第1.5世代ナイトビジョン、Pulsar Challenger GS 1×20を買ってみた
記事作成日:2023年7月25日
中古で状態の良さそうなPulsar Challenger GS 1×20が1万円で売っていたので買ってみました。
ケースとクリーニングクロス、ストラップが付属していました。
新品の内容物を知らないのでなんとも言えないですが、NVGマウント無しのPulsar Challenger GS 1×20の付属品はこんな感じなんでしょうか。
Pulsar Challenger GS自体は昔、自分がPVS14を購入する前に覗いた事があったのである程度性能というか、どういう風に見えるかは知っていたのと、色々な人から色々な話を聞くのでどういう物なのかは知ってはいました。
しかし、比較したりまじまじ眺めた事が無かったので「この値段ならアリかな」と思い買ってみた次第です。
あと、GoProを取り付けてNVG越しっぽい映像を撮りたかったので、それ用に買ったというのが大きいです。
Pulsar Challenger GS 1×20本体はこんな感じ。
こちらは単眼タイプのナイトビジョンで、増幅管の世代は第1.5世代になります。
一部販売店の説明で「第1.5世代だが第2.5世代相当の明るさ」といった感じで紹介もされており、ヤフオクやメルカリを見てるとたまに第2世代として売られてたりします。
自分も記事を書くにあたって、ちゃんとスペックを調べるまで1.5世代という事をちゃんと理解していませんでした。
尚、GEN2+のPulsar Challenger自体は製品として存在します。
こちらはChallenger G2+という名前の製品で、Challenger GSとは形状が大きく異なっており、値段も30万円以上するので別物の製品と思って良い気がします。
Pulsar Challenger GSは新品の販売価格でも5〜6万円程度とヘルメットマウント可能なナイトビジョンとしてはかなり安価な製品で、エアソフトガンやサバイバルゲーム用品を扱うショップでの取り扱いも度々見かける製品です。
Pulsar Challenger GSの細部紹介
では細部を見ていきます。
対物レンズ側には絞りが付いています。
絞りはラバーで出来ており、はめ込んで固定します。
対物レンズ側の先端部は回す事が可能で、これがフォーカス調整機能になります。
本体脇には電源ノブとIRライトが付いています。
電源ノブはOFF/ON/IRの3段階があり、「IR」は電源をONにしつつIRライトを点灯するモードになります。
ノブはカチカチとしてクリック感があります。
ハウジングは樹脂で出来ていますが、上下に付いているマウントレールは金属で出来ています。
ここにはPVS14用のJアームの取り付けが可能な上に、純正でも専用マウントが存在します。
また、カメラなどで一般的なU1/4インチサイズのネジ穴が付いているので三脚への取付なども可能となっています。
また、付属のストラップもここに取り付ける事が出来ます。
このストラップは手持ちで使う時の脱落防止用ですね。
ハウジングの横には製品名とシリアルNOが記載されたシールが貼られています。
IRライトの後ろ側が電池収納スペースになっており、CR123A電池が1本入ります。
接眼レンズ側はこんな感じで、アイカップが付いています。
ハウジングとアイカップの間に付いているのが視度調整ノブです。
アイカップは折りたたむ事も可能ですし、一応外す事も出来ます。
ただしアイカップは接着されている為、普通は外さない方が良いのかも知れません。
今回はGoPro用マウントを作りたかったので、外しましたが…。
レンズについて
対物レンズは薄い青色のコーティングが施されていますが、接眼レンズは特にコーティングが施されていない感じでした。
対物レンズ径は20mm、接眼レンズ側は15mm程度しかありません。
屋外で覗いてきた様子について(PVS14との比較)
という訳で、屋外で覗いてきました。
家の近所だと真っ暗な環境が無いので、比較的暗い近所の公園周辺で撮影してきました。
場所の明るさとしては十分肉眼でも歩く事が可能なレベルで、数メートル先の物体の認識もシルエット位は十分把握出来るので、特に問題は無い程度には明るいです。(カメラで撮影すると真っ暗で何も映りませんが…)
そんな環境をPulsar Challenger GSで覗くとこんな感じで、視認性としては肉眼よりかはちょっとマシかな?といった感じで肉眼よりかは草木の把握がよく出来ます。
ただし、レンズが魚眼っぽくなっているのと中央と外側でピントがズレて見える(真ん中にピントを合わせると周りがぼやける)ので、ちょっと気持ち悪いです。
同環境をPVS14で覗くとこんな感じです。(IRライト無し)
視野の広さというか像の大きさと明るさが大きな違いだと思います。
ノイズも無く、かなり明るく見えます。
FOV自体は若干PVS14の方が大きいと思いますが、案外似たりよったりな気がします。
尚、これでもゲインは最大の状態ではなく、オートゲインによってちょっと明るさが絞られている感じでした。
尚、Pulsar Challenger GSのIRライトを点灯させるとこんな感じです。
IRライトの性能もそんなに良くはなく、光のムラが激しいのとそんなに遠くまでは照らせません。
尚、Pulsar Challenger GSのIRライトは肉眼でも赤い光をしっかり確認できる上に、他のNVGから覗くと物凄い明るい光を確認できるので位置バレは不可避でしょう。
もしサバイバルゲームでNVG持ちを相手にするのであれば、たとえ相手が同じPulsar Challenger GSであっても位置を伝えているような物なので、使わない方が良いです。
もしIRライトを使って明るくしたいなら、別途ウエポンライトやハンドライトなどのIRライトで明るくした方が良いと思います。
また、Pulsar Challenger GSはよくレンズが悪いと言われる製品なのですが、実際にNVGのレンズ性能を確認するには光源を見てみるのが手っ取り早いです。
という訳で、これが50mほど離れた所にある街灯側を覗いた時の様子をPulsar Challenger GSとPVS14で見比べた時の様子がこちら。
Pulsar Challenger GSはレンズグレアが凄まじく、内部の乱反射の影響もあってか光源以外の箇所もほとんどが視認出来なくなってしまいます。
このレンズグレアは光源を直視しなくとも大きな問題があり、地面を見ていても光源がある方向を見ているとこのようなレンズグレアの問題が発生し、かなり見づらくなります。
完全な暗闇での検証が出来ていないので、まだ紹介しきれていない所もありますが、とりあえず「こんな感じの性能」というのは紹介出来たかと思います。
後日、完全な暗闇の環境(ライト無しでは歩くことすらままならない環境)でも撮影してみたい所です。
来月にそういう場所に行く予定があるので、撮影してこようと思います。
という訳で、Pulsar Challenger GS 1×20のレビューは以上になります。
とりあえず「これを付けて暗い道を歩け、サバゲーをしろ」とか言われると個人的には断りたいレベルの物ではありますが、普通のカメラよりかは明るくなるので撮影補助の道具としては全然アリな製品だと思いました。
まあ、今回は1万円で買えたのでこういう評価になりましたが、これが定価だったら…うん…。
とは言え、レンズグレアによる視界不良は撮影時に気をつけておかないと、撮影した映像を後で確認したら「使い物にならん!」ってなりそうです。