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低価格帯でありながら高い耐衝撃性能と防水性を備えたNOVUS製マイクロレッドドットサイト MDS-1のレビュー

記事作成日:2023年4月10日

三山商事株式会社様より『NOVUS MICRO RED DOT SIGHT MDS-1』をお送り頂いたので、レビューしていきます。
こちらの製品は1万円を切る価格帯でありながら実銃での使用に耐えられる高い耐衝撃性能と耐水性を備えています。

NOVUS MICRO RED DOT SIGHT MDS-Iをエチゴヤで購入するhttp://echigoya-tokyo.jp/products/detail.php?product_id=16820

主なカタログスペックは下記の通り

  • レティクル:2MOAドット
  • バッテリー:CR2032/3V
  • 輝度調節範囲:9段階+NVモード2段階
  • バッテリーライフ:輝度3で66,000時間、輝度4で36,000時間
  • 対物レンズ径:21mm
  • レンズコーティング:ハードコート(HA TYPE3)、乱反射防止、曇り止め
  • ハウジング材質:A6061-T6
  • 表面仕上:ハードコート アルマイト Type3
  • レティクル調整範囲:±60MOA
  • 1クリック辺りのレティクル稼働量:1MOA
  • 耐水性:IPX8
  • 耐衝撃性:1000G
  • 保管可能温度:-35度〜75度
  • 使用可能温度:-25度〜50度
  • ニトロゲン封入済み
  • 24時間経過での自動消灯(カスタム可能)
  • 3段階での自動消灯時間設定
  • 自動点灯機能(自動消灯後にのみ適応)

付属品の紹介

内容物はこんな感じ。
ドットサイト本体とレンズカバー、調整工具、取扱説明書(英語)、製品カタログ、ラバーパッチ、クリーニングクロスです。

付属の工具はこんな感じ。
トルクスドライバーとコインドライバー、カニ目レンチ代わりになるような突起の3つが合体した物です。

レンズカバーはシンプルなラバー製の物が付属します。

MDS-1本体の外観レビュー

という訳で、MDS-1本体を見ていきます。
形状自体はAimpoint T1系を彷彿させるような形状ですが、輝度調節がボタン式になっていたり、バッテリー収納スペースがBushnell TSR25のように斜めに配置されている、マウントベースがハウジング一体型になっているなど、大きく仕様が異なっている箇所があります。

正面から見るとサイト上部が尖っている事が分かると思います。

接眼レンズ側はこんな感じ。
レンズは少し奥まった所に配置されています。

ハウジング左側面にはラバーで覆われた輝度調節ボタンが付いています。
▲が輝度+、▼が輝度−になります。
消灯状態で▲を押すと点灯、▼同時押しで消灯します。
また、▲を6秒長押しする事で自動消灯時間の設定を行う事が出来ます。
自動消灯時間の設定は10分、1時間、12時間の3種類で、長押し後に10分設定の時はレティクルが2回点滅、1時間の時は3回点滅、12時間の時は4回点滅します。
▼を6秒長押しする事で出荷状態の設定(24時間で自動消灯)に戻り、レティクルが5回点滅します。

ラバーは結構硬めでしっかりしたクリック感があります。
誤動作を防ぐ為と思われるのですが、少し固めのボタンなので強めに押す必要があります。

ボタンの後ろ側にはNOVUSのロゴと製品名、シリアルNOが入っています。

バッテリーキャップはこんな感じでハウジング前側の右上に配置されています。

防水用のOリングが付いており、中にCR2032電池を入れる事が出来ます。
尚、電池は付属しないので別途用意する必要があります。

エレベーテーションダイヤル・ウィンテージダイヤルにはキャップが付いており、外す事でダイヤルにアクセスする事が出来ます。
このキャップ部にも防水用のOリングが付いています。

調整をするにはマイナスドライバーを使います。
付属の工具を使って回す事も出来ます。

ダイヤルはカチカチとしたクリック感があり、1クリック辺りのレティクル稼働量は1MOA、最大で±60MOA動かす事が出来ます。

接眼レンズ側はこんな感じでハウジングとツライチになるような感じでレンズが付いています。
奥まった位置に配置されているレンズに比べると汚れが付着したり傷が付きやすい気がするので持ち運びをする際には付属のレンズキャップを付けて保護してあげた方が良い気がします。

レティクルの発光部はチューブ内右下に付いています。

マウントはハウジング一体型で着脱は不可能なので、高さを稼ぎたい場合は別途ライザーマウントレールを用意する必要があります。
取り付け部は20mmレールに適合します。

レールの規格は問わない仕様なのでレールの幅が0.835インチ前後であればピカティニーレールでもウィーバーレールでも、独自規格の物でも使う事が出来るので相性問題は起きにくいと思います。

また、こちらの面に耐水性、耐衝撃性、ハードコートに関する表記があります。

尚、マウントを固定するネジ頭は3mmの六角穴なので付属の工具が合いません。
別途3mmの六角レンチを用意する必要があります。

レンズコーティングについて

対物レンズ側のレンズコーティングはルビーコートで雰囲気はHOLOSUN製品で使われている物とよく似た内側の青色のコーティングが透けて見える感じの薄めのルビーコートです。

接眼レンズ側は緑色のコーティングが施されています。

覗いた時の様子とレティクル形状について

レンズは若干青みがありますが比較的クリアな方だと思います。
昔のHOLOSUN製ドットサイトと比べても遜色ない程度のクリアさがありますが、発光モジュールが付いているチューブがレンズより一回り小さいので視界が若干狭いです。

レティクルは2MOAのシングルドットです。
歪みや滲みも無く綺麗なドットです。

NVモード対応の低輝度発光モジュールが採用されていますが、輝度を上げれば十分な明るさがあり最大輝度だとレンズ全体が真っ赤に輝くほどの明るさがありました。
ここまでギラギラに光ってたら炎天下の屋外でも問題にはならないでしょう。

尚、低輝度状態の1番目と2番目はNVモードになっていますが、実際に見てみた所輝度2の状態は暗闇であれば肉眼で視認出来る程度の明るさがあり、実質視認出来ない明るさは1番目のみでした。
それでもだいぶ明るいのか、PVS14越しで覗いてみた所まばゆく輝いていました。(屋内で完全消灯した状態で撮影)

夜でも月明かりなどで少し明るい屋外であればちょうどよく見える輝度なのかも知れませんが、完全な暗闇でNVを使う場合は少し明るすぎる印象がありますね。

レンズの歪みとパララックス計測

という訳で、まずはレンズの歪みを確認していきます。
2.5m先のディスプレイを覗いています。

みて分かるような歪みは無く、とても綺麗です。

視点を上下左右に動かすとこんな感じ。
レンズの端ギリギリまで寄せても2cmの円からもはみ出していないので、パララックスは問題無さそうですね。

銃に取り付けた時の見え方について

ローマウント専用なので、銃に取り付ける場合は相性を考えた方が良いでしょう。
例えばM4系のトップレールに直付けすると物理的に覗く事が出来なくなりますし、比較的アイアンサイトが低いAK系に乗せてもサイトとドットサイトが被ります。

こちらはAK12のトップレールに取り付けています。

MP7とかは相性が良いかも知れません。

ただし、倒した状態のフリップアップアイアンサイトと同じ高さになり、被ってしまうのでアイアンサイトを付けている場合は外して使った方が良いでしょう。

アイアンサイトと被らないセッティングで使いたい場合やサイトを高くしてより覗きやすい位置にしたい場合は別途ライザーマウントベースを使うと良いでしょう。


という訳で、NOVUS マイクロレッドドットサイト MDS-1のレビューは以上になります。
マウントベースがハウジング一体型なので、ハイマウントで運用したい時は気をつける必要がありますが、とにかく1万円を切る値段でこれだけの性能のドットサイトを購入する事が出来るというのは大きなメリットだと思います。

今まで色々なドットサイトを見てきましたが、コストパフォーマンスだけを見ると最高の製品では無いでしょうか。

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