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SIG SAUER ProForce M17 CO2 GBBの分解レビュー

記事作成日:2022年12月27日

先日開封レビューを行ったSIG SAUER ProForce M17 CO2 GBBを分解していきます。
尚、こちらの製品はLayLaxがJASGの認可を通して販売している製品なので、並行輸入品などの海外仕様とは一部異なっている箇所があります。

スライド側の分解

という訳で、まずはスライド側からバラしていきます。

リコイルスプリングはCクリップを外す事でシャフトとスプリングを分離させる事が出来ます。
シャフトは先端から根本のギア部分まで一体成型になっています。

次にバレル周りを分解していきます。
まず、アウターバレルに付いているOリングを外します。

このOリング、開封レビュー時点でも気になっていたのですが何の為に付いているのかがイマイチよく分からず…。

スライドとアウターバレル単体での動きを調べてみてもこのOリングは多少スライドと接触している程度でダンパーとして機能しているとは思えず、何のために入っているのかは結局分かりませんでした。
ちなみにOリングを外しても問題なく動きました。

続いて、チャンバーに刺さっているピンを抜きます。
中央にローレット加工が施されているのでそれなりの力で抜く必要があるので、ピンポンチが必要になります。

続いて、チャンバーのリターンスプリングを外します。
バレルの穴に引っかかっているだけなので、少しズラしたら外れます。

これでインナーバレルとアウターバレルを分離させる事が出来ます。

チャンバーは側面のネジ2本で固定されているので、これを外す事で真っ二つに出来ます。

チャンバーはこんな感じ。
HOP調節の方法が独特なので、かなり変わった構造になっています。

HOPアームの構造が特にユニークで、ドラム式のHOPダイヤルが回る事で傾きが変わります。

HOPアーム左側の突起がHOPドラムに引っかかる部分で、次のコブが支点、右側の大きなコブがHOPの突起を作る為の物で、面押しのように見えますが押し下げられるのではなく傾くので実質右下の部分でしかHOPパッキンが押されないようです。

HOPパッキンは横の突起付きで一般的なGBB用互換形状。
HOPの突起は最近のVFC製品ではおなじみになっている面押し仕様です。

インナーバレルは黒いアルマイトが施されたアルミ製で窓の大きさが大きなタイプです。
側面の溝が2本付いており、電動ガンタイプのバレルクリップにも対応するVFCおなじみのインナーバレルですね。

フロントサイトはスライド側からネジ止めされているので、スライド下部の小さな穴からドライバーを突っ込んで回す事で外す事が出来そうなのですが、この穴を通せて長いドライバーが手元に無かったので、外せませんでした。
ビット交換可能なドライバーばかりだとこういう所で問題出ますね…。

リアサイトとブリーチを外すにはスライド後部のネジ3本外します。

これでリアサイトとブリーチを同時に外す事が出来ます。
ネジを外したらブリーチが落下してきたので、スライドにはめ込まれている訳ではなく単純にネジで固定されているだけのようでした。

尚、海外版(メタルスライドモデル)はリアサイト周りのパーツの下はガッツリ穴が空いており、外す事でブリーチを確認する事が出来るのですが、日本仕様はインナーシャーシが付いている為貫通していません。
インナーシャーシの着脱は無理そうでした。

M17 CO2 GBBのブリーチはこんな感じ。
スライドのサイズの割にはかなり大型なブリーチが入っており、限界まで大型化されている事が分かります。
最近のVFC製GBBハンドガンはめちゃくちゃ大きなブリーチが入っているのが特徴ですが、M17も例のごとく大型なブリーチが搭載されています。

ローディングノズルのリターンスプリングを固定しているネジを外して、ローディングノズルとブリーチを分離させます。

カップはひし形みたいな独特な形状になっており、ローディングノズル側の形状もかなり独特。
それにしてもカップのサイズがでかい…。
スライドの内径とほぼ同じサイズがあります。

尚、ピストンカップはブリーチに取り付けられた鍋ネジのネジ頭にはめ込まれているので引っ張れば外れます。

ローディングノズルからフローティングバルブとかを外そうと思ったのですが、外し方が分からず断念。
ノズル部分にピンが刺さっている事からこれがはめ殺しの分解防止ピンなのかなと思いました。
その為、フローティングバルブと同時にノズルの絞りも外す事は出来無さそうな感じでした。

分解防止ピン?と思われるピン

よくネジ込み式の絞りが付いていて、簡単に外す事が出来るようになっている製品もありますが、流石にJASGの認可を通しているだけあって簡単には弄れないようになっているようです。

シャーシ側の分解

続いて、シャーシ側の分解を進めていきます。

まずインナーシャーシの固定にも使われているスライドロックレバーを外します。
スライドロックレバーはロック解除の位置で引っ張れば抜けます。

インナーフレームはこのレバーだけで固定されており、そのまま引っ張り上げれば外れます。
尚、インナーフレームの後ろ側はグリップ側に引っかかっているので、写真の通り前側から浮かせてあげると外しやすいです。

P320系のインナーシャーシはFCU(Fire Control Unit)とも呼ばれ、トリガー、ハンマー、セーフティなどの発射機構に関わるパーツがユニット化されているのが特徴です。

FCUの上下はこんな感じ。

このユニットを交換して色々なフレームに組み込めるというのがP320のFCUの特徴です。

エアソフトガンでもカスタムグリップへの組み込みが簡単に行えるというメリットがありますが、現状あんまり種類が出てないんですよね…。
VFCがP320シリーズを作ってからだいぶ時間が経ってますが、今の所僅かなカスタムグリップのみで、ピストルカービンとか全然出てない気がします。

今後増えたりするんでしょうかねぇ…。
まあ、実銃の世界もパーツが潤沢かと言われると別にそういう訳でも無さそうですが…。

FCUの分解

正直FCUは専用パーツばかりですし特に弄る要素が無い気がするのですが、とりあえずバラしていきます。

まず、スライドストップはトリガー上部の太いピンを抜く事で外せます。

続いて、トリガーバーとトリガーを外します。
トリガーバーは引きバネを外した後、ハンマーシアーとの引っかかりを解除しながら下にズラします。
そのままトリガーごと引っこ抜く事で外す事が出来ます。

続いて、セーフティレバーを外します。
セーフティレバーは左側の方にプランジャーが付いているので、そっち側を外します。
セーフティレバーを外すには0.9mmの極細六角レンチが必要なので注意が必要です。

0.9mmの六角レンチで極小のイモネジを外す
セーフティレバーを浮かせるとプランジャーが確認出来る
そのまま引っ張るとプランジャーとセーフティレバーが完全に外れる

セーフティレバーの片側を外したら引っこ抜く事でハンマーを外す事が出来ます。

ハンマーはこんな感じでブリーチとの抵抗をへらす為のローラーが付いている仕様で、GBBハンドガンでは一般的なねじりスプリング。
形状的にGlockのハンマースプリングによく似ています。

続いて、下部のピンを抜く事でハンマーシアーやバルブノッカーを外す事が出来ます。
この辺りのパーツは組み立てが面倒になりがちなので、シンプルで良かったです。

最後にディスコネクターを外します。
一般的なディスコネクターは外そうとしなくても勝手に脱落するようなパーツなのですが、このFCUに組み込まれているディスコネクターはちゃんとはめ込まれており、外すには限界までスプリングを圧縮した状態で押し出す事で外す事が出来ます。

全体的に構造が分かりやすく簡単に分解する事が出来ました。
FCUへのアクセス自体簡単ですし、FCUの内部パーツも簡単に外していけるのでメンテナンス性も悪く無さそうに思えます。

セーフティレバーの部分だけはちょっと何度も着脱するのに不安がありますが…。
あの極小イモネジ、そのうちネジ山舐めそう。


という訳で、SIG SAUER ProForce M17 CO2 GBBの分解レビューは以上になります。

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