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T2ライクなオリジナルデザイン ドットサイト、NOVUS製マイクロレッドドットサイト MDS-2のレビュー

記事作成日:2023年4月12日

三山商事株式会社様より『NOVUS MICRO RED DOT SIGHT MDS-2』をお送り頂いたので、レビューしていきます。
こちらはT1/T2マウントベース互換のドットサイトで、Aimpoint T2っぽい見た目(というよりHOLOSUNっぽい見た目)の製品となっています。

主なカタログスペックは下記の通り

  • レティクル:2MOAドット
  • バッテリー:CR2032/3V
  • 輝度調節範囲:9段階+NVモード2段階
  • バッテリーライフ:輝度3で66,000時間、輝度4で36,000時間
  • 対物レンズ径:21mm
  • レンズコーティング:ハードコート(HA TYPE3)、乱反射防止、曇り止め
  • ハウジング材質:A6061-T6
  • 表面仕上:ハードコート アルマイト Type3
  • レティクル調整範囲:±60MOA
  • 1クリック辺りのレティクル稼働量:1MOA
  • 耐水性:IPX8
  • 耐衝撃性:1000G
  • 保管可能温度:-35度〜75度
  • 使用可能温度:-25度〜50度
  • T1/T2スタイルの互換マウント
  • ニトロゲン封入済み
  • 24時間経過での自動消灯(カスタム可能)
  • 3段階での自動消灯時間設定
  • 自動点灯機能(自動消灯後にのみ適応)

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付属品の紹介

内容物はこんな感じでMDS-2本体(バトラーキャップ付き)とマウントベース2種(ローマウント・ハイマウント)、調整工具、取扱説明書(英語)、製品カタログ、ラバーパッチ、クリーニングクロスです。

付属の工具はこんな感じ。
トルクスドライバーとコインドライバー、カニ目レンチ代わりになるような突起の3つが合体した物です。

MDS-2本体の外観レビュー

という訳で、MDS-2本体を見ていきます。
こちらのドットサイトには予め対物レンズと接眼レンズにバトラーキャップが付いています。

対物レンズ側のバトラーキャップは不透明、接眼レンズ側のバトラーキャップにはレンズが付いており透過するようになっています。
バトラーキャップには特にロゴや文字などは入っていません。

バトラーキャップを開くとこんな感じ。
尚、キャップの向きは360度好きな方向に回す事が出来ます。

バトラーキャップは引っ張る事で外す事が出来ます。

対物レンズ側はこんな感じ。
チューブの奥まった所にレンズが配置されています。

ハウジング左側面には輝度調節ボタンとNOVUSのロゴ、製品名、シリアルNOが付いています。
ボタンは硬めのラバーで覆われており、強く押す必要があります。

+、ーがそれぞれ輝度調整で、消灯状態で+を押すと点灯、+ー同時押しで消灯します。
また、+を6秒長押しする事で自動消灯時間の設定を行う事が出来ます。
自動消灯時間の設定は10分、1時間、12時間の3種類で、長押し後に10分設定の時はレティクルが2回点滅、1時間の時は3回点滅、12時間の時は4回点滅します。
4回点滅した後に更に+を長押しする事で出荷状態の設定(24時間)になります。
自動消灯の設定をOFFにするには-を5秒長押しします。

ハウジング右側には電池収納スペースがあり、キャップを外す事でCR2032電池を入れる事が出来ます。
電池収納スペースには防水用のOリングが付いています。
尚、電池は付属しないので別途用意する必要があります。

エレベーテーションノブとウィンテージノブはキャップで覆われています。
エレベーテーションノブ側のキャップはマイナスドライバーで外す事が出来、ウィンテージノブ側のキャップはゼロイン調整用の工具として使えるようになっています。

尚、キャップを保護する為の突起が前後に付いているデザインなのでキャップが少し回しづらいです。
左右からつまんで回しても良いですが、防水用のOリングが付いている為少し硬い場合があり、マイナスドライバーや付属のレンチを使って外すとやりやすいです。

キャップを外すとこんな感じ。
エレベーテーションノブ・ウィンテージノブ共に2つの窪みが付いており、この窪みに工具を突っ込んで回す仕様になっています。

ノブを回すにはウィンテージノブ用のキャップを逆さにしたり、付属の工具を使って回します。

キャップを使って回す事が出来る
付属の工具を使っても良い

接眼レンズ側はこんな感じでハウジングから大きく飛び出したデザインになっています。
まあ、バトラーキャップを取り付ける為には必要な出っ張りですね。

尚、接眼レンズは奥まった位置に接着剤で固定されており、その周囲には乱反射防止用の溝が付いています。

レティクルの発光部はチューブ内左上に付いています。
こちらの発光モジュールが付いているチューブがレンズよりも一回り小さいので視界に発行部が大きく入り込んでしまいます。

マウントベースは予めローマウントが付いています。
ローマウントは付属の工具を使う事でマウントベースに取り付ける事が出来ます。

マウントベースはT1/T2系互換で、下部に付いている4つのネジを外す事でハウジングとマウントベースを分離させる事が出来ます。
尚、これらのネジは2.5mmの六角レンチが別途必要になります。

マウントベースを取り外すとこんな感じ。
ハウジング側のネジ山はイリサートで補強されています。

付属のマウントベースについて

MDS-2にはローマウントベースとハイマウントベースの2つのマウントベースが同梱されています。
付属のハイマウントベースは1.57インチになります。

ローマウントはシンプルな形状ですが、ハイマウントに関しては肉抜きされている特徴的なデザインの物になります。
こちらのマウントベースは今後単品販売もされる予定との事です。
単品販売されるモデルは1.57インチと1.93インチの2種類になります。

マウントの重量はローマウントが31g、ハイマウントが46gと15gの変化しか無いのも特徴でしょう。
大きな肉抜きにより軽量化が行われている事が分かると思います。

軽量化されているとは言っても、こちらのマウントベースも実銃で使う事が出来るレベルの強度はあるので耐久性的な心配はしなくて良いと思います。

MDS-2にハイマウントを取り付けてみました。

レンズコーティングについて

対物レンズ側のレンズコーティングはルビーコートで雰囲気はHOLOSUN製品で使われている物とよく似た内側の青色のコーティングが透けて見える感じの薄めのルビーコートです。

接眼レンズ側のコーティングは特に入っていないか、曇り止め処理程度のシンプルな物のようで光源と同じ色の反射がありました。

覗いた時の様子とレティクル形状について

レンズは若干の青みがあり、同社製のMDS-1と比べると少し青みが強いので透明度の高いレンズを期待している人は気になってしまうと思います。
また、発光モジュールが付いているチューブがレンズより一回り小さいので視界が若干狭いです。

レティクルは2MOAのシングルドットで、歪みや滲みの無い綺麗なレティクルです。

NVモード対応の低輝度レティクルではありますが輝度を上げれば十分な明るさがあり、最大輝度だとレンズ全体が真っ赤に輝くほどの明るさがありました。
ここまでギラギラに光ってたら炎天下の屋外でも問題にはならないでしょう。

尚、接眼レンズ側のバトラーキャップは透明なので閉じた状態でも覗く事が出来ます。
バトラーキャップの透過部分の内径よりもチューブ内の内径が狭いので、バトラーキャップを閉じた状態でも視界はほぼ変わりません。

尚、低輝度状態の1番目と2番目はNVモードになっていますが、実際に見てみた所輝度2の状態は暗闇であれば肉眼で視認出来る程度の明るさがあり、実質視認出来ない明るさは1番目のみでした。
それでもだいぶ明るいのか、PVS14越しで覗いてみた所まばゆく輝いていました。(屋内で完全消灯した状態で撮影)
また、多少の個体差はあるのかも知れませんが同社製のドットサイト、MDS-1よりも少し明るかったです。

夜でも月明かりなどで少し明るい屋外であればちょうどよく見える輝度なのかも知れませんが、完全な暗闇でNVを使う場合は少し明るすぎる印象がありますね。

レンズの歪みとパララックス計測

という訳で、まずはレンズの歪みを確認していきます。
2.5m先のディスプレイを覗いています。

見て分かるような歪みは無く、とても綺麗です。

視点を上下左右に動かすとこんな感じ。
レンズの端ギリギリまで寄せても2cmの円からもはみ出していないので、パララックスは問題無さそうですね。

銃に取り付けた時の見え方について

ローマウント、ハイマウントの両方がセットになっていますし、ベースのデザインがT2系という事もあり癖も無く色々な銃に違和感無く組み合わせる事が出来ると思います。

AR15系のトップレールに取り付けた場合のサイトピクチャーはこんな感じ。
ハイマウントを付ける事で、程よい高さで覗きやすくなります。


という訳で、NOVUS マイクロレッドドットサイト MDS-2のレビューは以上になります。
T2系のドットサイトでちょっと変わった見た目の物が欲しい人だったり、純粋に普通に性能の良いドットサイトを使いたい人向けの製品ですね。
MDS-1ほどのコストパフォーマンスの高さは感じらせませんが、こちらはマウントベースの選択肢が豊富かつハイマウントベースが付属するという点が大きな利点のような気がします。

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