProForce M17 CO2 GBB ブラックが発売されたので予備マガジンと一緒に購入しました。
一足先にFDEモデルが出ていましたが、そのうち黒出るだろうと思ってFDEは購入せず黒待ちでした。

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軍用モデルであるM17ではなく、出来れば民間モデルのP320(これまた出来ればP320コンパクト)が欲しかったのですが、多分民間モデルには期待できないので黒色のM17で我慢します。

パッケージは海外仕様のままのようで、JASGの適合シールが貼られています。
また、JASGの適合シールは予備マガジンの方にも貼られていました。

内容物はM17本体とマガジン、CO2カートリッジ交換用のL字レンチ、HOP調節用工具、注意文関係の書類と弾速証明書です。

マガジンについて

マガジンはM17専用マガジンです。
既製品との互換を無くすような措置は特に入っていないようです。

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マガジンの前後はこんな感じ。
BB弾はリップ側から入れる事も出来ますし、フォロワートップを押し下げた状態で下から給弾する事も出来ます。

マガジン右側には残弾確認用の穴が窪みで再現されています。
ピストルの装弾数21発って凄いですよねぇ…。
ちなみにこのマガジンの装弾数も21発なので、そのままリアルカウントで使う事が出来るのが特徴です。

SIG SAUER ProForceはSIG AIR製品の中でもトレーニング用として使えるハイグレード製品という事もあって、意図的に装弾数をリアルな物に合わせているのかも知れません。

リップ側はこんな感じで、ローディングノズルとの接地面を少し減らしたデザインのガスルートパッキンが特徴的です。(最近のVFC製品はこの形状好きですよね)
放出バルブはタニオコバCO2バルブが採用、流量を絞りつつ締め込む方向にしか回す事が出来ない独特なデザインになっています。

独特な形状の放出バルブ
タニオコバCO2バルブ

エクステンション付きのマガジンなので、マガジンバンパーは大きめの樹脂パーツが付いています。
底部にはSIGのロゴが入っている他、CO2カートリッジを締め込む為の六角レンチを通す穴が空いています。

マガジンバンパーを外したりせずにCO2カートリッジの交換が出来るのは良いですね。

本体の外観紹介

続いてSIG SAUER ProForce M17 CO2 GBB本体を見ていきます。
刻印周り含めて先に発売されているFDEバージョンが黒くなっているだけと思って良いです。

スライドの材質も金属インナーフレーム付きのポリマースライドです。

尚、全体的にテカテカと光っている箇所がありますが、これは最初から塗布されていたオイルです。
潤滑油が漏れ出した物のようで、拭けば綺麗になります。

個人的な印象としては、FDEモデルはポリマースライドの色味が凄く安っぽくて特に実物を見た時にもパット見でイマイチな印象を受けたのですが、黒の方は割とマシな印象です。
とは言え、光沢感があったり表面がちょっとざらついているなど、微妙な感じは残っていますが、パット見はまあ及第点かな?といった印象があります。

日本向けのポリマースライドが出ただけでも良しとしましょう…。

マガジンを挿すとこんな感じ。
エクステンション付きデザインのマガジンなので、長くなりますね。

ホールドオープン状態はこんな感じ。
スライドの動きは結構渋く、シャカシャカ擦れた音を慣らしながら動きます。
また、ハンマースプリングがかなり硬いのか、スライドを引く時の抵抗もかなり強めな印象があります。

スライドストップの掛かり具合は特に問題はありませんがマガジンを入れた衝撃で勝手にスライドストップが解除されます。
強く叩き込まなくてもスライドが戻ってしまうので、要調整かなと思っています。

マズル周りはこんな感じ。

アウターバレルの上側には隙間が空いています。

実銃(SIG SAUER P320)にも同じような隙間があり、どうやらチルトダウンしたバレルを逃がすための隙間のようです。
SIG AIRのM17もスライドを後退させるとチルトダウンするのでバレルは上向きになりますが、傾きが控ええめで、スライドが動いている最中もホールドオープン状態になっても上側に割と隙間が空いています。

HOP調節はリコイルスプリングガイドを回す事で行います。
一応専用工具が付属しますが、別に指でリコイルスプリングガイドを摘んで回す事も出来ます。

スライドの刻印はこんな感じで、黒色モデルですがM17刻印のまま(P320 M17刻印でもない)ですし、MFRやPNナンバーが入っている事もあって厳密には不思議なモデルになっています。
まあ、細かい所を気にしないなら全然良いと思います。
刻印も綺麗に入っていますし。

スライドの反対側はこんな感じで滑り止めのチェッカリング以外は特に何も無いです。

下部には20mmレールが付いており、溝の所にJASG LayLax、Cal. 6mm BB<F>と刻印が入っています。

エジェクションポートには9mmx19の刻印が入っています。
また、後ろ側にはローディングインジケーターも再現されていますが、FDEバージョンでの報告を聞く限りここは折れやすいパーツのようですね。

スライドを引くと最近のVFC製ハンドガンではおなじみの弾丸っぽいデザインのローディングノズルを確認する事が出来ます。
ここを塗装して雰囲気を出してる人も居ますね。

フロントサイトとリアサイトはそれぞれこんな感じでホワイトドットが入っています。

サイトピクチャーはこんな感じ。
しっかり明るく、綺麗な円になっているので狙いやすいです。

スライド後部はこんな感じ。

スライドロックレバーはこんな感じ。
スライドを引いた状態でこのレバーを回す事でロックを解除し、スライドを外す事が出来ます。

スライドストップとセーフティレバーは共にアンビ仕様になっています。
ただし、スライドストップは左側の方しかスライドに引っかからないです。

セーフティレバーはかなり固いです。
尚、ハンマーの状態に関わらず動かす事が出来ますが、スライド閉鎖状態じゃないと動かすことが出来ません。
また、セーフティを掛けた状態でもトリガーは引く事が出来ます。(引けるだけでハンマーダウンはしない)

トリガー周りはこんな感じ。
トリガーガード下部には「おもちゃじゃねーぞ、ちゃんと説明書読んでから使えよ」という注意書きと台湾製である旨記載されています。

トリガーは程よく重めですがシアーが開放されるタイミングが割と手前側なので今までのSIG製品(P220系、SP2022系など)と大きく異なっていますし、同じストライカー方式のGlockやVP9とも大きく異なっています。
このトリガーフィーリングが苦手な人も多いようで、実際慣れないとガク引きになってしまいます。

定位置
ハンマーダウン直前
トリガーを引ききった状態

ちなみに実銃のP320よりもトリガープルはだいぶ重いので、自分がアメリカのシューティングレンジで経験した暴発に近い射撃は行われないと思います。

マガジンキャッチはSP2022の名残を受け継いでいるのか、特徴的な三角形になっています。

グリップはこんな感じで丸みを帯びたデザインと特徴的なシボが入っています。
また、グリップにはSIG SAUERの刻印が入っています。

ちなみに、P320系はグリップ自体の大きさでS、M、Lの3サイズがありますが、SIG AIR M17はMサイズのようです。
サイズ表記の下に空いている穴はピストルランヤードを通す為の穴です。

マグウェルはこんな感じ。
特に面取りなどがはされておらず、シンプルな感じです。

スライドを外して軽く中身を見ていきます

という訳で、スライドを外して軽く中身を見ていく事にします。
完全分解は追々別の記事で行おうと思うので、今回は工具無しで外せるパーツのみ外します。

まずはスライド側からリコイルスプリングとバレルを取り外します。

アウターバレルにはOリングが付いており、恐らくこれがダンパー代わりになっているのかなと思います。
ちなみにVFC P320にも同様にOリングが付いているので、樹脂スライドだからこういうダンパーを設置したとかそういう訳では無さそう。

あまりにも後付け感が凄い…もうちょっとマシな方法は無かったのでしょうか…。
ただ、このOリングスライドにぶつかっているような感じがしないのですが…(調整時にもうちょっと詳しく見ていこうと思います)

HOP調節機構周りはこんな感じで、リコイルスプリングガイドに付いている歯車がチャンバー側の歯車と噛み合う事でHOP調節を行う仕様です。
最近のVFCは分解せずにHOP調節を行う方法として、こういうリコイルスプリングガイドを使ったりガスブロックの流量調節ノブを回したりとか、既に存在するパーツを活かした調節方法を採用していますよね。

HOPは面押しタイプでかなり強めにHOPを掛ける事が出来そうな見た目をしているのですが、弾棒で当たり具合を確認してみると何かガタガタと2つコブがあるような変な感触がありました。
ちょっと分解時に確認してみようと思っています。

ローディングノズルを見てみるとノズルの中にパイプのような物が埋め込まれており、かなり流量が絞られているようでした。

シャーシ側。
こちらは工具不要でグリップとシャーシを分離させる事が出来るのですが、一旦それは分解レビューの際に色々外して見ていこうと思っているので、スライドを外した状態のみ紹介します。

ちなみに、製造ロットを示す印が入っていました。

箱出し状態の初速と燃費について

という訳で、箱出し状態の初速を測っていきます。
使用弾はHITCALL 0.20g バイオBB弾、CO2カートリッジはLayLax製とPuffDino製の2種類を使って試してみました。

LayLax製とPuffDino製 12g CO2カートリッジを入れた状態

LayLax製CO2カートリッジ

カートリッジ温度は21度、連射するとカートリッジが冷えて初速が大幅に低下してしまうので1発撃つごとに約1秒ごと時間を置いて計測しています。

結果はカートリッジ入れた直後がもっとも高く、少しずつ初速が下がっていくというまあ無難な感じになりました。
初速のブレが大きめなのは初速の安定化が難しいGBB製品であるという点と、デチューンの方法的に仕方がない気もします。

PuffDino製CO2カートリッジ

カートリッジ温度は21.6度、計測方法も同様に1発撃つごとに1秒ほど時間を置いて計測しています。

結果はほぼ同じでした。
ただ、1発だけやたらと低い初速が計測されたのは弾ポロです。

燃費について

初速チェックついでに燃費についても計測しました。
その後撃ち続けていつ撃てなくなるかをカウントしていったのですが、徐々に初速が下がり、ブローバックももっさりになり、95発を超えた辺りでスライドの後退不足による給弾不良が発生、その後も暫くは一応弾を出す事は出来ましたが105発目でガスが無くなり完全に動かなくなりました。
尚、ブローバックのもっさりさは70発目位から起きていました。

個人的に12g CO2を使うハンドガンは100発撃てれば良いなと思っているので、燃費については特に気になるレベルでは無いと思います。

尚、このテスト中に弾ポロは起きませんでしたが、HOPを弄ったりしながら何度か撃ってたら弾ポロが度々発生したので、たまに弾ポロするみたいです。


という訳で、SIG SAUER ProForce M17 CO2 GBB ブラックのレビューは以上になります。
この後分解を行い、気になる所があれば調整しようと思っています。

とりあえずスライドの動きが渋いのを何とかしたり、Oリングのダンパーを解決出来ないか試みたりしてみようとは思っています。

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